「博士!玄関前に人が倒れています!」
青を基調とした少年型ロボット、ロックが博士と呼ばれた白衣の男を呼んだ。
「ロック、ベッドに運ぶのじゃ」
ロックはその人物をベッドまで運び、紅茶を入れ、起きるまで様子を見守ることにした。
「うぅ・・・ここは・・・」
「気がつきましたか?」
「ここは・・・IS学園じゃ、ないのか?」
「ここはライト博士の家です。あなた玄関前に倒れていたんですよ?」
ロックが保護した人物、織斑千冬は彼に礼を言うとさっそくベッドから下り、学園を目指そうとするが彼の一言で空気が変わる。
「でもIS学園なんて、聞いたことないですね。何処ですか?」
「IS学園を・・・知らない?」
「そもそもISってなんですか?博士呼んできますね」
ロックがライト博士を呼び、千冬から事情とISのことを聞く。ライト博士は一瞬で彼女の身に起きたことを整理し説明する。
「もしかしたらワールホールに入ったのかもしれない。実はな、時々じゃが変なパワードスーツを着た女が町を襲ってはロックに破壊されるの繰り返しでな、その部品を研究所、ここに保管してある。見てはくれんかの?」
ライト博士に連れられ見せられたのはISの残骸。今までの兵器の何倍もの強さのISを、近くにいるこの少年が破壊している。
「すいませんが、彼は何者ですか?相当強いって問題じゃ」
「彼は家庭兼戦闘用ロボット、ロックじゃ。戦闘モードの際はロックマンと呼ばれておる」
「か、彼はロボットなんですか!?人間と変わらないなんて」
「エヘヘ、よく言われます」
驚きを隠せないでいた。高度な人工頭脳を持つ、ロックを作ったこの白衣の男が自分の旧知の仲である篠ノ之束の倍の技術だと確信したと同時に、ロックの優しさを見習ってほしいとも思った。
「は、話を戻しますが、確かにISの残骸です。操っていた人間はどうしましたか?」
「逮捕されたんじゃが消えたんじゃ、牢屋から脱走した痕跡もない。もしかしたら元の世界に帰ったのかもしれんの」
ライトは部品をいじり、丁寧に組み立てていく。
「博士、ISにはコアが必要なのですが・・・って、コアごと壊したのかロック」
「え、あの変な光る玉みたいなやつですか?それならチャージショットで破壊して、人を保護しましたよ」
「ロックは・・・優しいな」
「ロボットは人間を殺してはいけないんです。その逆も当然だと思いますよ・・・あ、できたみたいですよ」
信じられない光景がそこにあった。なんと、一瞬で一からコアを作り上げライト博士の身に纏ったのである。
「こんな感じの奴が襲ったのじゃ。しかし製作者に黒い逸物を感じる機械じゃ、なんじゃろう、自分が強いと勘違いする人間が増えていきそうな気がするんじゃ」
ライト博士の勘は、一寸の乱れなく当たっている。
「千冬さん、こんなものはなるべく使わない方がいいじゃろう。わかっていると思うが」
「はい・・・ん、体が透けてる・・・」
「ワシの勘が当たったようじゃな。気をつけるのじゃぞ」
千冬の体が消えていくのを確認すると、ロックはいつも通り買い物に行く準備を始める。
「気をつけるのじゃぞロック。困ったら連絡をよこしたまえ!」
「はい!行ってきます!」
後日、自室に戻った千冬は、二人との出会いを心にしまい込み、部屋を後にした。
エアーマンの評判がいいのでつい・・・