バカと魔導師たちと召喚獣   作:ソルレイン

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放課後

放課後になり、僕は帰る準備をしていた。

…どうやら、なのはたちにOHANASHIをされた後、僕は気を失っていたようで、

気づいたときには昼休みが終わっていて、座った覚えがないのに自分の席に座っていた。

 

『(マスター、お疲れ様です)』

 

「(ありがとう、エクス…)」

 

相棒の労いの言葉を聞きつつ、僕はOHANASHIされていたときのことを思い出そうとするが、

 

「(あれ?思い出せない?)」

 

『(マスター?どうしたのですか?)』

 

「(なのはたちにOHANASHIされたときのことが思い出させないんだよ)」

 

『(そうなのですか…でも、あまり無理して思い出そうとしないほうが

いいですよ。気づいてないかもしれませんが、体が震えてますよ)』

 

エクスに言われてようやく自分が震えてることに気づく。

うん、これ以上は考えないほうがいいね。

 

「(そうだね…、それじゃあ今日はもう帰ろうか)」

 

『(はい、マスター)』

 

そして僕はすぐに家に帰ろうと思い、帰り支度を終え、席を立った。

 

「あ、明久君、一緒に帰ろう」

 

「明久、私も」

 

「私もや、アキ君」

 

「あ、うん。いいよ」

 

ちょうど席を立ったときになのはたちに一緒に帰ろうと誘われ、

断る理由もないのですぐに返事を返した。

 

「お、明久、帰るんだったら俺達も一緒にいいか?」

 

「雄二?」

 

「ちょうどお前にて聞きたいこともあったし、その3人とも

話がしたいと思っていたからな」

 

「うむ、ワシも同じじゃ」

 

「…同じく」

 

3人はそれぞれ、そんなことを言ってきた。

 

「え、えっとお邪魔でなければ私も途中までご一緒してもいいですか…?」

 

「あ、ウチもいいかしら?」

 

雄二たちに便乗し、姫路さんと島田さんも言ってくる。

 

「え、うーん…」

 

僕は、皆の言葉に少し悩む。帰り道に魔法が絡むことを話そうとしてた考えていたからだ。

 

「いいんじゃないかな?明久君」

 

「うん、それに私たちも明久の友達と仲良くしたいしね」

 

「せやせや、私達と離れてからどんなことしてたかも聞いてみたいしね」

 

悩む僕に、3人はそう言ってくる。

できれば、離れてからのことは聞いてほしくないんだけどなぁ…

まぁいいか、魔法のことも後から聞くなり、念話すればいいしね。

 

「それじゃみんなで帰ろうか」

 

「「「「「「「「うん(あぁ)(うむ)」」」」」」」」

 

そして僕達は教室を後にした。

 

 

「とりあえず、これは俺たち5人が思ってることなんだが」

 

帰り道の最中、それぞれの自己紹介を終えた後、

そう言って話を切り出してくる雄二。

 

「お前と高町たち3人は、どんな関係なんだ?」

 

「そうよ、吉井! 話しなさい!」

 

雄二の言葉に、島田さんが過剰に反応して聞いてくるが、周りをみてみると

言わないだけで他の皆(なのはたち3人も)も興味津々なようだった。

 

「うーん…。なのはたちとの関係、ねぇ…」

 

そして、僕は少し悩みながらも話し始める。

 

「とりあえず3人に共通することは、幼馴染だということかな」

 

「幼馴染?」

 

幼馴染という言葉に、雄二がオウム返しをしてくる。ちなみに、幼馴染と聞いた他の人は、

納得する人、羨ましそうに見る人、納得がいかないという視線をむけてくる人、

僕の幼馴染という言葉に若干落胆する人、など反応は様々だった。

 

「うん、僕は小学3年から小学5年まで海鳴市っていうとこに家出してたんだよ」

 

『『えぇ!?』』

 

僕の発言に、姫路さんと島田さんが驚きの声を上げるが、声を上げていないだけで残りの3人も同様に驚いているようだった。あの秀吉まで、ポーカーフェイスを崩すのは、ちょっと予想外だったけど。

 

「ど、どうして家出したんですか!?」

 

「いやー…そこはまぁ、家庭の事情ということで」

 

あれはさすがに雄二たちならまだしも、姫路さんたちには聞かせられない。

 

「あの話を聞いたときは驚いたよー」

 

「そうだね…最初に聞いたときは私も驚いたね」

 

「私は2人から聞いたけど、思わず『嘘やろ!?』って言ってもうたからなー」

 

3人は、話の内容を知っており、そのことを思い出して苦笑していた。

 

「そ、そうか…。お前も、家族のことで苦労してるんだな…」

 

なぜか雄二から同情と共感が綯い交ぜになった視線を向けられた。

…雄二、君も何か家庭に問題を持っているのかい?

 

「あはは…、まぁその話は一旦置いとくとして、僕は9歳から11歳まで

海鳴市のフェイトの家にお邪魔させてもらってたんだ。

 

フェイトと知り合ってから少し立ったときに、なのはと、なのはの

友人たちとも友だちになる機会があってね、その時になのはとは友だちになったんだよ。

はやてとは、なのはの友達を通じて仲良くなったんだ」

 

「なるほどな…納得したぜ」

 

僕の説明に納得したのか、雄二は話をそこで切り上げ、他のことについて聴き始めた。

その後は、みんなの質問に答えたり、なのはたちの通っていた学校についてを

話したりした。

 

そして、とある道路の十字路に差し掛かった時、

 

「っと、俺達はこっちの道だからここで別れるな。秀吉、ムッツリーニ行くぞ」

 

「む? …わかったのじゃ」

 

「…了解」

 

「あ、ウチは家があっちだからここで別れるわね」

 

「坂本君達と同じ方向なので、私もここで別れますね」

 

そう言って、島田さんが左に、雄二・秀吉・康太・姫路さんが右、

そして、僕達4人がまっすぐ、といった風に分かれることになった。

 

「それじゃ、みんな明日の試召戦争頑張るぞ」

 

「「「「「うん(えぇ)(はい)」」」」」

 

「そんじゃ、また明日な~」

 

「うむ、また明日なのじゃ」

 

「…また明日」

 

「ではまた明日会いましょう」

 

「また明日ね!」

 

そう言って、それぞれの帰路に付く5人。

そして僕達も、自分たちの家に帰ろうとしてふと気づいた。

 

「そういえば…なのは、フェイト、はやて」

 

「「「何(や)?」」」

 

「君たちってどこに住む予定なの?」

 

そう言った僕に彼女たちは、

 

「明久君のお家だよ?」

 

「明久の家だよ」

 

「アキ君の家やで」

 

そんな予想もしてなかった返答を返してきた。

 

「…うん、ちょっと待って。今僕の耳がおかしくなったのかな?

僕の家に住むって聞こえたんだけど…」

 

「「「そうだよ(やで)」」」

 

「…Really?」

 

「「「Really.」」」

 

それがどうかしたのかと言わんばかりに、首を傾げる3人。

 

…ふぅ。落ち着け、僕。そうだ、まずは深呼吸だ。

深呼吸をして落ち着こう。

 

スゥ、スゥ、ハァー。スゥ、スゥ、ハァー。

 

「どうしたの!? 明久君!?」

 

「明久!?」

 

「いきなりラマーズ法なんて呼吸法しだして、どうしたんや!?」

 

『全く落ち着けてませんね、マスター…』

 

どうやら呼吸法からすでにできてないようだったが、

3人の驚愕の声とエクスの呆れ声により、すこし冷静になれた。

 

「な、なんで3人が僕の家に!!?」

 

『落ち着いてください。マスター』

 

訂正、どうやら本当に少しだけ冷静になれただけで

まったく落ち着けていなかった。

 

「うん、本当は家を用意してるんだけど、その家がまだ使えないみたいなんだよ」

 

「それでその家が使えるまで、明久の家にお邪魔させてもらおうって3人で決めたんだよ」

 

「せや、それに準備が終わるのも1週間程度やし、それぐらいやったら大丈夫やろ?」

 

未だに慌てている僕に3人が、冷静にそんなことを言ってくる。

 

「いやだって、僕達まだ学生だし…」

 

「いいんじゃないかな? 昔だって私の家に住んでいたんだし」

 

「でも…」

 

「なんや、アキ君。もしかして私達が泊まるのは嫌なんか…?」

 

そうはやてが言った瞬間、3人は若干涙目になりつつ、僕に視線を向けてくる。

 

「い、いや、そういう訳じゃないけど…」

 

「なら決定や!」

 

僕が狼狽えて思わず泊まる許可を出した直後、

いつの間にか涙目をやめていたはやてが僕の腕に抱きつきながらそう言ってきた。

 

「あ、はやてちゃん、ずるいよ!私も!」

 

そう言って、逆のほうの腕に抱きついてくるなのは。

 

「あ、なのはもはやてもずるいよ!」

 

出遅れたフェイトが2人を非難するように言う。

 

「早い者勝ちやで、フェイトちゃん♪」

 

「そうだよ♪」

 

そんなフェイトに勝ち誇った顔を向けるなのはとはやて。

 

「うぅー…それなら、えいっ!」

 

そんな2人を恨みがましく見ていたフェイトだが、意を決して

僕の背中に飛びついてきた、って!?

 

「ちょ、ちょっとフェイト!? それになのはにはやても何やってるの!?」

 

いきなりの3人の行動に驚き、再び慌て出す。

 

「だって、久しぶりに明久君に会えたんだもん!」

 

「そうだよ! 本当はもっと前から抱きつきたかったのを、

他の人達がいたから我慢してだんだよ?」

 

「そうや。それにこれは今までいなくなっていたアキ君への罰でもあるんや」

 

「うっ…」

 

そう言われた僕は怯み、分が悪いと判断し、強引に話を打ち切る。

というか罰って、昼休みのOHANASHIで終わったんじゃなかったの?

 

「わ、わかったから、もう早く帰るよ!それで、できれば離れて

欲しいんだ「「「嫌(や)!」」」けど、って最後まで言わせてよ…」

 

3人に離れるように言うが、すぐに拒否されてしまい、説得するのを早々に諦める。

 

うぅ…、当たり前だけど最後に会ったときよりも

3人とも成長してるから理性を抑えるのが辛いんだよなぁ…。

特にフェイトは僕の背中におもいっきり抱きついてるから

柔らかいものがおもいっきり…って考えるな!僕!

 

その日の放課後、文月学園の制服を着た3人の美少女に抱きつかれ、

その感触に意識を向けないようにに必死に素数を数え、耐えている様子が

傍目からもわかる文月学園の男子生徒が目撃されたらしい。

 

後日、この目撃証言を聞いたFクラスの生徒たちが、

血眼になってその男子生徒を探したが、それ以降、その男子生徒が見つかることはなかった。




どうも、ソルレインです。

前回で、宣戦布告をしたので、今回からDクラス戦だと思った人が多いかと
思われますが、まだDクラス戦には突入しません。

作者がまだ未熟で、展開が遅く感じるでしょうがご了承ください。
それでは、読んでいただいている方々、次話をお楽しみに。

PS.Dクラス戦まではまだちょっと掛かる予定です。
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