IS学園では事件が起きていた。なんと、山田麻耶教諭が行方不明になったらしい。美人でスタイル良くて実力あるけどドジで有名な彼女の捜索は簡単なものだと想定していたが、墜落した以外に手がかりが一つもなく、難航していた。しかし二人だけ、山田教諭の居場所を想像できた。しかし、行く方法がない。
(山田先生・・・ロックに保護されていればいいが・・・)
(エアーマンのところに行ったのかもしれませんわね・・・彼なら助けるかも)
一方、かの山田教諭は深い森にいた。木漏れ日で昼間なのはわかったが誰もいない。仕方なく森を抜けようとするが、いかんせん行くあてがない。
「ここどこでしょうか・・・なんで迷子になったのでしょうか・・・ぐすっ」
「アンタ放火魔でごわすか?」
「ヒィ!?」
背後から話しかけたのは大柄な檜の妖精らしい存在。彼の名前はウッドマン、ワイリーが作った自然を愛するロボットだ。彼の眉間には皺ができている。
「放火魔かって聞いているでごわす、答えるたい!」
「ち、ちちち違います!私はIS学園の山田麻耶と言います!」
「IS・・・エアーマンが話してくれた、セシリアとやらの関係者でごわすか?」
「え、セシリアさんをご存知で?」
「知り合いなのはエアーマンたい、話だけでごわす。忘れてたでごわす、オイばウッドマンたい」
彼によれば最近森を焼き払う謎の女達が現れているらしい。ISを纏った麻耶に声をかけ、今に至るらしい。
「無事でよかったでごわす。よかったら放火魔を一緒に倒してほしいたい」
「えっと、ウッドマンは妖精さんですか?」
「ロボットたい」
「えぇぇ!!木のロボットですか!?」
「大半が檜たい。一部はちゃんと機械が入ってるでごわす」
散歩がてらに彼女の経緯を聞くウッドマン。
「大変でごわすな。授業中に墜落してここに飛ばされるなんて、不運でごわす」
「ドジなので・・・」
「まぁ気にしない方がいいでごわす、次しなければいいたい」
その時、森の動物達が逃げおおせる姿を発見する。森が逃げてきた方向を見ると、森が燃えていることがわかった。
「行くでごわす麻耶先生」
「はい!」
「は・・・速いでごわす!」
麻耶は急いで火災現場に向かうと、そこにはISを纏った女性達が木々を燃やしている姿があった。
「あなたたち、何をしているのですか!?」
「道を作ってるだけです、山田先生。何か文句でも?」
「ここは動物達の住処ですよ、勝手に燃やすなんて」
ライフルの一撃が彼女の頬を掠めた。
「燃やそうが何しようが誰も文句言いませんよ。それとも我々に挑みますか?」
一斉砲火を前に立往生し、思わず目を瞑ってしまったが、目を開けると木の葉が自分の周りを護るように回っていた。遅れてウッドマンが現れたのだ。
「突っ込んではいけないでごわす。ここはオイに任せるたい」
ウッドマンは木の葉を展開し、放火魔達に向けて発射した。撃ち落そうとするも全て弾き飛ばし、ISもろとも引き裂いた。予想外の強さに腰を抜かしてしまい、命乞いする。最初から殺すつもりなんてない彼は、ISと引き換えに見逃すことにした。
「大丈夫でごわすか?大丈夫なら鎮火を手伝ってほしいでたい」
数時間後、鎮火したことを確認する。
「ありがとうウッドマン。ところでコアをどうするつもりですか?」
「ここで壊すたい」
ISのコアを地面に置くと、彼は高く飛び上がり自分の体重を活かしてのしかかった。
「コアが粉々に・・・」
「あんな物騒な機械はいらないですたい。ところで帰る場所はあるでごわすか?」
「ええっと・・・え、か、体が透けてます!」
「な!?」
みるみるうちに消えていく麻耶。ウッドマンは思わず混乱してしまう。
「消えた・・・先生が妖精だと思うでごわす」
ウッドマンは再び散歩することにした。奇妙な出会いを胸にしまいこんで。