ハイスクールD・D・D(更新停止中)   作:ラグナクス

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本編にようやくデュエリストがモンスターと共に登場
ただ話はほとんど進んでいません


北欧神と戦乙女の龍

【3人称sdie】

 

絶斗たちがアーシアを連れ去られ、禍の団(カオス・ブリゲード)に加担する悪魔と戦闘を始めて30分が経とうとしていた

リ「キリがないわね。一体どれだけの悪魔が参加しているの!?」

 

倒しても倒しても一向に減らない悪魔たち。悪魔を自身の魔力で消滅させるリアスの表情は疲れを見せ始めていた

 

絶「(これだけいたら他の種族を悪魔にする必要なんてなかったんじゃないですかね)」

 

絶斗は内心愚痴りながらも周りの放つ大技を抜けてきた悪魔を正確に貫き、切断していく

 

イ「クッソッ!はやくアーシアを助けないとならねぇのに!ドラゴンショッットォォオオオ!!!」

 

朱「イッセー君!溜め切らないうちに使ってはいけませんわ!」

 

イッセーが一回しか溜まっていないにも拘らずドラゴンショットと放つ。本来ならばイッセーが1度倍加した程度では中級はともかく上級は浅い傷をつけるだけ

 

「ぐうう・・・体が、重い・・・」

 

「この程度、何てこと、ない、はず・・・」

 

だがイッセーの放つ攻撃には聖剣アスカロンの力が混じっていた。そのため聖剣の力に蝕まれ、悪魔たちは消滅していた。イッセーと同じく聖剣デュランダルで悪魔を消滅させていくゼノヴィアに聖剣の特性を兼ねる双覇の聖魔剣(ソード・オブ・ビトレイヤー)で消滅させる木場。光の混じる雷で滅する朱乃と滅びの魔力で消し去るリアス。着実に数を減らしているはずだがその勢いが衰える様子はなかった

 

ゼ「こいつら・・・しつこいぞ!」

 

絶「ゼノヴィア!出すぎだ!囲まれるぞ!!」

 

大振り斬撃を飛ばし、空いた穴に突っ込み相手をかき回し離脱を繰り返していたゼノヴィアだったが、悪魔たちも対応し始め離脱が難しくなってきていた。絶斗は風の槍で進路を遮断するように宙から放つが、後続の悪魔はそれを気にもせず乗り越えてくる

 

絶「(・・・おかしい。いくらなんでも無尽蔵すぎる)」

 

ギャスパーが止めている悪魔を切り刻み、移動しながら絶斗は違和感を感じていた

 

絶「(サポートに回っているギャスパーはともかく、俺以外は皆、相手をその性質上消滅させている。だが俺の《アミル・ガウル》はいってしまえばただ切れ味が鋭い剣だ。悪魔を消滅させるような能力も特性も持ち合わせていない。なのに・・)」

 

絶斗は撃ちもらした悪魔を片づけると先ほど切り刻んだ悪魔の方を一瞥した

 

絶「(やはりいない!?まさかこれは俺たちが受けている奴と同種の・・・)」

 

朱「キャッ!?」

 

絶「しまった!?」

 

朱乃の悲鳴が上がる。絶斗は遂に突破されてしまったかと皆と同様振り向いたが、そこには長い白髭を生やした老人が朱乃のスカートを捲り、尻を擦っていた

 

オ「おぉ!やはり若いモンの肌の張りは堪らんわい!」

 

ご満悦なご老体に対して一誠が怒鳴ろうとするがその前にリアスが声を上げた

 

イ「なにし「オーディンさま!どうしてここへ!?」」

 

オ「うむ。話すと長くなるが「すみませんが簡潔に!」しかたないのぅ」

 

リアスやイッセーが空けた穴を埋めるため絶斗が奮闘するなかオーディンが白ひげをさすりながら説明した

 

オ「簡潔に言うと、禍の団(カオス・ブリゲード)にゲームを乗っ取られたんじゃよ。ディオドラ・アスタロトが裏で旧魔王派の手を引いていたのまでは判明しとる。先日の試合での急激なパワー向上もオーフィスの『蛇』でももらいうけていたのじゃろう。今このゲーム用に作られた空間は強力な結界によって封鎖されておって生半可な力の持ち主では中に入ることは不可能じゃて」

 

イ「なら、爺さんはどうやって入って来たんだよ?」

 

オーディンは左の隻眼の方をイッセー達に見せる。そこには水晶らしきものが埋め込まれ、眼の奧に輝く魔術文字を浮かび上がらせていた

 

オ「ミーミルの泉に片目を差し出したおかげであらゆる魔術、魔力、その他の術式に関して詳しくなったんじゃよ。結界に関しても同様」

 

「相手は北欧の主神だ!討ち取れば名が揚がるぞ!」

 

旧魔王派の連中が魔力の弾を撃ってくるがオーディンは杖を地面にトンと突くと魔力の弾が弾け消滅した

 

イ「スッゲーー!!あれだけの魔力の弾を消滅させた!!!」

 

オ「ほれ、ここはこのジジイに任せて神殿のほうまで走れ。ジジイが戦場に立ってお主らを援護すると言っておるのじゃ。めっけもんだと思え」

 

イ「な!?これだけの数だぞ!大丈夫なのかよ、爺さん!?」

 

絶「まだなのか!?そろそろキツイんだが!」

 

囲んでいた悪魔たちは魔力が聞かないと判断し襲いかかってくる。 しかし本人は余裕の笑みを崩さず 

 

オ「グングニル」

 

いつの間にかオーディーンの持っていた杖が一振りの槍へと変わり、一閃すると近づいて来た筈の悪魔たちが文字通り跡形もなく消し飛ばした

 

オ「ホッホッホ。せっかちじゃのう。じゃが来るなら決死の覚悟で挑むのじゃぞ?この老いぼれはお主らの想像より遥かに強いでな」

 

絶「だがそれでは意味がない。このカラクリを何とかしないと」

 

オ「それこそ問題ないわい。儂の連れが何とかしたのでな」

 

白い放流が悪魔を飲み込み、消滅させた。そして現れる白銀に輝く美しい龍。その背には銀色の長い髪のヴァルキリー、ロスヴァイセが乗っていた

 

ロ「オーディン様!本来の力の半分使えないのにあまり無理なさらないでください!勝手にいかないでください!」

 

オ「この程度、問題な「いわけないでしょう!何かあったらどうするんですか!?」全くうるさいのぅ」

 

オーディンが槍をイッセー達に向けると、体を薄く輝くオーラが覆った

 

オ「それが神殿までお主らを守ってくれる。ここは任せてほれほれ、走れ」

 

リ「わかりました、ここはお願いします。祐斗、絶斗、ゼノヴィア!行くわよ!」

 

悪魔たちを押さえていた3人がリアスの声を聞き離脱。オーディンの横を駆け抜け先に走り出したイッセー達に続いて神殿へ向かった

 

オ「さて、後は任せたぞ」

 

ロ「かっこつけたのに何もしないんですか!?・・・構いませんけど」

 

ロスヴァイセは龍から降りると手札から1枚カードをデュエルディスクにセットする。そして魔法カードを発動させた

 

ロ「《王家の神殿》を発動。いきますよ《スターダスト・ドラゴン》!」

 

ロスヴァイセの掛け声とともにスターダスト・ドラゴンが首を捻り、口にエネルギーを溜める。それに対しロスヴァイセは多数の魔法陣を展開していた

 

ロ「ディフュージョン・ソニック!」

 

白銀に輝く龍の口から放たれる白い咆流が魔法陣を通し5つに分かれる。さらに魔法陣を通り拡散したそれは迫りくる悪魔たちを飲み込み、消し去った

 

「おい・・・なんで復活しないんだ」

 

今までどんなに攻撃を受けても余裕だった悪魔たちの表情が曇りだした。だがロスヴァイセが攻撃の手を止める理由にはならない

 

ロ「《バスター・モード》を発動。効果で《スターダスト・ドラゴン/バスター》を特殊召喚!」

 

《スターダスト・ドラゴン》の背後に光の柱が現れ飲み込むと、《スターダスト・ドラゴン》の体に銀色の鎧が装着され、身体の線も太くなった

 

ロ「続いていきますよ《スターダスト・ドラゴン》。アサルト・バスター・ソニック!」

 

先ほどの世も強力な咆流が悪魔たちを飲み込む。魔法陣で拡散されながらも威力は衰えず、たった2回の攻撃で半分以上の悪魔を葬り去った

 

ロ「カードを1枚伏せてターンエンド」

 

オ「随分と余裕じゃのぅ。ここは任せて追いかけて赤龍帝を追いかけてみようかのぅ」

 

ロ「いい加減勝手な行動は慎んでください!ユーガのおかげでどこにいるか知ることができますが追いかける身にもなってください!」

 

オ「あーあー、聞こえんのぅ」

 

オーディンは自身の耳を塞ぎ聞こえないふりをする。ロスヴァイセはそんなオーディンに溜息を吐きながらデッキに指をかけていた


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