この世界で生き残る   作:鴉星

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 時間ができたので、短いですが投稿いたします。


第30話 第二次忍界大戦 雨隠れ襲撃戦~準備~

 木ノ葉の里きっての実力者である自来也、綱手、大蛇丸の三名が雨隠れを纏める山椒魚の半蔵と戦闘を行い敗北したとの知らせはすぐさま里全土に広がった。

 

 すぐには信じなかった者たちもいたが、本人達が見逃されたと話したことから、みな信じることとなった。

 

 ヒルゼンら上層部はここで半蔵を叩くか、和睦を行い戦争自体を鎮静化していく流れに持っていくかで少々荒れたが、組織の長として参加していた京之介の「打倒した後に穢土転生させて、雨の里を治めさせればいい」という一言で決定した。

 

 最後までヒルゼンは渋っていたが、最後は許可をもらうことができた。

 

 

 

「大仕事だ。気合い入れていくぞ」

 

 仲間を獄のために用意された部屋に集め、集会を開き、開口一番にそう言った。

 

「作戦は?」

 

 獄の副長に命じられたうちはカガミが手を上げて質問する。

 

「穢土転生を利用して、雨の里に打撃を加えます」

 

「…………それだけか?」

 

「いや、まだありますよ。まずは――――」

 

 そこから作戦を伝えられた面々は驚き、少々反対意見も出たが、京之介はしっかりと仲間たちにこのやり方の必要性を説いた。

 

「…………分かった。それでいい」

 

「それじゃ解散。各自準備ができ次第チームで行動開始」

 

『おう!!』

 

 部屋から出て行った仲間を見送り、京之介は部屋で一人ぽつんと居残った。

 

「はぁ……やるしかないな。みんな命賭けるんだし」

 

 ボヤッと天井を眺めていると。

 

「悩み事かしら?」

 

 女性の声が聞こえた京之介は視線を入口に向ける。

 

「雨由利さん……」

 

「任務でまた里を出るんですってね」

 

「ええ、療養だの謹慎が解かれてよかったですよ」

 

 雨由利は京之介の正面までやってくる。

 

「よかったわ」

 

「? なにがです??」

 

「雷遁や体術に対する恐怖は消えているみたいね」

 

「………………あ」

 

「ふふ、忘れていたの?」

 

「ええ、縄樹のこととかで意外と」

 

 自分が三代目雷影によって受けた傷が案外治っていることに、気づかされた京之介は笑顔だった。

 

「縄樹には言わないでくださいね。調子に乗るんで」

 

「分かってるわ」

 

「じゃ、そろそろ俺も行きますね」

 

「待って」

 

 部屋を出ようとした京之介を雨由利は右腕をつかんで止めた。

 

「え、まだな――――っ!?」

 

 雨由利は素早く京之介の唇を塞いできた。

 

「んんん!?」

 

 さらに雨由利は自分の舌を無理やり京之介の口内に押し込んできた。

 

 あまりに突然のことで対応が遅れた京之介はされるがままで、倒れないようにするのがやっとであった。

 

「んっ、あはっ」

 

 雨由利は楽しそうに口撃を続け、三分後には満足したのか、ようやく京之介を開放した。

 

「な、何するんですか?!」

 

「んー、シたかったから?」

 

「ええ……」

 

「冗談よ。無事に帰ってこれますように。っていう祈りを込めたのよ」

 

「そりゃどうも。ただ……」

 

「?」

 

「そういうのは帰ってからがよかったかな」

 

 冗談ぽく返した京之介だったが。

 

「そう。じゃ、帰ってきたらもっと楽しみましょう?」

 

 林檎雨由利には通じなかった。京之介とて満更ではないので問題はないのだが。

 

「……ええ。そうですね」

 

 しかし、前世でも彼女なしの京之介からすればそんな言葉聞いただけで緊張してしまうのであるが、なんとか笑顔で乗り切ったのであった。

 

「さて、それじゃそろそろ本当にいかないと。隊長が遅れたんじゃマズいですし」

 

「ちゃんと帰ってきてね?」

 

「ええ。必ず」

 

 京之介は部屋を出て、用意された物資や装備を見て回る。実家からの支援もあってか、装備面は完ぺきと言える。

 

「さぁて、雨を晴らしますかね」

 

 

 

 戦争は終幕が迫っていた。

 

 

 

 




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