たとえ全てを忘れても   作:五朗

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 大変お久しぶりです。
 もう少し早く投稿するつもりだったのですが……パソコンがぶっ壊れた等といった事があり、少し立ち上がれなくなっておりました。
 少し(やる気が)回復したので、ぼちぼち投稿していくつもりですが、久しぶりの投稿とあり、色々と大目に見て貰えれば幸いです。
 


第三話 迫り来る宿命

「やあああああああぁぁぁっ!」

 

 雲一つない青空の下、まだ少し幼さを感じさせる声で響く裂帛の気合い。

 良くならされた地面を削りながら駆けるその姿は、その様相からまるで白い閃光の如く。数Mはあったろう間合いを、瞬く間に詰め。片手に握った大振りのナイフを横凪ぎに振るう。

 常人ならば、何が起きたか分からずに切り伏せられるその斬撃を前に立つのは、180Cはあるだろう長身の一人の男。

 無防備に立ち尽くしているように見えるその両腕は、迫る脅威に気付いていないのか、いまだ垂れ下がったままであり。右手に握られた長さは1Mもなく。その武器とも呼べない、握るだけで折れかねない木の棒は、ぴくりとも動く気配はない。

 次の瞬間には、男の斬り倒される姿が幻視される光景ではあるが、そうならないことを、男を知る者は知っている。

 一見痩身に見えるその身体は、しかし、直ぐにそれは無駄を削ぎ落とした結果のものであった。

 剣を見て、その姿形から、その機能が「斬る」という一点のみに集約されていることに気付くように。

 その男の身体からは、只ごとならぬ「闘争」の意を感じ取れるだろう。

 ナイフを振るう者も、それを十分に理解していた。

 よって、次に起きた事もまた、その光景を見る者にとっては、そう驚くようなものではなかった。

 

 躊躇なく、躊躇うことなく振るった一撃。

 しかし、覚悟した肉を斬る感触も、受け止められる衝撃もなく。

 感じたのは違和感と不快感。

 降りた先の階段の最後の一段がなかった時に感じる。あるという無意識の確信が外される、その違和感と不快感に似た感触。

 一瞬たりとも逸らしてはいなかった。

 何らかの対応をされるという確信はありながら、それでも目を疑う状況。魔法かスキルを使われたのではと疑いかねない。振るった一撃が()()()()()という現象を前に、生まれた動揺を押さえ込むことは、未だ未熟なその少年には出来なかった。

 そして、対峙する者は、そんな隙を見逃すような、そんな甘い相手ではなく。

 

「っ、が?!」

 

 喉元に衝撃。

 襟首を棒を握っていない左手で捕まれ、前方へと向かうエネルギーを強制的に停止させられた事による衝撃が、全て自身の首へと。

 呼吸と血流、そして意識が一瞬停止する。

 そして、その一瞬は永遠へと延長される。

 一秒にも満たないその時の中、男は襟首を掴む手を動かし、服を利用し少年の首を締め付けた。

 正確に血流を締め上げられ、抵抗する意識も生まれる間もなく、その意識が消失し。男の手に感じる重さが増える。

 

「ベルッ!?」

「ベル殿っ!」

「ベル様っ!?」

 

 周囲から驚愕の声が上がる。

 少年を案じる声は、しかし致命的にまで迂闊であった。

 男を挟むようにして、突出するベルに追随して駆けていた筈の命とヴェルフの足が僅かに緩まる。

 それに合わせるように、男が意識を失い、親猫に運ばれる子猫のようにぶら下げられていたベルが、命へと向かって投げつけられた。

 

「っ!?」

 

 受け止めるか、それとも避けるのか。

 思考にすら上がらぬその問いに、命が答えを出そうとした時には、既に終わっていた。

 ベルが命に投げつけられる際、その行き先に視線を取られたヴェルフの眼前には、最早避けえぬ距離にまで迫る棒の先端が。

 顎先に正確に、必要最小限の力のみ与えられた衝撃は、ヴェルフの脳を必要十分な数だけその頭蓋に打ち付けると、一声も、呻き声すら上げさせることなくその意識を暗闇へと落とした。

 声なく崩れ落ちるヴェルフの姿を、未だ宙を飛ぶベルの身体の向こうに見た命は、自身の未熟に非難の声を上げる間もなく。ベルの身体を受け止めた衝撃を感じると共に、頭頂部に生じた衝撃が脳天を貫き、意識が消えゆく中、上がらぬ苦悶の声を上げた。

 

「ぁ―――ひ、ぁ」

 

 どさり、と。

 荒らされた芝の上に三つの身体が崩れ落ちる音が響くなか、少女のか細い悲鳴が上がる。

 後方支援のために構えていたボウガンは、放つどころか狙いをつける隙なく終わった攻防を目にした衝撃からか、力なくその手から溢れ落ちていた。

 それなり以上に修羅場を潜ったことによって培われた胆力が、一歩一歩と近付いてくる男の姿により削られ、その度に膝の震えは大きくなっていき。

 目の前にその姿が立った頃には、最早立っていることすら信じられないほどに、その身体は震え。

 

「―――きゅぅ」

 

 遂にはとうとう、男がその手に握った棒を振るう間もなく、意識を失い他の三人同様地面へと崩れ落ちてしまった。

 数秒ほど何もしないうちに倒れたその少女を見下ろしていた男は、小さくため息を一つ吐くと、ぐるりと倒れた四人を見回し。離れていた位置に立ってその様子を見学していた者に対し、肩をすくませて見せた。

 

「……何もしていないんだが」

「そっちの方が怖いよ、シロ君」 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 シロ君が目を覚ましてから、数日が過ぎた。

 目を覚ました直後は、意識はあやふやな状態だったけれど、慌てて駆け付けてくれたミアハによると、特にこれと言った問題は見られないという。

 あれだけの事をして、しかもその直後に倒れて、一ヶ月近くも昏睡していたのにも関わらず。

 ()()()()()()()()()()()()()のだそうだ。

 身体に障害があるどころか、直ぐに起き上がっても問題はないほどに。実際、シロ君自身も首を捻るほど、体調に問題がないようで。

 ベッドから抜け出そうとするシロ君を、ボクとベル君達で、せめて数日は様子を見ようと無理矢理ベッドに押し倒したのだけれども。

 とは言え、シロ君が目を覚ましてからの数日は、それはもう大騒ぎだった。

 いろんな人が次から次へと押し掛けてきて、ボクが知っている人も知らない人も、一体どこから聞き付けて来たのかやって来て。

 これがちょっと前、まだ前の拠点からの引っ越しが終わっていない時期だったなら目も当てられない事態になっていただろう。

 それでも、(廃教会の地下)とは比べ物にならないほどに広く大きくなった筈の拠点(元アポロン・ファミリアの拠点)が、狭く感じる程の状況だった。

 しかも、それは一日だけで終わらず、ようやく人が途切れたと感じたときには、なんとシロ君が目を覚ました日から三日も過ぎていた。 

 だから、シロ君が姿を見せなくなってから、新しくファミリアに入ったメンバーを紹介したのは、彼が目を覚ましてから四日目の朝だった。

 元々、彼女たちもボクやベル君だけでなく、噂や他の友人知人達から話を聞いていたようだったけれど、どうやらあることないこと吹き込まれたらしく、寝ているシロ君を見る彼らの目は、何やら眠るドラゴンを見ているような恐怖に染まっていた。

 なので、新人たる彼らは、シロ君の事を実際何も知らない状態だったけれど―――ボクはしっかりと気付いていた。

 さも初めまして、何も知りませんと言った顔をしていたけれど、ボクは騙されてなんかやらない。

 あの目は、最早何もかも調べ尽くした後の目をしていた。

 なので、ベル君は色々と心配していたようだったけれど、必要以上に警戒していた新人君たちを、シロ君は一体どうやったのか、どういった手を使ったのか、一週間もしないうちに普通に仲良くなっていた。

 ベル君は無邪気にそれを喜んでいたけれど、色々と気付いているボクとしては、シロ君のその手腕に少し恐怖を感じたのは内緒である。

 と、本当に色々と、それはもう色々とあったここ暫くの騒ぎも、シロ君が無事目を覚ましたことで終わり。

 新しい本拠地であるここ―――『竈火の館』から、また騒がしくも楽しい日常が始まるのだと―――。

 

「ほら、起きろ」

「が、げほっ―――」

「ちょ、まっ、まってしろさ―――」

「し、しろどの、す、すこし―――」

「はれぇ~……」

 

 もう一端の冒険者と言ってもいい。

『戦争遊戯』にすら勝利した中心メンバーが、そこらにある棒切れで叩き伏せられては、蹴り起こされを何度となく続けられた結果。

最初は模擬戦の形をしていたそれは、今ではもうただの追いかけっこになっていた。

そんな、半泣き状態のベル君たち四人を追いかけるシロ君の姿から視線を逸らし、澄みわたった青空を仰ぎ見ながら。

ボクはそう、感慨深げに考えていた。

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 宮殿の高階にある、その部屋を照らし出すのは、開け放たれた窓から差し込む月の光だけであった。

 宮殿の下に城下町の如く広がる、夜になってなお喧騒が広がる。

 否、夜が深まれば深まるほど賑わいを広げる、その夜の世界の灯りも音も、この天界の如き高みにある宮殿の高層には届いてはいない。

 ただ、夜空に上る星と月の明かりだけが、その部屋を照らし出している。

 しかし、夜の闇を切り裂くような、涼やかで静かな光は、しかしその部屋を照らし出すには、少しばかり力が足りないようであった。

 それでも、その部屋の豪奢な様相は知れた。

 豪華な絵画風織物(タベストリー)に、大輪の華を思わせる、踏むのを躊躇する程に美しい芸術品の如き絨毯。部屋の中心に位置するのは、水晶を削り出したかのような透き通った幅1M程の円卓に、それを挟むようにしてある天鵞絨(ビロード)張りの長椅子が二脚。隅には光が届かないため、影しか見えないが、それでも豪奢な天葢付きの寝台の姿も確認できる。

 天井には、灯されてはいないが、明かりをつければ太陽のような明るさと美しさを見せるだろうと思わせるような美しく彫刻の施された魔石灯によるシャンデリアの姿もあった。

 時折、窓から差し込む月明かりを遮る白い煙のようなそれは、その香りからして麝香が焚かれているのだろう。

 寝台があるとは言え、一見すれば高級な応接室を思わせるそこではあるが、焚かれる麝香ゆえか、それとも()()()()()()()()()、何処と無く退廃的な雰囲気を漂わせていた。

 不意に、部屋に漂う麝香の香りが揺らいだ。

 月の光の下、泳ぐように漂っていた香りが、跳ねるように揺らめき。

 

 ―――ふぅ……。

 

 吐息と共に、吐き出された煙が、天井へと昇っていく。

 音と共に、世界が思い出したように部屋の中心にある卓を挟んで置かれている二脚の長椅子の一つの上に、人影が一つ浮かび上がった。

 それは、長椅子と一体になるかのようにしていた寝そべっていた身体を、僅かに揺らし、口に加えていた煙管を再度口許に戻す。

 月の光だけでは、その詳細を詳らかにすることは出来なかったが、それでも緩やかなその曲線から、それが女であることを示していた。

 浮かび上がる影だけでも、その見事な肢体を思わせるその影は、再度、煙管から口を離すと、ゆっくりと吐息と共に煙を吐き出した。

 ただ、息を吐き出すという行為ではあるが、それを耳にした者を引き寄せ、絡めとるような様は、その者が只者ではないことを理解させた。

 長椅子に寝そべった姿で、煙管を吹かすという、一見すれば自堕落でしかないその様子も、その者が見せれば、美しい所作にさえ思えてしまう。

 魔法じみた、いや、呪いじみたその()()の様を()()()()()()()、その女は、放した煙管を口に戻さず、小さく囁くように声を上げた。

 

「―――どうだ、満足したか?」

「ま、悪かぁなかった」

 

 女の問いに、返事は直ぐに返ってきた。

 飄々とした、しかし確たる芯と強さに満ちたその男の声に、問いかけた女の口許が知らず綻ぶ。

 声と共に、世界が思い出したかのように、窓の傍に一人の人影が浮かび上がる。

 影に潜むように立つその人影は、闇の中にあってさえ、何故先程まで気付かなかったのかと頭を捻るほどに、圧倒的な存在感を見せていた。

 

「悪くなかった、ねぇ……結構なモノだとは思ってたんだけど」

「……しかし、やった後で言うのも何だが。本当に良かったのか? ()()を手に入れるには結構手間をかけたんじゃねぇのか」

「そうだねぇ……確かにアレを手に入れるには、金も時間も色々とかかったが」

 

 男の笑いを含みながら、何処と無く罰の悪そうな口調は、自分のただの暇潰しのために消費させたモノが、思った以上に手間隙がかかったものだという事を理解しているからだろう。

 確かに、アレを手にするのには、かなりの時間と金がかかってはいるが、それ以上に色々と表に出されない方法で入手したものであった。

 もし、それが表に出てしまえば、良くて都市からの追放。

 悪ければ地上からの追放となるだろう。

 それほどまでのリスクを負ってまで入手したモノであり、決着のために用意した切り札の一つではあったが、重要であったそれもこれも、この男に出会ってしまった今では、もうどうでも良いと言ってもよかった。

 それほどまでに、この男との出会いは衝撃的であった。

 

「まぁ、今では余計なお荷物みたいなもんだったからね」

「へぇ……」

 

 何かを思わせる女の姿に、それを見つめる男の目が細まった。

 

「じゃ、それもいらなくなったか?」

「それは―――」

 

 男の視線を感じとり、その先を目をやった女の視界に、自分が寝そべる長椅子の前にある透明な卓の上にある密封された黒檀の箱を見る。

 

「―――まだ、必要だろう」

 

 笑いを含んだ女の言葉に、男の口許が小さく歪む。

 それは笑ったのか、それとも苦々しく思ったのか。

 男が口を開くよりも前に、先に女が口を開くのが早かった。

 

「あんたの『願い』は、私が叶えてやるよ」

「オレの『願い』だぁ?」

「そうさ」

 

 刃のように鋭い男の視線が自身に向けられることに、悦楽染みた快感に背筋を震わせながら、女は笑みを浮かべ答えた。

 

「戦わせてやるよ―――【ヘスティア・ファミリア】のシロと」

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

「―――はぁ、ったく信じらんねぇよあの女」

 

 闇に沈んだその中を、泳ぐように歩いている男が、不満に満ちた声で愚痴を溢すように呟いていた。

 美しい男である。

 退廃的で、妖艶さを帯びた男。

 その身体に纏うのは、ボロボロの黒いローブ一つであるが、その男の持つ雰囲気からか、それすらも何処と無く神秘的なものを感じさせた。

 絹糸のような艶を持つ濃紫色の長い髪を、男は無造作に掻きながら暗闇の中を一人あるいており、その何処と無く荒々しい歩き方から、大分苛立っているのが見てとれた。

 

「一体どんだけ金と時間を掛けたって思ってんだよ、もうね、嫌になっちゃうよ」

 

 神秘さを感じさせる雰囲気と、苛立たし気な様子をみせながら、どことなく軽薄な感じで何かの不満を口にしていた男であったが、不意にぴたりとその足を止めると、何かを思い出すかのようにその白く細長い顎先に手をやり顔を上げた。

 

「―――でも、めっちゃ……面白い」

 

 ニィ、と割けるように口元が開いた。

 闇の中であっても、映えるようにうつる白い歯と、その奥に見える赤が、まるで血溜まりに沈む少女の肌のようにも見え。

 美しさとおぞましさが感じられた。

 男は、それを隠すかのように、顎先にやっていた手をゆっくりとその開いた口元まで上げると、反芻するかのようにその濃紫の瞳を閉じる。

 

「ぁぁ……最近のオラリオは、本当におもしれぇなぁ……」

 

 闇に沈んだ視界の中、浮かび上がるのは二つの影。

 一つは自身がよく知るモノ。

 肩高六Mを優に越える巨躯に、頭部から女の身体が生えた異形の姿。

 超硬金属(アダマンタイト)すらぶち抜く身体能力に加え、精霊並みの魔法技能を持つ超級の化物。

 神々しさすら思わせるその異形の化物が―――血に濡れ、元の姿形が分からなくなるほどまでにぐしゃぐしゃに潰された姿。

 そして、その前に立つ―――紅い槍を持った一人の男の姿。

 あの【フレイヤ・ファミリア】を相手に想定して造り上げた化物が、文字通り手も足も出ずに子供扱いされた。

 超硬金属(アダマンタイト)を越える強度を持つはずの身体が、乙女の柔肌のように切り裂かれ貫かれ。

 大地すら砕き引き裂くその超筋力を、引き倒し押さえつける理不尽さ。

 あの化物が、悲鳴を上げ、転げ回って逃げ出す様など、想像だにしなかった。

 

「しっかし、どうすっかなぁ」

 

 顔の下から撫でるように手を動かすと、男の顔からは最早苛立ちも不気味な笑みの姿はなかった。

 

「大口の出資者(スポンサー)に手を切られて、今後の予定もめちゃくちゃになっちまった。だけど一番問題なのが、ラスボス潰されたタイミングに【ロキ・ファミリア】が来るってとこだ」

 

 男は、大きく一つため息をつくと、腕を組んで唸り声を上げた。

 

「うぅ~……そろそろだろうとは思ってた頃に、レヴィスちゃんの『そろそろ【ロキ・ファミリア】がやって来る』っていう報告。こりゃ間違いなく来るね」

 

 一応問題はない筈ではある。

 いくら都市最強とも呼ばれる【ロキ・ファミリア】であっても、ここに誘い込み上手く嵌めれば十分以上に勝機はある。

 それに戦力としても、怪人であるレヴィスの協力も取り付けてもいる。

 勝てない戦いではない。

 

「むぅん……」

 

しかし、何か上手く言葉にならないもどかしさがあった。

それは不安や悪い予感というよりも、集中できない、ただ単に興がのらないといった感じであり。

 

「……人ではなく、モンスターでもなく、怪人でもない」

 

目を瞑る度に思い出す。

イシュタルの代理と言って現れた男。

唐突に現れ、手を切ると一方的に伝えるや否や、未だ完成に至ってはいないとはいえ、十分以上の性能を保持しているはずの『天の雄牛』と戦い始めた男。

【ロキ・ファミリア】であっても、打倒しうる潜在能力(ポテンシャル)を秘めたあの『精霊の分身(デミ・スピリット)』を、容易く打ちのめした男。

その姿、戦いぶりを、目を閉じる度に思い返し、まるで恋い焦がれる乙女のように、胸を高ぶらせてしまう。

 

「確か、名前は―――」

 

目の前にまで迫る、【ロキ・ファミリア】との戦いにすら集中することが出来ないほどに。

 

 

 

 

 

「『ランサー』と、言ったか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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