アルトとイングリドとヘルミーナのアトリエ(あとオマケが一人)   作:四季マコト

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一章終了時点での主要な登場人物の紹介となります。


登場人物

●アルトヴィッヒ・フォン・ファーゼルン(Altowig-Von-Ferzelen)

 Age:18歳 Height:182cm Weight:68kg

 本作の主人公。現実から転生(?)した青年。略称はアルト。

 その境遇に当初は色々とあったものの次第に落ち着いていき、現在はこの世界を第二の人生と考え、自分なりに好き勝手に生きようと思っている。

 容姿端麗、才気煥発、貴族という家柄にも関わらず、分け隔てなく他者を気遣って見下したりはしない穏やかな人柄で、アカデミーの女生徒だけでなく、男子生徒や教師陣からも人気を評していた……。

 が、しかし。実は幼女趣味という終わっている性癖の持ち主。周囲に知られてからは『天才だけど変人』と評価されるも、自身に実害がないためか、その人気は相変わらず衰えていない。

 完璧人間なのは表向きの装いで、一部の親しい人間を相手にする際は、年相応の砕けた態度を取ることもある。砕けすぎるあまり、問題を起こす事も多々。

 イングリドとヘルミーナを巡って、リリーとは犬猿の仲。彼曰く『12歳より上は見る価値すらない』らしく、リリーのことを『年増』『売れ残り』と面と向かって罵っている。

 現在はリリー、イングリド、ヘルミーナ、ドルニエの四人と共にシグザール王国の中心都市ザールブルグに在住。今後は錬金術を広める事とアカデミー建立という目的のために、活動することになる。

 

 

●リリー(Lilie)

 Age:17歳 Height:159cm Weight:50kg

 原作『リリーのアトリエ』の主人公。色々と原作とは異なる部分の多い少女。

 ユリの花が由来の名前は、家が貧しいのでせめて物腰だけは女らしく優雅に、という願いが込められたが、生憎とじゃじゃ馬に育ってしまった。

 何事にも熱中しやすいタイプで、現在は錬金術を極めることが目標。

 原作とは異なり、アカデミーに入学してからはアルトに様々な事で頼っていたので、私生活や社交的な面など、残念な部分が多い。

 現時点ではアルトは言うまでもなく、イングリドやヘルミーナより錬金術の技量で劣る。しかし、錬金術に対する情熱だけは凄まじく、天才と周囲から謳われるアルトを以ってしても敵わないと賞賛させるほど。努力の天才。

 イングリドとヘルミーナからは先生と呼ばれ、母親のように慕われている。アルトの魔の手から彼女達を守るべく、彼の性癖が判明してからは毎日のように喧嘩している。ただし周囲からは違って見えるらしく、何故か頻繁にありえない勘違いをされて困っている。本人は大真面目にアルトを嫌っており、『変態』と呼んで憚らない。口論だけでなく、時には物理的にお仕置きすることもある。

 才能ではなく、独学で知識を身に付けた努力を元老院に認められ、今回大抜擢された。今後は彼女が主に前面で活動し、アルトはその補佐という役割で工房を経営していくことになる。

 

 

●イングリド(Ingrid)

 Age:10歳 Height:138cm Weight:33kg

 八歳からアカデミーに所属しており、年齢に相応しからぬ錬金術の知識、技能を持つ素質溢れる少女。いわゆる神童。

 勝気で短気で自信家といった性格で、ケンカになると口より先に手が出てしまうタイプ。同じような立場と年齢のヘルミーナとは仲が良いのか悪いのか、言い合いから発展して取っ組み合いのケンカをすることも。もしかしたら、アルトに対するリリーの態度の影響を受けているのかもしれない。

 アルトのことは、彼がリリーと頻繁に喧嘩しているせいもあり、あまり良く思っていない。だが錬金術士としての腕は認めており、彼が自分とヘルミーナに対して優しく包み込んで守ってくれていることも嬉しく思っている。なのに、どうしてリリーに対してだけああいう態度なのかと、ご立腹。

 リリーのことを先生と呼び、母親代わりとしても懐いている。リリーがどこかに出かける時は、アヒルの親を追いかけるヒヨコのように、後ろをついて離れない。トイレの個室の中にまでついてきそうになった時は、さすがに止められた。

 今回イングリドとヘルミーナが懐いている人達が全員渡航してアカデミーにいなくなってしまうせいもあり、後進の育成のためにもという名目で同行することになる。今後はリリーと共に行動することになる。

 

 

●ヘルミーナ(Hermina)

 Age:10歳 Height:140cm Weight:34kg

 イングリドと同じく、八歳からアカデミーに所属している神童。読書が好きで、本の虫であるアルトとは本の貸し借りをするほどに仲が良い。体が多少弱く、そのせいもあってか大人しい性格。だが、同年代のイングリドには少なからず対抗心があるようで、彼女とのケンカでは口でやりこめる時もある。昔の事をいつまでもネチっこく覚えているなど、若干陰湿な部分もあるが、基本的には良い子。

 アルトのことは出会った当初こそ警戒していたが、とある一件で助けられた事もあり、今ではリリーへの想いに勝るとも劣らないほどに慕っている。そのせいでアルトに対する警戒心をほとんど持っていないため、リリーはいつも苦労している。

 リリーのことを先生と呼び、イングリド同様に彼女を母親のように慕っている。また、独学で錬金術を学んだリリーのことを、錬金術士としても尊敬している。一方、アルトを警戒するようにとリリーが言うので疑問に思っている。優れた錬金術士であり、イングリドとヘルミーナ、それにリリー自身にも優しいアルトを、どうしてそこまで悪く言うのかと。もっと仲良くすればいいのに、と自分とイングリドの関係を棚に上げて考えている。

 今回皆と一緒にザールブルグを訪れた理由は、イングリドと同様。今後はアルトと行動を共にすることになる。

 

 

●ドルニエ(Dornie)

 Age:40歳 Height:169cm Weight:57kg

 ケントニスが誇る錬金術アカデミーの中心部、元老院の一員。

 穏やかな性格をしており、滅多に声を荒げない。黙々と研究に打ち込むタイプで、年がら年中、常に何か考え事をしている。アゴに手を当てるのがクセ。

 錬金術士として未熟であり、大人とはいえない少女であるリリーの教師兼保護者役。両親のいないイングリドとヘルミーナに対しては、実の子どもようにも思っている。

 アルトとはアカデミー入学以来からの長い付き合いで、困った弟子だと呆れる時もあるが、概ね高評価。錬金術士としての腕だけでなく、人格面でも信頼していて、リリーの世話役を任せている。アルトとリリーといい、イングリドとヘルミーナといい、もう少しお互い素直になれないものかと気苦労が絶えない毎日。

 アルト、リリー、イングリド、ヘルミーナの四人を率いて、錬金術の普及とアカデミー建設のためにシグザール王国へ。今後は表立って動くアルトやリリーと異なり、王宮への錬金術アカデミー建設援助の交渉といった舞台裏を支える重要な役割を担う。

 

 

●ヨーゼフ(Josef-Carossa)

 Age:47歳 Height:167cm Weight:55kg

 ザールブルグで雑貨屋を営む主人。愛妻家。

 優しく面倒見が良く、実直な性格をしており、その店も堅実な品揃えをしている。

 常連も多く、店は繁盛しているのだが、その性格上あまり高い価格帯にして儲けようとしていないために、それほど裕福な生活を送ってはいない。

 アルトとリリーの関係を見て、昔の自分と家内のようだと懐かしく思っている。……当の本人達からしたら、とんでもない誤解だと声を大きくする事だろう。

 

 

●ハインツ(Heinz-Maddok)

 Age:47歳 Height:180cm Weight:70kg

 冒険者の酒場『金の麦亭』のマスター。

 熊のような印象を与える大きなゴツイ体格といかめしい顔つき。

 豪放磊落を絵に描いたような人物で、その店の性質上、駆け出しの冒険者の面倒を見ることも多く、彼らからは父親のように慕われ、時には恐れられてもいる。

 これから錬金術士として仕事をこなすアルトとリリーのことは興味深く思っている。その職業も、人柄も、関係も。面白そうな連中だし、長い付き合いになれば良いと。

 しかし、仕事に失敗したときに容赦する気は全然ない。それとこれとは別問題。

 

 

●テオ(Theo-Mohnmeier)

 Age:16歳 Height:165cm Weight:52kg

 駆け出しの冒険者。

 実家がケシ農家だったために畑仕事で身体は鍛えられているが、冒険者としての力量は経験不足のせいもあって、まだまだ頼りない。

 明るく元気な少年だが、やや考え足らずな面もある。

 錬金術士という職業については知らないものの、アルトとリリーに雇ってもらえたらと思っている。駆け出しの自分を対等に見てくれた人達だから。

 アルト曰く、『リリーへの恋の生贄第一号』。


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