この世界で生き残る   作:鴉星

15 / 41
 通算UA50000超え、お気に入りも1000人を超えて結構はしゃいで親にうるさいと怒られた鴉星です。


 知り合いから、いくらまだ十一歳とはいえ、原作第一部までにはナルト世代またはネジの世代に子供がいると親と子の視点で書けるだろうから、そろそろヒロイン決定しとけば? と言われまして、自分もそのようなことを考えていたので、ヒロインもとい嫁は林檎雨由利さんにしたいと思います。

 まぁ、林檎さんにすると言ったら、その他の知り合いからも変化球が効きすぎとか趣味が悪いとか散々な言われようでしたが、このままいこうと思います。


 今後ともよろしくお願いします。


第15話 第二次忍界大戦 この気持ちは……

 波の国奪還作戦を決行する段取りを取り付けたところで、観測部隊から奇妙な刀を持ったものたちが7人いるとの報告が入った。

 

 そのうちの1人は間違いなく林檎雨由利であり、京之介は彼女が名乗っていた部隊の名と思われる忍刀七人衆のことではないかと話をする。もともとの知識がある京之介はしゃべり過ぎないように扉間たちに自分が雨由利との戦いで得た情報を開示する。

 

「敵が実力者であることを踏まえると厄介ではあるか」

 

「扉間様。林檎雨由利の対処は俺がやります。風遁で多少は攻撃を緩和できますから、その間にほかの6人を叩けば……」

 

「まて京之介、林檎雨由利の情報が分かる以上は、そやつを先に叩くべきだ」

 

「いえ、由良隊長。彼女はやけに俺のことを斬りたいみたいなので、俺を囮に彼女を味方から孤立させます」

 

「しかし……」

 

 賛成しかねるといった表情を見せる由良。だが、扉間は――。

 

「分かった。林檎雨由利はお前に任せる」

 

「二代目様!?」

 

「京之介がやつと戦闘している間に、他の者どもを討ち取る。奴らの武器はできるだけ回収しろ研磨家に渡せば、忍具の製作に役立つだろう」

 

「で、ですが……」

 

「扉間様も出陣なさるので?」

 

「うむ。お前たちばかりに負担を強いるわけにはいかんだろう」

 

「そうですか、だっ「ご報告!!」え?」

 

「何事だ」

 

「雨の国の半蔵が二代目様と交渉がしたいとのことでございます」

 

「サルはどうした?」

 

「三代目は雲で起きている四影の戦いを観測しつつ、雨以外の小国の協力を得ようと尽力しております」

 

「……半蔵はワシと話がしたいんだな?」

 

「はい、それ以外と話す気はないと言っております」

 

「分かった。すまんがここは任せる」

 

「「「はっ!」」」

 

「京之介」

 

「はい」

 

「お前はまだ死ぬな。いざとなれば全力で逃げろ。そして、生きよ」

 

「……はっ」

 

 深々と頭を下げる。天幕から扉間が出た後、改めて、作戦を検討する。

 

「二代目様が抜けるとなると、そこをどう埋めるかだな……」

 

 天幕にいる者たちは皆頭を捻るが妙案は浮かばなかった。

 

「……だったら、これはどうです?」

 

 沈黙の後、京之介がひとつの案を提示した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「木ノ葉は攻めてこないのではなく、攻められないのか」

 

「はい、強襲部隊の隊長を務めているという若造と他の者たちで揉めていると、観測部隊からの報告です」

 

 ここ数日の間、木ノ葉と霧隠れは戦闘と呼べる戦闘をしていない。もちろん偵察など水面下ではお互いに動いているが。

 

 資源の少なさが弱点の霧隠れにとってはありがたい話であり、さっさと木ノ葉の領地を奪い、資源確保をしたいのが現状だ。

 それを遮っていたのが、強襲部隊を始めとする霧隠れ戦線に立っている者たちだ。彼らの存在が、霧隠れにとっては邪魔でしかない。

 

 林檎雨由利などの例外はいるが。

 

 その彼女は、満足に戦えていないことに苛立ちを覚え、自身の病に苦しむ日々であったが、不思議と研磨京之介のことを考えている時は苦しみが少ない。

 以前戦闘していたときには、発作すら起きなかった。

 

 

 

 林檎雨由利は、まだその気持ちを知らない。

 

 

 

 

 

 

「よし、木ノ葉の者どもを蹴散らし、里攻めの足がかりにするぞ。全部隊に通達。守備戦力以外の部隊は夜中のうちに敵本陣近くまで進軍し、一気に攻勢に出るとな!」

 

「はっ!!」

 

 部隊を指揮する男は、二代目水影から木ノ葉攻めの指揮を任されたとあって、少々気合が入っていた。ここで功績を挙げれば、自分の地位はさらに上がると考えている。

 

 現在霧隠れは雲隠れに進軍する水影の部隊と木ノ葉を攻める部隊に分かれている。

 忍刀七人衆をひとつに纏めたのは、木ノ葉攻めの流れがよくなかったことと、彼らならば強襲などの攻撃にも耐え、対処できるだろうと水影は考えたからだ。水影は自信を持って彼らを送り出した。

 

 しかし、水影にも誤算はある。それは、雷刀・牙を操る林檎雨由利以外の者たちの実力がそのときによってまちまちな点だ。

 この戦争が始まってすでに、雷刀以外の持ち主は一回以上変わっている。そのため水影からしてみれば、連携してことに当たってほしいという淡い期待もあった。なにせ、己の里は島であるため、資源も少なければ資金面も人口の面でも他の大国に劣っているのだから、ここで大きな戦果がほしいのだ。

 

 

 

 残念ながら、その期待は裏切られるのだが。

 

 

 

「敵襲! 敵襲!!」

 

 霧隠れの忍たちに本陣周辺まで接近されていることに気がついた守備隊の一人が声を荒げる。

 

「これ以上近づけるな!」

 

「戦えるものは急いで準備しろ!!」

 

 出遅れた木ノ葉の忍たちは勢いに乗る霧隠れに押されていった。

 

「くそ、このままじゃ……に、逃げろ――!!」

 

「ダメか……。撤退だ! 撤退するんだ!!」

 

 声を合図に陣をそのままにして木ノ葉の忍たちは後退する。

 

「追え追え! 逃がすんじゃない!!」

 

「俺が殿を務めます! 早く撤退を!!」

 

「見ィつけたァ!!」

 

 殿を務めるために霧隠れの忍を撃退していた京之介を見た林檎雨由利は歓喜の笑みを浮かべる。

 雷刀を構え、一気に距離を縮める。

 

「げぇ!?」

 

 驚いた京之介はビビってしまったが、すぐに顔を引き締める。

 

「早く撤退を!! 俺が時間を稼ぎます!!」

 

 

『多重影分身の術』

 

 

 影分身を数百体作り出し、広がって攻撃する霧隠れの忍たちをけん制する。

 

 

『風遁・風玉』

 

 

 敵を吹き飛ばす程度の威力しかないが、仲間の撤退の時間は稼いだようで、残った者は京之介を含めても少なかった。

 

「よし」

 

 その京之介も味方の撤退を確認した後に反転。自身も撤退を開始した。

 

「逃がさないわ!!」

 

 林檎雨由利を先頭に忍刀七人衆があとを追う。

 

「やつらだけにいい格好をさせるな! 敵を倒すんだ!!」

 

 

「「「「「おおおおおっ!!」」」」」

 

 

 高い士気を持ったまま、霧隠れは木ノ葉勢のあとを追う。

 

 

 

 

 ドクン、ドクン。

 

 心臓が高鳴り、今にも飛び出てしまう感覚が雨由利をさらに喜ばせる。

 

 

 

 

 14歳にして霧隠れで名誉ある忍刀の1人に選ばれた彼女は、戦いを好んだ。だが、今は違う。研磨京之介とは戦いたい。しかしながら、それ以外の気持ちがある。それは初めての感覚であり、心地よいものだった。

 この気持ちにさせたのは間違いなく研磨京之介である。なればこそ、確かめなくてはならない。この気持ちの正体を。そして彼と最高の戦いをしようと心に決めて。

 

 

 

 

 

「そろそろか」

 

 京之介は後ろから追ってくる敵を観察しつつ、広範囲に感知を張り巡らせていた。

 

「本来はヒアシかヒザシにやってもらったほうがいいけど、眼の負担は避けたいし、しゃあないな」

 

 

『火遁・火炎球』

 

 

 京之介は印を結び、口から炎を真上に吹く。

 真上に飛んだ火の球は空中で爆発した。

 

 これには霧隠れの忍たちも何がしたいのか理解できなかった。だがその後すぐに理解した。

 

 

 

 

 自分たちが囲まれていることに。

 

 

 

 

 

 

「俺たちが撤退していると見せかけて実は相手を釣っている状況を作ればいいんじゃないですか?」

 

「どういうことだ?」

 

 天幕で策の提案をする京之介。それを聞く忍たち。

 

 

 撤退している餌に敵を食いつかせ、その側面から潜んでいた者たちが殲滅させるというものだが、撤退の役回りをする者たちが危険だと反対をする意見もでた。

 

 しかし、今は戦争中。いつ死ぬかなどは時の運なのだ。ましてや発案者の京之介が殿を務めるとなると、反対もされるが、影分身などの術の面から考えると、適任であることは確かだった。

 

 話がまとまると、敵の偵察に気がつかれることのないように、藍歌の幻術をしかけたのち、行動を開始した。

 

 

 

 京之介ら餌に引っ張られすぎた霧隠れの忍は側面と後方に潜んでいた木ノ葉の忍に気がつくのが遅れた。感知対策として、油女一族や気配を消す幻術など、多数用いて、そのときを待っていたのが見事に効いたようだ。

 

 

「かかれーーーーー!!!」

 

 京之介の合図である。火の球が打ちあがったことを確認した各部隊は攻撃を開始。一気に壊滅に追い込む。

 

 林檎雨由利を除く忍刀七人衆にはどの距離にでも対応できるように四人一組(フォーマンセル)で行動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(こっちに来い!)

 

 広範囲に攻撃ができる雷刀が仲間に被害を及ぼさないように京之介は合図を送った後も撤退を続ける。

 

 雨由利は京之介が逃げるのをやめるまで追いかけ続けるつもりであったため、ただただ背中を追いかけている。

 背後から攻撃してもよかったが、それでは楽しめないと考え、今は追うことのみに専念している。

 

 

 

 そして、森を抜けた草原地帯で、京之介は逃げるのをやめた。

 

「…………」

 

「あら、もう逃げないの? まだ続けてもよかったけど?」

 

「ここまでくればあなたの攻撃が仲間に被害を及ぼすことも少ないだろうと思っただけです」

 

「そう……なら、全力で戦えるわね!! ああぁ……やっと戦えるわぁ……」

 

「ええ、俺も、あなたとまた戦うだろうと思ってましたよ」

 

「嬉しい、相性がいいのかもね」

 

「どうですかね……」

 

 

 

 

 京之介は最初の邂逅から、林檎雨由利とは何かしらの縁を感じている。それが何かは分からない。前世でも感じたことがないのだから。

 それ故、彼もまた林檎雨由利と戦うことを望んでいた。

 

 

 

 そして、その望みは叶い、2人は対峙する。

 

 

 京之介は己に雷を纏う。

 

 それを見た雨由利も雷を纏う。

 

 

「…………」

 

「…………」

 

 お互いに何も語らずに相手を見つめる。

 

 

 ゴワァ!!

 

 

 強烈な風が2人の間を通った瞬間。それを合図に2人は駆け出す。

 

 

「「はぁああああああああああっ!!」」

 

 

 

 

 

 ドンッッッッッ!!

 

 

 

 

 

 雷と雷が地上で衝突した。

 

 

 

 

 

 

 

 研磨京之介VS林檎雨由利

 

 

 

 

 後に木ノ葉の歴史に刻まれる戦いの始まりである。

 




 ちなみにもう一人の嫁候補は白のお母さんでしたが、白を生んだとしたら、ナルトへの影響がねぇ。と知り合いたちに話たら、そこまで考えているならやめたほうがいいと思うなどの意見が多く、その他の展開へのアドバイスをもらえたのでやめにしました。


 知り合いたちの中には、砂隠れのパクラとかは? というのもあったのですが、彼女が死んだのがよく分からない上に、教え子のマキの年齢を考えて逆算すると、京之介と少し年の差が出てしまうんですが、こういう世界ならありえると思いますが、どうにも書ける自信がないので、ボツにしました。


 こんな作品ですが、今後ともよろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。