どうも京之介です。
雨由利さんを連れてきた問題やら扉間様が亡くなったことやらでてんやわんやだったけど、なんとか落ち着いてきた。
まぁ、問題も起きたけどね、扉間様のせいで。
あの人が術を渡したのは俺とヒルゼン様だけ。ヒルゼン様は火影だからいいとしてもなぜ研磨のガキなのかと一部が騒いだ。
そいつらは俺に一部の術の開示を命令してきた。拒否したけど。
俺に残した術のリストはヒルゼン様もそうだけど里にとってはトップクラスの使い勝手のよい術もあれば、俺がポロッと言った陸上溺死術の堕流なんて禁術クラスの物まである。呼吸をすると肺を焼く火遁とか書かれているけど気にしない。
そんなことがあったせいで、ちょっと仲間内に亀裂が走った。俺自身一枚岩にならないといけないことは分かっている。けれど、この人たちに教えたところで、役立つどころか習得できるか不安があるし、悪用されたらたまったもんじゃない。だからすべて無視した。ヒルゼン様も理解を示したし、驚くことにダンゾウまで味方した。
なにを企んでいるかは知らないが、ここはありがたく守ってもらうことにしよう。2人のおかげで事なきを得たが、俺に対して冷たい視線を向ける人が増えた。てか、そういう人ほど死ぬと思う。
ちなみに、ヒルゼン様のほうには穢土転生が書かれていなかった。ヒルゼン様も覚える気になれない。と言っていたけど、その言い方だと俺は躊躇なく使う人みたいな言い方なんだよな~。使うけど。
まぁ、そこらはいずれ覚えようと思う。今のところは飛雷神とか覚えたいしね。
あと水遁+〇遁最後のひとつである氷遁も覚えたいし。雪一族じゃない俺だと時間はかかるだろうけど、扉間様いわく俺の一族の力があれば何とかなるはずだ。
それに、兄上からついに、ついに武器が渡された。
渡されたのは、前世でガリアンソード、蛇腹剣、連結刃、
いや…………10年近く待ってこれって…………。
「見えた形がこれだった」
などと兄上は言うが、なぜに苦労したんだろうか?
「納得がいかなかったんだ。お前のことだから、会っていない間にも強くなっているんじゃないかと思うと、うまく作れなくてな。それでこんなに時間がかかった」
兄上は父上に似ていて職人だ。納得がいかなかったら納期を平気で破る。その分相手を満足させるからすごい。
刀の名は
性能を調べると、斬るよりというよりも削る感覚で、鮫肌みたいだな~と思い面白かった。鮫肌持ったことないけど。
チャクラを流してみて分かったのが、それぞれの性質を流すと、それに反応して、色々と変化したことだ。シカマルがチャクラ刀に性質を流して影真似手裏剣としたようなもんだ。
火なら熱を発する刀身に。これは巻きつけて拷問に使えるし、ヒットしたところから燃える。どうやらよっぽど高熱みたいだ。
水なら表面を高速で流れている。鞭みたいに使うウォーターカッターだ。大木の輪切りが簡単にできてしまう。
土なら土を取り込み、どこまでも伸びていく。遠距離からの奇襲に使える。今のところ最大距離は13キロだ。ヒアシかヒザシと組めば便利なこと間違いない。
雷なら雷刀・牙を応用して、刃の一枚一枚から雷を任意で操れる。周囲を攻撃しながら、少し離れた敵に向けて攻撃できるのはありがたい。
風はシンプルで刀を見えなくすることだ。どっかの掃除屋の敵とか騎士王ぽいが気にしない。矢鶴の術とは違って俺自身は消えないが、武器が自在に距離をとれるからさほど困らない。
しかもだ。嬉しいことに兄上は血継限界にも対応できるように作ったと言った為、工夫次第ではさらに戦いのレパートリーが増える。
そんなこんなで、術の習得や仲間との連携などで時間がどんどん過ぎていった。気がつけば2年だ。今年で14歳になった。前世だったら痛い子してたなぁ……。
残念ながら氷遁と飛雷神と咬牙蒼連を使いこなすことに手一杯になったため、穢土転生習得はならなかった。
実は巻物を細かく調べたら、俺の血とチャクラで反応する口寄せが巻物には仕込まれていて、中から柱間様と扉間様の細胞が治められたケースが出てきた。
表面の紙に「困ったらこれを使いワシらを呼び出せ」と書いてあった。
喜ぶべきか悲しむべきか。金閣銀閣の細胞もあった。
俺をどう育てたいのか扉間様に問いただしたいが、まだ未熟な身である以上はもう少し待とう。ただ穢土転生するだけじゃつまらない。加えて未来で大蛇丸がやらかすことを考えると、先手を打たないとな。
研究したかったけど残念ながら次の任務が入った。
任務先は雲隠れだ。…………三代目雷影が怖い……。
理由としては三代目雷影のせいで小国の忍たちだけじゃ対応しきれないということもあって、木ノ葉から大量に人員を派遣しなきゃいけなくなった。
岩は砂に対処していて忙しそうにしているから無視できる。雨は未だに国境付近で挑発行為をしている。情報じゃ岩に攻めているなんて話もある。
霧隠れは戦力を補強中だが、水影が密かに岩へと進み、攻撃を行っているらしい。忍刀のこともあってか、木ノ葉に仕掛ける様子は見られない。どうも暗部の人間も密かに木ノ葉に来ていない模様だ。
「それじゃ、いってきます」
「ああ、気をつけてな」
「無事の帰還を祈っている」
「勝手に死んじゃだめよ?」
兄上と義姉上に雨由利さんが俺を見送る。父上に母上。それに姉上たちは仕事でいない。
「ま、祈っててよ」
今回は本気でヤバイからな……。
木ノ葉と小里連合は雲と霜の国の国境近くで陣を構えた。
こうしてみると小国の忍といえど、強そうな人はいるんだな。
「キョロキョロするな恥ずかしい」
「いいじゃん。こういう機会はないんだし」
「はぁ……」
またもや俺と組むことになったヒアシはため息を吐いている。疲れか?
ヒザシは霧への警戒ということで波の国に向かった。矢鶴たちも別の場所へとバラバラになってしまったけど、まぁこれも戦争だし。仕方ない。
今回も俺はヒルゼン様の命令で木ノ葉強襲部隊の隊長としてここにいる。だったら矢鶴たちもこっちに連れてきておきたかったよ。
その分他の人たちで補うしかない。てか他の里の人たちも利用させてもらう。
「ヒアシ」
「なんだ?」
「血継限界の人とそうじゃない人の見分けってつくか?」
「難しいな」
「そうか、なら自力でやるか」
「だれを探しているんだ?」
「湯の忍で俺と同じ泥使いをね」
「ふむ、部隊に入れるのか?」
「当然」
「しかし、この中から見つけるのか?」
ヒアシはあたりを見渡す。周囲は対雲のために集められた忍であふれている。普通に探すのは苦労する。
「じゃあ、こうすればいい!」
「おい、京之介待て!」
待たん。
『泥遁・泥化の術』
地面の表面から数センチを泥にして、陣地内すべてに及ぼした。
「な、なんだ!?」
「敵襲か!?」
「やべ、そこまで考えていなかった」
「阿呆」
痛い。頭叩くなヒアシ。
「ならこれで」
手から火の玉を打ち上げる。
それを見た人たちが俺を見てくる。
「今地面の表面を泥にしました。自分もできるという人は、俺の下に来てください!」
周囲に声を荒げて言うと、元の地面に戻して強襲部隊に宛がわれた天幕へと向かう。
「今ので来るとは思えんが」
「俺は木ノ葉の人間だよな?」
「当たり前だ」
「それなのに他里の血継限界が使えるとあれば、絶対に現れる。問いただすために」
「ふむ……」
「来ないならまたやるだけだし」
「いないという答えはないのか?」
「湯の忍は雲に対してしか部隊を向けてない。だからこの中にいるか、里の防衛をしているかだ。俺はここにいる方に賭けている」
「そうか」
「……やけに素直だな」
「お前と何年の付き合いだと思っている。たまには何も言う気になれん時もある」
「そうか、大変だな」
「お前のせいでな」
解せぬ。
数分後。予想通り2人の湯の国の忍がやってきた。
次回から対雲となります。