魔法少女リリカルなのは DOUBLE STANDARD   作:トータス

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大変お待たせしてしまいました。

それでも待って頂けた方には感謝を。

やる気をガリガリと削るコメントを書き捨てていった方には呪詛を。
お陰で大変迷走したモノとなってしまいました。


アジトでの出来事

 ヴィヴィオにレリックが埋め込まれた・・・

 

 急激な魔力の供給に体を適応させようと、無意識に記憶の奥底で最も魔力の扱いに適した体へと変化した。

それにより、血の記憶、魂の記憶とも言うべきモノが表にも表れている様だ。

 

「これは・・・これが、私、なの?」

 

 突然の事態に戸惑っている女性が居た。

 

【こんにちは、聖王と呼ばれたオリヴィエ。もしくは、ヴィヴィオ。

どちらで呼べばいいのかな?

こっちが知る限りでは、ビビオ姉で良いかな?】

「どういう事、応えて!」

 

 側に立っていた無貌の仮面を被った相手に、咄嗟に掴みかかる女性。

 

「私は、貴方に姉と呼ばれるはずがない! だって・・・」

 

 その先の言葉は出て来ない。

そうであった記憶《=見知らぬ過去の記憶》とそうでなかった記憶《=その体に蓄積された記憶》。そのどちらも正しいと認識している事に、戸惑っている。

 

 そっとその手を取り、軽く揉み続ける。

変化が起きたばかりのその手に戸惑い、力が入らないでいる事を知ったから。

 

【だけど、こっちには有るんだ。

こっちに飛ばされ、それ以前の過去の記憶があるから。

だから、こっちの計画に力を貸してほしい】

 

 黙々と手を動かしながら諭して行く。

 

「黙って! 私は! ママに! ・・・マ、マ?」

 

 片手で頭を抱え、過去と現在が入り混じった記憶を整理し様とする。

 

【それを承知の上で、頼む。手を貸してほしい】

 

 地に付かん程に頭を下げ、頼み込んだ。

それを目にし、関心が惹けたらしい。

 

「何故、そこまでするの?」

【・・・その、家族を助ける為に、前の時は助けられなかったから。

また同じ思いをしない為に、こうしている】

 

 それを聞き、なお尋ねた。

 

「そこまでするのなら、何故(くみ)しているの?」

【このままだと、どちらも禍根を残す。

だから、禍根は全て持ち去る為に、どちらにも与して、何が要らないのかを探してみたんだ。

それで、全てが上手く行く筈は無いと思うけど、それが判ったからには試してみたい】

 

 それを見て、どう思ったのかは判らない。

だが、こちらの言い分位は聞いてくれたのだろう。

 

「なんで、全てを打ち明けてでもそれを止めなかったの?」

【・・・それで止まる位なら、とっくに。

そうするには、もっと時間が掛ったから。

それに、それが理解できるまでには、十年じゃ足らなかった】

 

 暫し考え込み、その意味を探った。

 

「貴方は、何者なの?」

 

 何かを探る様に、目に当たる部分を覗き込んできた。

だから、顔を覆っていた仮面を取り払った。

そこに見えたのは異相の顔。人の様で居て、人に在らざる存在感。人の瞳と、それとは異なる瞳。

 

「その眼は・・・竜の瞳?」

 

 その答えに、顔を横に振った。

 

【人の・・・人だった竜の瞳。

器から零れそうな程に、力を集めた結果】

「貴方は、(ベルカの)王族なの?」

 

 その答えにも、顔を横に振った。

 

【現代に甦った聖王の家族には成れたんだけどね。

今、ベルカは滅び去った過去の事になってる】

「う、そ・・・だって、私はあの戦争を止めようと思って・・・」

【その戦争は終わったんだけどね、その後にまた別の戦争が起きたみたい。

それでベルカの人達はバラバラになったけど、貴女を慕って纏まった】

「そ、そうだったんだ・・・」

【でも、貴女の振るった力は強過ぎた】

 

 ピクリと、その肩が揺れた。

 

【貴女に蘇って欲しいと思われ続けた結果。今、貴女はここに居る。

望むと望まざると・・・

俺も、望むと望まざるとに関わらず、こうなる事を求められた】

 

 その言葉に反応し、こちらを見た。

 

「それで、貴方は・・・」

【だから、自分でどうするのかを選んだんだ。

自分にとっての最善を、どうすれば良いのかを考えた。

有り得ない事だと思うだろうけど、俺は今の時代から十年前に飛ばされた】

「え!?」

【だから、これから起きる事は多少なら分かるんだ】

「だったら尚更!」

【止めなかったのか?】

 

 その一言で、その顔を見て聞けなくなった。

歳不相応な、今にも泣きそうな顔をしていたから。

 

【そうしたら、もう会えなかったから。ゴメンね、ヴィヴィオ姉】

 

 それを聞き、理解出来てしまった。

相手が、今の自分に居て欲しいと望んでいる事を。

過去でもあり、現在でもある、自分自身を待ち望んでくれた事を・・・

 今の自分を肯定してくれている事が嬉しかった。

聖王オリヴィエでもあり、今を生きるヴィヴィオでもある自分自身。

どちらも自分では有るが、見知らぬ他人でもある存在ごと、肯定された。

 

【・・・もう、頼めないね】

 

 踵を返し、その場を立ち去ろうとしたその背中に、声を掛けることを決めた。

 

「・・・待って!」

 

 その背中を咄嗟に引き留めようと、手を握っていた。

さっきまで力が入らなかったその手で・・・

 

「あ・・・」

 

 呆気にとられながら、その手を目にする。

さっきまでは力が入らなかったその手に・・・

 

【手は、もう大丈夫みたいだね】

「ま、待って。その・・・私は、何をすればいいの?

・・・何をしたら、いいの?」

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 にんまりと、悪い笑みを浮かべる相手がモニター越しにその様子を見ていた。

 

「ふ、流石は私の孫だ」

「ふ、流石はドゥーエ姉様の子供なだけはありますね」

 

 同じタイミングで似た様な事を口にする二人。

 

「はぁ・・・二人とも、こんな所で何をしてるんです?」

 

 ウーノは照明を暗く落とした部屋の明かりを元に戻し、二人の様子を呆れた目で見ている。

 

「ん? 何、説得の具合を見たくてね」

「え? 何って、《洗脳》教育の成果を・・・」

「・・・余り褒められた事では無いと思います」

 

 呆れつつもしっかりと記録しているウーノ。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 デュオはクアットロが居る部屋を訪れた。

幾つかのシリンダーが並ぶ部屋で、その中の一つに見知った顔を見付けた。

 

【クー姉、ギンガをどうするの?】

「デュオ、前に言ったわよね?」

 

 そう言われて思い出した。

 

【クアットロ姉様?】

「・・・まぁ、いいわ。サーティーンだったら、教育(洗脳)が終わり次第、私達と行動を共にして貰うわ」

【へぇー。それで、何か変えたりしたの?】

 

 そう言って何気に目を逸らしつつ聞いてみた。

流石に意識がない相手をまじまじと見るのははばかられる。それも、裏切る立場にいるのだから、尚更に。

 

「そうね。チンクちゃんが仕留めるまでに、一寸手間取ったみたいだから、ダメージが幾らか気になるかしら。

でも、取れた腕も固有武装の戦闘用に換装したし、前よりは強くなっているわ」

【意識は?】

 

 それを聞き、ちらりとモニターに目を移して答えた。

 

「まだもう暫くは掛るわね。気になる?」

【まぁ、元相棒だったし、ね】

「あら、これからは私達の仲間になるのよ?」

【それでも、一寸複雑かな?

クー姉は、戸惑わなかったの?】

「あら、デュオが現れた時の事?」

【うん】

「そうね、一寸驚いたわ。あのドゥーエ姉様の子供と名乗る相手が現れたんだもの、驚かない筈はないわ。

それも、十年後の未来から」

【でも、割とすんなり受け入れてくれたよね?】

「嘘偽り無く、貴方は私達の家族なんだから。受け入れない筈はないわ」

【疑ったりは、しなかったの?】

「デュオは間違いなく、ドゥーエ姉様の子よ。それだけは確かだもの。

それを疑う必要は有るのかしら?」

【・・・嘘吐き(ライアー)だけど?】

「その嘘に騙される位には、デュオはドゥーエ姉様の事を引き継いでいるって事よ」

 

 そう言って、黙って背中から抱き締められた。

肩から首に回された腕に手を掛け、その温もりを実感した。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 さて、そろそろ起動しないと・・・

 

 オリジナルのアーマード・デバイス・ブリアレオスに、更に増設装甲用デバイス・ギュエスを被せる。

 

 管理局では、量産・簡易型の開発の為に性能・諸経費を大幅に削減させたモノを開発しようとしていた。

 

 追加増設の為、元々の体格より大きくは成るが、それにより装甲・通信・索敵・火器・機動性能の大幅向上。

処理能力もそれに伴い増幅された。

 ウーノ姉が居ない今、その代りの代替要員としてその役目を果たす。

 

 リモート・デバイス・コットス起動。

効率性を無視すれば、最大で五十機を個々に稼働させる事も可能。

 最高の状態(コンディション)にしてで有れば五機。

その目を通し、見た。

 

 ん?

ああ、来てたんだ・・・

 

 そこには、ヴェロッサの無限の猟犬(ウンエントリヒ・ヤークト)が見えた。

 

 外からの入り口に、半透明な犬の如きモノが見え隠れしている。

その相手にレーザーを照射しつつ、可視化出来る様、照明の設定を弄る。

 

【侵入者発見、既に取り囲まれてる】

 

 

  ・・・   ・・・

 

 

隠された入口・外部

 

 崖の裂け目に佇む男女。

スーツを着た男の足元には、魔法陣が描かれ、絶えず動いている。

対し、女の方は修道服に身を包み、何やら裂け目の奥を伺っている。

 

「!?」

「・・・どうしましたか? ロッサ」

 

 スーツの男を気遣うシスター。

 

「い、いや、急に照明が・・・

不味い、気付かれた!」

「何があったんです!?」

「・・・解らない、急に照明が点滅し出したかと思ったら・・・

僕の猟犬達がハッキリと見える様に」

「ならば、相手に対策を取られたと言う事ですね」

「警備が来たみたいだね」

 

 周囲の茂みから、裂け目入り口から、無数のガジェットが出現する。

 

 それを迎撃するシスター!

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 アジト入口にてヴェロッサ、シャッハと合流し敵アジトへ突入したが、それぞれが相手にすべき相手や罠などで分断された。

 フェイトは二人とはぐれ、通路を奥へ奥へと進む。

その先で待ち受ける相手。

 

【そこで止まって貰えないかな?】

「誰!?」

 

 無貌の仮面と思われる物を被った男。その姿には見覚えがあった。

暴徒と化したならず者どもを、いとも簡単に拘束してのけた手腕。

 

【ナンバーズ・Ⅱ´。今は無職で、ここで自宅警備員を言い渡されてる】

 

 思わぬ事を言われ、困惑するフェイト。だがなすべき事は忘れない。

 

「何が目的で、こんな事に手を?」

 

 フェイトは警戒を解かず、睨みつける様に言い放った。

 

【こっちの目的と合致するから】

「その目的は、何?」

【・・・親孝行、かな? 家族の為に働いてる】

「それがどんな事なのか、判って言ってるの?」

【うーん、それを言われると・・・反論できないんだけどね】

「なら。今からでも遅くは無いから、投降しなさい!」

【えー? そうなったら多分、ケサレチャウ】

「そんな事は決して無いわ。私が、執務官たるフェイト・T・ハラオウンが保証するわ」

【・・・でも・・・】

 

 それを聞き、一寸気持ちが揺れ動く。

 その様を見て、交渉する価値があるのではとフェイトは考えた。

 

「私も協力する。貴方程の腕があるのなら、管理局は歓迎するわ。

考えては、貰えないかしら?」

【・・・ゴメン。これはずっと前から、十年前のあの時から、もう決めてるんだ。・・・フェイトママ】

「え?」

 

 そんな事を言われ、戸惑いを隠せないフェイト。

 

【ゴメン。謝っても謝り切れない。赦しては、貰えない事だから。

それに、笑顔のまま撃たれそうだしね。・・・なのはママに】

「・・・何を、言ってるの?」

【ゴメンね】

 

 そう言うとフェイトの背後の方からトーレが現れ、口を挟んだ。

 

「いい加減、茶番はお終いにしなさい」

【今、良い感じだったんだけど・・・】

 

 反対、正面の奥から、

 

「仕事を開始します」

【セツ姉、固いよ】

「これが仕様です」

 

 間髪いれずに返事が返って来た。

 

「フェイトお嬢様、我々の元へ降って頂けますか?

貴女は、元々は我々の側の人間の筈です」

 

 トーレのその呼び掛けに対し、

 

「私は、時空管理局本局執務官。フェイト・T(テスタロッサ)・ハラオウン。

私は、貴方達広域次元犯罪者とは違う! 私は、時空世界に平和をもたらす為に貴方達を逮捕します!」

「フェイトお嬢様、貴女は勘違いをしている。

貴女は、我々の家族の筈です。些細な行き違いは有りましたが、義母(プレシア)様の娘で在られる筈です」

「な、どうして・・・」

「我々は義母様を、あの時の庭園からお救い申し上げました」

 

 その事から、フェイトの中で幾つかの事柄が繋がった。

 

「だ、だったら、デュオは・・・」

「あれは、仕方のない事です」

 

 トーレはそっと目を逸らし、目を合わせない様に言葉を続ける。

 

「アレは我々に逆らってでも、事を為さんと行動した結果です」

「敵対したら一切容赦しない事はお互いに承知していた。

それで負けたのなら、それまでの事。ただ弱かっただけ、無駄な事をした」

 

 セッテは事実を淡々とした様子で口に出した。

 

【本当に、容赦してなかったよね】

 

 それを傍で聞く者としては、容赦なく傷口を抉られる形となった。

それを聞き、

 

「・・・無駄じゃない。無駄だった事なんて、無い!」

 

 毅然とした態度、気丈な様子でこちらを見据えて来る。

 

「それを、ここで証明してみせる!

バルディッシュ! ライオット・フォーム!」

《Thunder Arm》

 

 トーレはその態勢を見て、説得は不可能と見た。

病み上がりの体を押して戦闘をさせるつもりはないのか、

 

「・・・下がっていろ」

【でも・・・】

「下がって」

 

 セッテも同意見なのか、後ろへと押しやられてしまった。

 

「言う事を聞きなさい」

 

 有無を言わさぬ断言で以てそれ以上の言葉を遮った。

そして、戦闘は始まった。

 

 高速戦闘が繰り広げられる。

辛うじて目で追う事は出来るが、それに参加する事は難しい。

術式《=雷光石火》を使えば可能だろうが、今はそれを使う事は禁じられた。

怪我が治りきっていない事に加え、負担が大きいからと。

 

 二人掛りで取り押さえようとするが、流石に力の差、目的が違うからか勝手が違う様だ。

セツ姉が弾かれ、地に叩き付けられた。

トー姉も息を切らせ、動きが止まってしまった。

フェイト姉も二対一では流石に堪えたのか息を切らせている。だが、構えを解く様子もなく気迫に押されている。

 

【トー姉、セツ姉。出るよ】

「待て!」

「・・・まだ、やれる!」

 

 無理にでも戦闘を再開させようとするトーレと、スローターアームズを支えに立ちあがろうとするセッテ。

 

【まだ慣れないけど、IS発動。Lier arts(ライアー・アーツ)=嘘吐きな術」

 

 それで何が変わったのか、フェイトには判らなかった。

ただ、その姿が薄れ、消え去るまでは・・・

 

「な、何? 何処に・・・」

《マスター、相手を認証出来ません》

 

 バルディッシュのその言葉で、隠蔽(ステルス)系のスキルを使われたと判断。

ならばと周囲の変化を見逃さない様に目を凝らし、耳を澄まして身構える。

 

 カツ カツ カツ カツ・・・

足音だけが、辺りに木霊する。

 

「セッテ、迂闊に動くな。今動けば邪魔になってしまう。何をするつもりか、解からないぞ」

「分かった」

 

 変化は幾つかあった。

戦闘によって生じた前方の瓦礫から三条の痕がザックリと抉られ、消えた。

 

 それが右へ左へ、前へ後ろへ。目前の足元を抉られた時や手近な場合は横薙ぎにザンバーを振るったが、何の手応えも残らなかった。

 その直後、ザンバーの腹に三条の(きず)が刻み込まれた。

 

「な!?」

《リカバリィ=補修》

 

 即座にその疵は修復されるが、間を置かずに次々に疵が増える。

その都度補修されて行くが、それすら追い付かずに削られて行く。

削り切られる前に何とかしようと周囲を横薙ぎに薙ぎ払うフェイト。

 

 そして捉えた。いや、捉えられた。

振り切った所でザンバーの腹を貫かれ、縫い止められた。

 

「あ、あー、あー。へぇー、こんな声になるんだ」

 

 そんな事を呟きながら、消えた時とは逆にその姿が徐々に現れた。

その声は、声変わり前の幾らか高い声だった。

 

 咄嗟にバルディッシュを手放し、その場を離れようとするが、手は張り付いているかの様に離れない。

 

「な!」

 

 何故か、体の自由が利かないフェイト。

拘束魔法を使った形跡は無く、ただ爪が突き立っただけであった筈だ。

 

 その手を見ると、肘の辺りまで石化していた。ザンバーに至っては完全に石化し、重石となった。

更には足元も固められていた。

 

「終わったのか? 随分時間が掛ったな」

 

 唐突にトーレは口を開いた。

 

「まぁね。削りつつ埋めて、変質させてたから時間が掛った」

「具合は?」

「んー、まぁまぁ?】

 

 途中から声が念話に置き換わった。

 

「・・・切れた様だな」

【これから慣らせばいいのかな?】

「問題無い」

「な、何が・・・」

【ゴメン、騙し討ちさせて貰った。

暫くは動けない筈だから、大人しくしててね。ジーチャンからは無傷でって、念を押されてるし・・・姉達には、怒られるかな?】

【トー姉、セツ姉、後はお願いしても良い?

外を片付けて来るつもりだから】

「ああ、行って来い。気を付けてな」

「任された。気を付けて」

【ハァイ! じゃ、行って来まーす!】

 

 それだけ言い残し、その場から消えた。

 

「クッ、私をどうするつもり!」

 

 フェイトは何が起きたのか、状況が把握出来た。

周囲の削跡から、別の魔力が生じていた。

それにより魔力を変質され、石と化す事で動きが封じられていた。

 

「フェイトお嬢様。今は石化の毒によって体の自由を奪わせて頂きました。

暫し不自由をさせて申し訳ありませんが、これからの戦いを見届けて頂きたい」

「あの男は、何者なの?」

「それには私が答えよう」

 

 スカリエッティがフェイトの前方の通路から現れた。

 

「ドクター。宜しいのですか?」

「お、お前は!」

 

 視界の端に捉えた男の姿を見て、憤りを顕わにするフェイト。

 

「初めまして、私がお探しのジェイル・スカリエッティだ」

「よくも、私達の・・・を!」

「世界は在るがままに、そこに在るものだと思うが?

それがどうなるかは、そこに居る者次第だ。だから私が此処に居るのだから、私がどうにかしても構わないと思うが?」

「個人の思想で如何こうされてたまるか!」

「クックック、手厳しいな。これでも私は君の親に当たるのだがな」

「何を!」

「君が生まれる為の技術を開発したのが私だという事だ」

「・・・お前を親などと、認めるつもりは無い!」

「おやおや、そう簡単には認めて貰えないか。

あの子の時は、いとも簡単だったのだがなぁ」

「ドクター。あの時はまだ幼かったからでは?」

 

 セッテが口を挟んだ。

 

「ふむ、そう言えばそうだったな。だが、お前達もいとも簡単に認めた筈だが?」

「そ、それは・・・」

 

 トーレは顔を赤くしながら口篭った。

 

「・・・何の話をしているの?」

「ん? さっきフェイト嬢を相手にしたモノだが? デュ【「「ドクター」」】 ン、ン!」

 

 途中、口が滑りそうになり、複数の抑止が入った。

 

「私の、娘の子。孫だが?」

 

【ジーチャーン!】

 

 放送を使っての通信が入った。

 

「な、何だ?」

【アレ、貰って行っても良いかな?】

「あ、ああ、アレか。構わないとも! 余っているから存分にな!」

【あと、余計な事は言わないでよー!】

「はっはっは! 何を言っているのやら!」

【・・・ウー姉、トー姉、セツ姉、言わせないでね】

【分かっているわ】

「任せろ」

「任された」

 

 それを最後に通信は切れた。余り信用出来ていない様だ。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

思い浮かぶがままに、思い描けるがままに・・・




続きはまた暫く掛りそうです。


お遊び・チラシの裏側
 魔法少女リリカルなのはINNOCENT

JS商会=割と古参のイタリア系大手貿易企業
 後ろ暗い噂もあるが、ある時から一転、健全な経営を目指し始めた謎の会社。
スポンサー企業。


ジェイル・スカリエッティ 商会会長
 孫に駄々甘な孫馬鹿ジイサン。はた迷惑な発明家?
かつてロールプレイ系オンラインゲームにて、「伝説の邪悪なる大悪党」の名で呼ばれるほど課金アイテムを駆使する実力者? ある者達《自活系ネトゲ廃人》からは尊敬の眼差しを、ある者達《ニート系ネトゲ廃人》からは嫉妬に満ちた眼差しを送られる。

ウーノ
 父親の暴走を止めようとするも諦め、せめてその副産物である発明品の技術・権利を活用して会社を大きくした貢献者。

ドゥーエ
 一児のシングルマザー。モデル・女優業。あちこちに仕事で出掛ける事が多く、子供を実家に預けて活躍中。
多くの男性を魅了し、結婚を持ち掛けられるがするりとかわしている。
子供が気になり、スケジュールが詰まっているにもかかわらず良く短期間《=数時間だけ》だが帰省する。

トーレ
 しっかり者のお姉さん。姉共々モデルとして活躍中。アクションスタント女優なども兼ねている。
同性のファンが多い。

クアットロ
 うっかり者のお姉さん。デイトレードで利益を得ているが、偶にそれ以上の損失を出してしまったり。
割と直に挽回していたりする。利益に関しては今の所はトントン。
姉達のスケジュール管理、移動の手配などを一手に引き受けている。

チンク
 面倒見の良いお姉さん。後ろ暗い相手から家族を守る。
趣味の副業としてバー・Rumble Detonator(ランブル・デトネイター)というダーツバーを経営。
よく雷鳴が轟く? 即座に閉店したりするが、店の内外のインテリアに弾痕が刻まれたりするのは、気のせいである! 店内に焦げた跡があったり、キナ臭いのも気のせいである! ちなみに店の入り口には「火器厳禁」の札が下げられている。
守られている様子はないが・・・

セイン
 何を如何した事か、修道女になる! と言いだして家を出たが、修道院生活が厳しかったせいか偶に帰ってくる。でも、また頑張ると言って修道院へと帰って行く。
ランブル・デトネイターにて料理の腕を揮っている事も多い。

セッテ
 某喫茶店《=翠屋》にて甘味に魅せられ、知る人ぞ知る移動喫茶Slaughter Arms(スローター・アームズ)を経営。
接客は向いていないが、その味は折り紙つき!
その日その日の気分によって場所を変える為、神出鬼没の幻の店、と言われている。
まれに、その店にイチャモンを付けたり軟派な輩も表れるが、何事もなかったかの様に続けている。
裏にはとても見せられないモノが転がっていたり? 移動後、発覚するものの、誰しも黙して語らず。
そのまま変質者として通報される?

オットー
 普段は姉の店、ランブル・デトネイターにて、執事姿でバーテンダーを務めている。
スローター・アームズの方でも、幻の執事喫茶としても有名?

ノーヴェ
 姉の店にて、ウェイトレスとして働く姿が見受けられる。その姿に魅せられる不埒な輩には、文字通りの鉄拳が炸裂。
ローラーブレードを履いた状態で勤務。

ディエチ
 トップアスリート。射撃・アーチェリー・エアピストルなど、数々の競技で活躍中。狩猟免許持ち。
獲物は主に姉の店にて消費される事も?

ウェンディ
 モータースポーツ選手。あらゆる乗り物を乗りこなし、様々な大会に参加している。
ちなみにレース編みとサーフィンが趣味。

ディード
 戦うメイドさん。常に帯刀。姉の店を手伝う事も。
オットーに手を出す輩には、後ろ暗くなる? それも魅力的だと、ワザと手を出す客も増加中?


デュオ
 園児。母親に会えないのは寂しいが、それ以上に構ってくれる相手がいるから寂しくなんて、ない! と強がっている。偶に会いに来てくれると泣いて喜ぶ。

アバターはカースアーマータイプ、別名=チートタイプ? と呼ばれる事が多い謎のタイプ・・・らしい。
強固な防備にほぼダメージが通らない。割と良く吹き飛ばされる。
バフ・デバフ機能満載。
中遠距離攻撃の類は不得手で皆無。対策は、オブジェクトを掴み放り投げる事。

パーソナルカードは、C+の地属性。

デバイスは全身甲冑。全身を覆い隠し、姿が分からない。ゲーム中は脱ぐ事が出来ないカースタイプ=呪われた装備? などと噂される。
ゲーム中も突飛な行動が多く、バグキャラ扱い? 本人は気にせず楽しんでいる。


JS商会地下に設置されたシミュレーターから、勝手に操作して遊んでいる。

 主にステージに山を作り出したり、城を立ててみたり?
それも他のプレイヤーが対戦しているさなかに乱入《=意味は分かってない》しての、本人曰く砂遊び・・・
誰も居ないからと遊んでいると、逆に乱入される事も・・・
 よく蹴散らかされる。消し飛ばされたりも・・・
そんな相手には、ビルを丸ごと投げつけてみたり?


お遊びなので、続くかは気分次第となります。
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