トラウマの原因が覆されたら、その世界はどうなるか。   作:袖野 霧亜

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 そういえばアナザーの方で出したけどまだこっちでは出せてない他の学校に行ったイツメンの2人を紹介させて貰います。

 日月絆奈(きずな)、いつものメンバーの1人で妹が1人いる千葉県に住む姉。3年になってから八幡と妹談議をよくするようになった。さすが千葉。兄弟愛も姉妹愛も深いな。「比企谷のせいで妹が可愛く見えてきてしまった。責任をとれ!」などと言っている。
 氏神環奈(かんな)、こちらもいつものメンバーの1人で1人っ子。八幡と日月の妹談議に付き合っていたら妹が欲しくなっていた時に美咲が妹を攻略するギャルゲーの存在を教え、少し危ない所まで落ちかけた。今はたしなむ程度で落ち着いている。

 こんな感じですね。え? 結局シスコンじゃないかって? 


 感の鋭い子は( 」>△<)」ダイスキッ


物事を一度後回しにするとやりたくなくなり更に先送りしてしまうものである。

「比企谷、こいつを見てくれ。これを見てどう思う?」

「すごく……、俺の文字です……」

 

 時が移り変わり高校生活二度目の春を迎えて一週間程経過した頃。俺は国語担当の教師、平塚静先生に職員室に呼び出されていた。

 何故だろう。時の流れが早すぎる気がする。去年の記憶が殆ど消えてんだけど。確かに覚えているのは折本と出かけたり一緒にバイトしたり仲町さんに連れられて美味いラーメン店発掘しに行ったり三木ブラザーズと小町で兄妹と姉弟による談議。妹至上主義同盟を組んでいるいつものメンバーに含まれている日月と氏神の三人で妹談議に花を咲かせたりしてた気がする……。

 あれ? やってる事ほぼ中学の時と変わらなくね? 

 

「そうだが私が聞きたいのはそこじゃない。君が書いたこの『高校生活を振り返って』の内容だ。どうしたらこんな文章が出来るんだ」

「そんなにおかしな事は書いてないはずなんですけど……」

「妹の事について表面を通り越して裏にまで書いてる時点でおかしいだろう……いや待て、それ以前に何故高校生活を振り返っていないんだ!」

「ちょっと待ってください平塚先生。さすがの俺でもそんなもの書いているわけないじゃないですか」

「この氏名欄に目に入らんか?」

 

 ピラっと俺の前に紙を出される。言われたところに目をやると紛うことなく俺の名前が書かれていた。

 おかしい。いくら俺がシスコンを拗らせていてもここまで書くか? ていうかそもそもこれを書いた覚えがないんだけど! 

 

「しかし国語を学年四位にキープしているだけあるな。内容はアレだが文章はなかなかなものだ」

「まぁそれ以上には行けていないのは事実ですけどね」

 

 マジでおかしいだろ。毎回九十点近くは叩き出しているはずなのにそれでも四位とか……。上位三人のうち一人は刻のヤツなんだけど。しかも二位。おかしくない? おかしくなくなくない? 

 

「まぁいい。とりあえず君にはこの課題の再提出をするように」

「はぁ、まぁそうですよね」

 

 これはさすがに書き直すしかないよな。しかし我ながら凄いな。こんな紙っきれに小町への愛を書き収めることが出来てるんだから。書いた記憶が無いからホントに俺がやったのか疑わしいところはあるけど。

 

「あぁ、それと君には少し頼みたいことがあるんだ。この後は何か用事でもあったりするかな?」

「えっ、はぁ。まぁ暇ですけど……。結構時間を取られたりしますか?」

「そうだな。おそらく下校時刻くらいになるだろう。今日も折本達と帰るのか?」

「なんで先生、俺が一緒に帰るメンバー知ってるんですか……。まぁそうなんですけどね」

「それならまた後日でもいいんだ。いい加減私も厄介、ではなく面倒になってきてな」

「はぁ」

 

 言い直してたけど今厄介って言ったよねこの人。どんだけ面倒な事やらされるんだよ俺は。

 しかし俺には断る権利はほぼ無いと言えよう。何故かは察しの悪い人でもわかるだろ。

 

「遅くなるなら折本に連絡しておくんで大丈夫ですよ」

「ん、そうか。すまんな。なら頼むとしよう。付いてきたまえ。案内しよう」

 

 そこからしばらく目的地まで平塚先生に連れられて廊下を歩き続けることほんの数分。何をさせられるかわからないがまぁ大変だって事は確かだろうからある程度覚悟はしておこう。何せ厄介で面倒な事が待っているらしいしな。

 

「着いたぞ。ここだ」

 

 親指で指し示された場所を見やるとそこはたしか何にも使われていないはずのただの空き教室だった。もしかしてこの教室の掃除とかか? え、それって教師のお仕事に含まれてたっけ? いや、教師の仕事の内容を全部知ってるわけじゃないからなんとも言えないけど。

 

『…………ちゃん、いつまで──』

『…………わかって…………でも──』

 

 あれ? なんか誰かいるっぽくない? 先に先生が依頼してたのか? あっるぇー? どーしてだろー。なんだか面倒な事になりそうな気がしてきたなー? 逃げちゃダメ? あ、ダメ。デスヨネー。

 

「すまないが比企谷。ここで少し待っていてくれないか? 合図を出したら入ってきてくれ」

 

 それだけ俺に伝えるとガラガラと扉を開けズカズカと入っていく。うーん? そもそも俺外にいる必要あるのか? 掃除じゃないの? あ、別に掃除するとか言ってなかった気がしなくもなってきた。えー、何やらされるの俺ー? 帰りたーい♪ 帰りたーい♪ あったかハ○○が待っているー♪ 

 

『おーい、入ってきたまえ』

 

 おっと、バカな事考えてたら呼ばれたか。

 

「平塚先生、なんで俺は外に待機させられてたんですか?」

 

 空き教室に入るのと同時に質問を投げかける。一先ず中にいた2人は放っておいて平塚先生への疑問を投げかける。

 

「「あっ」」

「あぁ、君に頼みというのは彼女達と顔を合わせ話をさせる事だ」

「はぁ。俺とですか」

「去年あたりから君に話があると言っていたんだが……。なんだかんだ言ってこの時期にまでなってしまったんだ。ほら雪ノ下と葉山。挨拶くらいしたらどうだ?」

「…………」

「あー、えっと、雪乃ちゃん?」

「…………」

 

 ん? 雪ノ下? 葉山? なんで成績トップの二人がいるんだ? ていうか俺に話? あれ? そういえばこの二人どっかで見覚えが……。それに名前とか聞き覚えがあるんだけど。

 

「…………ふ、ふふふ」

「雪乃ちゃん?」

「勘違いしないでくれるかしらっ! 比企谷君!」

 

 うおっ!? 急に大声出すなよビックリしちゃうだろうが! 

 

「別に私は貴方に顔を合わせられないから今の今まで会いに行かなかったわけじゃないのよそもそも貴方に会いたすぎて仕方なかった程なのよでもいざ行くとなるとなんて声をかければいいのかわからなくなってしまったのよそれに本来なら小学校で言わなくちゃいけないことだってたくさんあったはずなのにいつの間にか卒業の日にまでなってしまったし中学の時に再チャレンジしようとしたのに貴方ってば学区が違うからか同じ中学になれなかったしそもそもどこの中学にいたの貴方はそうよ貴方が同じ中学にいれば私もこんなに気を揉まなくてよかったのよいえ違うわどんなに取り繕っても私が悪いわよねそれはそうよもう何年も前の事を言おうとしているのよ私ってばソウネマズソコカラアヤマラナイトイケナイカモシレナイワイエソレイゼンニヒキガヤクンニハワルイケレドワタシニモココロノジュンビガタイヘンカカッテシマウカラキョウノトコロハカンベンシテアゲルワッテソウジャナクテアアアアダメダワチガウノソウジャナイノワタシガツタエタイコトハソンナコトジャナクテ──」

 

 スパァン! 

 

 甲高い破裂音が雪ノ下の頭と葉山が持っていたハリセンによって鳴り響く。えっ、何これどゆこと? 

 

「すまない比企谷。もう少しだけ外で待機していてくれないか?」

「あっ、はい」

 

 先生に半ば追い出される形で廊下に立たされる。

 ……。なんだったんだあれは。唐突に話し始めたと思ったらマシンガンの如く息継ぎなしで顔を真っ赤にさせた上に目とかグルグルさせてたし……。あれ? 雪ノ下ってあんな感じだったっけ? もうちょいクール系のヤツだと思ってたんだけど……? 

 

『おい雪ノ下、少し落ち着きたまえ』

『なんですか平塚先生。私はとても冷静ですよ。えぇ、問題なんてありはしません』

『そんなに顔を真っ赤にさせて何を言ってるんだよ。ほら深呼吸して』

『ひっひっふー……』

『うん、そうかもだけどそうじゃない。なんでそのやり方を採用したんだ』

 

 そんな中でのやり取りをぼんやりと聞き流しているといつの間にか時間が流れていたらしく、次に教室に入れた時には三十分はかかっていた、と後に気づいた。

 

 




主です。今回は手短に。

まずは謝罪をば。かなりの期間投稿を遅らせてしまい申し訳ありません。これから本編を書いていきます。2年もやっててこんだけしか書いてねぇのかこの雑魚はとか言われても仕方ないレベルの亀更新ですはい。

リアルが忙しいのもありますが元気にゲーム(FGOや荒野、最近出てきたPUBG)をやってサボりも含まれますが朝から深夜までずっと外にいるような生活だったので休みが欲しかったです。

とはまぁ言い訳は終わらせまして、本編に触れていきます。

平塚先生のファーストブリットとセカンドブリットは出せませんでした。その分ネタ成分マシマシにしておきました。それで許してヒヤシンス。

ゆきのんかわいいよね。ね?(威圧)

隼人は次回頑張れ(適当)

以上です。では次はまたいつになるか分からないですが八幡のように目を腐らせながら生きていこうと思います。はい、実際もう目が腐りかけてきてやばい状態ですが問題ないです。

それでは『またいつかとか』

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