この世界で生き残る   作:鴉星

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 たまには別の視点から書いてみようと思ったので、ヒアシ視点で書こうと思います。


第20話 第二次忍界大戦 日向ヒアシ

 私が研磨京之介と出会ったのは3歳の頃だ。

 

 今のように宗家だとか分家だとか考えずにヒザシと共に大人たちを見返してやろうと思っていた時期だ。

 

 いきなり大声を上げ、いざ忍術を使おうにも印を知らないという馬鹿な奴だった。

 

 そんな奴だが、数日もしないうちに忍術を多用する男になっていた。聞いたところによると火影様の弟であられる千手扉間様直々に稽古をつけていただいている。らしい。

 

 正直なぜこいつが……と思うところはある。

 

 なにせ一日に一回は爆発を発生させるからだ。そのたびに自分の土遁で埋めているのがお約束の光景だった。

 

 忍者アカデミーに入学してから京之介は何を思ったのか血継限界を作ろうと紙に書いてきたのを見せてきた。無駄に達筆だった。

 

 私やヒザシのような一族代々伝わる白眼などとは違い、京之介はなにか特別な能力を備えているとは思えなかった。しいて言うならば五大性質や陰陽遁を生まれつき備えていたくらいで、そのほか秀でているものはなかったはずだ。

 

 と思っていたが、何度か失敗の後、奴は地面を泥に変えて見せた。

 

 最初は土遁の術だと思ったのだが、水遁の性質が泥の中に含まれていた。土遁が水遁を食うことなく、完璧に合わさっているのを白眼で見た。これは間違いなくただの土遁ではない。

 

 後日分かったが、京之介は扉間様からダメだしされてしまい、稽古の末に及第点をもらえたとのことだ。

 

 さらに、稽古仲間が増えたことには驚いた。

 

 なにせ京之介は騒音の発生源だ。毎度毎度爆発を起こしていれば、忍として活動していない人たちからすれば迷惑な奴だろう。事実うつけなどと言われているし、クラスでも陰で囁いている連中がいる。

 

 私からすれば、そのような奴らとは親しい仲になるつもりもなく、名前を覚えることもなかった。

 

 そのため、矢鶴たちが稽古に加わりたいと言って来た時は本当に驚いた。その後京之介が沸遁を失敗するまではだが。

 

 

 

 

 

 アカデミーを卒業するまで自分でも信じられないくらい京之介たちと行動を共にしていた。

 

 私の中では学校に行き、家で稽古をする日々を想像していた為か、京之介たちとの稽古は新鮮だった。

 

 いや、そもそも3歳のときに京之介と出会ってしまったあの時から、こうなるのは決まっていたのかもしれない。

 

 

 

 

 

 卒業後は下忍として任務に出るのだが、扉間様の意向で、我々の代では固定の班を作らなかった。戦火が広がった際には下忍構成では危険と判断して、先輩方と共に実力をすばやくつけなくてはいけなかった。

 

 扉間様は数年後の戦争をすでに予想していたのかもしれないと考えると、凄まじいお方だと思う。稽古をつけてもらえる京之介を羨ましいと思った。

 

 

 

 

 そして戦争が始まったが、私は宗家を守るためという理由で木ノ葉の守備を担当することになった。

 当然不服だ。分家に行ったヒザシは死んでもいいのかと父に声を荒げて抗議した。当然のように宗家を守るためと言っていたが。

 

 報告を聞いたところによると、京之介が作戦を提示し、それによって敵は瓦解したと聞いた。

 あいつが策を練ることに長けていたとは驚きを隠せない。というよりあいつといると驚くことが多い。

 

 

 

 が、波の国は霧隠れの連中に奪われてしまった。再び波の国奪還任務に京之介たちが派遣される際に私にも京之介は声をかけてくれた。なんでもヒザシと共にいてくれたほうが色々と助かるとか。

 言うのはよくないと思うが、守備ばかりで飽きていたためかこの誘いにはすぐに乗った。父は猛烈に反対していたが。

 

 

 

 京之介が提案した策は功を奏し、任務は成功した。ついでに言えば忍刀を大量に手にすることができた。

 

 と、ここまではよかったのだが、京之介がまたもやおかしなことをやり始めた。

 なんと敵として戦った林檎雨由利を保護したのだ。これには私を含めた多くの人たちが反対した。奴はどこふく風だったが。

 結果京之介が監視をするという形をとることになった。

 

 

 二代目火影様が亡くなってしまった。しかし京之介は悲しそうにはしていなかった。

 理由は二代目が残した術が書かれた巻物にあるのだとか。さすがに他人には見せられない物だと言っていたので中身を見たことはない。しかし、大半が禁術だらけで、悲しみが薄れたという。

 よく分からない理由だったが、落ち込んでいないことだけはマジマジと分かる。

 なにせ、その後私たちと稽古を重ね、兄の太刀之介殿から武器を賜ったようで喜んでいたからな。

 

 

 

 それから2年近く私は京之介と1日の大半は行動を共にすることになった。理由は三代目火影になったヒルゼン様からの指示だ。

 

「操られている可能性ですか?」

 

「ああ、霧隠れの娘に幻術ではなくてもなにかされているのではないかとな」

 

「しかし、あ奴はいつもと変わりませんが」

 

「付き合いの長いお前がそういうのであれば信じたいが、京之介は木ノ葉でも重要な存在だからな」

 

 確かに、考えてみると、特殊な一族でもない(この後扉間様の手紙を見せてもらいその疑問は晴れる)あいつが複数の血継限界忍術を使うのは異常だ。他里の連中から狙われてもおかしくない。いや、木ノ葉の中からでもおかしくない。

 

「それでだ。日向ヒアシよ」

 

「はっ」

 

「万が一にも京之介になにかあっては困る。暗部の者たちもつけるが、お前も気にかけてくれんか?」

 

「畏まりました」

 

 一礼して私はすぐに京之介と合流する。2年間ともに修行して改めて思ったが、研磨京之介の作り出す術は妙だ。

 

「スーパーマンみたいに空を飛びたいが……むしろアラビアン? のほうがいいかもしれないな……」

 

 などといって布を床に敷き、そのまま上に乗った状態で風遁の術で空へと浮かぶ。しかも矢鶴から教わった術で色彩をぼかすことまで加えた。

 

「これで奇襲が空からでもできるな!」

 

 とか言っていた。さらには武器の研究を始めた際には。

 

「13キロって……長っ、てか神槍かよ……これじゃ操るのは厳しいな……」

 

 多少試行錯誤した後に、私の白眼はどこまで見えるか聞いてきた。

 

 京之介と稽古を重ねたことがよかったのか、私の白眼は15キロまで見ることができるようになっていた。ヒザシも同等だ。そのことを伝えると。

 

「よし、山中の人を呼ぼう」

 

 と言って山中家の心転身の術やそれに連なる術を習得している人間を1人連れて演習場へと戻ってくると、

 

「ヒアシが眼を担当。山中レツさんはそれを俺に伝達。んで俺が攻撃担当で」

 

 私の白眼で見た物を連れてこられたレツさんが感知技で京之介に伝え、私が見ている景色が京之介にも見えるようにし、攻撃するとのことだ。

 

「これで遠隔攻撃も問題ないな」

 

 2年後、山中レツさんは我々と共に任務にあたることになる。

 

 

 

 

 

 そして対雲隠れ連合軍で京之介はいきなり泥遁を仕掛けた。

 

 こちらとしては三代目から他里の目を警戒してやらねばならんというのに本当に自由な奴だ。

 三代目は本人に伝えたら能力が落ちることを気になさっていたが、こいつがそんな人間とは思えん。

 

 おかげで強襲部隊にあてがわれた天幕に湯隠れの忍が現れることになる。

 

 

 

 

 はぁ……。

 

 

 

 

 もうため息しか出ない。

 

 

 

 ……しかし任務を放棄するわけにもいかん。自分の務めは果たさなければな。

 

 

 馬鹿な奴と思うが、これでも私は感謝している。弟と普通に話せるようにしてくれたのだからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まぁ、命がけで守る気はしないがな。そもそも死にそうにないだろう。

 

 

 

 




 ちょっとグダグダな感じですが、最後らへんを書いておきたかったというのと、他人から見た主人公を書きたかったです。しょぼいですけどね。
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