2009/10
今私は教室にいる。
時計は昼の1時をまわったところ。
一人で食べる昼食の不味さにも慣れてきた。
この後は、決まってイヤホンで音楽鑑賞しながら携帯いじり。
教室の中に話せる人なんて誰もいない。
教室の中だけではない
ほかの教室にも、この学校にも…
周りから見た私の印象はきっと
『暗い・無口』
だろう。
こんな私に話しかける人なんて
いるわけがない。
ふと、
いつもの癖で開いてあった缶の筆箱を見た。
ふたの内側にはたくさんの人たちと撮った、たくさんのプリクラ。
こんな時期もあったな。
と、見るたび懐かしく思う。
そもそも、私はこんな性格じゃなかった。
どちらかというと
明るくて元気なほうだった。
こんな性格にしたのは、
6か月前にあった
クラス替えだった。
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2009/4
並木道の桜は大きな蕾を持ち、今か今かと自分の見せ場を待っていた。
今日から高校2年生になる私、弥千―やち―は、始業式に行くために、友達の梨緒-りお―と登校した。
少し歩いて、学校のそばにある歩道橋についた
「弥千ー!梨緒ー!おはよー!!」
歩道橋にいた千里―ちさと―が笑顔で手を振っていた。
千里の隣にはもう二人、愛良―あいら―、なち。
私と梨緒は笑顔で手を振りかえした。
梨緒、愛良、千里、なち、そして私。
このメンバーは、高校1年生の時同じクラスになり、いつも一緒にいた。いわゆる『いつめん』
梨緒と千里と私は、小学校からずっと同じ学校。愛良となちは、高校で出会った。
この5人でいる学校生活は、勉強なんて苦にならないほど、すごく楽しかった。
授業中以外はほぼずっと5人で一緒にいた。
初めて休みなんていらないと思った。
出会った年の春には、登校で通った桜の並木道の公園で開かれる桜祭りに、下校と同時に向かった。
学校のバッグを持ったまま、出店を回ったり、ソフトクリームを食べたり、
当たり前に思うかもしれないが、中学校の時に規則が厳しかった私にとっては、想像もできない日々だった。
そのほかにも、カラオケやカフェ、夏には浴衣を着て夏祭り。
もともと友達が少なかった私。
中学校時代なんて、こんなことは一度もなかった。
改めて友達といる幸せを感じた。
もちろん、4人を信頼していたし、『親友』と呼べる人たちだった。
中でも、一番信頼していたのが、愛良だった。
愛良には、困ったとき、悩んだとき、悲しいとき、いつも相談に乗ってもらっていた。
私が悩んでいると、いつもすぐ気づいてくれて、的確なアドバイスをくれた。
秘密なんてなかった。すべてを話していたと思う。
愛良も、私を頼ってくれていたから、さらに仲が深まった。
お互いに信頼できている、そう思えた。
~1話未完成。この後も続きます~