そしてついに・・・やっちまったぜ(2つの意味で)
【絶斗side】
初日の修行を終えた俺達は体力も尽き帰る気力もなかった。不完全とは言え悪魔である俺達は神域に入ることもできず、結局黒歌さんに送ってもらった。その時もらった符で次の日からの移動は楽になった。それから俺とゼノヴィアは2日戦闘、1日休息というサイクルで修行をつけてもらい夏休みも半分を過ぎた。宿題も休みの日に片づていき、修行は毎回違う相手と戦い、1日として楽な日はなかった
~~~~~回想~~~~~
【3人称side】
絶斗vs大蜘蛛
深い森の中を絶斗は木々をなぎ倒しながら迫る巨大な蜘蛛から逃げていた
絶「斬ったそばから足が再生するなんてどうやって倒したらいいんだ!」
大「キシャャャャアアアアア」
蜘蛛が叫び声をあげると振り上げたお尻から大量の糸を絶斗に向けて吐き出した。絶斗は足場にしたように空気を固めて壁にしたが
絶「糸が空気の壁を貫通するだと!!?」
糸は絶斗の作った壁を容易く破った。壁を失った絶斗は再び逃走を始めた
ゼノヴィアvs
ゼ「ハアァァァ!」
ゼノヴィアが相手しているのは古くから東雲家に仕える幽霊、名を
永「ふむ、身体にも余分な力を入れてない。だが・・・」
永郷はデュランダルを振るうゼノヴィアをよく観察しながら、自身の得物である太刀で一閃した
ゼ「なっまた」
永郷は幽霊であるため直接的な損傷を与えることは誰かの力を借りなければ難しい。だが霊体であるがゆえに生物をその太刀で斬った部分はわずかな間動けなくすることが出来る
永「その剣の力が溢れ出しておる。まだまだじゃな」
絶斗・ゼノヴィアvs
絶「倒しても倒してもきりがない!」
ゼ「一体どうなっているんだここは」
絶斗とゼノヴィアが放り込まれた場所は一本の獣道に周りが木で生茂っている森の中。時折2つに分かれる道があるがどちらに行っても変わらない。立ち止まっていると木々の間からから鎧を着た武者達が現れ際限なく襲い掛かってくる
ゼ「何か結界のようなものに閉じ込められているのか?あの傷は先ほど付けただろう」
ゼノヴィアが差す先の木の幹には横一線に傷がつけられていた
絶「確かに。だが怪しいところは見つからないぞ。道から外れてもすぐにこの獣道に戻される。やはりあの分かれ道が怪しいと思うが」
2人が歩みを止め悩む中、再び武者がどこからともなく表れ襲い掛かる。それに気付いた2人は武者を叩き伏せ、分かれ道まで駆け出した
~~~~~回想終了~~~~~
色々な方と戦ったけど
蒼「そういえば昨日朱乃が来ていたぞ。お前たちに渡してくれと朱璃から頼まれた」
絶「そうなんですか?ありがとうございます」
確かに来ると言ってたしそれが昨日だったのか。昨日は
ゼ「絶斗、封筒の中身は一体なんだ?」
絶「んー・・・レーティングゲームの日程が書かれた手紙と、俺達が何のタイプかが書かれた表だ」
日程は部長から、表はアザゼル先生だろうか。レーティングゲーム初戦はバアルvsグシャラボラス、日を空けてアガレスvsアスタロト、そして最後に
絶「グレモリーvsシトリー・・・日は夏休み終わる直前か」
ゼ「修行に費やせる日が多くなるから嬉しいのだが・・・明日冥界に行かなくてはならないようだな」
絶「ああ、部長から呼び出しがかかっている。真の若手最強を決める戦い、見るだけでも得るものがあるかもしれないとのことだ」
ゼ「だからと言って明後日はないだろう」
ゼノヴィアの言う通りもっと早く伝えてほしかった。俺たちも修行があるのに。とりあえず許可を取ろうと蒼枒さんに話しかけようとしたが、蒼枒さんたちはタイプ分けされた表を見ていた
蒼「・・・なんだこれは。これで分けらされているのか?」
白「これで何が分かるというんですかね?もっと枝分かれすべきでしょうに」
黒「私が転生悪魔だったころから変わってないにゃあ。私はウィザードタイプだったにゃ」
葉「そもそも術を使う者がウィザード一択しかないのもどうかと・・・」
かなりの不評ようだ。まあ当然か。項目は4つでパワー・テクニック・ウィザード・サポートに分かれているが正直俺もこれだけ?と思ったからな
ゼ「・・・貴方達ならばどう分けると考えますか?」
蒼「そうだな・・・4つまでというのならばこうだな」
そういって何も無い手から木の札が投げられた。札は4枚あり、札にはそれぞれ攻撃・防御・回復・特殊と書かれ宙に浮いていた
蒼「
ゼ「なるほど、確かにこれならばゲームの時も分りやすい。これに合わせるとアーシアはヒーラー。私や絶斗はアタッカーになるわけだな。だがギャスパーは」
白「トリッカーじゃないですか?2度ほど気絶させた時に探りましたけど直接相手に攻撃をできるような身体も能力も持ってませんでしたし」
蒼「仙術で探っていたか?」
白「もちろんです。彼の中にもう一つの人格があるようですが・・・その人格が出た場合まではわかりませんでした」
抜け目ないなぁ。それ俺もゼノヴィアも知らない情報だぞ。それはそれとして
絶「そう考えると俺たちって本当にアタッカーしかいない脳筋パーティだな。イッセーに祐斗、朱乃先輩、部長、俺にゼノヴィア。防御を全く考えれていない」
ゼ「そうだな。私たちも障壁の張り方は習ったがそもそも強度が足りない。黒歌さんレベルならば十分使えるが私たちの練度では防御を担当するのは無理だな」
だが集ってしまったのはしょうがない。数年経てば俺とゼノヴィアは離れるとは言え、これから若手悪魔同士の試合は出るからな。これだけの偏りは良くもあるが悪い面のほうが大きい
蒼「全くだな。はっきり言ってお前たちがとる戦略は全員で相手に速攻を仕掛け蹂躙すること、これだけだろう。下手に時間をかけて罠でも設置されてみろ。感知もできない、防ぎもできないとなればどうしようもないだろ」
言われる通り俺たちは結界も張れないし俺もゼノヴィアも十分な感知が使えるほど修行できたわけじゃない。あくまで戦いのとき相手の動きが明かる程度だ。時間を掛ければできなくもないがそのような時間は戦闘の中にないだろう
蒼「単純明快でいいじゃないか。特に注意すべきは相手からの状態異常と罠、そしてカウンターのみだ。カウンターも波状攻撃で飲み込むなり、速い3人と後からの5人で挟み撃ちにするなりすればいい。下手に他のことまで考えなくていい分、相手の分析や自身の力を磨くのに時間がさけるだろう」
話し終えたのを見計らってか1人の巫女が蒼枒さんたちを呼びに来て、別れた。
絶「これから何が始まるんですか?」
「知らないのか?今から半年の一度行われる蒼枒様達4人の戦闘が行われるんだ」
ゼ「何?いつもやっている修行ではないのか?」
「蒼枒様たちがいつも行っているものとは違う。いつもは何らかの枷をつけている状態で条件を付けてやり合っているのさ。だがこれから始まるのは枷も何もかもない、本気で全力をもって殺り合う戦闘さ」
絶・ゼ「な、なんだって!!?」
身内でそんなことするのか!しかもお互いに本気で殺すつもりで!
「
確かに蒼枒さんたちのレベルでやり合ったら周りへの被害がどれ程出るかわからない。強くなるだけじゃあダメか
「そろそろ始まるぞ。見逃さないようにしろよ」
とは言われたものの10kmも距離があったら見えないぞと思っていると突如四方から木が、水が、炎が、形は分らないが何かの弾幕が中央に向かって放たれた。それらはせめぎ合い、互いに喰らいながら自身が優位に立とうしているように見えた。だがそれを放つ本人たちを見ることも察知することも俺たちはできなかった。周りの方はどうやら見ることが出来ているらしい。終始見ていた俺たちが唯一見れたのはいつもの尻尾の他に1本の太く長い尻尾を生やした何体もいる黒歌さんだけだった
あの後、俺たちは家に帰ってきた。最後までいたが蒼枒さんたちに会うことはできなかった。だが明日から冥界に行く許可は取ってあるから問題ない。それにしても
絶「蒼枒さんたち・・・すごかったな」
ゼ「ああ。あれが神の領域。正直なところなめていた。彼が神とはいえ全力のデュランダルが当たりさえすれば神でも勝てるだろうと。だがそれは無意味なことだったな」
絶「そうだな。肉体があまり意味を成していなかったからな」
俺たちは何が行われているかわからなかったが、親切な方が解説してくれた。なんでも蒼枒さんたちの攻撃は当てたらそこから肉体を侵食する効果を持っているらしく、当てられた部位を自ら捨てすぐさま再生を行ったりしているらしい。それからも今日の戦いのことを長い間話していた。何だか俺も周りの熱気や戦闘の激しさに興奮しているみたいだ。だが明日は冥界に行かなくてはならないため寝なければ
絶「そろそろ寝るか。明日は冥界に行かなければならないし」
ゼ「・・・そうだな、もう寝ようか。お休み、絶斗」
絶「お休み」
2階に上がりそれぞれの部屋に入る。布団に入ったはいいがいつもはすぐに睡魔が襲って来るのにそれが来ない。やはり体が興奮しているのか?なかなか寝付けない。無理にでも寝ようとしているとドアがノックされた
絶「急にどうしたんだ?」
ゼ「もう少し話をしていてもいいだろうか?」
ドアを開けるとゼノヴィアが立っていた。ゼノヴィアも俺と同様眠れないようだった
絶「いいぞ。とりあえず入って」
ゼ「ああ、すまない」
部屋へと招き入れベットに腰掛けるゼノヴィア。俺もその隣へ少し空けてベットに座った
ゼ「身体が興奮してどうしても眠れないんだ」
絶「ゼノヴィアもか。だがどうしたら]
いいんだ。そう言いかけた所を口が開かなくなった。ゼノヴィアが俺にキスをして、口を封じたからだ
絶「んっ・・・ゼノヴィア。何して・・・」
ゼ「すまない絶斗。抑えがきかない」
再びゼノヴィの顔が迫る。俺はそれを受け入れるが今度はキスしたままゼノヴィアに押し倒された
【3人称side】
絶斗がゼノヴィアに襲われている頃、冥界に在するとある屋敷。その1室で青い神に青い瞳の美女と灰色の髪と瞳をした男暗がりの中ワインの飲みながら話していた
?「本当にいいのか?」
?「何がだ?」
?「明日も鍛えてやることを、だ。俺は別に構わねぇが師を名乗っているお前としちゃあ負けるのは面白くはないだろう?」
?「ふ、そんなことか。心配せずとも力量は分っている。それを踏まえてのことだ」
女性はワインを注ぎながら答えた
?「だがお前の弟子の対戦相手だが、
?「心配するまでもない。この程度のことで戦えんと役に立たんことはお前も分かっているだろう?なぁ、ベリアル」
ベリアルと呼ばれた男は瓶に入ったワインを飲み干し、コンと音を立てながら瓶をテーブルに置いた
ベ「まあな。だがティアマット、それにしてはキツくねぇか?」
テ「この程度の障害、越えれなくては困る」
そういうと女性はグラスに入ったワインを飲み干した
ベ「余程気に入ってるようだな」
テ「当然だ。でなければ師などやらん」
ティアマットはグラスをテーブルに置くと大きなガラスの戸を開け、外にあるベランダへと出た
テ「ではな、ベリアル。頼んだぞ」
ベ「ああ、時間ギリギリまでしごいてやるから安心しろ」
ティアマットそれを聞くとベランダから飛び出し、ドラゴンに姿を変え、飛び去った
ベ「フッ、あいつを面白いと感じたのは何もお前だけではないぞ」
ベリアルもそれだけを言い残し、部屋を出て行った