魔法少女リリカルなのは DOUBLE STANDARD 作:トータス
二つ前に戻って頂きたい。私利私欲な懲罰処分? を追加しました。
悪ふざけで書いております。
お気に召されないかもしれません。
書いてみたらこうなりました。
警護依頼が来る数日前・・・
部隊長室内にて、
「何や? 急に休みが欲しいて」
【ん、一寸・・・】
「理由は? それ次第では、考えんでもないけど?」
ハヤテとしては、そう差し迫った事情も無いが、一応納得が出来るだけの理由が欲しい。
【・・・オークションに参加したいから・・・
前から目を付けていたのが出るらしくって・・・
あと、もう一つの理由なんだけど・・・
盗品・密輸品の売買も裏で行われているらしいから、その裏付け捜査】
「ふぅん・・・って! 何やそれは!?」
後半に食い付いた!
【だから、裏付け捜査】
「何で、デュオがそないな捜査に参加しとるん!?」
【・・・顔が割れてないから、割と参加してるよ?
秘密だけど・・・】
「つまり、潜入捜査とか、囮捜査も?」
コク
「・・・何で、そないな事を?」
【まぁ、成り行きで?】
偶々、表立った活躍も無く、露出が少ない為、潜入捜査や囮捜査などの裏方を担当する機会が有った。
その実績を買われ、偶に連絡役や潜入の手伝いなどもしていた。
その為、余計に表立った活躍の場からは離れた。
稀に、その捜査上の情報が、匿名の垂れ込みとして流れるが・・・他意は無い。
エリオの件とか、キャロの件とか・・・行き詰った捜査とか・・・
裏(JS系から)の情報網をチョイチョイ探ってみたり・・・
祖父と敵対する相手であれば、軽く潰しに行ってみたり・・・
稀に、その事がバレたりするが、実験として揉み消したり・・・
外殻を使っていた為、余り表立ってはいなかったり・・・
一部、知られているが・・・
「まぁ、休みに関しては、問題ないやろ。今の所はそこまで差し迫っとらんし。
でも、もしもの時は、頼ってもえぇで?」
【・・・そこまでは行かないかな?
前にも、上手くいったし・・・】
「お? 余裕やな?
そう思うとると、足元掬われたりするんよ?」
【判った。頼れる姉様が居ると安心だね】
「な、なんや、そないな急に・・・照れてまうやろ!」
照れ隠しに吹っ飛ばされた!
・・・ ・・・
ホテル・アグスタ・フロント
肌を白く染め上げ、髪も黒へと変える。
シークレット・ブーツにより、身長も幾分高くし、体格も膨らます。
更には、付け髭を付ける。
何処から見てもデュオだとは判らない。
一介の宿泊客・オークション参加者を装う。
そこへ、警護任務へと赴いて来る機動六課。
「おい! 誰だ? あの女性達は!」
物々しい格好ではないが、管理局の制服に身を包み、不相応な年齢の集団。
その集団の先頭を歩く、ドレス姿の女性陣。
「ん? 如何した? んー、見慣れない顔だな?」
「どっかのモデルがパトロンでも探しに来たのか?」
【・・・イヤ、アレは・・・】
「お? 知ってるのか?」
【ああ、管理局の白い悪魔と破壊神。あとは・・・化け狸だな】
「へぇ! すげぇ奴らが揃い踏みってか!」
モブ達の会話にさりげなく加わるデュオ。
ある事? ない事? さりげなく? 流布して行く。
「おい! 聞いたか!」
「何だよ?」
「オークションの警備をしている機動六課だけど、大魔王を召喚するらしい!」
「本気で怒れば、誰も彼もがかしづくらしい!」
「怒らすと、誰にも止められなくなるとか!」
「呑ますと脱ぎだすらしい!」
「イヤ! (乳揉み)魔人らしいぞ?」
「その部下も、アレで中々の・・・」
「それを言ったら・・・」
「だが、あんな子供も・・・」
「イヤ、あんな見掛けに騙されちゃいけねぇ」
「きっと、俺らじゃ想像もつかない様な修羅場を潜っているに、違いネェ!」
【そうそう、この間なんて容赦無用の集束砲を、死なないからって理由でブチ込むんだぜ!】
「うっわぁー! えげつない!」
「そ、それで! 撃ち込まれた奴は?」
「そ、そうだ! 如何なったんだ!?」
「そりゃ、集束と言うより、終息だろう・・・」
【まぁ、何とか耐えきったが・・・】=事実
「ど、如何なったんだ!?」
【オシャカだな。装備一式全損だった】=全壊に・・・
「そ、それで済んだのか?」
【あと、労災には成らなかった・・・】
「・・・気の毒に。で、そいつは無事なのか!?」
【・・・ああ、後から止めに何発か食らった】
「そ、そうか・・・」
相手の脳裏には、息も絶え絶えな相手に、情け容赦なく止めを刺す姿しか思い描けなくなった?
「あの・・・」
声を掛けられ、その相手を見た途端・・・
「はい! ・・・ヒッ!」
飛び退るドア・ボーイ!
相手は、先ほど話に出て来ていた白い悪魔。
必要以上に怯えてしまったが、これではいけないと気を取り直し。
「も、申し訳ございません!」
「お、お荷物を・・・お預かりいたします!」
そう言うと、問答無用でクロークへと荷物を運んだ。
「あ、ありがとうございます」
そう言って、チップを渡そうとするが・・・
「イッ! イエッ! お受けする訳にはいきません!」
「は、はい! 同じく!」
「ですが・・・」
「わ、私は、職務としてあるまじき行為を行ってしまいましたゆえ、受け取る事は出来ません!」
「そ、それでも・・・」
「え!?」
「では! 交代の時間なので!」
足早にその場を後にするドア・ボーイ達・・・
交代の時間まで、後十数分・・・
脅かし過ぎたか・・・
その様子を、初老の男性が見咎めて居たり。
それを、柱の陰から伺っているデュオ。
・・・今の所はバレてはいない。
噂と言うモノは、恐ろしいモノで尾鰭が付いたかと思えば、更には足が生え、翼も生えて来る。
そのまま、空をも飛んで舞い上がる!
終いには、ジェット噴射で宇宙へも?
そんな噂を信じた相手(モブ)の戯言?
「おい! 聞いたか!?」
「お、応! あの執務官、F(何が?)だってな!」=事実?
「それに、まさか・・・」
「ああ、気付かなかった・・・」
「あの、部隊長が・・・」
「ああ、隠れ巨乳だったとは・・・」
「何でもH(AYATE=?)だとか・・・」=デマ?
「それでか、他の相手を揉みまくるのは」
「自分より大きく育てて、目立たなくする事が目的だったとは・・・」
「成程・・・だが、残念だったな・・・」
「ああ、上げ底だったとは・・・」
「オウ、そうは決して見えなかったんだが・・・」
「何でも、ナノ(?=なの=口癖)だったとは・・・」=大嘘?
「イヤ! 決してそうではない!」
「そうだ! 我々にとっては朗報だ!」
「そりゃ、そっちはそうだが、我々の立場は如何なる?」
「そんなモン、犬にでも食わせろ!」
「いっその事、乗り替えたらどうだ?」
「そんな事! 出来る・・・か?」
「そうだ! 同志よ! 祝杯を!」
「新たな象徴に!」
「新たな女神(?)の誕生に!」
「「「「乾杯!」」」」×10?
後に、その宴に参加したモノは、軒並み吊るし挙げられた・・・
まだ、吊るされてはいないが、そうなる予定になった・・・
因みに、そこまで詳しいのならと色々尋ねられ、それを適当に応えていたデュオ。
周囲に融け込む為には、相手にとって心地良い言葉を解け込ませるのが一番だった為?
デマ? も事実? も織り込んで、相手の輪に入り込んだ。
・・・ ・・・
オークション会場
「では! オークションの方を、開催させて頂きたいかと思います!」
舞台上で挨拶する司会。
「今回、オークションに掛けられるモノの鑑定・解析は、無限書庫・司書長であらせられる。
ユーノ・スクライア先生にお越し頂いております!
先生、一言お願い頂けますか?」
「あ、はい。
えー、ご紹介に挙がりました、ユーノ・スクライアです。
こちらの品々の鑑定・解析を担当させていただきました」
「では、ユーノ先生。
今回の品々で一番興味を持たれたモノを、一つ挙げて頂けますか?」
「そうですね・・・ミッドチルダのクラナガンの広場に唐突に現れた、謎のロストロギアでしょうか?」
「それは・・・如何様なモノでしょうか?」
「何も無い所から突然、石像が現れ。
それを囲う様に石の花が咲き乱れる遺跡でしたね」
「と言いますと・・・突如現れ、唐突に消えた、あの?」
「はい! あれだけのモノが、急に現れて消え去った。
そこで辛うじて手に入れる事の出来たモノが、今回楽しみにしているモノです!」
「と言いますと、未だに解析が進まない、謎の石板も?」
「はい! 現物を目にしていないので、それを読む事も楽しみでならないんです!」
「そうですか・・・では、オークションの方を、始めさせて頂きたいかと思います!」
順序良く滑り出し。
思わぬ品に意外な高値が付く中。
目的のモノに近付いて来た!
・・・唐突に、建物が揺れた!
始まった様だ。
さて、自分も動いた方が良いのかな?
裏付けは取れたし、後は自分の手に入れるべきモノを手に入れれば・・・
それに、頼んでいた連絡も有った。
そっと会場を後にして、地下駐車へと歩き出した。
「皆さん! 落ち着いて頂きたい!
このホテルは大丈夫です!」
「厳重な警護が施されております!」
「管理局が誇る、精鋭部隊である。機動六課に来て頂いておりますので、ご安心を!」
ざわつく会場内。
その中で、件の相手を写真に納めようと、ジャーナリストが捜し始める。
「おい、聞いたか?」
「ああ、あの・・・」
「誰がそうなんだ?」
「お? アレが?」
「アレが・・・Hか」
「だとすると・・・あっちがFか」
「それだと、アレでナノ? なのか・・・」
「・・・見えないな」
「ああ、何処をどう、上げれば・・・」
「・・・怖いな」
「あそこまでされると、流石としか言いようが無いな・・・」
「まったくだ・・・」
「・・・聞いて来ます!」
ファッション系の記者が立ち上がった!
「ま、待て! 早まるな!」
「そ、そうだぞ! 相手は悪魔もかくやと言われる相手だ!」
「お前なんか、一捻りに!」
「そうだ! 消し炭にされるぞ!」
その引き留めるてを押しのけ、一人勇者?は(大)魔王?の前へと、立ち塞がった!
ガクガクと振える足で、何とか立ち。
「あ、あの! 失礼します!
管理局・戦技教導教官の、高町 なのはさんでいらっしゃいますか?」
「は、はい、そうですが・・・」
「あの! (胸を)触らせて頂いても!」
「・・・はい?」
「し、失礼いたします!」
ムギュゥッ?
同性である事と、緊張の余り混乱しているのかと思い、油断していた。
「え? ええ!?」
「・・・温かい。それに、柔らかい?」
なのはの様子がおかしい事に気が付いた二人。
「な、なのはちゃん?」
「なのは?」
その様子にもめげず、更に質問する!
「あ、あの! 失礼ですが!
これはどの様にして作られているのでしょうか!?」
「つ、作るってなんや!?」
「だ、大丈夫? なのは」
ようやく何かがおかしいと思った記者。
「え? あの、上げ底では?」
「な、何を?」
「えっと、お胸の・・・
済みません、管理局・機動六課部隊長の、八神 ハヤテさんで?」
「え、はい。そうですが・・・」
ジッと胸元を見詰め、徐に手を出す。
余りに自然だった事と、その展開に着いて行けず、呆気に取られた・・・
「・・・失礼」
事の真偽を確かめるべく、再度挑む記者。
ムニュゥウ?
「えっと、どの様な工夫をされているのでしょうか?」
「な、何が!?」
「あの、Hだとお聞きしたのですが・・・」
「な、何がや!?」
「ハ、ハヤテ! 落ち着いて!」
胸を抑え、後ずさるハヤテ。
落ち着かせようとフェイトも前へ出た。
「執務官のフェイト・T・ハラオウンさんですね!
初めまして、確かめさせて頂きます!」
「え!?」
ムニョォオン!
「こ、これは!」
「きゃぁあ!」
三人とも揉まれ、恐慌状態に・・・逃げ出した!
「ああ! 待ってください! もう少し! もう少しだけ!」
そう言いながら、後を追い駆けて走り出す!!
あとに残された者達は、
「う、羨ましい!」
「妬ましい!」
「うおぉぉおぉお!」
「お、俺も!」
「どけぇ!」
・・・暴走を始めた・・・
・・・ ・・・
混乱の余り、会場を飛び出してしまった三人。
「な、なんやったんや!」
「わ、判らないよ!」
「ど、どうして!?」
取敢えず、一息ついた頃、
「あ、あの! 先ほどは済みません!
じ、自分は、こう言う者です!」
そう言って、名刺を差し出す。
そこには、ファッション系の雑誌の記者である事を示す記述。
「え、えっと・・・
何故、急に?」
「あ、それは・・・
その・・・御三方のお胸についてのお噂を聞きまして・・・」
「は? それって、どんなや?」
そこで、先ほど耳にした事を、書き止めたメモを見せる。
女神の如き女性たちは・・・
大魔王(神?)へと、転化を遂げた!
「・・・! 居たぞ!」
「こっちだな!?」
「是非、ウチの雑誌に!」
「イヤ! 我々の表紙に!」
「それよりも、その技術をこちらに教えて頂くんだ!」
「イヤ! 広めさせるな! あんなモノは邪道だ!」
「何を言う! アレこそは、求めて已まぬロマンだろうが!」
「だが、アレは禁忌だ・・・」
「・・・かもしれないな。だが、真実を伝える事こそ、我らジャーナリストの行動原理!」
「オウ! そうだ! だから、我々は確かめなければならないのだ!」
「アレが、本当なのかを!」
尽く・・・屋上から吊るされた・・・自業自得?
一人だけ、真偽を確かめる事の出来た相手は含まれていなかった・・・
同性だった事もあるが、動機が純粋であった為?
・・・ ・・・
地下駐車場
あるトラックでは、荷の積み下ろしをしている最中だった。
【管理局の者だ。
荷物を改めさせて貰いたい】
そう呼び止められた作業員は、ゆっくりと振り返りながら言った。
「え?
・・・済みません。
上に確認を取らないといけないので、少々お待ちいただけますか?」
最初は一寸驚いた様だが、直に遅滞なく返事が返って来た。
【・・・ガリュー、居るな?】
一寸した違和感と、連絡の有った相手から、居る事は判っていた。
・・・カリッ!
すぐ傍の床から、コンクリートを削る音が聞こえた。
ちらと目を向けると、一条の線が引かれている。
「・・・済みません、上と確認が取れました。
申し訳ありませんが、身分を確認出来るモノをお見せ頂けっ!」
伺う振りから唐突に、刃物をひけらかして来た!
デュオは避けもせず、ただ、見ていた。
刃物を持つ手は、途中で止まった。
「な!? 何が!?」
【そのままで居てくれ、確認する】
そう伝えながら、相手を拘束する。
カリッ!
その合図を確認し、呆気に取られているもう一人の方へと近付き、バインドで拘束した。
そのまま変換し、石の拘束具へと変化させた。
置かれた荷物を見ると、絵画や彫刻、美術品の数々が並んでいた。
それを確認し、インカムへ向って、
【・・・確認した】
【了解、外の戦闘が終わり次第、こちらの部隊を差し向ける。
それまでは現場の保持を頼めるか?】
【イヤ・・・それは、難しそうです】
【何!?】
【・・・もう一人、現れました! ・・・ザ・ザザァァァ・・ザッ!】
そのまま耳から外し、ガリューに向けて投げる。
ガリューはそれを受け取り、そのまま軽く握りつぶす。
【で、どれが要るんだって?】
そのまま、ある石板が浮かび上がった。
大した価値が有るモノでは無いのだが、他には無い意味を持ち合わせたそれを、欲しいと言う事らしい。
【・・・判った。一応、そのまま帰す訳にも行かないから、久しぶりにやるか】
カリッ!
その返答を確認し、トラックの周りに簡易結界を張る。
【じゃぁ、始めようか!】
見えないままの相手を前に、どう動いているのかが判っているかの様に、ガリューの爪を、脚を交わし続けるデュオ。
偶に模擬戦と言う形で、遊び程度に試合をしていた為、見えなくてもある程度までは、場所の特定などが出来た。
そのまま外へと向かうガリュー。
碌な装備も持たないまま、取り敢えずは両手を石化して凌ぎ続けるデュオ。
辺りへの被害を気にしなくても良いのであれば、周囲一帯を巻き込み、穿つ事も出来るが、そこまですれば、お互いにただでは済まなくなる。
そのまま出口まで幾度も交差し合う!
飛びだした先には、キャロが居た。
「え!? ど、どなたですか!?」
キャロからすると、見も知らない人が踊りながら飛び出して来た様にしか見えなかった・・・
「な!? だ、大丈夫ですか!?」
エリオも、おかしなモノを見る様な眼でしか見て居ない・・・
混乱し、ただ外へと向かって逃げて来たと思った。
そんな事を気にしている場合でもなく。
交わし、防ぎ、辺りを確認する!
特にガリューの邪魔になるモノも、障害となる相手も居ない。
それを確認し、合図を出す。
さっさと帰れる内に帰る様に・・・
今の装備では、確保どころか勝てる事すら、無理だと言う事が判り切っていたし、そうするつもりも無かった。
そのまま、逃走に移るガリュー。
見えない姿のまま、足跡だけが地面に刻み込まれる。
それに気が付く二人!
「えぇ!? な、何が!?」
「・・・! フリード! ブラスト・フレア! 周りを焼いて!」
その状況に、キャロだけが気付いた!
不可視の相手が居ると・・・
それに対応すべく、周囲一帯を焼き払う!
だが、既に高く遠くへと跳躍したガリューにとっては、何事も無く逃げ切れた。
「! ・・・もう、居ない?」
辺りを焼き払っても何の反応も無く。それ以上は無駄だと感じ、フリードに止める様、指示を出した。
「済みませんが、アナタを拘束させて頂きます!」
不可視の敵を相手に戦っていたと思われる相手を捕まえようとするキャロ。
【キャロ・ル・ルシエ、エリオ・モンディアル】
「! 如何して!?」
「え!? 知ってる人!?」
唐突に呼ばれ混乱する二人!
そこへ目に入って来たのは、離れた所でティアナの打ち損じが、スバルへと向かっている場面が目に入った!
【ガトリング・レフト!】
左腕を変化、辺り一帯の砂埃を舞い上げつつ、狙い撃った!
タイミング的には合っているが、それでも外す事、弾けぬ事を考え連射!
「キャァ! え!?」
「な!?」
ゴギャギャ! ギン!
・・・ ・・・
ティアナの打ち損じをアイゼンで弾こうとした所、別の何者かの連撃に弾かれた。
「だ、誰だ! テメェ! 名を名乗れ!」
余りに怪しい格好をしている相手が、キャロ達の傍に立っている。
それだけで、理由としては十分だった。
即座に移動し、アイゼンを叩き付ける!
バキン! と硬いモノが砕ける音!
それでも、右手でアイゼンを受け止めつつ、相手は言った。
【ヴィータ姉、痛いよ】
それだけで判った。
「! な、何で!?」
【何でって、潜入中だったから・・・】
「・・・だけど、その格好は?」
【・・・変装?】
「・・・判った。
兎に角、そんな怪しい格好じゃ、攻撃しちまっただろうが!」
【バレたら意味が無い】
「た、確かに・・・
だけど・・・ああ! もう! 邪魔をするんじゃない!
後ろに下がってろ!」
【了解。あ、一寸手を借りたいから、二人借りても良い?】
「・・・スバル! ティアナ!」
「「ハイ!」」
「二人は手伝いに行け!」
「「は、はい!」」
【じゃぁ、地下駐車場に来て。
現場の保存を手伝って】
それだけ言うと、もと来た道を戻って行った。
・・・ ・・・
地下駐車場
コンテナ部分を破壊された車両の前。
【ココの現場保存をお願い。
えっと、警戒して居て貰える?】
「「はい!」」
【俺は野暮用が有るから・・・】
「えっと、どちらへ?」
【報告と・・・競り落とさないといけないモノが有るから・・・】
それだけ言うと、足早に去った。
「ね、ねぇ・・・」
「何?」
「あの人、誰なんだろ?」
「さぁ、それよりスバル。ココは私だけで良いから。スバルは出入り口の方を警戒していて」
「わ、判った!」
一人になり、落ち込むティアナ。
ただ、その姿が誰にも見られない事だけがありがたかった・・・
・・・ ・・・
思い浮かぶがままに、思い描けるがままに・・・
・・・ ・・・
オークション会場
「えー、外の騒ぎも収まった様なので、オークションを再開させていただこうかと思います!」
舞台袖から現れたのは、複数の石像。
どれも大人の女性をモデルにした立像。
それを見て、何かに気が付いたハヤテ。
「ん?」
「如何したの?」
「あれ? 何だか、見覚えが・・・」
「なのはちゃんも?」
「う、うん」
「えー、商品の説明に入らせて頂きます!
こちらは、ユーノ先生のご説明に有りました、唐突に現れ消え去ったロストロギア・無銘の花園に安置されていた物で有ります。
こちらが、その傍に置かれていた石板と共に、誰が何のために作ったのかは、一切が不明です。
では、ユーノ先生!
鑑定をお願いいたします!」
「はい! では・・・え!?」
それを見て、動きが止まったユーノ。
「・・・どうかなさいましたか?」
「え、あ、一寸待って貰っても良いですか?」
「はい、何か発見されたのでしょうか?」
「ええ、知り合いに確かめさせて頂いても良いですか?」
「・・・手短にお願いいたします」
「はい。なのは! フェイト! ハヤテ! 一寸来てくれ!」
呼ばれ、壇上に上がる三人。
「これを、見て貰えないか?」
そう言って指し示されたのは、其々の象に書かれている題名らしき文字。
「これって・・・」
「え? 何か、見覚えが・・・」
「・・・平仮名やないん?」
どう見ても、子供の手による手書きの日本語の文字が並ぶ。
読める所は読めるが、一部破損している様だ・・・
「えっと、これは・・・大魔王?」
山羊の角が付いた女性。
大変怒っている様子で、気炎を上げている様子が窺える。
「こっちは・・・大明王?」
人相が悪そうな複数の大人を踏みつけ、抑え込んでいる。
何処か、女王様(?)の様にも窺える。
「・・・何や? 綺麗デ美人ナ・ヤ・オ姉チャン?」
着飾った女性が、複数の騎士に傅かれ、陰謀を企んでいる様子が描かれている。
一部、名前の辺りが削られていた。
「えっと・・・あと、これなんだけど・・・
それを作った人の日記みたいなんだ・・・」
●月 ×日 (すいようび) 曇り
今日、ママに怒られた!
レーシング・ハート(レイジング・ハート)に頼んで、追加外装を付けて見た! 怒られた!
似合ってると思ったのに・・・山羊の角・・・
とっても怖かった! 迫力満点!
ハルデス(バルディッシュ)にも、新しいモードを頼んで組み込んで見た!
ピッタリ? ハ・テおネーちゃんは大絶賛してくれたのに・・・
駄目だって!
虎縞・・・えっと、ビニニ(ビキニ)? 角が生えるの!
おネーちゃんのお仕事のお部屋にも行って見た!
何だか難しい顔をして、色々なお話をしていた。
・・・退屈!
だからその様子!
・・・中略・・・
「これは・・・子供の日記みたいやな?」
「うん、子供みたいだね」
「うーん、見覚えが有る様にも思えるけど・・・」
「それに、何処となく三人に似ている様な・・・」
「え? そう言われて見れば・・・」
「あれ? これ、なのはに似てるかな?」
「・・・似てるなぁ、こっちはフェイトちゃんに・・・」
「だったら、こっちはハヤテちゃん?」
「兎に角、残りを読み進めてみよう」
夏休みの宿題に、ママ達の石像を作って見た!
あんまり似てるから、怒られそう?
・・オ姉に見せたら、見せない方が良いって!
だから、ココに隠す!
一応、フーインしておけば大丈夫?
ココに雷(怒り?)の元を隠す!
そこまでで途切れていた・・・
「えっと、何だか怒られそうだったから、ココに隠したって事かな?」
「うん、そう思えるね」
「そやなぁ、ウチなら怒るかな?」
「ココまで精巧に出来てて、それが実在の人物だったら・・・」
「あのー、そろそろ続きを・・・」
「あ! 済みません!」
いそいそと戻って行く三人。
「では! 再開させて頂きます!」
・・・ ・・・
結果的に、盛況な競り合いとなった・・・
美術品として・・・考古学的に価値あるモノとして・・・
バイザーで目を覆った髭の生えた男性とユーノの競り合いに・・・
競り落としたのは、髭の男性。
その落とした相手に食い下がるユーノ。
是非、調査させては貰えないかと・・・
自分は代行だからと断るも、食い下がるユーノ。
最終的に、黒歴史をバラしても?と告げると引き下がったり?
・・・ ・・・
競り落とされたモノは、厳重に封印を施され、六課の隔離工房の地下深くへと安置された・・・
その後、それが表へと出る事は当分無かった・・・
運命のいたずらか、そんな事が起こるとは予想すらしていなかったが、何の偶然か繋がった事が現実に起った様だ・・・
後に、それを解析し、別のモノをそちらへと送る事になる・・・
帰る事は適わないが、こちらからそれに値するモノを送る分には、問題は無さそうであった・・・
・・・ ・・・
思い浮かぶがままに、思い描けるがままに・・・
・・・ ・・・
副業・アルバイト 裏金はハヤ抵当へ
取敢えず、潜入捜査での裏付けが取れた為、その後は報告書をまとめて出しておけば良い事となった。
だから、副業に専念。
ホテル最上階・カフェテラス
「・・・では、こちらが謝礼となります。
お納めください」
今、目の前には初老の男性から、封筒に入った分厚いモノを渡された。
【・・・では、頂きます】
中身を確かめるまでもなく、気持ちとして頂いておく。
「・・・所で、アレは、何で出来ているのかをお伺いしても?」
【一応、魔力を固めた物なので、本人からの贈り物としてお受け取りいただければと・・・本人には、内緒にしています】
「・・・ありがとうございます」
【イエ、自分にはこれ位の事しか出来ませんし。
それに、オークションへの便宜も・・・】
オークション会場に入るには、相手からの招待状を持つ者か、その代理人となった人物だけ。
捜査関係者などは、顔が割れている可能性が有る為、監視の目が向く事になる。
それこそ、表立って管理局に警護を依頼する様な相手であれば、余計に警戒している。
それを掻い潜る意味でも、協力して貰った。
「それこそ、そんな事で宜しかったのかと・・・」
【はい。管理局が表だって介入している以上、その監視から逃れる事は難しいので、この様な形で利用させて頂く事となりました】
その事について、深々と頭を下げる。
「いえいえ、そこまでされる程の事では・・・
それに、あの子の活躍を、この目にする事も適いました」
【・・・そうですか。ですが、この事は・・・】
「はい、この胸の内にしまっておきます」
【いずれ、折を見て話し合われて見ては?】
「ですが、まだ・・・」
・・・ ・・・
その様子を遠目で伺う者が居た・・・
「・・・何? アレは・・・
なのは、ハヤテ、一寸良い?】
フェイトは念話で今見たモノを伝え、協力を仰ぐ。
【如何したの? フェイトちゃん】
【何や? 何か有ったん?】
【今、何か怪しい取引をしている相手が居て・・・】
【もしかしたら、デュオの言っていた密売組織かもしれへんな】
「あ! 居た居た! ココに居たのか!」
「! ちょっ! シー!」
ユーノ達から、仕事が終わったらまた話をしようと言う事で、この場所を指定していたのだが、悪いタイミングで声を掛けられた。
「? どうかしたの?」
「何か有ったのか?」
ユーノと共に来たヴェロッサ。
「う、うん、何だか怪しい取引の現場に・・・」
「・・・あそこだね」
「どれ、一寸探りを入れてみようか・・・無限の猟犬(ウンエントリヒ・ヤークト)」
傍に現れた猟犬に対し、談笑している相手を探って来るように命じた。
「さて、これで大体の事は判ると思うんだが・・・」
・・・ ・・・
誰が来ているのかは、遠目にも確認出来た。
自分が見ているモノが、誰を指し示すのかも・・・
だから、先手を打つ事も・・・
何も無い様に見える空間に手を伸ばし、その頭を撫でる。
! 一寸驚いた様だが、素直に撫でられる。
【・・・どうも、疑われている様です】
「! では・・・どの様にしたら・・・」
そう言った事には縁遠いはずなのだが、流石に肝が据わっている。
【そうですね・・・暫くココに居て頂けますか?】
「構いませんが・・・」
【もし、ココに居る理由を尋ねられたのなら、正直にお話しして頂いて構いません】
「ですが、それでは・・・」
こちらを心配してくれている事は判るが、それでも巻き込んでしまった事では、負い目が有る。
【大丈夫です。その辺りは汲んで頂けると思うので・・・
私は、如何か知りませんが・・・(多分、吊るされるだけでは済まない?)
何とか成る事は確かかと・・・では、またいずれ】(死にはしないだろうとの判断)
「はい、また・・・」
そう言うと、席を立ち、手を上げ会計を済ませようとするのだが・・・
「いえ、ここは私が・・・」
挙げようとした手を、そっと抑えられた。
【・・・申し訳ない】
「お気を付けて・・・」
軽く頭を下げ、足早に出口へと向かう。
・・・ ・・・
【! 気付かれた!】
【な! 何やて!?】
【・・・ああ、何か、頭を撫でられた】(不可視の猟犬)
【それで? ・・・! 片方が、帰るみたいだな・・・】
【・・・フェイトちゃん、ユーノ、ロッサ。アッチを・・・任せてもエエか?】
そう言って指し示すのは、初老の男性。
【判った! ハヤテ達は?】
【ウチは、あっちを追うつもりや!】
出口へと向かう相手を指し示した。
【じゃぁ】
楚々とした様子で立ち上がり、後を追う。
その姿が見えなくなったのを確認したフェイトは、そっと席を立ち、その男性が腰掛ける席へと・・・
「失礼ですが、お話しをさせて頂いても?」
「! これはこれは・・・
こちらこそ。是非、お話しさせていただきたく」
その様子に、何だか違和感を覚えるフェイト。
「・・・管理局・執務官、フェイト・テスタロッサ・ハラオウンさんで、宜しいですか?」
「なぜ、その名前を?」
普段は伏せている、テスタロッサの名前まで知っている相手に警戒心を強めた。
「はい、ご高名はかねがね。
それとは別に、個人的にも・・・
私は、エリオ・モンディアルの、父です」
「・・・では」
「はい、お恥ずかしながら。
あの子に、辛い思いをさせてしまった・・・父親です」
「では、今の男は・・・」
「あの方に、非は有りません。
有るとしたら、無理に頼んだ私に・・・」
「では、何をなさっていらっしゃったのですか?」
「エリオの前に出るには、まだ心苦しいので。
せめて、してやれる事をと・・・
その為に、遠回しに援助を・・・」
「・・・あの男は、何者ですか?」
「あの方は、私達がエリオと引き離された悲しみに暮れている時、その後のエリオの様子を伝えてくださった方です。
その後、定期的にその様子を送って頂いた次第で・・・
今回は、オークションへの参加条件を満たす為に、手を貸して欲しいと・・・」
「では、捜査協力者と言う事で?」
「はい、そう受け取って貰えれば・・・」
「あの男の名前は、お教え願えますか?」
「? ええ? デュオと名乗られていましたが・・・」
「え? デュオ!?」
「はい、ご存じなかったのですか?」
「い、いえ! まるでそうとは思えなかったので・・・」
「ああ、何時もとは違った格好でしたし・・・」
「あ、あれは・・・デュオの変装だったの!?」
・・・ ・・・
ガジェットを一掃し、帰路に立つヴィータとシャマル。
「あ、ハヤテに伝えるの忘れてた・・・」
「アラ、ヴィータちゃん? 何を忘れていたの?」
「ん? ああ、デュオが変装してココに来てたのを・・・」
「ふぅん、でも、もう問題はないんじゃない?」
「だな、大体は済んだみたいだったし・・・」
・・・ ・・・
ホテル・廊下
そっと人通りが少ない方へと、進み。
一応確保していた部屋へと入る。
後をついて来る様子はうかがえた。
今は、ドアの傍にでも居るのだろうか?
一寸だけ、イタズラ心が芽生える。
取敢えず、変装を解き。
身軽になると扉を開けた。
【なのは姉! ハヤテ姉! 何か用?】
そう呼び掛けると・・・
「え!? デュオ!?」
「な、何でデュオが居るん!?」
驚きを隠せない二人。
【そりゃ、変装してたんだから】
「そ、それにしても・・・」
「・・・あの髭は?」
【コレ?】
そう言って、手に持ったソレを見せる。
「な、何だ・・・」
一寸気が抜けた様子で居ると、フェイトから連絡が入った。
【なのは、ハヤテ。聞こえる?】
【聞こえるよ】
【・・・さっきの男】
【うん、今聞いた。
デュオだってね】
【それと・・・】
臨時収入の件がバレタ!
それで、皆でホテルのバイキングへ・・・
・・・吹っ飛んだ!
ホテルの食料庫から、食料も吹っ飛んだし、臨時収入も・・・ちゃっかり幾らか抜いておいた!
・・・ ・・・
思い描けるがままに、思い浮かぶがままに・・・
・・・ ・・・
木々が生茂る森の中、そこに不釣り合いな三人組。
「お! 来た来た!」
唐突に震え出した山々。
アギトはその谷間から、振動の元を取り出して開いた。
「アギト、如何したの?」
「うん! 臨時収入が入るから、食事を奢ってくれるって!」
「ん? それは?」
「デュオが美味しいモノを食べさせてくれるって!」
「・・・行こう!」
「・・・そうだな、偶には良いか」
そうこうしていると、次のメールが届いた。
「何々? ドレス・コード? 正装している所と、気軽な所の何処が良いかって」
「・・・ドレス・コード?」
「フム、きちんとした格好で無いと入れない所か・・・」
「なぁなぁ、アタシは?」
ボン! キュッ! ボーン! な我が儘ボディを納める服は中々無く、一寸窮屈そうなアギト。
「・・・無理だな」
「? 大丈夫かな?」
「どっちだよ!」
「・・・じゃあ、私は?」
少し派手では有るが、それなりに良いモノを見に着けているルーテシア。
「問題ない」
「おう! 似合ってる!」
更に次のメールが来た。
「んーと? ダンナは、そのままだと絶対アウト?」
「な、何故だ? コレはれっきとした管理局の制服だぞ!?」
「えっと、ゼストは・・・」
ルーテシアとアギトは思い浮かべる。
ずっと一緒に居る間、これ以外のモノを着ていたのかと・・・
「・・・着たきりスズメ?」
「ダンナ、服買いに行こう・・・」
「な! コレの何処がおかしいのだ!?」
人造魔導師の思わぬ副作用か!?
結局、気軽に入れる所で待ち合わせとなった・・・
こんな感じになったかと・・・
早々で悪いのですが、NANOHA式教育的指導=体罰に非ず? だから幾らでも?