ハリーポッターと妖精の翼   作:ファルドゥン

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第三十五話

 

 

ふぅ……やっぱりキングス・クロス駅は人が多いなぁ。

壁を越えて9と4分の3番線まで来たから今は多少マシだけど、人波をかいくぐって進むだけでも疲れちゃうね……体も、そんなに大きくないし。

……そういえば、この前会った時もハリーさん身長伸びてたなぁ。私は妖精だし、成長とかしないからそのあたりはちょっぴり羨ましいよね。

ホントにちょっぴりだけよ、ちょっぴり。

時間は大体ぴったり、みんなもう来てるかなぁ。

ロンさん、ハーマイオニーさんとはずいぶん久しぶりだし、待ち遠しいね。

……もう乗ってるのかもしれないし、電車の中を探そう。

 

 

 

人の波をかき分けながら乗車完了、汽車が動き出した

とりあえず座れる場所を探さないとね……ほとんど時間ピッタリだったから、早い子がもういい席を取っちゃってるんじゃないかなって。

いつものパターンとしては後ろの方にコンパートメントが空いてること多いんだけど、まぁ別に相席も出来るし、なんでもいいかな~。

 

 

あっ、見覚えのある赤毛の後ろ姿が……ということは上手く合流できたみたいだ。

ロンさんは目印としてとっても優秀……もちろん良い意味でね。

よし、ここは一つ驚かせてみようかな。背後からゆっくり近づいて……

 

 

 

「ハリー達は笑ってたけど、休み中何度もパーシーにっうわぁぁあ!!」

 

「ロン!?どうしたの!?」

 

「ふふっ、成功しました!皆さんお久しぶりです!」

 

「あら!ヨーセイ久しぶりね!元気にしてた?あなたとは休みの間は連絡が取れないからいつも心配なのよ……でもその分だと元気にしてたみたいね!」

 

「そうですね、とても楽しく過ごしてましたよ!あ、ロンさんもお久しぶりです」

 

「あ、あぁ…えーっと、久しぶり!どうやらハリーには一度会っていたみたいだけど」

 

驚きすぎでしょうに……ロンさんは反応が分かりやすいからこういうとこ結構好き。

 

「そうですね。学校で入用な物などは買いに行かないといけませんから、ダイアゴン横丁で会ってたんですよ……あぁ、そうでした。ロンさん当選おめでとうございます!」

 

「……あぁ、クジの事か!パパが新聞を眺めてたら急にワナワナ震え出したからなんだろうと思ったら、もう、ほんっとにビックリしたよ!」

 

「エジプト旅行に行ってたんですよね」

 

「長男のビルがエジプトで『呪い破り』をしてるからね。あっちの墓地にかかってる呪いって本当に凄いんだよ!」

 

「まぁまぁ、積もる話はコンパートメントを見つけてからにしない?」

 

「それもそうだね……もう丸々空いてるところはないかもしれない」 

 

 

 

 

 

あっ空いてる……正確には一人いるけど、寝てるし良いよね。

 

「空いてるとこありましたよー」

 

「本当?……うん、もうココしかないでしょうし、座りましょう」

 

四人でゾロゾロとコンパートメントに押し入って、腰を落ち着ける。

 

「この人、誰だと思う?」

 

そうロンさんが言うので改めてそのくたびれたように眠りこける男を観察してみる。

とりあえず白髪が目立つかな、あと服装がボロい。

 

「ルーピン先生、ね。カバンに書いてあったわ」

 

「教師ですか、何を教えるんでしょうね」

 

「決まってるじゃない。『闇の魔術に対する防衛術』しか空いてないわ」

 

「え?でもロックハート先生が、大変不本意ながらまだいらっしゃるでしょう?」

 

「…………」

 

「何かあったんですか?」

 

「ヨーセイ、そっとしといてあげて。ロックハートは今裁判中で、それに伴ってクビになったんだ」

 

「あの人たち無茶苦茶よ!何が『記憶の消去と人生の窃盗疑惑』よ、絶対ロックハート先生を悪く思ってる人にハメられたんだわ……」

 

「僕は多分ホントだと思うんだけど……あんまり言うと酷いから」

 

ロンさんがこっそり教えてくれた事によると、どうやらロックハートに記憶を消された被害者とされる人の親族から裁判で訴えられたらしい。

本人はもちろん否定してるみたいだけど、これがあるから夏の間に辞任させられたそうだ。

まぁ私としては万々歳だけどねー、もう一年あの授業を受けると考えると中々に憂鬱だったし。

 

「この人がちゃんと魔法を教えられるなら何でもいいんだけどね」

 

「あんまり期待してなさそうですね」

 

「強力な呪い一発で参ってしまいそうに見えるし……ところでハリー、何の話なんだい?」

 

「あぁそうだった。ヨーセイも聞いてくれる?」

 

「いいですけど、何の話ですか?」

 

「シリウス・ブラックの事、あれからいろいろ分かったんだ。奴が脱獄したのは僕を殺すためかもしれない」

 

「……詳しくお願いします」

 

「ロンのお父さんにもさっき警告されたんだけど、昨日の夜聞いてしまったんだ。シリウス・ブラックは脱獄前、寝言で『あいつがホグワーツにいる』と繰り返していたらしい。その()()()こそ僕の事なんじゃないかって」

 

「それは確定なんですか?」

 

「もちろん詳しいことは分からないけど、シリウス・ブラックは間違いなく狂人だとみんなが言ってる。僕を殺せば『例のあの人』の力も戻ると、独房で思い続けていても不思議じゃないってこと」

 

「あぁ、ハリー……ほんとに気を付けないと。自分からトラブルに飛び込んでいったりなんてしないでね。お願いよ……」

 

「まさか、そんなことしないよ」

 

「いつも自分から探している気がしますけど」

 

「あれは向こうから飛び込んでくるんだって」

 

「ハリーを殺そうとしてるんだぜ。自分からのこのこ会いに行くわけないだろ?」

 

それは全くその通りだし、もしそんなこと言いだしたら私が全力で止めるし、二重の意味でも大丈夫、なはず。

 

「ブラックは、これまで誰も脱獄したものがいないアズカバンの中でも特に厳しい監視を受けていたんだ。でも、奴は逃げ出した」

 

「捜査は進んでるんですか?」

 

「魔法省だけじゃなくマグルも総動員して探しているけど、まだ足取りは掴めていないみたい」

 

思っていたよりも大変そうな気がするけど、かといって何かするのはもっと危険だし……もどかしいね。

とにかく早く捕まることを祈るしかないかなぁ。

 

「話は変わるけど。みんなはホグズミードで何するか決めた?」

 

「イギリスで唯一のマグルがいない完全な魔法使いの村、でしたっけ」

 

「あぁ、多分そうだと思うよ。僕はハニーデュークスの店に行ってみたいんだ!どんなお菓子でもそこにはあるんだって!」

 

魔法界のお菓子、信じられないほど美味しい奴から、そもそも食べ物なのか信じられないやつまであるからなぁ。うーん、でも、興味がある。

 

「食べると口から煙が出るお菓子、激辛ペッパーって言うんだけどね、あと、イチゴムースやクリームがたっぷり詰まったチョコレート、面白い奴だったら砂糖羽ペンってのがあって、これなら授業中に舐めてても次に何を書くか考えているようにしか見えないとか。他にもほんとに色々あるんだよ!」

 

「いいですねぇ、チョコレート。私も行きたくなってきました!」

 

「それ以外にもホグズミードって色々あるんでしょう?」

 

「私は『叫びの屋敷』くらいしか知らないですけど、他に何かありましたっけ。あぁもちろんお店は色々あるんでしょうが」

 

「『魔法の史跡』によると、1612年の子鬼の反乱で使われた旅籠があるって書いていたわ。他にもそういうのがあるだろうし気になるわね!」

 

「ふーん、私が知らないだけで色々あるんですねぇ……」

 

「ごめん、僕はホグズミードに行けそうにないや。お土産話聞かせてね」

 

「どういうこと?」

 

「ダーズリーおじさんが許可証にサインしてくれなかったんだ。ファッジ大臣もサインしてくれなかった」

 

「許可してもらえないだって?そんな—―そりゃないぜ。マクゴナガルか誰かが許可して……くれないかもしれないけどさ」

 

あのマクゴナガル先生が親の代わりにサインなんて、あんまり期待は出来なそうだよね。

 

「じゃあ、フレッドとジョージに聞いて城から抜け出せる秘密の道を教えてもらえばいいんだよ!それなら—―」

 

「それは、あまり良くないかと。シリウス・ブラックが見つかっていない今、無許可で城から出る、それも一人でとなると止めた方が無難です」

 

「うん……一度マクゴナガルに聞いては見るけど、ホグズミードに行くのはあんまり期待できないかな」

 

 

 

 

 

お昼頃にいつもやってくる食べ物の車内販売でお菓子を買いこんだり、楽しく談笑していると、気付けば辺りも既に暗くなっていた。

外はざあざあと雨が降り、風も強くなっている。

 

「そろそろ着くころかな?」

 

ロンさんがそう言うと同時に、汽車が速度を落とし始めた。

 

「いえ、まだ着かないはずよ。ほら」

 

「あら、確かにちょっと早いですね」

 

ハーマイオニーさんから見せられた時計の針は、まだまだ時間が早いことを示していた。

 

「じゃあなんで止まり始めてるのさ」

 

「おかしいね」

 

スピードを落としていた汽車が突如ガクンと止まったと思うと、何の前触れもなく車内の灯りが全て消え、辺りが真っ暗になった。

 

「どう考えてもおかしいですよ!皆さん大丈夫ですか!?」

 

「大丈夫だけど……痛い!それ私の足よ、ロン!」

 

「ごめんごめん、見えないからさ」

 

「普通に考えて、機械の故障か何かだとは思うんですが……」

 

「何があったのか聞いてきた方がいいかもしれない」

 

「一人じゃ危ないわ!私も行く!」

 

「静かに!動かないで」

 

予想もしない方向から声がかかる。今まで寝ていたルーピン先生が起きたみたいだ。

先生が魔法で灯りを出すと、ゆっくりと立ち上がり、その灯りをドアの方に向けて前に突き出した

 

 

 

ドアがゆっくりと開く。そこにはマントを着た黒い影が立っていた。

 

 

 




投稿するする詐欺をかまし続けて自己嫌悪に陥ってる私ですが、何とか投稿できました。

もう、なんというか、何も言えませんね。
これほど投稿間隔が開いてしまったこと、待っていてくれた人がいるならばお詫び申し上げます。


物語を進める力が間違いなく落ちています。そのうち治ると良いな。


次回以降は……頑張ります。勿論なるべく早く。
課題、期末、その他もろもろ全部クリアーしたので、精神的な余裕はかなりあります。




ではこの辺で
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