この世界で生き残る   作:鴉星

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第33話 尾獣の活用

 時は三尾の人柱力を捕獲するという仕事が京之介たちに舞い込んでくるおよそひと月ほど前に遡る。

 

「……ふう。また厄介なものを出してきたものだな」

 

「しかしヒルゼンよ、ここに書かれていることも一理あるぞ」

 

「だからこそ厄介だろうに。尾獣と対等に関係を保ちつつ里を豊かにするための方法なんぞ簡単に思いつかん」

 

 そこには京之介が記した尾獣たちをどのように扱うか、人柱力たちに対する保護を進める文言が書かれている。

 

『尾獣を宿しているというだけで恐れられているのはあってはいけないことで、同じ人間がしていいことではない。そもそもそのような目で見ている者たちこそ恐ろしいと考える』

 

『三尾と共存ができれば、水質や土壌の改善が可能になり農作物に良い影響を与えてくれる可能性が高い。もしダメだったとしても水遁関係の忍にとっては刺激を与えてくれる存在になると考えていい』

 

『そもそも封印するくらいならちゃんと利用しあう関係になればいいわけであって危険視だけすればいいというわけではない。尾獣たちからすれば人間が危険な存在に見えてしまえばそれまでになってしまい先には進めない。人間がもっとも偉大という考えだけで生きていればそれは愚かでしかない』

 

「…………まったく……このような物を書きよって。弟子にしたのは間違いだったか?」

 

「そういう割には嬉しそうですな二代目様」

 

「ふん。奴も奴なりに里のことを考えているのだろう。各地で迫害を受けている血継限界の者たちを保護して戦力ではなく職を与えて里の発展に貢献させておるしな」

 

「この前は湯の国の泥遁使いたちに温泉の営業権を与えてほしいと言ってきましたな」

 

「うむ、泥遁で作り出した泥を使った美容法が女子たちの間ではやっているそうだな。ついでに言えば中々の売り上げがあるとかで連日大賑わいだそうだ」

 

 ヒルゼンとダンゾウは戦い以外のところでも里に貢献している京之介に満足しているのか笑みがこぼれている。

 

「しかし……尾獣を使う方法か……サル。しばし里を空けるぞ」

 

「どこへ行かれるのですか?」

 

「なに、霧隠れに少し用ができただけだ」

 

 絶対に禄でもないことだろう。ヒルゼンとダンゾウはすぐにそう思ったが、口には出さない。厄介ごとに巻き込まれたくないからである。ついでに巻き込まれるであろう京之介に心の中で詫びておいた。

 

 里を抜けた扉間は霧隠れの里に単身で潜入。変化の術を使い。次期水影と言われている男へ接触。忍刀が木ノ葉から帰ってこない現状。戦力を賄う方法として尾獣を活用してはどうかと提案し、実行に移させる。

 

 二代目水影の信頼が傾きつつある霧隠れでは新たな強い影が必要だと扉間は男に語りかけ、三尾と六尾を同時にやるのは負担がかかるとして、三尾の人柱力を戦力として使うように提案。即座に実行に移されるが、そこですかさず扉間は人柱力になった男に精神的負担を時間をかけて与え続けた。

 

 霧隠れの道具として一生を終えるしかないなどと語り、不安を煽り、他の里であればこんな扱いはされないと吹き込んだのである。その言葉がある種のトドメとなり、人柱力の男は逃走。

 

 扉間は霧隠れの者達に見つからないように彼を木ノ葉に誘導。火の国に入る前で多少暴れさせてから、里や周辺の村などに被害が出ないように人里から離れたところに誘導した。分身に観測させている間に、千手扉間として霧隠れを訪れ、人柱力を捕獲することに協力すると話を持ち掛けた。

 

 これ以上木ノ葉に強く出られるわけにはいかないと考えていた二代目水影だったが、先の大戦での傷跡が大きく戦力もままならない状態では厳しいところがあった為に、正式に手を組むことになった。

 

 木ノ葉側が捕獲に成功した場合三尾をもらい受けるという条件にはさすがに待ったをかけたが、三尾の価値に見合うほどの食料や衣類、医療機器などを数年かけて無償で提供するとした。

 

 霧隠れが捕獲したときは何もいらないと扉間が言ったことで水影は頷くしかなかった。部下たちに是が非でも先に捕獲しろと命じた。

 

 この話し合いののち、扉間は京之介たちに三尾の人柱力の捕獲を命じたのだ。

 

 

 

「とりあえず扉間様……やってくれましたね!?」

 

 指令を聞いた京之介はキレた。

 

 

 

 

 




仕事だったり、個人的な問題だったり、友人どもの謎のゲーム押しつけなどに苦労しながらようやく書くことができました。

でも短くて申し訳ない。

次はもう少し頑張ります。
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