不老不死の暴君【凍結中】   作:kuraisu

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第二十三話 破魔石の力

戦艦リヴァイアサンにて。

 

「機関出力急速に低下・・・馬鹿なマイナスだと!? 艦の浮力を保てません!」

「何が起きたというのだ!」

 

操縦者の報告にギースが疑問を叫ぶ。

 

「破魔石です! 艦の動力を吸収しています!」

 

研究者が破魔石を接続した機関をみながら叫ぶ。

 

「止めろ!早く止めんか!」

「やっています!ですが・・・」

「まずい!反転した!!」

 

接続していた機関が爆発した。

既に機関出力は墜落寸前のところまで落ちている。

 

「限界到達まで300! 複合崩壊だ!!」

 

 

 

 

軽巡洋艦シヴァにて。

ウォースラは天井を見上げていた。

思えば2年前の調印式の際バッシュが陛下を暗殺したことを信じられなかったがダルマスカ兵の数名が目撃者で否定できなかった。

互いに信じあった戦友が裏切り徹底抗戦を唱え、陛下を暗殺したと目撃者から聞いた。

そして自分はラバナスタに戻り、殿下を盟友のオンドール侯に助けを求めようと思った。

だが・・・オンドール候はバッシュの処刑とアーシェの自殺を発表しダルマスカに降伏を促した。

オンドール候も帝国に屈してしまったのだと思った。

そして自分はダルマスカ騎士団の残党を結集し解放軍を組織し帝国と2年間戦い続けてきた。

しかし解放軍を抜ける者・帝国と内通する者もでてくるようになった。

度重なる裏切りを受けた自分は誰も信じきれなくなってしまった。

そんな時バッシュが生きてラバナスタに帰ってきた。

そしてあの調印式は帝国の罠であったことを知った。

バッシュはあの時にこう言った。

共に戦えるかと。

だが疑心暗鬼の状態であった自分はそれを拒否した。

しかし少しだけまた他者を信じてみようかとビュエルバに赴きオンドール候と面会した。

そしてバッシュが殿下を助けるためにリヴァイアサンに乗り込んだと知った。

自分が手をこまねいている内に戦友は既に行動を起こしていたのだ。

自分はオンドール候に頭を下げジャッジの鎧を身に纏いリヴァイアサンに乗り込み殿下を救出した。

そして侯爵を通じて入ってくる情報に自分は帝国から祖国再興をはたす展望が描けなくなった。

そこで・・・ラバナスタに戻った際ヴェインから提案がきた。

帝国は【暁の断片】と引き換えにダルマスカの復活を認めようと。

自分も最初は拒否した。

だが・・・他に祖国を取り戻す方法が思いつかなかった。

そして渋々ではあったが結局ヴェインの提案に乗ってしまった。

たとえ戦い続けたとしても独立を取り戻すことが出来ると思えずに・・・

結果としてダルマスカ王国の名門アズラス家の騎士が主君を裏切ることとなってしまった。

ウォースラは自嘲の笑みを浮かべた。

その直後、シヴァは異常な量のミストによって吹き飛ばされた。

 

 

 

 

セア達はシヴァで奪った飛空挺(レモラ)に乗り、ミストの暴風に揺られていた。

 

「おい!冗談じゃねぇぞ!」

「ミストよ。ミストが実体化してる!」

「ありかよ!そんなの!?」

 

周りが愚痴を言いながら騒いでいたがセアは酔いが気にならないほど窓の外を凝視していた。

この力を自分は見たことがある。

かつて覇王が使っていた力だ。

そして自分の故郷と家族を奪った力だ。

セアに怒りが込み上げてくるが理性でそれを抑える。

一体目の前に広がる忌々しい力を使ったのは誰だ?

 

「見て!」

 

パンネロが指差すほうをセアは見た。

リヴァイアサン艦隊を吹き飛ばしたミストの中心に光り輝く石があった。

それを見てアーシェが呟く。

 

「暁の断片!?」

「拾ってくだろ!」

 

そういいバルフレアはレモラを光り輝く石の方へ向けた。

因みに急にレモラを方向転換した時にセアの気持ち悪さがピークに達して吐いた。

・・・でセアが吐いた液がバッシュに直撃した。

バッシュはセアが狙ってやっているのではと少し疑ったがセアが乗り物酔いで失神しているのを見て疑いは晴れた。

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