ソードアートオンライン ater & violaceus(一時休載中)   作:Nyan0726

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どうも、Nyanです。

サブタイトルの通り今回は正式版SAOの説明回ですね。

それでは、どうぞ。


002《チュートリアル》

突如、空にあった1枚の赤いパネルが一気に広がり、空が真っ赤に染め上げられた。パネルの隙間から赤く、粘度の高い液体が流れ出て、返り血を浴びたかのような真っ赤なローブへと形を変えた。

 

「あれって、ゲームマスター?」

「なんで顔が無いんだ?」

 

顔が、無い。βテスト時代ではその時により、若い女性やら、中年男性等の顔がフードの下にあったのだが……

すると、そのローブだけの何者かが話し始めた。

 

『プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ。』

 

私の世界……?って事は…

 

『私は茅場晶彦、今やこの世界をコントロールできる唯一の人間だ。』

 

やっぱりか。茅場明彦、ナーブギアの開発者であり、このゲームの製作者でもある。俺の最も尊敬する人だ。

 

『さて、諸君の中には既にログアウトが出来ない事に気が付いている者もいるだろう。』

 

『これは、SAO本来の仕様であり不具合ではない。』

 

「仕様……だと?」

 

横でクラインの声が聞こえる。

 

『今後諸君は、この城(アインクラッド)の頂を極めるまで自発的なログアウトは出来ない。』

 

「この城?はじまりの街にお城なんてあったっけ

?」

 

今度はユウキの声が聞こえた。

 

「いや、少なくともβ時代は無かったはずだが……」

 

そんな事も次の茅場の言葉で考えられなくなってしまった。

 

『また、外部の人間によるナーブギアの停止、又は解除も有り得ない。もし、それが試みられた場合……』

 

少しの間。嫌な予感がした。的中しないと良いんだけど……

 

『諸君が頭にかぶっているナーブギアが発する、高出力マイクロウェーブによって、諸君の脳を破壊し、生命活動を停止させる。』

 

どうやら神様は俺達には味方しなかったようだ。見事に予感が的中してしまった。茅場は『脳を破壊し、生命活動を停止させる。』と言った。それはつまり……

 

「「死ぬってこと(か)?」」

 

ユウキとクラインの声がピッタリ被った。

 

「だろうな…」

 

「でも……そんなの不可能だろ!だって、ナーブギアはただのゲーム機なんだぜ?」

 

「クライン。電子レンジって知ってるか?」

 

「そりゃあ知ってるけど、なんの関係があるんだ?」

 

「同じなんだよ。高出力マイクロウェーブの原理は電子レンジと同じなんだ。リミッターを外せば人間の脳の限界温度、42℃を軽く超える。だから、原理的にはありえなくはない。けど…」

 

「そんなのナーブギアの電源コードを抜いちゃえばいい……だよね、キリト?」

 

「あ、あぁ。」

 

ユウキに先を越されてしまった……

 

「ユウキの言う通り、ナーブギアの電源コードを抜けば高電圧バッテリーでも内蔵されて無いかぎ、り……」

 

そこで、ハッとした様に言葉を止めた。

 

「内蔵……されてるぜ?バッテリー………」

 

そう。ナーブギアには高電圧の内蔵バッテリーがあるのだ。

 

「だ、だけどよ!そんなのもし、突発的な停電でも起きたらどうすんだよ!」

 

茅場はそのクラインの声が聞こえたかのように言った。

 

『より正確には、十分間の外部電源切断、二時間のネットワーク回線切断、ナーブギア本体のロック解除または分解または破壊の試み……以上のいずれかの条件によって脳破壊シークエンスが実行される。この条件は、マスコミなどを通して告知されている。ちなみに、現時点でプレイヤーの家族友人等が警告を無視し、ナーブギアの強制解除を試みた例が少なからずあり、その結果………』

 

茅場の金属質な声が、そこで一呼吸いれ、

 

『………残念ながら、既に213名のプレイヤーがアインクラッド及び現実世界からも永久退場している。』

 

周りのプレイヤーは信じられないといった表情だったり、怯えた表情だったりしていた。クラインも同じ気持ちだったらしく、

 

「信じねぇ……信じねぇぞ、俺は!」

 

と、喚き叫んでいた。俺だって同じ気持ちだ。信じられない。いや、信じたくない。だが、茅場の言葉は、おそらく真実だろう。根拠はないが。

 

『諸君が現実世界においてきた体を心配する必要はない。既にあらゆるメディアが、死人が出ている事を含め、繰り返し報道しているため、ナーブギアが強制解除される可能性は限りなく低いと言ってよかろう。今後、諸君の体はナーブギアを装着したまま、二時間の内に病院へと搬送されるはずだ。諸君には安心してゲーム攻略に励んでほしい。』

 

「な……………」

 

俺も流石に叫んでしまった。

 

「こんな状況で呑気にゲームしていろと言うのか!?こんなの、もう、ゲームでも何でも無いだろうが!」

 

またしてもその声が聞こえたように金属質な声が響く。

 

『ただし、十分に留意してほしい。諸君にとって《ソードアート・オンライン》はただのゲームではない。もう一つの現実と言うべき存在だ。…………今後、この世界で、一切の蘇生手段は機能しない。ヒットポイントが0になったん瞬間、諸君のアバターは完全に消滅し、同時に……』

 

続いた言葉は俺が予想していた言葉そのものだった。

 

『ナーブギアが、諸君の脳を焼き尽くす。』

 

…………馬鹿馬鹿しい。誰がそんな状況で街の外に出ようと言うのだろうか。街の中にいれば犯罪防止用のコードが発動し、HPが減ることは無いのだ。きっと周りのプレイヤーもそう考えているのだろう。その思考を読んだかのように、茅場は言った。

 

『君達が開放される条件は、先に言った通り、アインクラッドの(こ  の  城  の)第100層を(頂  を)クリアする(極  め  る)事だけである。』

 

なるほど、それならさっき茅場が言った。『この城』の意味にも納得がいく。

 

「クリアだって?」

 

「キリト、βテストでは何層まで行けたの?」

 

「2ヶ月で8層までだ……今度は1ヶ月もあれば十分だと思っていたけど、こんな状況だと第1層に半月かかってもおかしくない。」

 

「そんなの、できねぇに決まってんだろ!」

 

『最後に、プレイヤーの諸君に私からプレゼントをあげよう。アイテムストレージを確認してくれたまえ。』

 

そこには一つのアイテムがあった。アイテム名は《手鏡》オブジェクト化してみるとなんの変哲も無い手鏡が現れた。が、次と瞬間、青い光が俺達を包んだ。

 

 

 

青い光が視界から消え去るとそこは、何も変わらないはじまりの街の、中央広場だった。俺は取り敢えず近くにいるであろうパーティーメンバーに話しかけてみた。

 

「おい、クライン、ユウキ、大丈夫か?」

 

「おう、俺は大丈夫だぜ。」

 

「うん、ボクも大丈夫だよ……って、あれ?君達、誰?」

 

「オメェこそ誰だよ……」

 

俺はハッとし手鏡を見てみた。そこには俺が写っていた。そう、 "現実世界の俺" が。仕方が無いので、取り敢えず、どこかで見たような悪趣味なバンダナをした、山賊のような男に話しかけた。

 

「もしかして……お前、クラインか?」

 

「俺の名前を知ってるって事は……お前、キリトか!」

 

「あぁ、そうだ。って事は君は……」

 

「うん。ボクはユウキだよ。」

 

可愛いな…

 

「ん?なんか言った?」

 

「い、いや、何も言ってないぞ。」

 

クラインがニヤニヤしていた。声に出てたか?……まぁ、いっか。

 

「でも、どうやって現実の顔にしたんだ?」

 

クラインは言った。

 

「スキャンだ。俺達の顔は今、ナーブギアにある高密度の信号素子によって、包まれているから顔の形が正確に分かるんだ。でも、身長や体型はどうやって……」

 

「ナーブギアを着けた時にキャリブレーション?って言って体のあちこちを触らされなかった?」

 

「あぁ、そうか。確かに、それなら身長なんかも再現できるな。」

 

「でも、どうしてこんな事を!」

 

「そんなのどうせすぐ説明してくれるさ…。」

 

『諸君は、今、なぜ?と思っているだろう。何故、ソードアート・オンライン及びナーブギア開発者の茅場明彦はこんな事をしたのか?大規模なテロなのか?あるいは身代金目的の誘拐なのか?……私はこの世界を鑑賞するためだけに創りだした。つまり、私の目的は既に達成せしめられたと言っていい。以上でソードアート・オンラインのチュートリアルを終了する。』

 

「クライン、ユウキ、ちょっとこい。」

 

俺は、二人を路地裏に連れて行った。

 

「どうしたの?」

 

「二人共知ってると思うけど、今も昔もMMORPGってのはリソースの奪い合いなんだ。このはじまりの街周辺のモンスターはすぐに狩り尽くされるだろう。今の内に次の村を拠点にしたほうがいい。俺は、道中の危険な箇所も知ってるから二人くらいなら守りながら行けると思うけど………どうする?」

 

「じゃあ、ボクは一緒に行こうかな。」

 

「俺は………前のギルドの連中と徹夜してこのゲームを買ったんだ。あいつらこの街にいるはずなんだ。置いては行けねぇ……」

 

確かに、危険な箇所は知っているが、後一人でも来たらキツい。

 

「お前にこれ以上迷惑かけるわけにも行かねぇしな………俺は遠慮しておくよ。」

 

「そうか…………じゃあな、クライン。」

 

「じゃあね…」

 

俺達が次の村へ行こうとするとクラインが、

 

「キリト!」

 

と、呼んできたので振り向くと、

 

「お前、案外可愛い顔してやがんな。俺、そっちの方が好みだぜ。」

 

と言ってきた。

 

「ユウキちゃんも可愛いいぜ。キリトもそう思ってるはずだ。少し声に出てたしな!」

 

ちょ、おまっ……何言ってやがんだこの野郎。

 

「お前のその野武士面の方が10倍似合ってるよ!」

 

俺は、ヤケクソ気味に叫んだ後、小走りで次の村へ行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだったの?」

 

「…………まぁな。」




如何でしたでしょうか。

そろそろオリジナルの話も挟んでみようかな?

次回の投稿もだいたい一週間後位を予定しています。

そういえば今日は東京ビックサイトでanimejapan 2016やってましたね。
残念ながら自分は用事で行けませんでした。この小説を読んでる中でSAOの前売り券を変買えた方は何人居ましたかね?

それでは!また、お会いしましょう

To be continued…
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