ハリーポッターと妖精の翼   作:ファルドゥン

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最近書くことがだんだん減ってきたので、前書きの執筆はこれで最後にします

…冷静に考えたらこの空間別に必要ないんだよねぇ



ではどうぞ


第二十三話 秘密の部屋とは

 

 

 

現在、私たち四人とダンブルドア先生、フィルチさん、マクゴナガル先生、スネイプ先生の面々でロックハートの部屋に向かっている。場所が一番近かったからという極々単純な理由なんだけど、おまけであいつまで着いてくるのは…この際仕方ないかな。

ロックハートの部屋に入ると、ダンブルドア先生が机の上にミセス・ノリスを置き、何やら調べ始めた。その間、この部屋の主であるところのロックハートは何やら持論を展開してるけど、誰も相手にしてない。すごいね、先生からも煙たがられてる。

それに対峙するようにフィルチさんのすすり泣く声が部屋に響き渡る。私は良くは知らないけど、大切に思ってたんだろうね…誰がこんなことを…

 

「…アーガス、猫は死んでおらんよ」

 

え、この状態で死んでなかったの?

私には死んで、固くなってしまっているようにしか…

 

「石になっただけじゃ…ただし、どうしてそうなったかわしには答えられん…」

 

()()()に聞けばいいじゃないか!」

 

そう言って指さされるハリーさん。まぁこの状況だと一番疑わしいのは確かだね。

 

「二年生にこんなことが出来るはずがない。高度な闇の魔術をもってして初めて出来る芸当じゃ」

 

「あいつがやったに違いない!壁の文字を見たでしょう!?あいつは知ってるんだ……私が…出来損ないの『スクイブ』だってことを!」

 

「僕、ミセス・ノリスに指一本触れてません!それに…スクイブが何なのかも…」

 

スクイブ……魔法を生まれつき使うことのできない魔法族のこと、だったかな。イマイチ原因も分かってないようだけど。

 

「校長、一言よろしいですかな?」

 

スネイプ先生が一歩前に出る。

 

「確かに、ポッターもその仲間も偶然現場に出会わせただけかもしれませんな。とはいえ、連中があの場に居たという疑わしい状況が存在します」

 

「それは……」

 

ハリーさんが言い返そうとするのを遮って私が一歩前に出る。正直に言って、口は私がこの中では一番回るしね。

 

「私たち四人はニコラス……『ほとんど首無しニック』の絶命日パーティーに出席していました。その旨はゴーストたちに聞いていただければおそらく証明できます」

 

「ふむ。ではなぜそのあとパーティー会場に来なかったのかね?なぜあの廊下に行ったのかは謎のままですな?」

 

「…あまりゴーストの方々には言いにくいのですが……結構気持ち悪かったのです」

 

「続けたまえ」

 

「ゴーストの感性は生きている私たちには…その、過激でした。私たち四人はそのパーティーの中、せっかく誘われたのでそれらを我慢していたのですが…もちませんでした。食欲もなくなってしまったので、早々とベッドに向かっていましたらあの場面に出くわしたというわけです」

 

よし、完璧なストーリーをでっち上げた。これなら粗は無いはずだけど…

 

「…確かに筋は通っている。ですが、馬鹿正直に真実を話しているとも思えませんな。吾輩としては、ポッター自ら真実を話すまで何らかの処罰を与えておくべきだと提案します」

 

…つまりは何かしら理由を付けて罰則を与えたいわけだね。スネイプ先生もハリーさんが絡むとほんとに分かりやすいなぁ、いつもはいい先生なんだけどねぇ。

 

「疑わしきは罰せずじゃよ、セブルス。幸運にも、今年はスプラウト先生がマンドレイクを手に入れている。十分に成長すれば、ミセス・ノリスを治す薬を作らせましょうぞ」

 

「それならわたくしにお任せを!」

 

あっ、まだ居たんだロックハート。

 

「何百回作ったか分からないほどですよ、『マンドレイク回復薬』なんて。わたくしにかかれば、眠ってたって作れますぞ!」

 

「この学校では、吾輩が魔法薬の先生のはずだが」

 

そして流れる沈黙。正直面白くて笑いそうなんだけど、拗れるだけだから我慢。

 

「…君たちは帰ってよろしい」

 

 

 

 

 

 

「……それで、ハリーさんが聞こえた声のことはとりあえず隠しましたがよろしかったでしょうか?」

 

「あぁ、それでよかったと思う。誰も聞こえない声が聞こえるなんて、魔法界でも狂気の始まりさ」

 

「……君たちは、僕のこと信じてくれるよね?」

 

「もちろん信じているわよ!……でも、確かに気味が悪いわ」

 

「薄気味悪いことばかりだよ……『部屋は開かれたり』……どういう意味だと思う?」

 

「情報がこれぽっちなんで何とも言えませんが……何かの隠語なのか、それこそ正直に捉えて何らかの扉が開いたって意味か、ですね」

 

何にしろ訳が分からないね。これこそ間違いなく今年の異変なんだろうけど、唐突に始まりすぎでどうしたらいいやらですわ。

 

「ちょっと待って、何か思い出しそう」

 

ロンさんが何かを思い出そうと必死になっている。顔が面白いね。

 

「確か――ビルだったかもしれない。ホグワーツには秘密の部屋があるって話」

 

「秘密の部屋……ですか」

 

「喉元まで来てるんだけどなぁ、あとちょっとが来ないよ」

 

秘密の部屋ねぇ……なんともファンタジー、いや魔法がそもそもファンタジーだけどね。

 

「……鐘がなってる、午前零時だ。早くベッドに行こう、スネイプがまたいちゃもん付けてくるかもよ」

 

 

 

「……それで、なんでハーマイオニーさんが私のベッドに来るんですか?」

 

「そんなの、アリスさんと話すために決まってるじゃないの。どうせ、このことを話すんでしょう?」

 

「そうとは限りませんよ?第一、もう私は眠いです」

 

「嘘ね。私の経験上、そろそろヨーセイが()()()()するころよ」

 

「……はぁ、分かりましたよ。確かに今日は報告しようと思ってました」

 

「ふふ、そうこなくっちゃね」

 

「……それじゃあ、繋げますね。くれぐれも静かにお願いしますよ?ラベンダーさんらはグッスリなんですから」

 

 

……

 

 

『はいはい、こちらアリスよ。そっちも無事で何よりだわ』

 

「大妖精です……まぁ、今回はイレギュラーがありますけどね」

 

「お久しぶりです、ハーマイオニー・グレンジャーです」

 

『……私はガールズトークをするようなキャラでもないのだけれど』

 

「あーいや、ちゃんと理由はありますよ?今日、一つ事件がありまして……」

 

今日起こった事件の内容を要点をまとめて説明する。ハーマイオニーさんも一役買ってくれたよ。

 

『……ネコが石になった、ねぇ。それこそ難易度の高い闇の魔術なら、やってやれないことはないでしょうね』

 

「私もその線が濃厚かと」

 

「去年と同じように、外部から誰かが侵入してるんじゃないかしら?」

 

そう仮説を立てるハーマイオニーさん。

 

『いえ、おそらくないわね』

 

「……理由がよく分からないのですが」

 

『理由が分からないからこそ、無いわ。仮に外部から悪意を持った何者かが侵入して、わざわざ猫を石に変えるかしら?見せしめにするにしても、殺した方がよっぽどインパクトがあると思うの』

 

……確かに。石になっていたという状況は中々に不可解だね。

 

『つまりは、石にしたことに意味があるか、そういう特性を持った何かってことよ。さすがにここからは情報が少なすぎて分からないわね』

 

「そのあたりの調べはアリスさんにお任せしてもいいでしょうか?」

 

『そんなにふんわりした情報だけで探せるわけないじゃないの。もうちょっと何かよこしなさい』

 

「なにかよこせって――あぁ、部屋のこと忘れてました」

 

『重要そうね、教えなさい』

 

「ミセス・ノリスが石になっていたところにメッセージが残されていたの。『秘密の部屋は開かれたり、継承者の敵よ、気を付けよ』……だったはず」

 

「それで、ロンさんが以前ホグワーツには秘密の部屋があるって話を聞いたことがあるらしくて、それが関係してる可能性があります」

 

『ホグワーツの話になってきてるわね。それは私が調べるよりも、そっちで探った方がいいんじゃないかしら?ほら、先生たちに聞けばいいじゃないの』

 

「…それもそうですね。負担を押し付けすぎました」

 

『まぁ、頭の片隅にでも入れておくわ。ほらあなたたちも寝なさい、もういい時間よ』

 

「そうですね~、ではお休み……あっもう切れてる」

 

アリスさんいっつも唐突に話を切り上げてくるからなぁ……なんというか、うん。

 

「……やっぱり、さすがね。石になっていたことをもっと考えるべきだったわ」

 

「アリスさんですからね、いつもお世話になってますよ」

 

「ま、明日からまた図書室通いの日々ね。秘密の部屋について調べないと」

 

「微力ながらお手伝いします……では、おやすみなさい」

 

「おやすみ、ヨーセイ」

 

 

 

 

それから数日はこの事件のことでホグワーツ全体がもちきりだった。

フィルチさんは事件現場に陣取って犯人探しに躍起になってるし、もちろん私たちも秘密の部屋についての調べものでいっぱいいっぱいだ。

と言っても主に私とハーマイオニーさんが、だけどね。

 

「ヨーセイ、そっちはどう?」

 

「―—ダメですねぇ。『秘密の部屋』に関しての記述はどこにもありません」

 

「『ホグワーツの歴史』さえあれば一発なのに…家に置いてきたことが悔やまれるわ」

 

「お目当ての本は見つかったかい?」

 

図書室の入り口の側からハリーさんとロンさんが話しかけながら近づいてきた。

 

「さっぱりよ。どこにも『秘密の部屋』のことが書いてないの」

 

「そんなことより君たちの作文見せてよ。ほら、魔法史の」

 

「まだ出来てなかったんですか?あの課題出たの結構前だったと思うんですが」

 

「ダメ、見せられない。自分の力でやらなきゃ身につかないわ」

 

口げんかのような何かをする二人を後方で眺めながら、件の授業である魔法史の教室に向かう。

 

 

 

この授業……毎度のことながら退屈だなぁ……

いやぁ別に内容に文句があるわけじゃないんだけど、ひたすら暗記、かつこの先生の怪電波(話し方)ですわ。シンプルかつ明快に言って眠い、の一言。

夢うつつのまま年号とか重要そうな単語だけ移すことを繰り返して約三十分、唐突に流れが変わった。

ハーマイオニーさんが手を挙げる。

 

「先生、『秘密の部屋』について何か教えていただけませんか」

 

突然のことで生徒たちはおろか、ビンズ先生すら驚いている。

目をパチクリとさせ、一呼吸置いてから

 

「私がお教えしているのは魔法史です、ミス・グレンジャー。神話や伝説ではないのですよ」

 

「ですが先生。神話や伝説は事実に基づいている、なんて話もあります」

 

そう言われた先生は何か考え込み、そして教室中の、眠気がふっとんで真剣にビンズ先生を見つめる生徒たちの姿を見渡し、観念したかのように話し始めた。

 

「あー、よろしい。秘密の部屋とは、ホグワーツの創始者の一人、サラザール・スリザリンがホグワーツを去る際に残したと言われる部屋の事であります。スリザリンはホグワーツの創始者の一人として今から約千年前にこの地に城を築きましたが、その後三人とスリザリンの意見が対立するわけです。すなわち、魔法族のみに魔法教育を与えるべきだと考えたスリザリンは考え方の相違があったグリフィンドールと激しく対立したわけです。このことがあってスリザリンはホグワーツを去ったわけです」

 

一息に話したビンズ先生は一度話を切り、また話を続けた。

 

「『秘密の部屋』の封印を解くことが出来るのはスリザリンの遺志を受け継いだ者のみであり、継承者が現れたとき、その中の恐怖を解き放ち、この学校から魔法教育を受けるにふさわしくない者たちを追放するそうです―—あくまで伝説ですがね」

 

話が終わり教室がまたいつもの空気に戻った中、私はこの事件が意外と大ごとだという予感をひしひしと感じ取っていた。

 

 

 




話進まねぇ…
もう諦め気味ですけど…まぁ、気を長くしてお楽しみくださいな感じの23話でした


UA40000越え、並びに総合評価1000ポイント超えました!
みなさん、ほんとにホントにありがとうございます!


ここ何話かは原作に沿うような話が多かったですが、秘密の部屋は個人的には動かしていきたい感じなんで、何か考えています。
どんな形で完成するかは、結局のところまだ誰も分かりません。


感想とかとか、待っています!


では、これで
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