「新しい忍術を開発するうえで大事なのは既存の忍術をまず覚えることが大事だと俺自身は思っている。幸いなことに俺の師は火影であった千手扉間様だ。いろいろと教わることができたのはまさしく幸運という言うほかない。加えて研磨の家の力が俺を後押ししてくれたようで、色んな忍術を使うことができたのもうれしい誤算だ。だからこそかもしれないがこうしてアンタを見つけるくらいの権利を貰えたのはでかい。半信半疑な人たちを説得するのもこれまでの功績のおかげで意外と早く見つけることができた。いやはやしかし、苦労すると思っていたけど案外あんたも油断していたみたいだな。こうして会えることを嬉しく思うよ」
京之介は目の前にいる男に対して身構えもせずに語り掛ける。
対して男は体を震わせ怒りの形相で京之介を睨みつけてくる。体が動かせないのだ。京之介のせいで。
「質問に答えられるか分からないが、一応聞いていいかな? 自分が知っている穢土転生だと思って制御を解除する方法を試して逆に自分を苦しめる結果を導いてしまったってのはどういう気分だ? うちはマダラさん?」
京之介の目の前にいるマダラはなにも答えない。答えられないのだが。
「新しい忍術の括りに入るのかは分からないが、まぁ、いい感じかな。ちょっと時間がかかるのが改良の余地があるかな」
「き……さ、ま…………」
「おっとまだ喋れたのか、うーんこれは練度を上げないとな。ああ、なんで写輪眼が効かないのか疑問に思ってる? その穢土転生が発動した時点で、あんたの力をどれだけ使っていいかの制御権を持っているのは俺と扉間様だ。俺たちが了承しない限り使うことは出来ない。加えて俺が望んだ展開通りにアンタは印を結んでくれた。よりアンタを使う権利が刻まれたことによってたとえうちはマダラであろうと覆せない。悪いね」
京之介は笑顔でうちはマダラの洗脳を見届けた。その後ゼツたちを処理した京之介と周辺で待機していた仲間たちは木ノ葉に帰還した。
うちはマダラを穢土転生で完全制御した知らせは里全体にものすごい速さで広がった。
特にうちは一族の反応は京之介が睨んでいた通り、マダラが生きていたことに驚くもそれを制御した京之介に感服する者たちとマダラを物のように扱うことに怒り、解放しろと言う者たちである。
京之介からしてみれば後者のことを言う者たちをリスト化できたのは大きく、うちはに対する処遇を改めて考えるきっかけになる。
とはいえ里の為に働く者たちを厳しく扱うことはせず、血之池一族を改めて木ノ葉に連れてきたうちはカガミの功績を大々的に評価し、血之池一族たちには謝罪し、京之介が用意した住処にて新しい生活を始めた。
これを面白く思わないのはやはりうちは一族である。マダラの件と含めて一部の者たちが過激な行動に出た。
が、京之介はこれを初めから予測しており、過激派を一斉に摘発。制御下にあるうちはマダラに処断させた。
処断されなかったうちは一族はより厳しい立場に置くことはせず、幅広く活動できるように京之介が上層部へ進言。扉間もそれに賛同。師がそのように言うと基本的には逆らえないヒルゼンらは、万が一のことがあったら、扉間と京之介二人が対処するということを信じて了承した。
そして、血之池一族を保護したことによって、行動を始めたある人物を次なる処断相手と定めて京之介は行動する。
「さて、大蛇丸。お前を木ノ葉隠れの里に対する危険人物として処断する。ああ、言い訳はしないでくれ時間の無駄だ」