ハリーポッターと妖精の翼   作:ファルドゥン

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第三十四話

 

 

 

 

「……え、それでハリーさん魔法を使っちゃったんですか?」

 

そりゃあ、まぁ、腹は立ちそうだけどね。

 

「……正直後悔はしてるけど、何事もなくて良かったよ」

 

ハリーさんの口から語られた内容は、かいつまんでざっくばらんにまとめると、外出届けの署名が欲しいから嫌いなおばさんの嫌がらせに耐えてたけど限界が来たので魔法使って逃げましたってところかな。いや、もう少し頑張ろうよ。

 

「なんというか、案外短気ですよねハリーさん」

 

「言わないで……自覚はしてるんだ」

 

「魔法を使ったらダメなの?」

 

「あーそうか、チルノちゃんは知らないよね。未成年の魔法使いは学校が休みの期間中は魔法を使ってはいけないことになってるの」

 

「でも大ちゃんいっつも魔法つかっ……もがもが」

 

「あー!そういえばどうやってハリーさんはここまで来たんですかー!?」

 

あっぶない……とっさに口を押えてしまった。

 

(もう!私が魔法を使ってるのは幻想郷だったら結界があるからバレないって理由なの!)

 

(あっそうか!ごめんごめん、ついね)

 

「?……ここまではナイトバスっていう、魔法使い専用のバスが送ってくれたよ。その後魔法省大臣のファッジに見つかっちゃったんだけど、さっきも言ったように何故かなんの処分もなかったんだ」

 

「使っちゃダメなのに、使っても何にもない……よく分かんないね」

 

「まぁ、変な感じはしますね。理由とか聞きましたか?」

 

「こんなことで君を退学にするわけないじゃないか、みたいなことは言ってたけど去年家でドビーが魔法を使っただけで警告文を送ってきたわけだし、やっぱり変だとは思うよ。でも退学になりたいわけじゃないし……」

 

「それは、そうですね。変に蒸し返してやっぱり退学―なんてことになったら大変ですから」

 

「そう言うことさ」

 

うーん、確かに変だけどラッキーとして素直に受け取っておいた方が色々都合いいんじゃないかなって。

 

「ところでヨーセイは選択科目、何を選んだ?」

 

「『魔法生物飼育学』と『古代ルーン文字学』ですね。もう少し取っても良かったんですけど、まぁ欲張りすぎはマズいかなと」

 

「良かった!僕も『魔法生物飼育学』を取っているんだ!……教科書ってもう買った?」

 

「あぁ……はい、なんというか、アレでしたね」

 

「めっちゃ暴れてたよね!抑えるのに苦労したわ」

 

「あんな本をちゃんと授業で使えるか今から心配だよ……って、君が抑えたの?」

 

「もちろん!ワタシは最強だから!」

 

「最強って……君も魔法使いだったの?」

 

「別に魔法は使えないけど私には……いや、別に……うん、普通よ!」

 

ギリギリ隠しきれてないのがなんともチルノちゃんらしいというかなんというか……

 

「一時的に持ってもらってたんですよね。その時は手が空いてなかったので」

 

「……今更だけど、魔法使いじゃないんだったら連れてこなかった方が良かったんじゃないかな」

 

「そうですか?私が魔法使いだってことも、魔法界があることもチルノちゃんは知っていますから特別問題もないと思いますよ」

 

「そういうものかな……あぁ、話を戻すけどさ。選択科目で……」

 

 

 

それから選択した授業の話とかをしているうちに、次第にこの場にはいない二人の親友の話になった。

 

「そういえば、ロンの家族が日刊予言者新聞のくじを当てた話、知ってる?」

 

「え、凄いですね。どれくらい当てたんですか?」

 

「確か、700ガリオンだったかな。今ロンの家族はそのお金でエジプト旅行に行ってるんだって!」

 

700ガリオン……かなりの大金だね。あの家族全員で旅行に行ってもお金が余るレベルだし。

 

「古代エジプトの魔法使いの呪いが凄いとか、中々楽しんでるみたいだよ。こっちには新学期が始まる1週間くらい前に帰ってくるそうだよ」

 

「じゃあ私たちは少し早かったわけですね」

 

「そうだね。もう少し遅かったらみんなで集まれたかもしれない」

 

まぁこればっかりは合わなかったという他ないね。もう少しそのあたりでも気配りするべきかなぁ……。

 

「あぁそうでした、ハーマイオニーさんはどうしてるか何か聞いてますか?」

 

「確か、ハーマイオニーも家族で旅行に行ってるみたいだよ。フランスだったかな……手紙とかヨーセイのところには届いてないの?」

 

「私のところはそういうのが届かないので……ほら、アリスさんがあまり好まないのですよ」

 

と、いうことで通しておこうね。

 

「ヨーセイは休みの間、何をしていたの?」

 

「そうですねー……虫取りとか?」

 

「水遊びとかね!」

 

「そうそう。あと、近所でお祭りがあった時なんかはそれに行ってみたりだとか、基本的にずっと遊んでましたねぇ」

 

「休みを楽しんでるね……僕はそういうの無いから……」

 

確かに聞けば聞くほど、あまりいいとは言えない生活環境だからなぁーハリーさん。

少しくらいは休みの間に息抜きできた方がいいとは思う。

 

「次の休みでも、どこかで遊びますか?」

 

「でもおじさんが許してくれないよ」

 

「そんなの無視して遊んじゃえばいいじゃない!」

 

「まぁ……そうなんだけどね」

 

……覚えていれば、来年の夏は何か誘ってあげよう。

 

「……ととっ、もうそろそろ頃合いの時間ですね」

 

「帰るのかい?ゆっくりしていけばいいのに」

 

「新学期の準備もありますからね。始まるまでに教科書は多少読み込んでおきたいですし、それにアリスさんも待ってますから」

 

「でもさー、大ちゃん。私たちまだお昼ご飯食べてないよ?アイス食べてたら余計にお腹すいてきちゃった」

 

あー……そうか、お昼の時間もとっくに過ぎてて忘れてたけど、まだお昼食べてなかったんだっけ。

 

「そうなの?僕もお昼はまだなんだ、一緒に食べない?」

 

「そうですね。ではお昼を食べて、それから帰宅ということで」

 

 

 

 

場所はなんとなく流れで漏れ鍋で食べることになった。

他にもいくつか飲食店はあるんだけど、飲み屋みたいなのを除くと美味しいかどうかは分からない外観をしている店とか、癖が強そうな店が多いんだよね。知らないだけで良い店はあるんだろうけど、私たちだけで冒険するほどの勇気はなかった。グリフィンドール生だけどね。

 

「懐かしいですねぇ。私も一年生の時はここにしばらく泊まっていたのでよく食べたものです」

 

「あー、前に言ってた場所ってここなのね。朝ごはんが美味しいって所だっけ?」

 

「ここはいつ食べても普通に美味しいですけどね。朝ごはんは間違いないです」

 

「そうかなぁ。別にどの料理も普通じゃない?」

 

それは、多分イギリス人の()()なんじゃないかなって。

私が約二年ここで過ごした感想としては、イギリスの料理が朝ごはんを除いてマズいんじゃなくて、朝ごはんが抜けて美味しいっていう感じな気がする。

まぁ、ホグワーツではいわゆるイギリス料理だけが出るわけではないんだけどね。大まかに分けて洋食って感じのメニューがいっぱいって感じ。

 

 

 

 

各々が注文したメニューが出てきた。

 

「大ちゃん、それだけで足りるの?お腹すいちゃうわよ」

 

「アイスも食べたし、今はこれくらいでいいかなぁ……チルノちゃんは結構食べるね、アイスあれだけ食べてたのに大丈夫?」

 

オムレツとマッシュポテトにパンがいくつか目の前には並んでいる、全部チルノちゃんの分だ。さっきのアイス屋さんでも実はかなり食べてたのに大丈夫なのかな。

 

「アイスは別腹だしね!」

 

そうなのか……まぁ、チルノちゃんだしいいか。

 

 

 

食事が始まり、当たり障りのない会話をしている途中で少し気になる話を通りすがりの魔法使いが話しているのを私の耳が拾った。

少し気になるな……ハリーさんなら何か知ってるかな、聞いてみよう。

 

「すいません、話の流れを切ってしまうんですが、さっき誰かが脱走したとかなんとか聞こえて、何かハリーさんは知ってますか?」

 

「あぁ、脱走というと多分シリウス・ブラックのことだね。最近はイギリス中、魔法界でもこの話題で持ち切りだね。知らないの?」

 

「えぇ、まぁ」

 

……もういっそ海外旅行していたってことにすればよかったかな。あまりにも休み中に起こっていた事に無知すぎるのもどうかと思う。

 

「どうやらそのシリウス・ブラックって人がアズカバンから脱獄したらしいんだ。魔法一発で13人も魔法使いやマグルを殺したらしくて、あまりに危険だからマグルの世界にも情報を流して指名手配しているみたいだよ」

 

「13人も……!」

 

これだね、今年の異変。しかも初っ端から危険な香りがムンムンだ。

 

 

 

 

 

食事を終えて幻想郷に戻った私はチルノちゃんと別れたのち、アリスさんの家にそのまま向かった。思えば幻想郷でアリスさんを直接訪ねるのも珍しい。

 

「ごめんくださーい、アリスさん居ますかぁー?」

 

「はいはーい……あら、大妖精じゃない。まぁ中に入りなさい」

 

中に入って、言われるがままに椅子に腰かける。

部屋の中は意外にも人形はあまりいなかった。もっと人形で溢れているのかと思っていたのだけれど。

 

「案外人形はいないんですね」

 

「奥の作業部屋にはそれこそいっぱいいるわよ。多分想像通りの数ね」

 

そうこうしてると小さな人形がお茶を運んできた。なんとなくよたよたしていて危なっかしいけどそれがまた可愛い感じ。

 

「これはアリスさんが動かしてるんですか?」

 

「この部屋にいる子達はどれもある程度自立しているわよ。もちろん私が魔力を与えないと動かないのだけれど、一度お茶を淹れるように命令を与えたら後は勝手にやってくれるわ」

 

思っていたよりも凄い代物だった。そんな人形がこの部屋にはいっぱいいると考えると、流石はアリスさんってところか。

 

「それで、用事があるから来たんでしょう?」

 

「あぁそうでした。今年の異変見つけてきましたよ」

 

「……流石に早くない?まだ新学期も始まってないじゃないの」

 

「今回の異変はとても分かりやすかったんですよねぇ。シリウス・ブラックって人が脱獄したそうです」

 

「シリウス・ブラック?それはもう疑う余地もなく確定ね」

 

「やっぱり有名なんですか?」

 

「流石に13人を瞬時に殺すなんて派手な事件は、調べるつもりがなくても目に付くわ。そうか、脱獄かぁ」

 

「どうします?捕まえますか?」

 

「……放置でいいわね。というか、そんな危険な男になんてできれば私も近づきたくないわ」

 

「それは私も同感です」

 

「レミリアに最近会った時に『年々試練が増していく運命よ!気を付けなさい!』とか何とか言ってたから望み薄だけど、出来れば嵐が過ぎ去るのを待つって作戦で今年は行きましょう」

 

 

 

 

 

 




こんな時間にメぇぇぇ~~~リぃぃぃぃ(ry


後半部分、疲れとか、時間が開いたとか、お酒効果などが合わさり、よく分かんない文になっていないかと心配しているファルドゥンです。体は酒で出来ている。



チルノのキャラクターをもう少し固めてから書けばよかったと絶賛後悔中です。次に出そうとするときは、ね。


投稿間隔ですが、全く無理をしないだらだらモードになった結果がこれでございます。心配してくださっている聖人の方には本当に申し訳ないです。こいつ酒飲んでるぞ。



感想とか評価とか、誤字報告とか誤字報告待っています。


では、この辺で
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