ハリーポッターと妖精の翼   作:ファルドゥン

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超久しぶりです

どうぞ


第二十話 エロールと授業とロックハートと

 

 

「ハリーさんもロンさんも中々やりますねぇ。まさかあの車でホグワーツまで飛んでくるとは」

 

「信じられない、なんでそんなことするのかしら!理由があって乗り遅れたにしても、手紙を飛ばせば済む話なのよ!?」

 

「まぁまぁそう怒らずに。もう夜ですよ?」

 

結局歓迎会にもハリーさんとロンさんは現れずじまいだったんだけど、どこからともなく流れ始める噂によると、空飛ぶ車でホグワーツに向かい、暴れ柳という木にぶつかって退校処分になった、というものだった。

中々に中々な噂だったけどこの手の話は当たらずも遠からずということは経験上知っていて、実際退校処分になった以外は概ねその通りだったみたい。

正直に言って私もこのことに関してはあきれ気味なんだけど、寮のみんなには英雄みたいに迎えられていた。それでいいのかグリフィンドール。

 

「明日からまた授業が始まるんですよ。早く寝ないと朝起きれません」

 

「……確かにその通りだけど、いつもヨーセイはもっと起きてるじゃない」

 

「…バレてたんですね。なんというか、たまにアリスさんに連絡を取るんでその時だけですよ」

 

「あら、連絡は定期的にしていたのね、また話してみたいわ。あの人、相当に腕の立つ魔女だと思うのだけれど、実際どうなのかしら?」

 

「私にも分かんないですけど、多分凄いですよ」

 

種族魔法使いの本気とか、私だって見てみたい。というか私何人分の魔力なんだろうか…

 

「とにかく、もう寝ましょう?ほら、電気消しますよー」

 

「そうね、わかったわ。お休みヨーセイ」

 

「おやすみなさい」

 

 

 

翌日の朝、郵便の時間に()()はやってきた。

大広間にフクロウが溢れかえる中に、見慣れたというか、恐ろしいまでにふらついているフクロウがいた。というか、ロンさんの家のエロールが……水差しに突っ込んだね。

 

「エロール!」

 

ロンさんが足を引っ張って救出するのを、ロールパンをむしゃむしゃしながら見つめる私は、さながら映画を見る観客みたいだなって。

うっわぁ足ぷるっぷるしてる。かろうじて生きてる感じが前面に出てるね。

どうやら気絶してるっぽい。ツンツンしても全く起きないや。

 

「大変だ――」

 

「確かに大変ですね。今にも昇天しそうです」

 

「そうじゃなくて…ほら、あっち」

 

ロンさんが指さす方には赤い封筒が。エロール、水差しに突っ込みながらも封筒は守っていたのね…恐ろしいまでのプロ根性を見た気がする、ツンツン。

 

「ママが――吠えメールをよこしたんだ」

 

吠えメール…読んで字のごとく吠えるのかな?

ママがってことはロンさんのお母さんってことか…あーこりゃあロンさん大目玉だね、ツンツン。

 

「吠えメールって何?それとヨーセイ、ツンツンするの止めてあげて。エロールがぴくぴくしてる」

 

おっと、ハリーさんから直々に言われてしまった。

中々に楽しかったんだけどなぁ、こう、ぴくぴくしてる感じが。

 

「ロン…早く開けた方がいいよ。早く開けないと……ひどかったんだ」

 

とネビルさん。

なんなの、時限式で爆発とかなにかなの?

 

「ほら…開けて。ほんの数分で終わるから」

 

ロンさん、顔色悪いね。大丈夫かなー

 

「…開けるよ」

 

そう言ってロンさんがそーっと封筒を開封したとたんに大広間は大音量の嵐に包まれた。

 

 

とまあそんな朝のドタバタもありながら授業が始まったわけなんだけど、実際問題去年とやってることは同じなんだよね。

今日の授業スケジュールは薬草学、変身学、そして午後から闇の魔術に対する防衛術だった。

今年の初授業であるところの薬草学ではマンドラゴラの植え替えを行った。

このマンドラゴラ、大抵の解毒剤の主成分になるほどの万能植物とのこと。中々にすごいね。

土から出した途端に赤ん坊みたいに泣き叫ぶんだけど、この声を聞いちゃうと死んじゃうとのこと。なんだろう、音が弾幕にでもなってるのかな。

先生の説明を聞いてからいつもの四人でチームを組んでひたすら植え替えて行ったんだけど、相性がいいのか何なのか私だけやたら早く終わったから、三人が悪戦苦闘してるのをただぼーっと見るという珍しい構図になった。

いつもは大体ハーマイオニーさんが先に終わっちゃうからなぁ、優越感を感じてしまうね。

どやぁ

 

二つ目の変身術は相変わらず難しかった。

今回はコガネムシを服のボタンに変えるという課題だった。

試行錯誤したり、去年習ったことをフル活用しながらなんとかボタンに変身させられたんだけど、このあたりのクオリティはまだハーマイオニーさんに勝てないんだよねぇ。

グリフィンドールの中では私もだいぶ上手い方ではあるけど、なんだかなぁ。

 

「もう少しなんですけどねぇ。なんというか、物足りない感じです」

 

ハーマイオニーさんが変身させた完璧と言えるコートのボタンを見ながらポツリ。

 

「何言ってるのよ。ヨーセイだってちゃんとボタンに変身出来てたじゃない」

 

「そうは言いますけどね。こうやって並べたらクオリティに差がありすぎますよ」

 

「…確かに私の方が滑らかな表面だけど、変身出来ないよりはるかにいいわよ?」

 

「そうだよ、もしそうじゃないとしたら僕って一体何なのかって話になるよ」

 

「僕なんか杖から煙が出てたよ」

 

あー、そういえば暴れ柳に突っ込んだ時に杖が折れたんだっけ。

ちょっとかわいそうだけど、私にはどうすることも出来ないの。

 

「午後のクラスはなんだっけ?」

 

「闇の魔術に対する防衛術よ」

 

ハーマイオニーさんが即答する。ロックハート先生のことチェックしすぎでしょうに。

まぁ、私としても先生自体にそこまで不満はない。確かに功績は凄い人なんだよね。

ただ、あの教科書だけが不安なだけ。授業さえ良ければいいのです。

 

 

 

「私だ、ギルデロイ・ロックハート。勲三等マーリン勲章、闇の魔法に対する防衛術連盟名誉会員、そして『週刊魔女』五回連続『チャーミング・スマイル賞』受賞――もっとも、私はそんな話をするつもりはありませんよ。バンドンの泣き妖怪バンシーをスマイルだけで追い払ったわけじゃありませんしね!」

 

お、おう

 

「今日は最初にミニテストをやろうと思います。あぁ、心配ご無用、君たちがどれくらい私の本を読んでくれているかをチェックするだけですからね……配れましたね、では始め!」

 

勢いのままにテストが始まった。

この手のテストはとりあえず全体確認……

 

 

1 ギルデロイ・ロックハートの出身地は?

2 ギルデロイ・ロックハートのひそかな大望は?

3 現時点までのギルデロイ・ロックハートの業績の中で、あなたは何が一番偉大だと思うか?

 

えーなにこれ、どういうギャグがご所望なんだろうか。

いや、一応本は読んでるから書けなくはないけど……これを書いてしまうと、なんとなく負けな気がする。

少なくともこれに30分かけるってのは授業としてどうなのって思いますよ。

でもなぁ…これテストだしなぁ。

こういうことで成績を下げられるのもなんかいやだし…一応書きますかねぇ…

 

 

~30分後~

 

 

「私の好きな色はライラック色だということをほとんどの人が覚えていないようだね。『雪男とゆっくり一年』の中でそういっているのに」

 

それはほとんどの人があなたの好きな色に興味が無いからですよ、とは言わない。

 

「惜しかったのは、ミス・ヨーセイ・ダイ。私の誕生日の理想的な贈り物は、魔法界と非魔法界の絶妙なハーモニーですよ。もっとも、オグデンのオールド・ファイア・ウィスキーでもお断りはしませんがね!これ以外は満点だったのに、非常に惜しいです!」

 

あ、そうですか、はい。

 

「ところが、ミス・ハーマイオニー・グレンジャーは満点を取りました!彼女と、おまけにミス・ヨーセイ・ダイはどこにいますか?」

 

呼ばれたからには手を挙げる。ハーマイオニーさん、手が震えてますよ。よく考えたらそんなに栄誉あることでもないですよー?

 

「すばらしい!ミス・ヨーセイ・ダイに5点、ミス・ハーマイオニー・グレンジャーに10点、合計15点をグリフィンドールに与えましょう!」

 

こりゃ、どうも。

 

「さて、授業ですが…この授業は、魔法界で最も穢れた生き物と戦う術を身に着けるものなのです!この籠の中にそれはいる…どうか、叫ばないでいただきたい。連中を挑発してしまうかもしれないのでね」

 

おおっ、授業っぽくなってきたじゃないの。

布を被された籠に自然と生徒の視線が集中していく。

そして、ロックハート先生はバッと布を取り払った。

 

「さあ、どうだ。捕らえたばかりのコーンウォール地方のピクシー妖精だ」

 

あらちっさぁーい。

……いやいやいや、これを穢れているというのかこの人は。

というか妖精のことを穢れているなんて……私的に、割と爆弾発言なのですが。

教室内の張りつめた空気はどこへやら。シェーマスさんなんか笑いを堪えられてないよ。

 

「思い込みはいけませんよ!連中は厄介で危険な小悪魔になりえますぞ!」

 

…それには同意だね。たまにだけど窮鼠猫を噛む的に弾幕ごっこに勝てたりするし。

 

「さぁ、それでは!君たちがどうピクシーを扱うかやってみましょう!」

 

そう言うなりピクシー妖精を解き放つと、当然のことながら教室中がパニックになった。

四方八方に飛び散ったピクシー妖精の内何匹かは窓ガラスを突き破って逃げ出して、残ったピクシー妖精は教室の中であれやこれやの大暴れだ。

インクをまき散らす子に、教科書やノートを引きちぎる子、果てはネビルさんを持ち上げてシャンデリアにひっかけちゃう子まで、それはもう多種多様な悪戯を仕掛けている。

この事態を納めるべきロックハート先生は、さっさと自分の机に下に逃げ込んでしまった。

私はなぜか襲われなかったんだけどね。多分向こうが私の事を同族として見ているんだろう。

そういうのってあるのかなぁ。よく知らないし、私は分からないけど

この惨劇の終わりを告げる終業のベルが鳴り響くと、一目散に生徒たちは教室を出て行った。

私たちいつもの四人も教室を出て行こうとすると

 

「君たち、その辺に残っているピクシーを、なんとかしておいてくれるかな」

 

そんなことを言って、ロックハート先生は後ろ手に扉を閉めてしまった。

……決めた、もう()()は付けない。

 

「…これ、どうやって片付ける?」

 

「一つ一つやるしかないわね……」

 

ただでさえ闇の魔術に対する防衛術は苦手なのに、こんなことじゃあ全然上達できないじゃないの。

 

「…こんなことに時間を縛られるのもバカらしいですね……ほら!みんな注目!!」

 

なんとなーく聞いてくれる確信があったから妖精たちに大声で呼びかけてみたけど、すごい効果だった。動いていたピクシー妖精が全員ぴたっと止まって、私の方を見てる。

 

「今からあなたたちを逃がします。この窓から飛び立ってくださいね!ほら、こっちです!」

 

そう言って窓を一気に開放すると、ピクシー妖精は部屋中のいろんなとこから窓の外めがけて飛んで行った。

うん、意外にも話の分かるいい子達じゃないの。

 

「まったく……こういうことも含めて授業で教えないといけないのに、ロックハートは何をしてるんでしょうね…っと、どうしましたか?私の顔に何かついてますか?」

 

何故か、三人が私のことをじっと見てる。

 

「…ヨーセイってやっぱり不思議だよな、浮世離れしてるというか」

 

「何言ってるんですかロンさん。ほら、こんなところ早く出ましょうよ」

 

ともかく、こんな授業が一年続くのかぁ……先が思いやられるなぁ…

 

 




お待たせしてしまい申し訳ないです

別に課題が片付いたから書いたってわけでもないのですが、少し時間に余裕が出来ましたんで、書きました

この小説はクロスオーバーの関係上、手元に原作本がある状態じゃないと中々書けないのでまとまった時間が取れないと書き進められないのです…
まだしばらくはこの状態が続くと思われます

全くこの小説に関係のない短編物の構想があって、こっちならクロスとかでもないんで空き時間で進められますからもしかしたらそんな感じのをこれとは別に投稿するかもですね

まぁ言ってるだけでやらないかもですが
結局何にも決まってないのです


感想とかもろもろ、待ってます!

ではこの辺で
おやすみなさい
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