ハイスクールD・D・D(更新停止中)   作:ラグナクス

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前編に引き続き、後編もすべて3人称視点でいきます
あと少し(1か月)でこの章も終わりか・・・


旧魔王vs青龍 後編

【3人称side】

 

 

カ「フフフ。手も足もでないようですね」

 

学園の上空。そこではパワーアップを果たしたカテレアと蒼枒がぶつかり合っていた。杖から放たれる強力な魔法と空を高速で自由に動き回る機動力。圧倒的優位に攻めるカテレアに対し、蒼枒は足元に障壁を作り、避け続けるもなかなか攻めないでいた

 

カ「先ほどは油断しましたがやはりこの程度。私の敵ではなかったようですね」

 

そういって散弾の如く魔力弾を放ちさらに自分も接近する。蒼枒は魔力弾を2刀をもって切り伏せ、向かってくるカテレアの右肩から逆袈裟に切り裂こうとする

 

カ「はあ!」

 

カテレアは刀を回避すると蒼枒の後ろに回り込み、手に杖から黒い刃が出現させる。蒼枒は向かって来る刃を受け流しながら一太刀浴びせるが

 

カ「無駄です!その程度で私には傷ひとつつけることはできません!」

 

切り裂かれた身体が再生し、無傷の状態へと戻る。余裕を見せるカテレアに対し蒼枒は静かに刀を構えた

 

 

 

 

 

 

白「長いですね。いい加減あきらめればいいのに・・・」

 

会議室で三(大)勢力の監視を行っていた白音は外を見ながらつぶやいた。どれほど経っただろうか。葉月が呼び出した水は校舎の2階まで達し、魔法陣から現れるテロリストを次々と飲み込んでいった。飲み込まれたテロリストたちは必死に浮き上がろうとするも、激流に飲まれ水上に上がれずに死んでいった。溺死するものや激流に身体を折られるもの。中には魔術を試みた者がいたが、葉月が作り出した鮫に食われて死んだ

 

ア「まさか、学園ごと水の中に沈めるとはな」

 

ミ「一体誰がこれほどの規模の魔法を?」

 

サ「わからない。だが消去法からして黒歌か青龍の妹だろう・・・」

 

部屋から出ることを許されなかった三(大)勢力は外を見ていることしかできなかった。悪魔に転生したばかりのイッセーやアーシア達は流れてくる死体に気分を悪くしていた

 

ヴ「いつも通り自分のフィールドに持っていくな。」

 

白「まあ、これがはやいですから。葉月は広範囲への攻撃が得意ですし」

 

ヴ「そこでだ、魔法陣から現れた魔術師があれほどいたのに、流れている死体の数が少ないのはどうしてだ?」

 

白「おそらくは・・・」

 

疑問に思ったヴァーリはそっと白音に近づき、誰にも聞こえないように小声で聞いた。その内容を聞いたヴァーリは納得したが、暇していたアザゼルに見つかってしまった

 

アザ「おいヴァーリ。。何してんだ?」

 

ヴ「ちょっと気になったことを聞いただけだ。気にしなくていい」

 

アザ「そう言われると気になるじゃねえか。ここから動けない以上暇なんだしよ」

 

渋るヴァーリに対しよほど暇なのかアザゼルが催促する。ヴァーリはちらりと白音を見ると特に問題ないという風にうなずき返されたため先ほど聞いたことを話したが・・・

 

リ「人間を食べるなんて・・・」

 

白「そうですか?はぐれ悪魔たちも食べてますよね?」

 

セ「確かにそうだけど・・・だからって食料として売るなんて」

 

ヴァーリから告げられた衝撃の事実に各勢力はショックを受けていた。特に天使はその扱いに対し怒りをあらわにしていた

 

白「(あ、あそこにいたものもこの中に放り投げときますか)」

 

白音は時間停止を止める際に気絶させたローブのものたちを思い出した。ここの監視もあるため動けない自分の代わりに分身を作り出すと、旧校舎に向かわせ水の中へとテロリストを放り投げた

 

ミ「貴方達は、人をなんだと思っているのですか!?」

 

白「人は人。それ以外の何物でもありません。ですが今相手しているのは敵ですよ?人でしょうが人外でしょうがそこに関係はありません・・・」

 

 

 

 

 

黒「暇にゃ」

 

葉「暇ですね」

 

咲「暇です」

 

風「暇だ」

 

学園の屋上に張った結界内で黒歌たちは退屈なのかお茶や菓子を出しくつろいでいた。戦いの最中、彼らが気を抜くのも無理はない。テロリストは皆魔法陣から出た瞬間激流に飲まれていくのだから。黒歌たちが何もしなくてもテロリストたちは何もできずに皆溺れていく。そして死体となったものは転移陣を通して倉庫へと送られていった

 

風「咲流は泳いで来ないのか?」

 

河童である咲流に風羽が茶化す。特にやることもないため暇なのだ

 

咲「馬鹿いってるんじゃねぇ。あんな中で泳いだ日にゃあ身体がボロボロになっちまう」

 

風「あ、泳げないことはないんだ」

 

咲「当たり前だ。あたしたちは一体誰の下にいると思ってるんだ!」

 

 

黒「いい加減にしてほしいにゃ~」

 

こちらも進展がなく、蒼枒に言われた準備も終えている黒歌は結界内で寝転がっていた

 

葉「しかたないですよ。もうしばらく待ちましょう」

 

隣に座る葉月がお茶を飲みながら黒歌をなだめた

 

 

 

 

 

互いに決定打を与えることができずしばらくが経った。パワーアップをしたにもかかわらず攻めきれないカテレアは次第にイラつきを見せていた

 

カ「なぜです!なぜ私の攻撃が当たらないのです」

 

イラつきにより技が大降りになり攻撃が読みやすくなる。蒼枒は回避しながらカテレアに近づき腕と胴を両手に持った刀で切り裂く

 

カ「なぜ!私のほうが強いのに!私のほうが速いのに!」

 

カテレアは引き離すように無茶苦茶に杖を振るった。魔力の込められた杖から三日月状の巨大な衝撃波が放たれる

 

蒼「(そろそろ飽きてきたなぁ)」

 

蒼枒は向かってくる衝撃波をできるだけ破壊しながらそんなことを考えていた

 

蒼「(もう少し何か持っていると思ったんだが・・・何も得られなかったな)」

 

そもそも蒼枒はカテレアと戦っていたわけではない。黒歌が作った試作品である符の試運転と相手の持つ技術を盗むため。符をつけていることにより自身に掛かる重力は増え、身動きがとりにくくなっていた。そんな状態にもかかわらずすべての攻撃を回避・相殺した蒼枒は落胆しながら決着をつけようと動き始めた

 

カ「なぜです!なぜ私より遅いお前の攻撃があたるんだ!!?」

 

蒼「それだけ大きな力。いきなり手にしたとして扱えるわけないだろ。振り回されるのがオチだ」

 

突進してくる蒼枒にカテレアは杖から放たれるいくつものレ-ザーを放つ。しかし斬りはじきながら向かってくる蒼枒の勢いを殺すことはできず

 

蒼「だから攻撃が読みやすいんだよ」

 

接近を許したカテレアは自身の腕を斬り落とされた

 

カ「よくも、よくも私の腕を・・・ガッ!?何が!?」

 

蒼枒の腕がカテレアの胸に突き刺さっていた。カテレアが殴りかかるもそれよりも速く蒼枒は手を引き抜き距離をとった。勢いよく抜き取られた手の中には先ほどカテレアが飲み込んだ蛇が捕まっていた

 

カ「返しなさい!それは・・・私のものです!」

 

蒼「何を言っている。これは無限龍のものだろう?そもそも力に飲み込まれたものが何を言っている」

 

プランプランと揺れ動く蛇を取り返そうと突進してくるカテレア。蒼枒は反転しながら避けると箱を作り出し、蛇を入れてふたをした

 

蒼「(黒歌、そろそろ雷を頼む)」

 

黒「(任せてにゃ!)」

 

カ「返しなさい!」

 

蒼「黙れ」

 

蛇を取り返そうと向かってくるカテレアを蒼枒はけり落とす。落ちる先はは葉月によって作られた激流の水。水の中に落ちたカテレアは急いで浮き上がろうとするも、空に浮かぶ厚い雲からカテレアを追うようにして巨大な雷が落とされた

 

カ「━━━━━━━━━!!!???」

 

声にならない悲鳴を上げるカテレア。全身に雷が流れ、身を焦がし、神経が焼かれる。わずかな時間の間に膨大な水が水素と酸素に電気分解され、空気に溶け込む。魔力を放出しいくらかのダメージ軽減に成功したカテレアは地面に着地すると、なんとか立ち上がり蒼枒をにらみつける。しかし・・・

 

蒼「これで終わりだ」

 

蒼枒が火を放つ。すると先ほど分解された水素が反応し、激しい閃光、そして熱風と共に大爆発を起こした

 

 

 

 

突如、外から眩い閃光と轟音が響き渡る。部屋にいたものはとっさに目を背けたり隠したりと光から逃れた。何があったか彼らが確認するために外を見ると、それまで覆い尽くしていた水が学園からきれいさっぱり消え去っていた

 

絶「あれほどあったはずの水がない!?」

 

ゼ「馬鹿な!?一瞬であの量が消えるはずが!」

 

一瞬の出来事に窓に近寄る絶斗たち。すると白音が

 

白「(あ、わかりました)目を塞いでいたほうがいいですよ」

 

そういって白音は目を閉じた。絶斗はそれに従い、腕や服で目を隠した。その直後、先ほどよりも強い閃光が衝撃と共に校舎を襲った

 

 

カ「ぐ・・・がはっ」

 

蒼「やれやれ。まだ生き残っていたとは」

 

地面に降り立った蒼枒の目の前には血を吐き出すカテレアの姿があった。爆発の威力はすさまじく、カテレアは持てる限りの魔力をすべて使い、なんとか防いだが完全には防ぎきれず身体はボロボロだった

 

黒「蒼枒ー!」

 

蒼「ん」

 

瞬間移動してきた黒歌が蒼枒に抱き着く。首に腕を回され、ギューと身体を密着する黒歌に蒼枒はかわいいと感じながらその頭を撫でた

 

黒「にゃふふ」

 

カ「隙を・・・見せましたね!」

 

カテレアが自分の腕を触手に変え蒼枒と黒歌には放つ。決死の覚悟で放った触手は黒歌に向かう触手を防ごうとした蒼枒の腕に触れた。蒼枒はそれを引きはがそうとするが一向に剥がれる気配がしなかった

 

カ「はぁ・・・ただではやられません!この状態になった私を殺そうとしても無駄です!私と繋がれている以上、私が死ねばあなたも死ぬように強力な呪術も発動しています」

 

蒼「ふーん」

 

葉「お兄様」

 

わずかばかり遅れてきた葉月と部下の妖怪たち。蒼枒が触手でつながっていることに驚きを示すも心配している雰囲気は全くなかった

 

黒「蒼枒。その触手斬ったほうがいいと思うにゃ」

 

カ「その触手は私の命を吸った特別製。切れませんよ」

 

既に瀕死と言っていいほどのダメージを受けているカトレアが不敵に笑う

 

カ「私はここで死ぬでしょう。しかしこの先の計画の壁になるほどの力を持つあなたを私の命一つで葬ることができるのならば安いものです!」

 

触手は斬ることができない。自身の道連れに蒼枒を殺そうとするカテレア。だが

 

バシュッ!

 

カ「なっ!?」

 

蒼枒は何のためらいもなく自分の腕を斬った

 

蒼「そんなに腕がほしいならくれてやる「だが少なくとも片腕はもらった!」もっとも・・・」

 

触手のついた腕がカテレアに回収される。一方で蒼枒は自身で斬った腕を一瞬で再生させた

 

蒼「そんな木でよかったらな」

 

カ「くっそぉぉおお!」

 

カテレアの持つ腕は茶色に変わり、ただの手の形をした木材へと変わった。カテレアが自身の命を犠牲にしてでも殺そうとした相手は片腕どころか傷一つ与えることができなかった

 

蒼「死ね」

 

カテレアの悔しみの叫びが響く中、数多の斬撃が放たれる。それは白く輝き、カテレアを斬り裂き身体を消滅させた

 

蒼「黒歌、学校に張った結界は解いてもいいぞ」

 

黒「うん。わかったにゃ」

 

そういって校舎に張られていた結界が解除される。それと同時に校舎に閉じ込められていたものたちも解放された

 

白「終わりましたか。ずいぶん時間かけてましたね」

 

蒼「まあな。何か新しい技や術が見れればよかったが、何もなかったな。戦いもできる限り手加減してようやく不利になる程度だ」

 

白「それはまた・・・」

 

セ「カテレアちゃんは!カテレアちゃんはどうしたの!?」

 

白音に遅れて蒼枒たちのもとにきた三勢力。その中で蒼枒とカテレアとの戦いを追いかけようとしたセラフォルーは蒼枒へと詰め寄った

 

蒼「殺した。得るものもなかったからな」

 

セ「そんな・・・カテレアちゃん」

 

アザ「できれば生かしておいて欲しかったがな」

 

蒼「自爆しようとしていたからな。爆発がどれほどの規模になるかわからなかったからな」

 

アザ「水素を爆発させたお前が言うなよ」

 

蒼「そんなことはどうでもいいだろ。被害は黒歌たちのおかげ全くない」

 

蒼枒の言う通りあれだけの戦闘や爆発があったにもかかわらず学園にはその影響が全くなかった

 

蒼「ああ、ちょうどいい。悪魔たちに言うことがある」

 

サ「・・・なんだい?」

 

蒼「これは宣告だ。これより、悪魔は許可なく日本に在することを禁じる!」

 

蒼枒から発せられた宣告。それは悪魔が日本に踏み入れることができなくなるものだった

 

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