ハリーポッターと妖精の翼   作:ファルドゥン

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最初の何本かは一日ペースで投稿出来たらいいなってことで頑張ります
更新頻度の鈍化は今の段階ではまだ分かりません


取りあえず、どうぞ


第二話 魔法界との初接触~ダイアゴン横丁~

 

 

落ちたと思ったらすぐに地面に着いた、椅子と地面がぶつかってお尻が痛いよ…。

 

ここはどこだろう…どこかの路地裏かな?

少なくとも幻想郷ではないというのはレンガ造りの壁ですぐわかる。

レンガ造りなんて幻想郷ではとても珍しいものね。

 

周囲を見渡しているともう一つスキマが開いていることに気付いた、と思ったら中から女性が落ちてきたよ。確か名前は…アリスさんだ。人形劇を見たことがある。

 

「いてて…もうちょっと丁寧に扱いなさいよ…ってあら?確かあなたは…」

 

「アリスさんも落とされたんですね。私は霧の湖に住んでいる大妖精です。ここがどこだか分かりますか?」

 

「ご丁寧にどうも、私はアリス・マーガトロイド。魔法の森に住んでいるわ。この場所は…ちょっと情報が少なすぎるわね、表に出ましょう」

 

そりゃスキマ被害者第二号ですし、私とそこまで状況は変わらないよね。紫さんとの会話から考えるところに、魔法界に近い場所だろうということは推測できる。椅子が気になるけど仕方ない、置いていこう。

 

アリスさんと一緒に表まで歩いていく間に自分の体の変化に気が付いた。

まあいやでも気が付くんだけど、私の羽が無くなっている。空を飛ぼうという感覚なんかは変わらないし自分の意思で動かそうとも思えるので、おそらく見えない、触れない状態だけど確かに羽は生えているのだろう。器用なことだ。

それと多少身長が伸びている。確かに元の身長のままだと子供にしか見えないし仕方ないね。準備は万端というわけだ。紫さんは万能なのか。

 

表通りに出ると、どうやらアリスさん的にはよく見知った場所だったらしい。

私としては人の多さに目が回りそうだ。外の世界には人がとても多いとは聞いていたけど、ここまでなんて、聞いてないですわ。

 

「ここは多分イギリスという国のロンドンね。と、いうことはおそらく漏れ鍋って名前のパブが近くにあるはずなんだけど……あっ、あったわ。あそこに行くためにスキマに落とされたのね、納得だわ」

 

「あの…いまいち状況が理解できていないのですけど…漏れ鍋とはなんでしょうか?」

 

「漏れ鍋というのは、魔法界の玄関口の一つよ。そこからダイアゴン横丁という場所に行くことが出来るの。そこでは杖や教科書のような魔法を習うためには必要不可欠な物をそろえた店から悪戯専用の道具ばかり売っているような店まで、ありとあらゆる魔法道具が揃うって寸法よ。大妖精はたしかホグワーツに入学するのよね?それならここは打ってつけね。新入生の子たちは大体みんなここで魔法道具を揃えるから」

 

どうやらアリスさんも一通りの説明は受けているようだ。魔法界の事柄にも詳しいし…

 

「もしかしてアリスさんも昔、このパブに来たのですか?」

 

「いえ、私はルーマニアの生まれだからそっちで魔法学校に入学したわ。ダイアゴン横丁は初めてだけど…なんせ有名だからね。魔法界の横の繋がりは強いから、いろんな情報が自然と耳に入ってくるの。その中に漏れ鍋の知識もあったってわけよ」

 

そんな話をしながら漏れ鍋に入店する。

中に何人か人がいて思い思いに過ごしていた。

これがみんな魔理沙さんみたいな魔法使いだなんて…魔法界は恐ろしい世界だね…。

残機がいくつあっても足りないよぉ…。

 

「あっ先に言っておくけど、私やパチュリーは魔法界の常識に当てはめると規格外の存在だからね。種族魔法使いは伊達じゃないの。この中の人をざっと見まわしても魔理沙レベルの強さの人は今この場所にいないわ」

 

どうやら顔に不安の色が出ていたらしい私にアリスさんはそっと教えてくれた。

アリスさんすごく優しいなぁ…今だって私が歩きやすいように少し先を歩くことでちゃんと誘導してくれているし、細かい気配りが感じられるとってもいい人だ。

 

あっ、どうやら店主を見つけたみたい。

 

「ダイアゴン横丁に行きたいのだけど、ここに来るのは初めてなの。どこから行けるかしら?」

 

「ダイアゴン横丁なら裏庭の壁からだよ。叩き方はわかるかい?」

 

「多分、見たら分かるわ。ありがとうね」

 

店主は見たら分かると言い切ったアリスさんに少し驚いていたけど丁寧に案内してくれた。

 

むーん…裏庭から行けるとは言っていたけれど、私にはどう見てもただの壁にしか見えないね、さっぱりですわ。

アリスさんはしきりに観察しているから、多分魔法的な何かが仕掛けられているんだろうけど…。

 

「……ふう、多分この順番かな。ちょっと離れていてね」

 

アリスさんがレンガを杖で三度叩くと、途端にレンガが動き出したよ!

だんだん穴が大きくなって、しまいにはアーチ型の入り口が出来ていた。

これはとっても魔法的、ワクワクしてきちゃうね!

 

「あーよかった、成功した。ほら、こっちよ大妖精。買い物なんて面倒ごとはさっさと終わらせちゃいましょう」

 

たしかにそうね、早く終わらせないとお昼ごはんが遅くなっちゃう。

 

「そうですね、早く終わらせましょう。ところでアリスさんはお金、持っていますか?」

 

「その辺は大丈夫よ、しっかり紫から集ってあるから。あいつも用意周到でちゃんと準備していたわ」

 

そういって取り出した袋の中には金貨に銀貨に銅貨がずっしり。

 

今日の買い物分はこれで足りる計算で余った分がしばらくのお小遣いらしい。

やだ……私子供みたい…見た目はどう見ても子供だけど。

 

「えーっと、ローブが三着、三角帽が一つ。手袋に防寒マント、教科書は……全部で八冊。杖、大鍋、望遠鏡にものさしがそれぞれ一つ……ちょっと多くないですか?私こんなに持てませんけど…」

 

「それだけじゃないわよ。授業の記録をとるためにノートや紙にインクや羽ペンが必要だし、魔法薬の基本的な材料なんかは揃えておかないと。ついでにそれ用の秤も必要ね。あとは…」

 

え、まだあるの?それぐらいにしとかないと私つぶれちゃうよ?

 

「…ま、一先ずはこのぐらいかな。入ってから必要になったものは私が見繕って送ってあげるわ。でも、ペットくらいは飼ってもいいかもね。とりあえずフクロウがいたら便利よ。手紙で連絡を取ったりできるから」

 

フクロウで手紙を送るなんてちょっぴりファンタジーね。

あ、魔法界だから十分ファンタジーか。

というか、そもそも私自身がかなりファンタジーだけど。

 

「そろそろ行きましょう。荷物は半分持ってあげるから、頑張りなさい」

 

あぁ、半分は持ってくれるのか…良かった、半つぶれで済みそう。

 

 

 

 

それから私たちはひたすら必要な物を買いあさった。

途中でアイスを買って食べたり、悪戯道具店に入りたかったのにアリスに止められたりしたけどおおむね順調、フクロウも買ったよ。忙しすぎて名前は決められていないけれど家に帰ってからつけてあげよう。びっくりするほど多かった買い物も杖を残すのみだ。

 

「オリバンダーの店…創業が紀元前って滅茶苦茶古いですけど、そんなに魔法界って歴史が長いんですか?」

 

「呪いの類は魔法の一種だから当時の魔法のレベルは兎も角として、歴史はかなり長いわよ。オリバンダーの店はその中でもかなり初期から店を構えている老舗の杖専門店ね。魔法の杖ならオリバンダーに頼めば…まあ失敗はしないでしょうね。もちろんここ以外にも良い店はあるけれど、ダイアゴン横丁で杖を買うならここね」

 

店内には老人が一人立っていて、大きな目で私を見てくる。

凄く見つめられている…ちょっぴり恥ずかしい。

 

「こ、こんにちは」

 

「これはまた珍しいお客さんじゃのう。まるで人のような見た目でありながら、わしにはそうは見えないが。まあよい、こちらへどうぞ」

 

言われるがままに店内に入る。アリスさんは外で待っているみたい。

 

「お名前は?」

 

「あの、だ、大妖精です」

 

「面白い名じゃのう。ではダイヨーセイさん、どちらが杖腕ですか?」

 

杖腕ってのは…まあ利き手かな。

 

「右利きです」

 

「腕を伸ばして。今から寸法をとるからの」

 

寸法を測っている間にオリバンダーさんは杖の説明をしてくれた。

強力な魔力を持った、一角獣のたてがみ、不死鳥の尾羽、ドラゴンの心臓の琴線の内のどれかを杖の芯に使って魔法の杖は作られる。木の種類や大きさに加えて芯材の性質もどれもが微妙に異なっているために、一つ一つが違う性質を持った杖になる。全てがオーダーメイドというわけではないけど自分だけの杖というのはなんだか気分がいい。

 

「もうよい」

 

「大妖精さんや。あなたの内に秘めた力はまさに大自然の再現じゃ。わしの目で見る限り、あなたの杖はこれしかない。ヒノキにユニコーンのたてがみ、21センチ、とてもしなやか」

 

言われたままにその杖を握ると自分の中に流れ込む魔力の流れを確かに感じた。

この杖なら大丈夫そうだ。

 

「振ってごらんなさい」

 

振ると、たちまち店内に風が立ち込めた。店の中に小さな竜巻が現れたようで、それでも私はとても気分がよかった。なんというか、とても環境がよい。妖精の本能?が刺激される

 

「やはりこの杖じゃったか、すばらしい。ヒノキの杖に選ばれるということはこの杖を含めても数えるほどしかない珍しいことじゃ。数も少なくての、それは先代のオリバンダーが作った年代物じゃよ」

 

あまり深く考えるのもあれだけれど、相当に古いものらしい。

 

「妖精の魔法を使うならそれ以上の物はなかなか見つからんじゃろう。自分の内面と向きあい、自然を開放するのじゃよ?大妖精さんや」

 

意味深な視線を送ってくるオリバンダーさん。

間違いなく私が人じゃないってことに気付いているね。やっぱりプロの目には分かるらしい。

さっさと立ち去るに限るね、こりゃ。

 

「ありがとうございました」

 

7ガリオンを払って店を出る。扉が閉まるまでお辞儀を続けた老人は何とも言えない雰囲気の持ち主だった。

 

「杖はちゃんと買えた?やけに早かったけれど」

 

「すぐに決まりましたよ。どうやら特徴的だったので候補も一つしかなかったようです」

 

「あちゃー、もしかしてばれちゃってた?あんまり正体を明かすのは手札を残すという意味で喜ばしくないのだけれど」

 

「間違いなくばれていましたけど、ある意味仕方ないと思いますよ。あの人はまさしくプロの人でしょう?」

 

「それはそうなんだけれど…帰ってから対抗策を練っておくわ。やるからには万全にしないとね。でも、とりあえずは帰りましょう」

 

そうだね、とりあえずは帰ろう。

今の時間なら家に帰ってから遅めの昼ご飯に出来る…。

…あれ?そういえば私たちってどうやって帰えればいいんだろう。

待て待て、行きは一方通行だったし、帰る手段がない…か、も…

 

「アリスさん、もしかして…」

 

「…大妖精、これは由々しき事態よ。帰る手段がどこにもないわ」

 

やっぱりそうかー。

そうなるのかー。

 

「いやいや、それ、ヤバいですよ!向こうと連絡を取る手段すら今は無いでしょう!?」

 

「フクロウは…駄目ね。どう考えても博麗大結界を越えられないわ。困ったわ、お手上げね」

 

冷静に分析しているアリスさんですけど、私たちそんな場合じゃないと思うの。

しばし私たちは茫然とダイアゴン横丁に立ち尽くす。

その身がこの先どうなるかは、魔法界のことなんかよりも、私たち自身が一番知りたいことでしたとさ。

 




と、こんなところで第二話は終了です
無難な出来になってれればいいな

今回も自分用のメモのような設定のようなものをあとがきに書いておきます

東方の魔法使いキャラをハリーポッターの世界に持ち込んだ時の大体の強さ関係ですが
アリスはダンブルドアと例のあの人よりも少し弱いぐらい
パチュリーは喘息を考慮しない場合勝てるが結果的に辛い
白蓮はそもそも身体強化魔法というハリーポッターの世界ではなかなか珍しい魔法ですので純粋な強さは兎も角、一対一なら勝てるぐらい
魔理沙は弾幕ごっこなら兎も角、純粋な戦闘だと並みの闇払いや死食い人レベル
というイメージですが、変更の可能性はあります

またあまり関係ないと言えば関係ないのですが、大ちゃんの杖の木のことについて
候補は三つありまして、作品中に選ばれたヒノキの木の他に、スギの木とイガゴヨウマツという木が候補に挙がっていました
スギの木は屋久杉の写真の雰囲気がとても素晴らしかったから、イガゴヨウマツは単純に、調べた中で最も樹齢が長い木の中に入っていたからです
結局ヒノキの木にした理由としましては、法隆寺を代表とした、世界最古の木造建築物に使われているなどの、丈夫さと神社や寺に使われているという神聖さが決め手でした

今回はここまでです
感想やご意見はいつでも大歓迎です!批判は優しく囁くようにだと、マゾヒズム的に嬉しいです!

ではこの辺で
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