ハイスクールD・D・D(更新停止中)   作:ラグナクス

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久々の3人称視点で書きました。蒼枒たち東雲家の場合、本人たちの視点よりも他の人の視点や3人称視点のほうが書きやすい感じがします。特に戦闘が絡んだりすると本人たち全くしゃべりませんし


青龍の住まう町

【3人称side】

 

絶斗とゼノヴィアが冥界から日本へ戻っていく頃、彼らの目指す町、蒼歳(そうせい)町を2人の男が歩いていた

 

?「朝っぱらからこってり系豚骨ラーメンなんて、ヴァーリも好きだねぇ~」

 

ヴ「そういうお前も2杯もおかわりしてだろ。美猴」

 

美「俺っちは麺類全般好きだからな。朝昼晩、3食すべてラーメンでも問題ないぜぃ」

 

朝から胃が持たれそうな会話をしている2人。1人は白龍皇であるヴァーリ。もう1人は闘戦勝仏である孫悟空のの末裔である美猴。彼らも絶斗たち同様、蒼枒に会いに来ていた

 

ヴ「お前がいいならそれでいい。それよりも今回は大丈夫なのか?また孫悟空に捕まったりしないだろうな?」

 

美「そこは大丈夫だぜ。今日は修行が休みの日だ」

 

ヴ「そうか。無用な心配だったな」

 

美「まあ俺っちもまさか蒼枒が爺さんと繋がってるとは思わなかったからなぁ」

 

ハハハと笑う美猴を見ながらヴァーリは2人で蒼枒に会いに行った時のことを思い出していた

 

 

~~~~~回想~~~~~

 

美「ここか?ヴァーリが完敗した奴がいる所は」

 

ヴァーリは美猴を連れて青山龍神宮(あおのやまりゅうじんぐう)の鳥居の前に来ていた。ヴァーリが美猴と出会ったのは東京でラーメンを食べているとき、たまたま同じ店に美猴が入ってきたためだ。その頃ヴァーリは見真似で気を探ることをしていた。フィーリスを除く東雲家は勿論のことその部下たちも探知能力が高い者が多い。熟練者にもなれば相手の動きを読むことも造作もなくなるという。過去にヴァーリは白龍皇(ディバイン・ディバイディング)の鎧(・スケイルメイル)をしている状態にも拘わらず探知能力に秀でた蒼枒の部下に負けている。『Half Dimension(ハーフ ディメンション)』は使わなかったものの、パワーもスピードもヴァーリのほうが圧倒的に上のはずだったが、相手は動きどころか思考すらも読み、技だけでヴァーリを封殺してしまった。その敗北からというもの、ヴァーリは独学で気の使い方を覚えようとしていた。そんな時に大きな気を持つ美猴とヴァーリは出会った。青山龍神宮(あおのやまりゅうじんぐう)のものたちと違い、特に隠そうともしない美猴の気は素人ながらもヴァーリにも感じることが出来た。その後、ヴァーリと美猴は戦いを経て友となった

 

ヴ「ああ。あの負けがあったからこそ俺は自らを見つめなおすことが出来た」

 

美「だからって弱くなっちまったら意味ないだろうに」

 

ヴ「弱くなったところで俺は構わない。あの時の俺はアルビオンに頼りきりだった。『Half Dimension(ハーフ ディメンション)』が通じず、白龍皇(ディバイン・ディバイディング)の鎧(・スケイルメイル)白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)も破壊された俺は文字通り何もできなかった。力を使うどころか依存していたのだから当然の結果だな。だからこそ俺は一から自分を鍛えることにしたんだ。何物にも頼らずに自分の中にある人としての力をすべて使えるようにするために」

 

美猴はヴァーリが『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』を使えなくなっていることを聞いていた。『禁手化(バランス・ブレイク)』のさらに上にある強大な力、『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』。その力を捨ててるきっかけを作った人物に美猴は興味を持っていた

 

美「まあいいや。で、ヴァーリが手も足も出なかった相手がこの先にいるのか?」

 

ヴ「出かけていなればな」

 

美「ふーん(青山龍神宮(あおのやまりゅうじんぐう)か。どっかで聞いたことがあるなぁ)

 

美猴はどこかで聞いたことがある名を思い出そうとするが、ヴァーリが鳥居を潜るのに気づき、その後を追った。階段を登り切り、境内に入ったヴァーリ達は蒼枒が部下の楓と話していた。ヴァーリたちを一瞥(いちべつ)した蒼枒はどこかに連絡をつけていた。ヴァーリは知らなかったが美猴と蒼枒は知り合いらしく、美猴は手を振りながら揚々と蒼枒へと近づいて行った。だが美猴のすぐ後ろの空間が裂けると巨大な右手がいきなり美猴を捕えた

 

美「うおっ!?なんだ!」

 

蒼「久しぶりだな美猴。それにしてもあっけなく捕まったな」

 

美「何を言ってるんだ蒼枒!助けてくれ!」

 

何とか右手から抜け出そうとする美猴。だがどうやっても抜けられず得意とする変化もできなくなっていた

 

蒼「修行をサボってほっつき歩いているようだな」

 

美「なぜお前がそれを・・・・・・っ思い出したぁ!!!青山龍神宮(あおのやまりゅうじんぐう)って爺さんが言ってた日本の青龍がいる神社か!そしてお前は青龍!!つまりこの右手は・・・」

 

蒼「ああ。斉天大聖、孫悟空様の右手だ。首をひねれば後ろが見えるだろ?」

 

美「・・・・・・ッ」

 

ギギギと首を軋ませながらゆっくり振り返る美猴。右手の先にある裂けた空間の先には赤く染まった目をこちらに向け睨み付けている初代孫悟空の姿があった

 

孫「(ようやく捕まえたぞ。サボり小僧)」

 

目がそう言っているように感じた美猴は何とか抜け出そうともがく。だが、孫悟空に敵う筈もなく握られたままあっけなく連れ去られてしまった。残されたヴァーリは美猴について蒼枒に尋ねた。ヴァーリはその時知ったが美猴は遊びまわっており、蒼枒は孫悟空から近くに来たら捕まえて欲しいと言われていたそうだ。美猴は町中にいることが多く中々手が出せなかったが、自分の神域に入ってきたため孫悟空のいるところと空間をつなげたとのことだった

 

 

~~~~~回想終了~~~~~

 

ヴ「(あの後、美猴とはしばらく会えなかったな)」

 

ヴァーリは美猴から気の使い方を教わったり、一緒にラーメン巡りをしていたため友として少し寂しいと感じていた。今はたまの休みの日しか会えなくなっている

 

美「歩みが遅くなっているぞヴァーリ。早くいこうぜ」

 

ヴ「ああ。すまない」

 

美猴にせかされたヴァーリは鳥居の前にいる美猴の隣に立つと、2人同時に勢いよく階段を上り始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

【絶斗side】

 

日本に着き、電車に乗って1時間。俺たちは蒼歳(そうせい)町に来ていた

 

ゼ「ここが青龍の住むと言われている町か。本当にここにいるのか?」

 

絶「朱乃さんも来ているし間違いはないと思う。地図で見たところ青山龍神宮(あおのやまりゅうじんぐう)があるみたいだし」

 

ゼ「なら早速向かおうか。ここまで来るのに時間もかかったからな」

 

荷物を持ち神宮へ向かおうとするゼノヴィア。だがそれを俺は引き止めた

 

絶「ちょっと待て。ここから神宮のある霊峰青山(せいざん)まではバスがあるようだ。道に迷うよりもこれに乗ったほうが確実だろ」

 

ゼ「道に迷ってもそれを飛んだり、屋根伝いにいけば・・・」

 

絶「一般人はそんなことできないし下手したらニュースにもなるから辞めような」

 

冥界に行って思いっきり身体を動かせたためかゼノヴィアは少し思考が緩んでいたようだ。飛ぶなんて論外だし、屋根伝いに行くだって俺たちの身体能力ならば可能だけど普通に考えて迷惑になるからな

 

 

 

バスに揺られること20分。遂に俺達は青山龍神宮(あおのやまりゅうじんぐう)の鳥居の前に着いた。だが

 

ゼ「何をやっているんだ。(くぐ)らないのか痛っ」

 

絶「あ~やっぱり」

 

ゼノヴィアが壁のようなものに頭をぶつけた。蒼枒さんは悪魔嫌いだし神域内に悪魔を入らせないようにしているよな。頭を軽く押さえるゼノヴィアを見ながらどうしたものかと考えていると後ろから声をかけられた

 

?「悪魔が神宮に何の用ですか?まあ今日本にいられるということは蒼枒様に許可されている悪魔ということのようですが」

 

絶「あなたは一体・・・」

 

楓「申し遅れました。私は蒼枒様の直属の楓と申します。ここにいる理由は結界に反応があったので身に来たのですよ」

 

絶「そうでしたか。お、私は朧月絶斗です。隣にいるのが・・・」

 

ゼ「私はゼノヴィア・クァルタ。恥ずかしい姿をお見せしました」

 

思わず素の一人称が出そうになったがなんとか押しとどめた。なんか楓さんは独特のオーラを発していて恐ろし感じがするな

 

楓「構いませんよ。以前来た悪魔は結界を叩いたこともありましたしね。それよりも今日はどういったご用件で?」

 

絶「蒼枒さんに会いに来ました。いくつか相談したいことがありまして」

 

楓「そうですか。少々お待ちください」

 

そういうと楓さんはどこかに視線を向けていた

 

楓「了解を得ました。こちらの式について行ってください。その先に蒼枒様がいらっしゃいます」

 

1分もしない内に楓さんはこちらに向き直った。懐から一枚の札を取り出すとその札は鳥の形へと姿を変え、俺たちよりも少し高いところに飛び上がった

 

ゼ「案内までくださるとは・・・ありがとうございます」

 

楓「私は仕事をしたまでですよ。式を見失わないうちに行ったほうがいいでしょう」

 

絶「そうですね。ありがとうございました」

 

 

 

 

【3人称side】

 

周りを木に囲まれた小さな家のような建物。その縁側には蒼い髪の男と黒の髪の女がいた。男の方、蒼枒は時代劇の中でしか見たことのない薬を作るのに使われる円盤状の車輪を片手で動かしていた。女の方、黒歌は蒼枒の膝の上に頭を乗せ目瞑っており、蒼枒は残る片手で黒歌の頭を撫でていた。そんな中、魔を宿すものが一匹の式に連れられて蒼枒たちのもとにやってきた

 

絶「(うわっ!黒歌さん胸が見えそう)」

 

ゼ「絶斗・・・」

 

絶「すまん。悲しい男の(サガ)だ」

 

バツの悪そうに顔をそむける絶斗。黒歌は普段から着物を着崩している。そのため寝転がるとその豊満な胸が着物からはだけそうになっていた。勿論黒歌は蒼枒以外の男に自身の身体を見せようとする気はさらさらない

 

蒼「楓からの報告通りだな。あの騒動以来か?ゼットにゼノヴィア」

 

絶「蒼枒さん・・・今日はいくつか相談がありここに来ました」

 

蒼枒はゆっくりと絶斗たちへと目を向けた。こちらの話を聞いてくれると感じた絶斗はここに来た目的を話した

 

蒼「思わせぶりな言葉を残したのは俺だからな。だがそれは本体出なければわからない。黒歌」

 

黒「ん・・・」

 

起きていた黒歌は頭を蒼枒の膝の上に乗せたままの状態で転移陣を出現させるとその中に手を突っ込んだ。だがそれよりも絶斗たちは本体という言葉が気になった

 

ゼ「本体ってどういうことだ・・・?」

 

蒼・黒「どういうことって・・・俺(私)たち分身体だし」

 

絶・ゼ「え?」

 

蒼枒さんが指を上へと向けどこかを指し示す。その先を追った上空では激しい戦闘が行われているようだったが絶斗たちの目には何が行われているかわからず、何かがぶつかり合う音や壊れる音しか聞くことが出来なかった。まだまだ続くと思われた音羽は急に静かになり、絶斗たちの前に6人の男女が降り立った

 

蒼「俺への客だ。少し休憩にするぞ」

 

ヴ「そうか。そうさせてもらう」

 

美「俺っちも休むぜぇ」

 

蒼枒は休憩の指示を出すとそれを聞いたヴァーリと美猴はフラフラとした足つきで家の中へと入っていった。2人は蒼枒たち東雲家の修行に交じって彼らと戦っていた。朝から続いた戦闘は昼食もとらずに続けて行われていたため、容赦なく襲い掛かってくる攻撃を迎撃し続けた2人の体力は限界に近かった。そんな彼らを見た東雲家の女性陣は

 

白「いつも通り体力がないですね」

 

葉「仕方ないですよ。人の身のヴァーリさんはともかく美猴さんは修行サボっていたんですから」

 

黒「だらしないにゃあ。まだ私のほうが上だと思うにゃ」

 

厳しい評価を下していた。そんな中、蒼枒は分身から生み出された果実を吸収し詳しい話を理解していた

 

蒼「なるほど。お前らの中がどうなっているか、それは調べよう。だが修行をつける、これに関しては一つ条件がある」

 

ゼ「条件・・・?」

 

このとき絶斗は何が条件か予想できた

 

蒼「悪魔をやめろ。それが俺が修行をつけてやる条件だ」

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