『さて、僕はちょっと用事があるから行かせてもらうよ』『あ、さっきの魔女横取りする訳じゃないから安心してね?』
「……見滝原中の生徒かしら?なら、明日の昼休みに屋上に来てくれる?聞きたい事があるの」
『わかったよ。鹿目ちゃんと美樹ちゃんに案内してもらおっと!』『じゃ、また明日!』
☆
「動かないで」
聞き覚えのある声と金属音、背中に何か硬いものが当たる感触。相手が男なら螺子を使ってこの場で磔にするんだけどそうはいかない。
『何の用?暁美ちゃん』
「あら、それはあなたもわかるでしょう?あなたは何処まで知っているのかしら、球磨川禊」
やっぱりこの質問か。大分目立っちゃったしね。
『ほんの少しだよ。具体的には、一ヶ月後に、ワルプルギスの夜が来るぐらいしか知らないぜ』
「あなたを怪しむには十分よ。あなたは一体何なのかしら」
『唯の魔法少女じゃダメ?』
「ダメよ。他にも、何で私の事を知っていたのか、何でワルプルギスの夜が来る事を知っているのか、何故学ランを着ているのか、きっちり教えてもらうわ」
『最後の関係無いよね。学ランに関しては趣味だよ。それ以外の質問はノーコメント』『君がみんなに全てを話したら教えてあげるよ』『失敗ばかりの』『時間遡行者さん?』
「……これ以上は無駄みたいね。最後に忠告してあげる。私の邪魔をするなら殺すわ」
『邪魔はしないよ。僕は失敗者を応援する会会長なんだからさ!』『あ、後、明日の昼休みに屋上に来なよ。みんな来るからさ』
「……そう」
背中の感触が消える。同時に、後ろにいた気配も消えて無くなる。さて、明日が楽しみだ。
☆
昼休み、暁美ちゃんを除く僕ら四人は屋上にいた。それじゃあ、自己紹介と洒落込もう。
「私は三年の巴マミ。あなたたちの名前は?」
「あたしは美樹さやかです!こっちはクラスメートのまどかです!」
「鹿目まどかです。で、こっちが……」
『始めまして!美樹ちゃんや鹿目ちゃんのクラスメート、球磨川禊です!よろしく!』
「球磨川……そう、あなたが……」
『?』
どうしたんだろう。何か悩んでるけど……。
とりあえず、魔法少女、並びに魔女に関しての説明は終わった。
『ところでさ、出て来なくていいの?暁美ちゃん』
「「「!?」」」
「……いつから気付いてたのかしら」
『最初から隠れて見てたでしょ?』
「……球磨川禊、あなたは、一体……」
「それは僕が答えるよ」
『あれ、キュゥべえ居たんだ』
「いたよ。さて、彼女は僕が契約した魔法少女さ。マミには話したろう?特定の縄張りを持たず、日本各地を転々としている、【放浪の魔法少女】。それが彼女さ」
「聞いたことが無いのだけれど」
「僕も君に関して聞きたいのだけれどね。君は一体何なんだい?契約した覚えが無いのだけれど」
「あなたに教える意味は無いわ。……まどか、美樹さやか、絶対に契約しちゃダメよ」
『僕らは知る権利があるんじゃない?』
「……まだ、時ではないわ。いずれ教えてあげる」
そう言って、暁美ちゃんは屋上を去った。時……ねぇ。此処に居ない、赤色の魔法少女が合流したら、教えてくれるかな?お菓子の魔女が終わったら、風見野まで行って勧誘しよう!
てか、【放浪の魔法少女】ってなにさ。何でそんな厨二めいた二つ名ついてるの?格好良いじゃん!
次回未定。とか言いつつちょくちょく更新してるという……