お久しぶりです!!
最近提供終了とか提供終了とか提供終了とかで悲しみの波に溺れてたので小説を書く手が止まっておりました。
あと、人間失格読んだりとか(実はこっちが遅らせていた要因だったり・・・とか口が裂けてもいえねぇな)。
さてさて、お久しぶりに(皆さんも一緒に)
ご閲覧くださいませ~
はい、今一緒に言った人、ちょっと10キロくらい走ってきなさい。運動です。
セルケト族のティトが来てから数日後、優紀は滅多に見ない夢を見ていた。
舞台は刑務所、思い出したくもない場所である。視点は優紀のままのようだ。服を見ると、囚人服を着ている。あの映画でよくみる西洋の囚人服のような白黒ではなく、地味なグレーである。周囲を見渡すと、同じ服を着た、見るにも耐えない醜い顔の人間が立っていた。
恐怖を感じた。
今にでも牙を向いて襲いかかってきそうである。
牙で喉元を食い千切り、飢えた獣のような爪で腹部を裂き血肉を喰らうであろう程、恐ろしい顔をしていた。
ブルルと身震いをする。
「点呼する!」
一人の看守がその獣共を一喝するような声を荒げる。
次々と呼ばれてていき、20を過ぎたところ、ついに優紀の隣の者が呼ばれた。
「22!」
「はい」
優紀は忌々しい記憶の元に、無意識にそれに返事をしてしまった。
「・・・・・・!?」
それと同時に、目を覚ます。
額には油汗がぶわっ、と浮き上がっていて、手は微かに震えている。
「・・・ここは・・・?」
周囲を見渡すも、どうやら自室ではないようだ・・・となるとリビングだろう。真っ暗でよく分からないが、寝ている場所はソファのようだ。
「いてっ!」
変な体制で寝ていたようで、首を痛めた。
周囲に誰もいないことを確認し、むくりと立ち上がる。
ポンポン、と顔を手で叩いて確かめる。どうやら仮面は付いていたようだ。
「ふぅ・・・とりあえず風呂かな」
汗を拭いたいのと、風呂に入ると目が覚めるということもあり、頭を掻きながら脱衣場へ向かった。
服を脱いで、最後に面を付けている包帯を取り除き服の入った籠の中に入れる。着替えはその隣だ。
「そうそう。忘れないうちに・・・」
脱ぎ捨ててからというのもなんであるが、脱衣場の扉に掛けられている札を「空き」から「使用中」に切り替えておく。
これは少し前から実施していることで、沢山他種族の女性がいるので、なるべく男女で鉢合わせしないようにと、こういうことをしているのだ。
「ふぅ~」
まるで銭湯のようにだだっ広い風呂場の一角、この空間だけでも生活出来るのではないかという程に広い浴槽に入り、頭に畳んだタオルを置いて、肩まで浸かる。
48度に設定しているお湯は丁度良く、この空間にテレビを持ち込んだとなれば、きっと時を忘れて過ごしてしまうだろう。おまけに日本酒があれば最高だ。
そういえば、と、時刻を確認していないのを思い出し、風呂場のデジタル時計を確認する。PM11:34。意識が薄れていくのを感じたのが午後八時だった筈だったから、軽く3時間程度寝たのだろう。
3時間睡眠で出来るとはよく言うが、それを唱えたナポレオンは昼寝をしていたので実際は3時間以上、6~8時間近く寝ているそうだ。まぁ、3時間寝ただけでも、起きて数時間は眠いだけで、それ以降は何故か活発になれるので、問題はないが・・・
まぁ、そもそも、これだけ寝てしまえばもう夜に寝ることは出来ない。
「徹夜か・・・」
うへぇ、と間の抜けた声を出して頭をポリポリと掻く。
一人で心身の疲れを癒している優紀が入っている浴室からすりガラス隔てた扉の向こうに、3人の人影があった。
一人はラミア族亜種のメデューサ族のシアナ。その長い下半身と、ウネウネと動く髪(蛇)ですぐにわかる。
一人はクラーケン族のクーラ。彼女もまた、人間とはかけ離れたタコと同様の下半身ですぐ分かる。
最後の一人はゴーレム族のエメスだろう。世帯主さえも越す高身長と、その巨大なグローブでも着けているかのような大きな腕で判断出来る。
今、何をしているかと言うと、彼の顔を覗き見ようというのだ。言いだしっぺのシアナは、今か今かと、それこそ獲物を狙う蛇かのような眼で優紀が出るところを待ちわびている。
いつも仮面に隠されたその顔の下、もしかしたら1000人に一人とか、はたまた1万人に一人のイケメンかもしれないし、その逆かもしれない。何が起ころうともこれからの生活を崩さないというのを約束に、そのリスクを担って2人は参加したのだ。クーラは興味本位、エメスはマスターの顔くらいは確認したい・・・とのことらしい。
「しっかし遅いわね・・・」
脱衣場が使用中になったのは確か午後11時30分。どうしてか、待つ時というのは、時間が永遠に感じるのだ。
「まだ5分も経っていませんよ」
「知ってるわよ・・・ったく」
エメスの機械的な声で現実を言うと、シアナが少しのいらだちを覚える。
「そういえばさ・・・前首元にある火傷の痕を見せてもらったんだけど、あれってどうなの?」
「さぁ?ウチは見せてもらってないからなぁ」
「いや、そうじゃなくてさ、作れるの?ってことなんだけど・・・」
「知らんがな・・・」
肩を落とし、呆れたような声を出す。
そりゃそうよね、と言い、張りこんでいる刑事みたいに浴室からの死角に隠れる。
「な~んか特殊メイクっぽかったのよね。出来たてほやほやの傷みたいだったし」
「・・・・・・なんでこんなに声出して気付いてないと思ってるんだろうか・・・」
湯に浸かりながらはぁ、とため息をつく。
彼女らの声・・・というかシアナの声はいつも通りというか、透き通っていて、大きい。こういう時こそ声を潜めて隠れるものだろう。まぁ、多分隠れることが初めてなのだろうから仕方ないと言えば仕方ないのだが・・・
しかし困った。
あれがそういった仮装用のテープだということに薄ぼんやりとだが気付き始めているようで、嘘を突きとおすのも限度がありそうだ。
いや、それよりも先に、今この場をどう抜け出そうかを考えないといけない。
まず、3人いるからわっ!と驚かしてその隙に仮面だけ付けて自室に戻るのは即却下。エメスの鉄壁の精神がその程度で驚くことはないだろうし(前特番で見たホラー映画も全く驚かなかったし)、そもそも他が全く起きてないとも限らない。もし仮面付けて室内を逃げ回る世帯主が見つかろうものなら、即その子は人間不信に陥って本国に逃げ帰ることになるだろう。
今すぐそれを持ってくることは不可能だし、皆が呆れるであろう1時間も経てば、こちらの皮膚はふやけるし、彼女らが潜伏でイライラし始め、突撃訪問を行ってくるかもしれない。
「あ!」
一つ良い解決策を導き出し、手を打つ。
「あのさぁ!!さっきからそこに隠れているのは分かっているので!とりあえず脱衣場からは出ていってくれませんか!!?」
3つの影が一瞬ビクッ!と反応する。
あれで完璧に隠れていたつもりなのだろう。
かく言う優紀も、実際は些細な声でしか確認できず、実際はシアナ意外は誰か分からない。恐らくでエメスがいるだけで、もう一人は誰か分からない。一番上手く隠れているようで、上半身意外の影も確認出来ない。だから、上半身だけでも識別出来る曲輪を覗いて誰でもありうるし、髪が長いというだけで、他にも確認しようがない。ツェンもないか。
籠っているだろうティトは除いて、あのおっとりとした(?)クーラか・・・
「意外だな」
彼女といる時は見られない変わった1面を感じながらも、3つの影は渋々といった形で背を丸めながら脱衣場を後にする。
「あ、クーラさんだった」
あのウネウネとした足で確認できた。
「ふぅ・・・一安心」
着替え終え、仮面を付け、包帯を巻き、脱衣場を出た。
他種族が風呂入ってると思った?残念、優紀クンでした~。
ごめんなさい何でもしますから。
まぁ、本来はあの3人が風呂に入ってる優紀クンに突撃取材!の予定だったんですけどねぇ・・・何処で狂ったんだか私はこの展開になってしまいました。お色気要素はあったでしょ?男だったけど。
あぁ、そうそう。14話ってことで記念なんすけど、優紀クン、当初は「ショタ」にするつもりでした。男なのに身長は女子並・・・仮面も付けてなかったです。
はぁ、何でこんなことになったんだろうねぇ。
とりあえず、またいつか・・・