ハリーポッターと妖精の翼   作:ファルドゥン

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第二十九話 決戦の前に

 

 

 

ん……んんぅ……んー、ここは……?

……ちょっと暗くてよく見えないけど、まだホグワーツにいるみたい。私の家だったら流石に分かるしね。

隣にはあるのは……石化したハーマイオニーさん、ということは私も石になったのか。首無しニックが石になっていたから既に死んでいる、もしくは死なない者は石になるんじゃないかとは思っていたけどどうやらその通りだったみたいだね。

 

さて……これからどうしようかな。

怪物がバジリスクだと言うことは分かったけど、それよりも私が復活しちゃったことが不自然なんだよねぇ。

……相談しますか、アリスさんに。

 

オプションは……よかった、動きそう。

 

「あー、もしもしアリスさん?」

 

『……え……大妖精?大妖精なの?!今まで何してたのよ!!』

 

「いや、実は石化していまして……どれくらい経ちましたか?」

 

『2日よ!まったく……心配、したじゃない』

 

「すみません……流石にすぐには復活しなかったようです」

 

『それで、石化したってことはバジリスクに会ったわけね』

 

「曲がり角で鉢合いました。ハーマイオニーさんは鏡を使ったのでちゃんと無事ですよ」

 

『そう、それは良かったわ。あの子は人間だから、2度目はないものね』

 

「それで、1つ相談が。私、石化したのに復活しちゃいましたよね?」

 

『あぁ、めちゃくちゃ不自然ね。どうしようかしら……』

 

「理由付け出来ないと、私の学校生活に多大な影響がありそうです」

 

『そうねー……じゃあ、こうしましょう。私が去年あげたあなたそっくりの人形、まだ持ってるかしら?』

 

「あぁ、それなら寮にありますよ」

 

『じゃあ、それを使おうかしら』

 

「どうするつもりですか?」

 

『ズタボロにして、この人形が石化を肩代わりしてくれましたーって言っちゃえばってね』

 

……人形を大切にしているのかどうなのか。というか、自分そっくりの人形を私が壊すのか……なんか嫌だなぁ。

 

「まあ、ほかに良さそうな理由も見つかりませんからこれで行きますか」

 

『夜明けまでに誰にも見つからずに人形を取って戻ってくるのよ。あとズタボロにしないとね』

 

寮の位置的には外を飛んでいくのが無難かな。普通に歩いて取りに行くよりは見つかる可能性も低そうだし、なにより早く済む。

 

 

 

 

 

 

翌朝、私が石化から復活したことはマダム・ポンフリーを通じて瞬く間に学校中に広がった。

当然のようにこれは大ニュースだし、私はすぐに先生に事情を聞かれるということに。

 

「さて……ミス・ヨーセイ。どうして石化から復活できたのかね?吾輩には想像も及ばない特別な力を持っているのか、それとも君が一連の事件の犯人かのどちらかにしか思えないのだが」

 

事情を聞くという名の取り調べはスネイプ先生、マクゴナガル先生、ダンブルドア先生の三人が担当するようだ。

 

「詳しいところまでは分からないのですが……どうやら()()のおかげみたいです」

 

と言って人形を差し出す。昨日の夜に思いっきり弾幕をぶちまけたから、それ相応にぼろっぼろな感じ。

 

「……これはなんですか?」

 

「私の知り合いがクリスマスプレゼントの時にくれた私そっくりの人形……だったものです。これに守りの魔法のような効果が備わっていたのだと思います」

 

「……確かに何らかの魔法が使われていたようじゃのう」

 

「校長、ですが……」

 

「なんにしても、生徒が復活したことはとても喜ばしいことじゃ。それで、ここからが重要な事なのじゃが……」

 

「石化した理由の事ですね?」

 

「物分かりがよくて助かるのぅ。ヨーセイ、なぜ石になってしまったのか、些細な事でもいい、教えては貰えないかね?」

 

「いえ、私は全部この目で見てきましたので。石になった原因、いえ、怪物の正体はほぼ間違いなくバジリスクです」

 

「私とハーマイオニーさんは二人で怪物の正体を調べていました。私たちが石化する前にバジリスクが怪しいということにたどり着いたんですが、先生に伝える前に襲われてしまいました」

 

私は三人の先生になぜバジリスクなのかという根拠を説明したうえで、自分が石になったときの状況を説明した。

 

「筋は通っていますな」

 

「もしホグワーツにバジリスクが潜んでいるとしたら、これは一大事です!いつ死人が出てもおかしくは……」

 

「……早急に討伐隊を編成しねばなるまい。ヨーセイ、『部屋』の場所に心当たりは?」

 

「すみません……そこまでは。ですが、バジリスクの移動手段がおそらくパイプであるということから、どこか水を使うような場所から侵入しているのではと」

 

「わしもまったく同意見じゃ。さて、ミネルバ、セブルス、教員をすべて集め、これからのことを話し合わなければならん、すぐに呼び出してくれ。ヨーセイは寮に帰るように。引き留めてすまんかったの」

 

「いえ、一刻も早く事態が解決することを願っています。では」

 

「ああ、待っておくれ。その人形を調べてみたいのじゃよ」

 

むぅ……バレたらいやだけど、仕方ないか。

 

「分かりました。ではお渡ししておきます」

 

 

 

 

 

寮に戻るとハリーさんとロンさんが飛びつくように寄ってきた。

 

「ヨーセイ!良かったよ……石になったって聞いていたけど大丈夫だったみたいだね」

 

「石にはなっていましたよ」

 

「……え?石にはなっていたのかい?」

 

「はい、人形のおかげで助かりました」

 

「どうやらアリスさんから貰った人形が身代わりになってくれたようですね。私は知りませんでしたが、そのような魔法がかけられていたようです」

 

「凄い魔法だね……ひょっとしてホグワーツの教師より魔法が上手いかも」

 

ロンさんがそんなことを言っている。確かに相当にぶっ飛んだ魔力だとは思うけどね。

 

「じゃあ、ハーマイオニーは……」

 

「石のままですね……」

 

「……でも、ヨーセイは怪物の正体を見たんだろ?これで事態もほとんど解決だな」

 

「はい、バジリスクという蛇の怪物でした。その視線には即死効果があって、直視しない場合は石化するみたいです」

 

「マンドレイクから作る薬も完成間近だし、本格的に事件も収束しそうだね」

 

「先生方もバジリスク討伐に向けて会議に入ったみたいですよ……終わってみれば、別に私たちが頑張ることもなかったですね」

 

「犯人が分からないままだけどな。怪物さえ倒せばそれも関係なくなるさ」

 

 

 

 

翌朝、ゆっくり寝た私はみんなよりも少し遅く目が覚めた。談話室にゆっくりと降りると、何やらグリフィンドールの寮内が騒がしい。

なにかあったのかな……誰でもいいから人に聞いてみるか。

 

「騒がしいですね……あぁすいません、何かあったんですか?」

 

「何かあったかって?そりゃそうさ、ついに秘密の部屋に生徒が連れていかれてしまった!しかもウィーズリーのとこの一番下だって聞いたぜ!」

 

「えっほんとですか!?」

 

「詳しいことまではさすがに分からんがな」

 

そんな……ジニーさんが……?

いや、今は目の前のことに集中だ。まずは状況を把握して、それからどうするか決めよう。

 

 

 

 

ロンさんに噂の審議を確かめるために探していると、談話室の隅っこで小さくなっているのを見つけた。傍にはハリーさんもいる。

 

「ロンさん……その様子じゃあ……」

 

「……ジニーがさらわれた。最初に書かれた文字の下に、『彼女の白骨は永遠に秘密の部屋に横たわるであろう』だってさ」

 

「…………」

 

「ジニーはきっと何か知っていたんだ。そうでなければ純血なのに襲われるはずがない」

 

「それは、そうかもですが……」

 

「ハリー、ヨーセイ」

 

「ほんのわずかでも可能性があるだろうか――つまりジニーが――」

 

「……一番『部屋』がある可能性が高そうな場所は、バジリスクの移動経路から考えて水回りの近く。なおかつ人が寄り付かない場所であればあるほど、見つかる危険性が低くなるので『部屋』が存在する可能性が高くなります」

 

「ヨーセイ、それは……」

 

「怪物が蛇だということは、継承者が蛇語を使って操っていたと考えられます。つまり、蛇語が話せないとバジリスクの居場所、『部屋』自体が見つからないのかもしれない。でも私たちには――」

 

「僕がいる。可能性は低いかもしれないけど、君を手伝うよ」

 

 

 

 

少したって、私たち三人はマートルさんがいるあの女子トイレの中、もっと言えば『秘密の部屋』の入り口に立っていた。

マートルさんが何か知っていないかと死んだ時の状況なんかをいろいろ聞いてみたら、どうやら何かを()()死んだらしい。かなり確信に近かったのでさらに詳しく聞いてみると、手洗い場のほうにその見たものがあったらしく、そのあたりを私たち三人はくまなく調べた。その時点では何もおかしなところはなかったのだが、ハリーさんが蛇語で何やら話すと、突如大きな音を立てて壁が変形し、入り口らしきものが現れたのだ。

 

「出ましたね……入り口というより、パイプですが」

 

「僕はここを降りていく」

 

「ここまで来て引き返すわけないじゃないか。僕も行くよ」

 

「もちろん私も行きます……先陣を切りますね!」

 

そういうなり私はパイプに滑り込んだ。ハリーさんもロンさんも人間だし、私がまずは安全を確かめないといけない。後ろから私を心配する声が……だんだん小さくなっていくのがなんとなく面白い。何とも場違いな感情だけど、緊張でガチガチよりは良い、かな。

 

底に着くと石造りのトンネルがあり、どうやらまだ奥に続いているようだ。

 

「ルーモス!」

 

灯りを点す呪文を唱えて、辺りを確認していると上からハリーさんとロンさんが続くようにして降りてきた。

 

「あぁ、来ましたか」

 

「かなり下ったな。学校の何キロも下に違いない」

 

「湖の下じゃないかな」

 

「……行こう」

 

再びハリーさんを先頭に、トンネルの奥に進んでいく。

何も話さない、靴の音のみがトンネルの中で反響する空間はなんとなく重かった。

きっと二人ともいろんなことを考えているんだろうなぁ……いざとなったら私が守らないとね。

 

 

 

 

行き止まりについて、また何やらハリーさんが話すと少しだけ広い空間に出た。

中を見渡すと、奥の方に見覚えのあるローブ姿が横たわっている。

 

「ジニー!」

 

ロンさんが駆け寄り、必死に彼女の名前を呼ぶ。

 

「ジニー!死んじゃだめだ!お願いだから目を覚ましてくれ!」

 

 

 

「その子は目を覚ましはしない」

 

予想もしない方向から声が降ってきた。驚いてそちらを見ると、ひとりの青年がすぐそばの柱にもたれ掛かっている。

 

「―—トム・リドル?」

 

「えっどなたですか?」

 

「あぁ、ヨーセイ・ダイ、君に会うのは初めてだったね。ハリー・ポッター共々、会いたかったよ」

 

親しげに話しかけてくるけど、こういう場面で話を持ち掛けてくる人って大体そのあたりのボスなんだよね……幻想郷ならだけど。

ともかく、最終決戦も近そうだ。

 




タイトルつけるのにどんだけかかってるのやら……というか適当に付けちゃいました。

結局のところ、不調もありましたが部屋を書ききるにはまだ足りなかったのでした。
どれだけ伸ばせば気が済むのか……w

そもそもどうでもいい会話とかが好きなのと、投稿ペースのせいでやけに間延びしてしまっています。


私は凡人だから、精々この程度のペースでしか書けないのだよ……すまぬぅ。
書く時間をおくれ。



コメントとかも、いつもどーり待っています。

では
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