ハピナ様開催の第3回ハーメルンコンテスト参加作品です。
なんかいまいち終わり方がパッとしない作品になった。

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ハピナ様開催の第3回ハーメルンコンテスト参加作品です。
なんかいまいち終わり方がパッとしない作品になった。


龍になろう!

「登竜門」という言葉をご存知だろうか。

実は私もよく分からないのだが、中国の古典に有る故事成語で、意味は「その道のプロになるための関門」という意味らしい。違うかな?由来は、鯉が滝を頑張って昇りきったら龍になったということらしいよ。

 

…まあ伝説に過ぎないんだけど。

 

そこでさ。この私、恋衣(こい)は友達、真玄(まぐろ)の前で高らかに宣言したわけよ。

 

「私は龍になる!!!」

「…え?」

 

…暫しの沈黙。

いや、まあ、無理もないよ?うん。だって伝説だもん。この現代に滝を登り切って龍になるなんてこと、聞いたことないもんね。

 

「…え、急にどうした?」

「私は龍になる!!!」

「うんそれはわかった。なぜ、そうなった?お前の中の何がどうした?」

「龍になりたい!!!」

「いやだーかーらッ!!なぜ、お前は龍になりたいんだよ!?」

「だってまだ龍になった魚っていないんでしょ?」

「うん。そんな眠たい類、本当なわけないでしょ。」

「だからだよっ!!」

 

私の理由が曖昧なのか、それとも私の言っていることが可笑しいのか、それでも真玄は質問を続けた。別に、魚が目標持っておかしいなんてことないけどなあ。夢があるのはいいことだよ!

 

「…でさ。あれだよ?滝っていうのはあのドバーッってなってるやつでしょ?」

「うん。」

「水が高速で流れ落ちるやつでしょ?」

「うん。」

「それを?」

「登る。」

「バカじゃないの!?」

 

え…私って何か間違っていること言っているかなぁ。

別に魚が目標をもって…ってこれさっきも言ったか。

 

「じゃあさ、何でこれがだめなのか説明してよ。」

「マジで!?理由を説明しないと分からないの!?」

「うん。」

 

真玄は呆れたような顔をした。

 

「…まず、あなたは無茶を言っています。」

「敬語やめて、友達に。馬鹿じゃないの?」

「その言葉、そのうちブーメランになるぞ。」

「…え?」

 

…ブーメランってあれでしょ?投げたら、戻ってくる武器でしょ?

…戻ってくる。という事は、繰り返し使える。

あ、じゃあ、それを何回も言っていいという事なんだ!?

 

…あ、話が逸れた。

 

「…まあ、じゃあ行ってくるね。」

「え!?ちょっとーー!?」

 

私はこれから偉業を成し遂げるという決意を胸に、尾びれを動かして近くにある滝へと向かった。

 

 

 

よし、近くにある滝へと着いたぞワレ。

にしても、本当に水がドバーッて流れてきているなぁ。本当にこんなの登れるんだろうか?

まあ、やってみるしかないでしょ。とりあえず近くn「ドバーーーーッッ!!」

うん。無理。なんか、水の勢いで近くに寄れさえしない。

 

まあ、また日を改めるかな…。今登れやしなくても、何時か、何時の日か登れるはず―――。

 

「ギャーーーーーーーーーーアーーーーーーーー!!助けてーーーーーーーーー!!」

「…え?」

 

叫び声が響く。

叫び声がした方角を見ると、真玄が投げ網に捕まっているのが見えた。そのまま船に出荷されるのだろうか、早く助けなければ。

 

だが、どうやって。

 

「…投げ網…支え線…大体4本…私から見て東北…東南…西北…西南…最低東南、西南の2本を切り離せば…」

 

私は全速力で網に向かい、網二本を尾びれを使い、鋸の様に切り離す。

網はダラーンと垂れて、脱出が可能となった。

真玄含め、他の魚たちが一斉に逃げ出す。

 

「ありがとう…!本当、こういうときだけ頼りになるんだよね…。」

「…あ、そう?えへへ…。」

 

褒められて、私は条件反射で照れてしまう。

 

「ああ、そうだ。私って実は滝登れそうにない―――」

「今気づいたの!?さっきから私そう言っていたんだけど!?」

 

え、そうだったの?てっきり私を応援しているのかと…。

まあ、いいか。今更だけど、これを他人に否定されようとも、私の意志は決して揺らぐことはないさ。私の意志はダイヤモンド…いや、オリハルコンよりも堅いんだからなっ!

 

「じゃあ、日を改めてまた昇るかな?」

「また昇るの!?死んじゃうよ!」

「上等だよ!龍になれるくらいならもはや何も失うものはない!」

「はぁ…理由になっていない…。」

「よし!私は龍になる!龍になろう!龍になってやる!!」

 

私は何度も叫ぶ。

真玄は最早どうしようもないと思ったのか、凄い呆れた表情をしていた。

 

翌日―――。

 

私はもう!滝を登る決心がついた!力が無いからとか、そんなの関係ない!考えるんだ!知恵さえあれば、最早恐れる者はない!!!

 

という、高らかな宣言を、夢の中で叫んだ。

 

ような気がする。

 

…うーん、あれ?私って。何をしてたんだっけ?あまり、思い出せないかな。

 

只一つ、確かな事と言ったら、真玄がもうこの世にはいないってことかな?

 

…よく、思い出せないや。

 

…何でだろう、意識がぼんやりして…。

 

…投げ網、すぐ近くに…。

 

…滝…登りたい…。

 

「あーあ。やっぱり、今回も成功しなかったな。どーせ、私は口だけなんだよね。」

「別に口だけでもいいけどさ。次からは気を付けてね?少しは自重しようよ。」

「まあ、もう成功することは出来ないけどね?」


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