約1カ月ぶりの投稿・・・はい、本当に本当にごめんなさい・・・
閲覧数3000&お気に入り者40人という、(私の中で)前代未聞の成績の優越感に浸っておりました事の葉です。
まさかそんな大台に乗るとは思ってもみなかったんで・・・私もねぇ?失態だけ晒す訳にゃいかないじゃないっすか。
あ、そうそう、今回は最後まで見てくれるとちょっと優紀の秘密が・・・フフフフフフ
おや、誰か来たようだ。じゃぁ最後に、見てってねー
年を越してから3カ月とちょっとが経った3月半ば。バレンタインも終わり、イベントごとは一通り姿を消した今日。桜が少しずつ咲き始め、春の訪れを告げたこの日。ユキは日傘を欠かせなくなったが、それでもよく優紀と散歩をしている。
「・・・なんじゃこりゃ」
今日もシアナとユキを連れて買い物に。しかし、しかしだ。これは可笑しいだろう。
部屋の奥に増築されたそこはプールがあった。
ポトスやハートカズラ、グリーンネックレス等の観葉植物に飾られたプールに張られた水は天井に設置された蛍光灯の光を反射しキラキラと光っていた。
「なんすかこれ・・・」
ぴったりのタイミングで現れた墨須に疑問の目を向ける。
「あぁ、新しくホームステイする子の部屋よ」
「マジすか。人魚かなにか?」
「クラーケンよ」
「あぁ、そう。で、他の子達は?」
「危険だからって部屋にいてもらってるわ」
色々と勝手にしすぎだ。
「あんたも色々と大変ね」
はぁ、とため息をついた優紀の隣にいたシアナがポンポンと肩を叩きながら苦笑する。
「うん、すげぇ大変」
「す、すいません」
「いや、ユキは関係ないからいいよ」
自分達が迷惑かけている、と思ったのだろうユキがぺこりと謝るが、別にそういうことはない。それに、皆迷惑をかけてないというと嘘になるが、一線を超えた悪戯はされてない。と、信じたい・・・
「で?その子は?」
「もうちょっとで着くと思うわよ~」
呑気に言う墨須にインスタントコーヒーを淹れ、まるで我が家かのように大きくソファに座る墨須の前に少し雑に置く。
コーヒーで喉を潤した墨須が、お褒めの言葉を優紀に向けて言ったが、もう何とも思わなくなってしまった。
「まぁだぁ?」
あれから20分は経っている。流石にしびれを切らした優紀がリビングでぐでぇっと寝転がる。
「今連絡があったけど、ちょっと遅れるって」
「渋滞?」
「お花見に行く集団が前にいるみたいでねぇ」
肩を竦めながら呟く墨須が、今日は珍しく自分でコーヒーのおかわりを淹れた。
「あ、で、その子からのお願いなんだけど、疲れてるから着いたらすぐプールに入れさせてくれだって」
「あぁ、了承です」
一度起き上がり、すぐ後ろにあったソファに腰を落ち着かせる。
結局、そのホームステイするクラーケン族がやって来たのは、さらに20分経過した時刻だった。
墨須と優紀が玄関を開ける。そこにいたのは、
ピンク色の帽子がチョコンと乗っかった長く綺麗な赤色の髪と、髪で出来たのかわからないタコの目のようなもの、紅玉のような瞳。耳に付けられた大きな円のイヤリングと、首から下げられた鎖のようなネックレス。主張する胸の真下で括られた88と描かれたピンク色のシャツ、ピンクのベルトでしめられた深い青色のミニスカート。しかし、そのスカートから下は、人の足ではなく、8本の吸盤の付いた薄い赤色の触腕が顔を出していた。
「ん?アンタが世帯主かいな。仮面被ってるから、ホームステイしている他種族かと思ったわ。よう見たら、スタイルもそこそこ・・・」
観察するように頭から足までじぃっとみるその他種族。
「いや、それよりも・・・」
「ん?ウチか?」
見られて恥ずかしい状況の中で出した優紀の声は、悲しくも彼女の少し元気な声に打ち消された。
しかし、質問しようとした内容がそうなので、うん、とだけ頷く。
「ウチはクラーケン族のクーラや。よろしゅーな」
そう言って屈託のない笑みを浮かべる彼女、クーラはその8本の触腕を器用に使って家に上がり、すれ違う他種族達に笑顔であいさつしながら自室である彼女のプールに駆け足で向かった。
その途中でせんべいに目を奪われた墨須をリビングにおいて、今日1日で作ったとは思えないプールに二人は辿りつく。
「あ~、つっかれたわ」
入るなり、放念の息と、愚痴をこぼす。
「花見の集団ねぇ、少し早いけど、そういう時を狙う人がいるのかな・・・」
クーラに続いて優紀が入ると、少し赤面したクーラがはっと振り返る。
「着替えるんやから、ちょっと外出てっといてくれへん?」
「あぁ、す、すいません!」
今まで無い・・・訳ではないこの現状に少々パニックになりながらも今入って来た扉を開け、外に出る。
すりガラスの先に見える彼女は、服の結び目をほどき、まずシャツから、続いてベルトを取り、スカートを器用に脱いだ。イケナイ光景を見ているのに気付きすぐさま目をそらし、天井を見る。
「ええで」
彼女が水着に着替え終わったようで、その扉を少しゆっくりと開ける。
先程着ていた服と同じピンク色のビキニのドレスは、彼女の美しい身体のライン(?)を引き立たせ、その大きな胸は勿論、タコである下半身にさえも魅力を感じさせた。
「・・・そんなじろじろ見んといてくれへん?」
少し恥ずかしそうにもじもじと手を動かすクーラ。
「あぁえっと・・・ゴメン」
見惚れてた・・・なんて言ったらその8本の足でがんじがらめにされそうなので、口からは出さない。
「・・・まぁええわ」
そう言うと、ドッポン!と大きな音を立てて、クーラはプールの中に勢いよく飛び込んだ。
「元気ですねぇ」
水中に5秒程いたクーラが顔を出すと、優紀がその前に行きゆっくりと屈む。
「まぁな。ウチらは水中が本場やねん!」
腕を組み自慢げに言うクーラ。しかし、その時に揺れる胸に自然と目がいってしまうのは、仕方ないことなのだろうか。
「アンタは泳げんのか?」
「泳げない訳じゃないですけど・・・上手くはないですよ」
あははと苦笑する。
すると、次の瞬間には、優紀の身体には、6本程の触腕が絡まっていた。一つ一つの吸盤が優紀の身体に吸いつき、彼の身体を束縛していた。
「・・・え?」
気づいた時には時すでに遅しというもの。クーラが悪戯染みた笑みを浮かべながら優紀を水中に引っ張った。
水中に入ったと同時に解放された為、なんとか両手両足は動かせるようになったものの、服はびしょびしょで水中とはいえ動きづらい。包帯で固定された仮面は外れなかったものの、少しばかし息をするのがつらい。
「ご、ごぼべぶ・・・」
ここ数年泳いでいなかった彼がいきなり少年時代の感覚を呼び戻すことができる筈もなく、両手足をばたつかせて泡をふく。
それに流石に冗談じゃないと気付いたクーラが人間の手で優紀を上に引っ張り上げる。
「じ、じぬかどおぼた・・・」
「す、すまんすまん。てっきり謙遜しとんのかと思ったんや」
「あぁ、感覚が・・・」
そう言いながら水中から出した右手を握ったり開いたりする。
「それにしても」
一度ため息をついた直後、悪戯染みた声を上げる優紀。
クーラが首をかしげると、その直後、そのクーラの顔にバシャンと勢いよく水がかけられた。その犯人である優紀の周りには、波紋が出来ていた。
「水に落とした罪です」
やってやったぞ!とガキ大将のように大きく胸を張り、腰に手を当てる優紀。しかし、今度はその優紀の上着に、先程よりも少し多い水がかけられた。
「お返しやで!」
先程の優紀と同じ行動をするクーラ。
「なにをぉ!」
そう言いながら水をかけ返そうとするが、そのバカさ加減に気づき、二人はクククと笑い、続いてアッハッハと大きく笑った。
「はぁ・・・久しぶりにこんなに笑った」
「ウチも・・・」
二人が童心を取り戻してから数秒、二人がようやっと冷静を取り戻す。
胸の谷間からつーっと流れるその水がいやらしく・・・いやいや、何を考えているんだ。
「久しぶりに楽しませてもろたわ。これからもよろしくな。アンタ」
「えぇ」
クーラの笑みに大きく頷いて返事する優紀。
「はぁ・・・包帯変えないと」
その後、部屋に戻った優紀は、ゆっくりと先程少し絞った包帯を取り除いていく。その声は、いつもの優紀よりも何トーンか低く、また、少し恐怖も感じるようなものだった。
「・・・」
仮面を外し、ストックの包帯を探していると、ベッドの隣にあった姿見に映った自分とふと目が合う。
「・・・相変わらず獣だな。俺は」
そこに映った健康な獣に、そう吐き捨てると、再び仮面をかぶった。
「んなもん見せたらダメだろ」
仮面で顔の全体を覆うと、その包帯で鼻の頭から後ろまでを少し雑に巻いた。
「さてと、夕飯作って・・・墨須さんが来るだろうしな・・・あ、クーラさんが食べれないものも聞いてみないとな」
部屋から出るなり、まるで人格が変わったように声音も、口調も元に戻る優紀。
や、やって来た人に殺されるかと思った・・・
さ、冗談はさて置き、よくラノベにありがちな疑問の残る最後をやってみました~、どうでしたかぁ?
あ、そうそう、メッセージでもリクエストOKなんですよね?だったらそちらでも受け付けてます。
それと、お気に入りにしてくださった方々に一人一人メッセージでありがとうを伝えれずすいません・・・あぁ、感謝したいのにぃ・・・
さて、と。これからもリクエスト受け付けま~す。
勿論、活動報告とメッセージでね(私も最近知りました)。
次回もまたみなさんのリクエストで変わりま~す。つまり、無いと更新されないというわけです