今回はユウキのお話。どんな内容かは見てください!ではではどうぞー!
俺達はあれから俺、アスナ、キリト、ユウキの4人でパーティを組んでやっている。
キリト「ハチマンスイッチ!」
ハチマン「あいよ。…アスナよろ。」
アスナ「了解!ユウキ!」
ユウキ「任せてー!」
みんなでどんどん倒していく。ちなみにこの時は知らなかったがこの時点で俺たちのレベルは断トツだったらしいが。
ハチマン「じゃあ宿に帰るか。だるいし。」
キリト「そうだな、キリもいいし。てか、だるくないだろう…。」
2人「「あはは…。」」
こんなかんじの日常も悪くない。
宿屋に帰ると明日の予定を確認したり雑談したりしてから各々の部屋に戻る。
ちなみに部屋割は俺・アスナ、キリト、ユウキだ。もうアスナとの部屋は慣れた。いや、慣れないと逆にダメになりそう。
アスナ「ねえハチマン君、私料理スキルとってみたんだ。」
ハチマン「え?マジで!?」
アスナ「うん。だからね…今度味見してもらっていい?最初は全然だと思うけど…。」
ハチマン「アスナの料理なら断る理由がない。」
アスナ「本当!?ありがとう!」ダキッ
あー、うん。あまり抱きつかれとね、ちょっと困るって言うかね。当たってるだけと。いやいいんだけどね。むしろご褒美だし。それにこれも慣れたから大丈夫。
そんなこんなでアスナと話していたとき
コンコン
部屋のドアがノックされた。何があるかわからないので俺たちは警戒しておく。
ハチマン「誰だ?」
ユウキ『僕だよ、ユウキだよ。』
ハチマン「なんだユウキか。どうした?」
ユウキ『今いい?』
ハチマン「おう、入れ入れ。」
そうするとユウキが部屋に入ってきた。
ユウキ「ごめんね。こんな時間に…。」
アスナ「大丈夫だよ。で、ユウキはどうしたの?」
ユウキ「うん….、なんかやな夢見ちゃって寝れなくて。」
ハチマン「そうか…。」
ユウキ「それに怖くなっちゃって、生きて現実に戻れるか…それに現実に戻ってもどうせ僕は…。」
まあ、怖くなるのは仕方がない。それを感じなくなったら人間としてダメになる。
てか、現実に戻ってもって?アスナも疑問に思ったのかユウキに聞いた。
アスナ「現実に戻ってもって?どういうこと?」
ユウキ「それは…。」
ハチマン「別に話したくなければ話さなくていいぞ。人に知られたくないことも誰しも持っているからな。」
ユウキ「…ううん。大丈夫だよ。ハチ兄とアスナなら話せる。」
そう言うと一呼吸してからユウキは話し始める。
ユウキ「…2人はAIDSって知ってる?」
ハチマン「AIDS?後天性免疫不全症候群のことか?」
ユウキ「そう。僕の家族は両親と姉と僕だった。…そうだったんだ。」
ユウキ「…それで僕たちの家族は…全員、AIDSを発症したんだ。」
2人「「!?」」
ユウキ「両親はすでにAIDSによって亡くなった。姉さんもその後後を追うように…。そして僕だけが生き残った。」ポロポロ
ユウキは泣きながら俺たちに話してくれる。
ユウキ「僕はもう1人なんだ。家族もいない…。そんなときにこのゲームが発売された。」
ユウキ「身体を動かせなくてもこれならできる。けど…閉じ込められちゃった。」
ユウキ「でも、ハチ兄やアスナ、キリトと出会ってから楽しいことがたくさんあった。嬉しかった…楽しかった…。でも現実に戻っても僕は…僕は…。さっきの夢を見てから怖くて…悲しくて…寂しくて。…死にたくない。現実にもし帰れても僕は…。」
そこまで聞いた俺とアスナはユウキを抱きしめた。
ユウキ「えっ…。」ポロポロ
アスナ「大丈夫だよユウキ、ユウキは1人じゃない。たしかに家族がいないのは悲しいこと。けれど、その分ユウキがしっかり生きなきゃ。ユウキが楽しく、おもしろく、笑ってね?」
ユウキ「ア…スナ。」
ハチマン「そうだ。それに今俺たちがいるのはここだ。このゲームの中が現実なんだ。帰ってからのことはそのとき考えればいい。それに死ぬと決まったわけじゃない、可能性を…俺たちを信じろ!」
ユウキ「ハチ…兄。うん…うん。」ポロポロ
その日は俺とアスナ、ユウキの3人で寝た。ユウキを安心させるように。
俺とアスナは決めた。ユウキを守ると。
・・・・・・・
その頃。木綿季の病室
医者「ん?これは…。」
担当の医者は驚いた。なぜなら…
医者「HIVが少しずつ減ってきている!?」
木綿季の思いが…生きたいという思いが現実の身体に変化をもたらしていた。