ハイスクールD・D・D(更新停止中)   作:ラグナクス

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今回から遂に第6章に入りました。作者的には主人公たちが動かない(と思う)章なので早く終わらせれたらなと思います(主にイッセーとアーシアが中心みたいな章ですし)


体育館裏のホーリー
新学期の始まり


【蒼枒side】

 

蒼「・・・朝、か」

 

太陽が昇り外が明るくなり部屋に日が差し始めた頃、寝ていた俺は目を覚ました

 

黒「ふにゅ・・・蒼枒ぁ」

 

蒼「夢の中に俺が出てきているのか?」

 

腕の中には妻である黒歌が寝ていた。寝言で自身の名を呼ぶ姿にかわいいと思った。それから十数分、黒歌の艶やかで美しい髪を梳いていると瞼が上がり、その中から金色の瞳が覗いた

 

黒「あ・・・蒼枒」

 

蒼「おはよう、黒歌」

 

まだ寝ぼけているのか黒歌は俺の首に腕を回し、キスをした

 

黒「ん・・・おはようにゃ」

 

満足したのか少しだけ顔を離す。笑顔で挨拶をする黒歌がかわいくて

 

蒼「かわいい黒歌」

 

黒「にゃん」

 

今度は俺からキスをする。このまま抱きしめてもう一度寝たい所だが、今日から葉月たちの学校が始まるため黒歌は弁当を作らなければならない。朝から濃厚なキスをした俺たちの間には銀色の糸が引いていた

 

蒼「それそろ起きなければ。今日から弁当もあることだし」

 

黒「うん。もう少し甘えてたかったけどしょうがないにゃ」

 

のそのそと起きだすと黒歌は腕を上げて身体を伸ばした。俺はその間に布団を片づけ押し入れにしまうと髪を梳かしていた黒歌の後ろに座った

 

蒼「今日は青なのか」

 

黒「うん。蒼枒の色にゃ」

 

いつも黒い着物を着ている黒歌だがその下に着ている襦袢(じゅばん)の色が違う。赤色を着ていることが多いが夏に近づくにつれ涼しい色に変えたようだ。櫛を借り黒歌の髪を梳かす。その間に黒歌は尻尾の毛の手入れをしていた

 

蒼「こんなものだろう」

 

黒「次は私が梳くにゃ」

 

綺麗に整えた髪を簪で止め、いつもの髪形を作る。黒歌を終えると次は俺の番。後ろを向き髪を梳かされる。・・・海で水着を着た時のツインテールも似合ってたな。黒歌は綺麗だから余程酷いものじゃない限り似合わないってことはなんだろうけど。そんなことを考えているうちに俺の髪も終わったようだ

 

蒼「さて、俺は山頂にいってくる」

 

黒「いってらっしゃにゃ」

 

黒歌は朝食と弁当を作りに台所へ、俺は霊峰青山(せいざん)の山頂に向かった。山頂に着いた俺は腰を下ろし目を閉じた。これから行うのは自身の管理する土地にある気の調査。龍脈の流れから気流の流れ。住むものすべての気を確かめる。特に感じ取るべきは悪魔がいるかどうか。つい先日も許可していない悪魔が十数名現れた。速やかに処分したが秘密裏に動いている可能性もある。結界などが張られてないか、生き物が不自然な動きをしていないか確認をしなければならない

 

蒼「・・・無し、か」

 

しばらく探っていたがどうやら何もない様だ。問題がないのならばそれに越したことはない。家に戻り黒歌のご飯を食べるか

 

 

 

 

 

【絶斗side】

 

修行に明け暮れた夏休みも遂に終わり、今日から二学期へと突入だ。二学期は体育祭や文化祭等イベントが多い学期と言える。楽しみもあるがそれ以上に・・・

 

絶「はぁ。今日から学校か・・・」

 

ゼ「どうした?特に心配するようなことはないと思うが」

 

絶「いや学校じゃなく修行の方だ」

 

ゼ「ああ・・・わかった」

 

蒼枒さんが夏休み最後の日である昨日、俺達に言ったこと。それは今までよりも修行を厳しくするとのことだ。時間が取れないならその分質を上げるのは分かるができれば死にたくないな。比喩無しで

 

絶「まあ。なるようになるしかない、か」

 

あまり考えないようにしよう。ゼノヴィアと腕を組み手を握る。自然とこういうのができるあたり俺たちも変わったなと思う。蒼歳(そうせい)町に住む人達の影響もあるんだろうけど

 

 

 

しばらく学校への道を歩いていると後ろから声を掛けられた

 

葉「絶斗さん、ゼノヴィアさん。おはようございます。今日も仲がよさそうで何よりです」

 

ゼ「おはようございます。いつの間に私たちの後ろに・・・」

 

白「細道から出てきただけですよ。他の人が見ていないところに転移しますので」

 

葉「その場所は毎回バラバラですが。会ったのは本当に偶然なんですよ」

 

確かに一学期中に見かけることはなかったからな

 

絶「毎回バラバラって大変じゃないんですか?」

 

葉「初めは同じ場所に転移してたんですよ。ですがまさか私たちが学園のアイドルになるなんて思いもよらなくて。追いかけてくる方も一時期いましたし」

 

人はずれた美しさを持っていたらそうなるよな。そもそも2人は妖怪だし。それ故アイドルにされ追っかけができたのか。それから4人で他愛もない話をしてながら学園まで歩いた。途中で2人のファンからの視線がだんだんと増えていったが・・・これはきつい

 

 

 

チャイムが鳴り先生が教室に入ってきた。それまでずっと東雲姉妹のファンと思われるクラスメイトからの視線を感じていた。2人の人気を身をもって体感した

 

「一部を除いて久しぶりだな。高校最後って言っても過言ではない夏休みは楽しめたか?宿題はやり終えたか?終えてなかったりあまりにもミスが多いものは追加があるから覚悟するように」

 

えーーーーと、クラス中からブーイングが起こる。そして一部のクラスメイトは顔を青くしていた。ああ、やらなかったんだな

 

「そしてこのな時期に珍しいかもしれんが転入生だ。入ってきてくれ」

 

先ほどのブーイングから一転喜びの声が上がる。先生の声に促され入室してきたのは

 

イリ「紫藤イリナです。皆さん、どうぞよろしくお願いします!」

 

会談の後、家に来たイリナだった。そして休み時間、質問攻めになる前になんとか教室を抜け出して人気のない場所に移動した。ちなみにイッセーは宿題が終わってなかったらしく教室を出る前まで青い顔をしていた

 

イリ「久しぶりゼノヴィア!イッセーくんにゼットくんも!」

 

ゼノヴィアに抱きついたイリナ。

 

ゼ「ああ、久しぶりだな、イリナ。元気そうで何よりだ。だがどうしてイリナが転入してきたんだ?」

 

イリ「それは放課後話すわ。今じゃ少し時間が足りないし」

 

イ「分かった。部長に伝えておく」

 

イリ「よろしくね」

 

イリナがどうしてここに来たのかは放課後、部室で話すことになった。まさかそこで一悶着起きるとはこの時の俺は思いもしなかった

 


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