思いついたので書いただけの凄く短いお話。
ハピナ様主催の第3回ハーメルンSS小説コンテストへの応募作品として書かせていただきました。
作中の解説部分はWikiなどで調べながら書きました。
最後のオチが全てです(笑)

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特に理由のない、ごく短いお話


屋根より高く、天高く

『登竜門』という言葉を知っているかい?

 

中国で発祥したことわざで、難度はダントツに高いけれど、それを突破すればあっという間に立身出世とか成功とかの目標に至れる関門、そんな感じの意味・・・だったはず。

・・・この解釈であってるよね?

 

『竜門』を『登る』から『登竜門』。

この『竜門』っていうのは、中国の黄河っていう大河の上流にある急流の事。

確かこの急流は『竜門山』っていう山を切り開いてできたって話だけど、人工のものかどうかなんてことは僕は知らない。

で、この急流を登りきった鯉は竜になるっていう逸話があったんだって。

それが『登竜門』の語源。

 

でも、この言葉が人の社会において今のような使い方をされるようになったのは別の逸話がある。

昔、中国に李膺(りよう)っていう凄い実力者がいて、その人に才能を認められた人はどんな地位や生まれでも、将来の出世は約束されたも同然だったんだって。

で、その李膺さんに才能を認められた人達を、『竜門を登った鯉』に喩えたっていうのが、今の『登竜門』という言葉の使い方の由来っていうわけ。

 

実は『鯉のぼり』って、この『登竜門』の逸話が元になってるらしいね。

確か最初の鯉のぼりは、今みたいな魚の形の吹流しじゃなくて、ただの吹流しに魚の絵を描いただけの物だったはずだよ。

『登竜門』の発祥は中国だけど、『鯉のぼり』の発祥は日本だ。

始まったのは江戸時代。

 

鯉のぼりは一般的に、上から、黒、赤、青の順だよね。

一番上の黒いのが『真鯉』、次の赤いのが『緋鯉』、最後の青いのが『子鯉』。

上から順に、お父さん、お母さん、男の子の三人家族みたいだよね。

『大黒柱』って言葉もあることだし、黒がお父さんで合ってると思うよ。

最近はその三色だけじゃなくて、いろんな色の鯉のぼりがあるんだけどね。

オレンジ、ピンク、黄色、緑、紫、白、水色・・・。

僕は3桁や4桁を超える鯉のぼりのお祭りも見たことがあるよ。

凄く綺麗だったのを覚えている。

 

『屋根より高い鯉のぼり』、有名な歌詞だよね。

実は『(いらか)の波と雲の波』って言う歌詞の別の曲があるの、知ってた?

気になったら調べてみるといいよ。

個人的には後者の方が好きかな?

 

屋根より高く、天高く。登り泳げや、鯉のぼり。

空に踊りて雲を抜け、天に昇りて竜となれ・・・・・・なんてね。

 

僕も高いところは好きだよ。

学校の屋上や小山の上の小さな草原なんかに寝そべって、風を感じるのもいいよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そんな事はいいから早く降ろして――――!」

 

まだ駄目ですー。

その竿は頑丈だから、人一人縛りつけたところでびくともしないから安心していいよ。

 

「全然安心できないってばー!」

 

手だけ縛り付けて鯉のぼりと一緒に泳がされなかっただけ温情はあると思え。

視界の一部も目の前の真鯉で塞がれてるだろうし、恐怖は軽減されてるでしょ?

あんなに沢山あった柏餅を全部食べた君が悪いんだ。

僕まだ一個も食べてなかったのに・・・!

 

「ごめんなさーい。反省してるから許してー」

 

だが許さん。

『鯉のぼりの竿に縛り付けるの刑』1時間執行は軽減しないからね。

ほら、後50分、がーんばれ。

 

「鬼! 悪魔! ち○ろー!」

 

ネタに走れる余裕があるなら問題ないよね(ゲス顔)

 

「うわあああぁぁぁぁぁん(泣)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――今日も爽やかな風が吹く




去年、竜神大吊橋のこいのぼりまつりに行きました。
車を運転したのは自分。
俺と一緒に行ったのは父と妹。
沢山のこいのぼりが泳ぐ様は圧巻でした。

屋根より高く、天高く。登り登れや、鯉のぼり。
こんなフレーズが思い浮かんだため、前半の解説部分を書きました。
作中では少し変えております。

最後のオチは単に思いついただけのお遊びです。
むしろ、この部分が思いついたからこそ投稿したんですがね。
一応、一人称視点は男、罰せられてる人は女。
年齢は設定してないのでご自由に解釈どうぞ。
ちなみに作中時間はゴールデンウィーク中という設定。

さて、自分はハピナ様主催のコンテストには初参加となります。
第1回、第2回ともに投稿せず、前者は知らなかった為、後者は内容が思いつかなかったため書きませんでした。
今回も書くつもりではありませんでしたが、突然思いついた為執筆・投稿いたします。



このお話を、少しでも多くの方に楽しんでもらえたら幸いです。

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