魔法少女リリカルなのは DOUBLE STANDARD   作:トータス

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あそんでおります。


機動六課・設立前

地上本部・技術開発室

 

 

 大きな甲冑の様なモノが吊り下げられているだけの、広い空間。

そこで、何やら作業をしている少年。

髪は白く、腰に届くほどの長さを無造作に纏めている。

 

 

 仕事も一段落し、一寸だけ時間が有ったから新聞を読んでいたのだが、その平穏を崩す相手が現れた。

 

 

「今、手ぇ空いてるん?」

【ン? ハヤテ姉、どした?】

 

 そう声を掛けて来た相手に、顔を上げ一切口を開かずに応える。

 

「ん、ちょぉ手ぇ借りたいんよ。

ウチが新しい部隊作るんは、前に話したと思うけど・・・」

【ああ、聞いた聞いた。

その部隊に、手を貸すん?】

「そや! 誰かおらへん?」

【・・・エット、どんな?】

「そやね、機械もデバイスも弄れて、武装隊の資格も持っとって・・・

ウチ等と面識が有るのは・・・居らん?」

【・・・居ないねぇ】

 

 一寸だけ考えるが、即答。新聞に目を戻した。

 

「えぇ? そないな事、あらへんよ?

ウチの目の前に居るやん」

【見えない】

 

 そこまで言うが、どう見ても自分を指して言っている。

 

「そないな事言ってるような子に、育てた覚えはあらへん!」

【・・・育てられた覚えもない。

それに、聞いてるでしょ?

コッチの立場・体質・資質】

「そりゃ、調べたし・・・プフッ!」

 

 

 同期(女性)から、気になる事が有るから、罠を仕掛けてくれと頼まれた時は・・・

仕掛けた罠に、ボンボン(七光り)が引っ掛かった・・・

 

 あくまで散策していただけだと、言い張っていたが・・・

その手には、高性能カメラが・・・

ステルス性の高い魔法を使っていた・・・

物理的な罠には弱かった様だ・・・

親の権力で握りつぶされたが・・・

 

 

 卒業式の場で、来賓で来ていた管理局の少将(海側・ボンボンの親)の頭(鬘)を吹き飛ばした・・・

変な魔力(幻影魔法)を感じ、それを凝視した為、吹き飛んだ!

 場内大爆笑で有り、相手が顰蹙をかっていた事も有り、大事とは成らなかったが・・・

管理局(海側)には卒業後、拒まれた。

 リンディ、ロウラン、両提督の力を持ってしても、覆す事は不可能だったとか。

一応、抗議しようとはしたものの、相手の顔をまともに見られなかったとか・・・

笑ってしまいそうになってしまう為、ダメだったとか。

 

 

「それでも、それを鑑みて丁度エェと思うんよ。

それに、もう許可申請がでとる!」

【・・・中将は?】

「まぁ、恩が有るんは判るけど・・・」

 

 中将のとりなしから、地上本部付き技術者と成った。

アーマード・デバイスの構想が気にいられた事もある。

 

「何時までもこないな所で燻ってるんは良ぉ無いし。

快くとはいかんかったけど、期限付きで許可は取った!」

【・・・分かった。

じゃあ、何時から?】

「そか! 来てくれるんか! いやー、良かった!

説得出来るんなら、連れて行っても良い言うし・・・」

【・・・それって、断っても良かった?】

「ん? 今更断ったりせぇへんよね?

もし、断る様なら、説得しに来る相手が変わるけど・・・

誰が良い?」

 

 目の前にズラリと並べられた相手。

ちゅどーん!ひょい! バッサリ!ひょい! ザックリ!ひょい! キュッ!ズルズル・・・ ドカン!ズルズル・・・ 《説得方法》

 

【・・・行くから、取敢えず下げて・・・】

 

 ・・・今が一番穏便なんだね。

 

「そうそう! 素直が一番!

取敢えず、ランクを確かめる意味でも試験、受けてみぃへん?」

【それって・・・ランクは?】

「まぁ、Cランクや。

なのはちゃんが目ぇ付けとる子が試験するついでに受けて見てな」

【受かるかどうかは、保証できないけど・・・】

「ああ、ええんよ。

その辺に関しては、なのはちゃんに一任してるから」

【・・・それが怖い】

 

 

 その後、待遇について協議。

 

週休完全二日(任意変動有り)! (休日出勤させられそう・・・)

異動までの間、有給消化!

隔離工房完備(改造可)! 自炊設備有り(ここ重要)! 残業・・・有り(シクシク・・・)

 

 その代り、割と薄給? 残業代については、要交渉有り。

上司がワーカー・ホリックだから、認めて貰えるかが、寸極心配・・・

 仕送りは無いが、それでも十分に生活出来る。

贅沢しなければ・・・

するつもりは無いが・・・

貯蓄は十分、資産運用も・・・

現在、為替で目減り中・・・

 

 イザとなったら、自家調達?

 

 海が近いし、魚は獲れる?

 

 菜園も造れるかな? 敷地は広い? でも、荒らされそう・・・

夜中に、踏み荒らされる?(ティアナ?) 食い荒らされる?(エリオ・スバル?)

焼き払われるかも・・・(なのは?)

 

 

   ・・・    ・・・

 

 

試験会場

 

 

『・・・なのはさーん・・・』

 

 遠くから呼ばれた声で、大体の事情を察した。

 

「・・・じゃぁ、この次の試験を見学していてね」

「「ハイ!」」

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 会場に着くと、小さな人影が此方へと飛んできた。

 

「お久しぶりですー!」

【ああ、リィン。元気?】

「はい! えっと、デュオさんは、今回はBランク試験と言う事で良いですか?」

【・・・違う筈だけど・・・】

「え? ええ!? そ、そんな筈は・・・

一寸待ってくださいね!

なのはさぁーん! 試験の内容、間違ってますぅー!」

 

 その声を聞き付けたのか、こちらへと向かって来た!

 

「デュオ! 久しぶり。お正月以来かな?」

【ナノハ姉、久しぶり。その位だと思う。

でも、こっちに居るとナノハ姉の噂が凄いから、あんまりそんな気がしない。

で、試験の内容なんだけど、なんでBに?】

「うん、デュオのランク的にはCランクなんだけど、一寸腕試しも兼ねてBランクを受けてみない?」

【・・・あー、分かった。

受けるけど、どうなっても良いの?】

「大丈夫、デュオが思っている様な事には成らないから、安心して」

【じゃぁ、受ける。

・・・何処まで良いの?】

「うん、そうだね・・・登録されてるデバイスは、これで全部?」

 

 端末に表示されたリストを一瞥しながら、聞いて来た。

 

【そう、表示されてる一式は揃ってる】

「・・・一通り全部、展開して見て。

それから判断します」

【分かった。

一寸下がってて】

 

 それだけ言い、持って来た大型スーツケースを展開。

 

 黝い巨躯の動甲冑、ワンド(短杖)×6・ロッド(錫杖・太)・ステッキ(杖・細)・スタッフ(長杖)が展開された。

 

「ふぅん、随分出来てるんだ・・・」

【これでもまだ量産できない】

「アーマード・デバイスだっけ?」

【そう、防御と機動性を特化させてる。攻撃の方は、微妙だけどね。今は外付けで間に合わせてるから、特に問題は無いかな?】

「・・・それで、使いこなせる人は?」

 

 お手上げという様に手を上げ、首を横に振るう。

 

【体格に制限が有るから・・・

これ以上大きくすると、コストが一気に上がっちゃうし、もっと扱いやすくしないと・・・】

「・・・ふぅん。ねぇ、私が乗ったら、大丈夫?」

 

 なのは姉の両肩に手を置き、

【やめて、手が付けらんなく成るから・・・

それに、壊れる】

「え? 私なら、鍛えてるし、大丈夫だよ?」

【イヤ、こっちがブッ飛ぶから!】

「そんなに簡単に壊れるの?」

【絶対に無茶するから・・・ナノハ姉。

フェイト姉にも、釘刺されたし・・・】

「ふぇ? 何て?」

【全力で全壊しに行くと思うって・・・

テスト・ドライバーとして、なのは姉が何をしたのかは聞いてるからね?】

 

 それを聞き、そっぽを向きながら答えが返って来た。

 

「ふ、ふふふ・・・

ソンナ事、ナイヨ?

キット、気ノセイダヨ?」

【ハヤテ姉にも、言われた。

乗せたが最後、誰にも止めらんなく成るって】

「ハヤテちゃん、そんな事思ってるの?

今度、二人とお話しする必要が有りそうだね・・・」

 

 一応、機密でも有り、試しに壊されるのは防げた?

 

「まぁ、それは兎も角。

アーマード・デバイスなしで、何処まで出来るかも調べてみたいから。

先ずは、Cランクを受けて見る?」

 

 コク

 

「じゃぁ。リィン、その設定でお願い」

「はぁい! 了解しましたぁー!」

 

 それだけ言うと、設定を変更する為に飛んでいった。

 

「じゃあ、何処まで出来るか、見せて貰うね!」

【それは良いけど、開始までの時間は?】

「うーん、そうだね・・・

10分後で良いかな?」

【・・・判った。じゃあ、10分したら、始めるね】

 

 そう言うと、背中に手を廻し、長い髪をザックリと切った。

それを幾つかに分け、編み込みを始める。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 試験内容は、制限時間内に決められポイントを通り、ターゲットを破壊、もしくは停止させる。

 

 だから、最初から止めるつもりで行動する。

何処を如何したら、停止に持ち込めるかは、良く分かっている。

自分で組んだ事もあり、修理依頼で持ち込まれもする。

 

 

 教導教官殿の場合、蒸発している・・・

 執務官殿の場合、再利用不可能な程、バラバラに・・・

 教官の場合、ボコボコにされ、そのままスクラップへ・・・

 

 

 ワンド×6の中の空洞に、髪を納める。

それがそのまま、中空を漂い始めた。

物質化した魔力を動力源としたデバイス。

 

ロッドはそのまま持ち、ステッキも腰に差し据える。

スタッフは背に回し、背負う。

 

 

「では! 試験を開始します!」

 

 その合図とともに走り出し、最初のターゲットを見付け、ワンドに指示を出す。

 

 中空を漂いながら、偵察機《シーカー》の傍まで行き、ザックリと刺す!

 

 ガスッ!

 

 狙い通り、動力系を逸れ、緊急停止状態に持ち込めた。

 

 後はそれを繰り返し、偶に切り払ってクリアー!

 

 

 Cランク獲得!

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

Bランク

 

 今度は同じ様には行かず、ロッドとステッキに持ち替え、ステッキに魔力を込める。

そのまま、先端に刃を形成し、仕込杖《手槍》として突く!

 

 サックリと貫かれるが、特に爆発する様子もない。

綺麗に貫通し、刺さった動力部(魔力)が石化している。

 

 強化された強襲型は、ロッドへと持ち替え、斧刃を形成。

それで両断!

 

 

 Bランク失格!

 

時間切れ! & 禁止事項の行使

   質量兵器の使用・非殺傷設定が余り効いていなかった為。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

「じゃあ、今度はアーマード・デバイスを装着しての実践試験ね!」

【オー!】

 

 

 ・・・装着後

 

 

【・・・ナノハ姉、何でレイジング・ハートを起動させてるの?】

 

 何故かデバイスを展開し、準備に余念が無い教導教官・・・

 

「え? 試験なんだよ? 相手が居ないと試験に成らないから。

じゃあ、限定Aランク(特定条件下でのランク)試験、始めよっか!」

【そんなの聞いてない!】

 

 そのまま、回れ右で逃げ出した!

 

「ふふふ! 逃がさない!」

【ナノハ姉用の調整して無い! 誰かー! 止ーめーてー!】

 

 

【無理だ!】

【頑張って逃げ切れ!】

【いっそ倒せ!】

 

 などと聞こえはするが、誰も止めようとはしてくれなかった!

 

 

「ティア、凄いね!」

「う、うん! あれだけやられても、まだ逃げ続けられるなんて・・・」

 

 変な事に感心されている・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

久しぶりの再会

 

 

地方に有る小さな空港

 

【よー、久しぶり!】

 

 そこでは、聞く筈の無い声が聞こえた。

 

「あ! デュオお兄ちゃん!? どうしてここに?」

 

 キャロは意外な迎えに驚いた。

 

【ん? 頼まれてな。 行き成りだったから驚いたか?】

「うん! じゃあ、付添って・・・」

【まぁ、時間は有ったし、有休中だし、旨いモノも食べられたし。

・・・それにしても、サラマンダーは旨かった!】

「え? お、お兄ちゃん? もしかして、食べた?」

【おう! 旨かった! 名物なんだって?】

 

 それを聞いたキャロの顔が曇った。

 

「・・・それ、何処のお店だったか、分かりますか?」

【? まぁ、分かるけど。不味かったか?】

「うん。保護動物なんだ・・・」

【おぉう、不味いな・・・旨かったけど】

「チョット、違った意味で・・・保護されてるんです」

【・・・それって?】

「再生力が強過ぎて・・・一般のお店じゃ、扱いきれないから・・・

下手すると、ドンドン大っきくなっちゃうの」

【へえ!?】

「それで、身の危険を感じると、際限なく・・・」

【・・・あれか?】

 

 そう言って空港の窓から指さした先には、平屋建ての家の屋根を突き破る、オレンジのバルンバルンの尻尾が見えた。

 

「あ、多分・・・」

【あー。あの辺、闇市っぽかったからなぁ】

「え!? そんな所で!?

・・・お腹、大丈夫ですか?」

【・・・まぁ、色々、珍しいモノも有ったな。

レアなモノが多かったし、土産として、色々買ったからなぁ。

・・・あとで見てくれ】

「・・・どんなモノを買ったんですか!?」

【まぁ、あれだ。あからさまに引っ掛かりそうなモノは無い・・・筈だ!

経験上、そう言ったモノは・・・今まで無かったし・・・素通り出来たし】

「・・・今、確認しても?」

【時間は?】

「大丈夫です! それよりも! 早く!」

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

結果

 

 特に引っ掛かるモノは無かった。

幾つか、検査で引っ掛かりはしたが・・・

貝殻の詰め合わせ、粉末スパイス、岩糖、古代の武器、果物、フリード・・・

 

 速攻で誤魔化し、通り抜けた・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

クラナガン・空港

 

 

「キャロさぁーん! キャロ・ル・ルシエさーん! いらっしゃいますかぁー!」

 

 そんな声が聞こえた。

 

「あ、ハァーイ! 私はココにいますー!」

 

 エスカレーターの上から、身を乗り出して応えるキャロ。

 

【・・・あ! 危ない!】

 

 身を乗り出し過ぎて、バランスを崩す!

 

「え? キャァア!」

「あ! 危ない!」

【慌てなくて良いんだから、落ち着け】

 

 腰の辺りを引っ掴み、宙釣りの状態でブラブラしている。

 

 ドン!

 

 大きな音がしたので、その下を覗き込むと、咄嗟に助けようと滑り込もうとしたのか、壁にスライディングしている少年が居た。

 

【お? おお?】

「え? キャア!」

 

 何事かと覗きこんだのが不味かった。

そのまま、諸共にバランスを崩し、落ちた。

 

 ズダン!

 

 一応、着地は出来た。

足は痺れたが、怪我は無い。

丁度、支えてくれる相手も居た。

ただ、身長差から、尻を鷲掴みにされた。

 

「アイタタタ! あ! 大丈夫ですか?」

 

 声を掛けているのは、下から支えてくれている少年にで有って、自分にでは無かった。

 

「お、重い!」

【・・・まぁ、そうだな。

この身が重い事は承知してるが、そうまで言われると、傷付くな】

 

 そう言うと、フードを取り払った。

長い三つ編みが流れ出た。

 

「あ! 済みません! キャロさん、でしたよね?」

 

 髪が長い事から、勘違いした様だ。

 

「あ、私がキャロです! こっちは、知り合いで、案内してくれたお兄ちゃんです!」

【そろそろ、降ろすぞ。

片手だと、流石に重い】

「もー! そんな事無いです!」

「え? す、すみません!」

【エリオ、相変わらず見たいだな】

「!? デュオ兄? その髪は?」

 

 その話し方と、念話での会話、見覚えのある顔。

ただ、髪型だけが違った・・・

 

【ああ、言って無かったか。

会う時は、大体切った後だったな】

「う、うん。何時も、バッサリ切ってたよね?」

 

 記憶に有る髪型と違った。

 

【大体、坊主にしてたしな。

今はそんな暇が無かったし、こんなだったな・・・

機内に刃物を持ち込む訳にも行かなかったし・・・】

「そ、それで、何でそんな急に?」

【・・・あー、魔力吸収体質《=ドレイン》だ。

その場に有る魔法力を吸収し、蓄積する。

それをある程度コントロールして、体外に留める様にしているんだ。

じゃないと、鱗状の肌になったりするからな。

今は髪の毛に廻しているから、この長さまで伸びた。

だから、これからは毎日散髪しないといけないみたいだな・・・】

「へ、へぇー」

「それなら、私にやらせて下さい」

【キャロ? どうしたいんだ?】

「えっと、三つ編みしたり、編み込んで見たり、色々して見たいです!」

【・・・まぁ、そこまでする程じゃないけど】

「だって、こんなに長いから、色々楽しめるじゃないですか!」

 

 そんなこんなで、玩ばれる事が決まった?

 

「おお、久しいな。デュオ」

【ん、シグ姉も】

「もう、呼んではくれないのか?」

【・・・だって、流石に・・・】

「そうか、これが反抗期か・・・」

【や、違う! そう呼ぶのはもう気恥ずかしいから・・・】

「昔は、あんなに可愛かったのに・・・」

 

 置いて行かれた二人。

それを疑問に思ったエリオ。

 

「え、えっと、シグナムさんは、デュオ兄とは?」

「ウム、親子だ」

【や、一寸違うから。

小さい頃にシグママって呼んでたから・・・】

「それで、今はそう呼ばないんですか?」

 

 そう尋ねるキャロ。

 

【まぁ、こっちが大きくなった事もあるし・・・

そう呼ぶのには、抵抗が有るしね・・・】

「私は一向に構わん! またそう呼んでくれ!」

【でも、階級が違うし・・・】

「ならば、個人的になら、そう呼ぶんだな?」

【や、それも、どうかな?

それを言ったら、シャマル姉もシャママだよ。

身内贔屓だって叩かれない?】

「む・・・それでは示しが付かないな。

だが、またそう呼んでくれると信じても良いのか?」

【・・・あー、判ったから。

流石に、人前じゃ言わないからね】

「・・・判った」

 

 一寸押し切られた・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

思い浮かぶがままに、思い描けるがままに・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

・・・報告?

 

 

有給消化中

 

 暫くの間と言うか、入学してからは通信が主で、余り帰る事が無かった・・・

 

「オウ! 久しぶりじゃねぇか!

元気だったか?」

 

 威勢良く迎えられた!

赤毛の自分より少し上位の女性。

 

【ノー姉! 久しぶり!

・・・もう体の方は、良いの?】

「ああ、固有武装はまだなんだが・・・

大体は、良いってさ!」

【そっか!】

「で、何だ? 急に帰って来たりして・・・

イジメ? でも有ったのか?

そんなら、姉ちゃんに話してみろ!

ソイツをぶっ飛ばして来てやるから!」

「何を言っている。

そんな事をする為に、出してやったわけじゃないぞ」

 

 暗がりの通路から、眼帯を付けた少女が現れた。

 

【チー姉! 目は、大丈夫?】

「ああ、大分慣れて来た。

それより、大事な話が有るって?」

【・・・うん。

皆が集まったら、話すよ】

「・・・そうか。なら、その時にでも聞こう」

【ウン。一寸、複雑な事に・・・】

「無理に話そうとするな。それよりも、ウーノ姉様とトーレ姉様も、クアットロもセインも、ディエチもウェンディも首が取れそうな程待っているぞ!」

【や、それは一寸違う・・・首を長くね。

取れたら不味いから、流石に・・・】

「む? そう言うモノか?

日本語は難しいな・・・」

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 事のあらましを説明するデュオ。

 

「・・・ほぅ、そんな事になったのか・・・」

 

 落ち着いた様子で、話に耳を傾けるスカリエッティ。

 

「な、何でそんなに落ち着いてるんだよ!

ドクター! ・・・デュオが、敵になるってんだぞ!?」

 

 慌てふためくノーヴェ。

 

「落ち着け、ノーヴェ!」

 

 それを嗜め、落ち着かせ様とするチンク。

 

「チンク姉! これが落ち着いてられるかよ!」

「だから! 最後まで話を聞け! それからでも、遅くは無いだろう。

デュオも、考えが有っての事なのだろう?」

「・・・判った。でも、アタシは聞かねぇ。

今聞いても、反対する事しか出来ねぇから・・・

後で、どうなったのかを、教えて」

 

 そう言い置いて、退出して行った。

 

「・・・それで?」

 

 話を続ける様、促すウーノ。

 

「・・・大体判った。

それでも、お前はそれを続けるのだな?」

 

 終始落ち着き払うトーレ、内心は少し違うが・・・

 

 コク!

 

「んー。難しいッスねぇ・・・

でも、それをしたいのなら、姉としてはそれを手伝うまでッス!」

 

 賛同しかねるが、協力する事に関しては、妥協する事を了承するウェンディ。

 

「・・・貴方がしたいのなら、私は協力する。

でも、立場的には、敵よ」

 

 敵である事は変えるつもりは無いが、したければ成し遂げなさいと、ディエチは言う。

 

「まぁ、そんな事は関係ないわ。

でも、私もアナタを利用するって事だけは、心しておきなさい」

 

 それだけ言って、後は傍観する。

非情に徹し、己が価値有るモノにしか、興味を示さないクアットロ。

 

育ってしまったから、興味が持てない?

今は崖っ淵?

ギリギリで引っ掛かる?

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 大体の事を話し、了解を得た。

その代り、条件として自分達に拿捕されたら、陣営に加わる事を約束させられた。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

一方、頼まれていた物を届けに、密林の奥へと・・・

 

「・・・それで、コレは何だ?」

【うん、アギトから頼まれていたから】

「お! 出来たのか!?」

「・・・何?」

 

 それは、大人程の大きさのアギトを象った人形。

一部、強い要望に応えたが・・・

 

【まぁ、A・D《アーマード・デバイス》の応用だね。

一応、簡易型だから、扱いが荒いと壊れるからね】

「オウ! それで、如何すれば良いんだ?」

【ユニゾンして見て?

それで、違和感が無ければ、暫くなら大丈夫かな?

一寸づつ試して、様子を見てね?】

「判った! ・・・ユニゾン・イン!】

 

 サッと光ったかと思うと、アギトの姿が消えた!

 

「お? オオ!? これが、オレ?」

「・・・アギト?」

「ルールー! コレ、どう思う?」

「・・・アギトじゃないみたい」

 

 ボン! キュ! ボーン! とした、大人の女性・・・

服装は、普段アギトが身に着けているモノそのモノ。

 

 だから、目のやり場に困る・・・

 

「・・・あー、何だ。二人とも先ず買い物をして来なさい」

【まぁ、そうだね。そればっかりは、手に入れるのは難しかったし・・・】

「一寸、動き辛いかな?

何だか、邪魔臭いかも・・・

イダダ! ルールー! 痛いよ!」

 

 無言で、そう言われる部分を鷲掴みするルーテシア。

ジェラシー?

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

ご想像のままに・・・




取敢えずは、ココまでをBlank・sideと言う事で、残るエピソードは本編にて、昔語りと言う事とさせていただきます。
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