幽霊のホモは見るかもしれない

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アルナ地獄先生やじゅ~べ~

 

この世には目には見えないホモの住人達がいる。

 

 

 

 

 

奴らは時として牙をむき

君達を襲ってくるかもしれない。

 

 

 

 

 

彼はそんなホモから君達を守る為に

アルナ地獄の底からやってきた正義の使者。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネクタイを締めたワイシャツ姿の蓮は人通りのない家の前で、少年が前を通るのをポケットに手を入れて待っていた。

 左から少年らしき声がする。

「あ、今日も学校楽しかったな、早く帰って宿題しなきゃ」

 左側からは、コンクリートの壁があるので、待ち構えている蓮は見えない。

 足音が近づき、目の前に少年が現れると、蓮は即座に近づいてやさしい膝蹴りを腹にいれる。なぜかぐったりした少年を蓮はつかんで、家のドアを開けて中に入れた。

 小学生にしてはかなり重い少年を担ぎ、階段を上がって部屋に入ると、ラブホテルにありそうな白いダブルサイズのベッドに寝かせる。

 右腕が少し動いた気がするが、完全に気絶しているようだった。

 数分後、起きた少年がつぶやく。

「あれぇ」

 蓮はそれを見て、近づくとベッドの隣に座って訊いた。

「君、名前はなんていうだ」

「ぼくひで」

 蓮は小さくうなずく。

「のど渇いただろ、こっちきて飲み物でも飲みなさい」

 そう言って、蓮は立ち上がり隣のリビングに歩くと、ひでは付いてきた。

 無駄に低い机と、なぜか高い椅子、古びたテレビデオがあるリビングにひでを座らせて、蓮はL字のキッチンに入った。

 水の入ったコップをひでの前に置くと、蓮はキッチンに戻って、ひでの後姿をながめる。

 コップの水を飲むひでを見ながら、蓮はネクタイを外しつつ、ゆっくりとひでの後ろに近づく。

 ひでがコップを机の上に置くと、蓮はネクタイでひでの首を絞めた。

 ひでは息がしづらくなりもだえた。

「ン、クガガ……ガフッカ、アア」

 蓮は息を荒くして言う。

「スースー、すげぇ、君みたいなかわいいね、僕はもんぜつする顔が大好きなんだよ!」

 さらにネクタイを強く締める。

「カハ!カハ!……カ」

「おう、へへ。いい顔してるよ」

「ちょっと外道すぎんよ~」

 不意に男の声がして、声の方を見ると気持ちの悪い肌黒の男が階段から上がって来ていた。

 

 

 

 田所浩二は一見すれば、ステロイドによる異様な発達をした筋肉で、ハゲで色黒で異臭のする生理的に受け付けることのできないうんこの擬人化、人間の屑であろう。

 だが、本当の正体は、右手に鬼の手を持ち、主に男子小学生の危機的状況を察知して身をていし助ける、下北小学校1年14514組の担任、やっぱり人間の屑、やじゅ~べ~だ。

 田所は階段を上がりきると、蓮に言う。

「その子を離してしてほしいけどな~」

 蓮は田所ににらみをきかせる。

「勝手に入ってきやがってざけんじゃねぇよオイ!おめぇどっから入ってきた」

「玄関空いちゃっててさ~」

「だからって入ってきてんじゃねぇよ、おめぇこっちこいよ!」

「暴れんな、暴れんなよ。とりあえずその子を離す、離さない?」

「だから、とりあえずこっち来いって言ってんだYO!」

「話が通じないじゃしょうがねぇな。お前の命を絶たせてやるか」

 田所は右手につけていた手袋を外す、見えたのは赤くところどころ骨がむき出しで、爪の長いまがまがしい鬼の手だった。

「なんだその手は」

「答える気はないです。あの世で悔い改めて」

 蓮に飛び掛ろうとした瞬間、誰かに肩をつかまれ、右の方を見るとグラサンをかけた男がおり、その男が困った様子で言った。

「ちょっと、君誰だよ」

「え?」

「困るんだよね、勝手に入ってこられるとさ」

「いやぁ、小学生が連れ去られてたから助けに来たんですけど」

 蓮が言う。

「小学生?見ろよこいつ!」蓮はひでを指さす「この肩幅の広いこいつをよ!どこが小学生だ!」

 確かにそうだった。

 よく見れば肩幅がひろく、半そでから見える腕には普通に筋肉がある。それに、顔も気持ち悪い、どこをどう見て小学生には見えなかった。

「え、じゃあこれは」

 グラサンの男が答える。

「ホモビデオの撮影だよ。ああ、時間ぎりぎりでここ借りてるのに、君のせいでワンシーンとれなくなるよ。これ、業務妨害だよ。訴えさせてもらうからね」

「あ、待ってくださいよ。示談させもらっていいっすか」

「ざっと見積もって、1兆1451億4191万9810円だね」

「ファ!そんな小学生が考えたような金額、払えるわけないじゃんアゼルバイジャン。何とかならないかな、なんでもするからさ、頼むよ~」

「ん、今なんでもするって言ったのね」

 

 

 

 

 バットマンは黒いソファーに座る田所に訊く。

「じゃあまず年齢を教えてくれるかな」

「24歳です」

「24歳、もう働いてるの?じゃ」

「きょ……学生です」

「学生?あ……ふーん」

 


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