平凡魔導士の下剋上   作:東雲 颯

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校長は背後から錆びついた剣を冬真に差し出した

「…嫌がらせですか?」

「違いますよ〜?今、冬真さんは剣が折れて使える武器が無いではありませんか〜」

そう、冬真はこの前の魔物との戦いであらかじめ貰っていた剣が刃こぼれして使い物にならなくなっていた。

「でも、さすがに武器がないからってこんな錆だらけの剣なんて…使えるんですか?」

そう言うと校長は少し悩んだ後にこの剣についていろいろ話してくれた

「そうですね〜…今の冬真くんでは使えませんね〜。ただ、この剣は冬真くんにしか使えない剣でもありますからね〜」

冬真はわけわからずに聞き返す

「えっと…今の僕は使えないのに僕しか使えないって矛盾してません?」

「まー今は…ですからね〜」

意味ありげに言う校長を見て、ひとまずその剣をもらえことにした

「まー錆びてはいますけどとても頑丈なので折れたりはしませんよ〜」

「なんか信じられません…」

その剣を鞘にしまい、冬真は屋上を後にする。校長はさよなら〜と手を振っていた


母の思いとお坊ちゃん

僕は今、問題に直面している。その問題とは…

 

「親に言ったら絶対に怒られるよなー…女の子と一緒に暮らすなんて…」

 

その問題とは、バトルパートナー同士のルールの事だ

バトルパートナーはいつでもそばにいないといけない。これがそのルールだ

 

「てゆうか…そもそも男女のバトルパートナーとかありなのか?」

 

そこが1番の気になるところだ。

バトルパートナーは一緒にいないといけないというのが異性でも良いのだろうか…それだけが疑問である

 

「大丈夫ですよ〜?異性だろうとパートナーはパートナーですからね〜」

 

「校長!?」

 

突然どこから現れたのかわからないが僕の後ろに五十嵐校長の姿があった

 

「で、でも…ほら、思春期だし!何かあってからじゃ遅くないですか?」

 

「大丈夫ですよ〜。信用している人しかバトルパートナーにはなれませんから〜」

 

そうゆうことではない気が…冬真はもういいですと、話しを切った

 

「じゃあそろそろ帰りますね?」

 

「あ、ちょっと待って下さ〜い」

 

校長は背後から錆びついた剣を冬真に差し出した

 

「…嫌がらせですか?」

 

「違いますよ〜?今、冬真さんは剣が折れて使える武器が無いではありませんか〜」

 

そう、冬真はこの前の魔物との戦いであらかじめ貰っていた剣が刃こぼれして使い物にならなくなっていた。

 

「でも、さすがに武器がないからってこんな錆だらけの剣なんて…使えるんですか?」

 

そう言うと校長は少し悩んだ後にこの剣についていろいろ話してくれた

 

「そうですね〜…今の冬真くんでは使えませんね〜。ただ、この剣は冬真くんにしか使えない剣でもありますからね〜」

 

冬真はわけわからずに聞き返す

 

「えっと…今の僕は使えないのに僕しか使えないって矛盾してません?」

 

「まー今は…ですからね〜」

 

意味ありげに言う校長を見て、ひとまずその剣をもらえことにした

 

「まー錆びてはいますけどとても頑丈なので折れたりはしませんよ〜」

 

「なんか信じられません…」

 

その剣を鞘にしまい、冬真は屋上を後にする。校長はさよなら〜と手を振っていた

下駄箱に行くと、そこには亮太が寄りかかって立っていた

 

「おう、遅かったな?どーした?」

 

「いや、なんでもないよ」

 

そう言うと、亮太はふーんと言った後に思ったことを話し出した

 

「どうせ水城さんだろ?」

 

「そ、それは…」

 

図星をつかれた冬真は動揺が見られる、それを見た亮太はさらに鋭く

 

「まさか水城さんが選んだパートナーがお前とな…驚いたぜ」

 

「なんだよそれ…俺だって多少は動けるかんな!魔物も倒したし!」

 

亮太ははいはい、と返事をした後に冬真に質問をした

 

「なー?お前特待生ってことは、魔術も剣術も素人なんだよな?」

 

「うん、そーだよ?だから?」

 

その返事を聞き亮太はますます何かを疑問に思ったようだった。

しばらくして亮太が口を開いた

 

「なんで水城さんはお前を選んだのかな?他に強い人いるだろーに」

 

「そんなの俺が1番知りたいっての」

 

全くその通りだ。理由はただ話しやすいってだけしか聞いていないし、男と一緒に暮らすなんて普通は嫌だろーに

そんな風に思っていると亮太が思ったことを口にした

 

「お前ってさ、まさかエクストラ魔法が使えるとか?」

 

「いや、そんなの使えてたら特待生として入学なんてしてないよ」

 

さすがに疲れた冬真は、無理やり話を終わりにするとスタスタと家に向かった

そして家の前…

 

「…親に言わなきゃな…どーしよー」

 

冬真は不安で不安で仕方がなかった。

 

冬真は、母親と二人暮らしをしている

父の職業は教えてもらえなかったが、冬真が10歳の頃に死亡したのだ

それから母は女手一つで冬真を育てた分優しい反面、ダメなことはダメだと叱ってくれるよき母だ。

 

「…女の子と暮らすなんてダメって言われるよな…でも言わないとな」

 

冬真は、よし!っと気合を入れ母のいるリビングに向かった

 

「母さん!話があるんだけど…俺、学校でパートナーを作らないといけないんだけど、その相手が女の子でさ…そのこと暮らさなきゃいけないんだけど…」

 

「…あんたはその子のこと、どう思ってるの?」

 

冬真は、意外な返答にすこし戸惑っていた

 

「…良い人だと思う…それに…」

 

「それに?」

 

「…」

 

冬真は、好きだ…と言おうとしたが、彼の過去がその言葉に重りをつける

 

「でも、実はまだ悩んでるんだ…なんで弱い俺なんかと組むのかとか、俺はその子の足を引っ張るんではないのかとか…」

 

「…それは、冬真が平凡人間だから?」

 

「!?」

 

まさか実の母から言われるとは思ってなかったのか、かなり驚いている

 

「平凡だから自分じゃダメだと思ってるの?」

 

「うるさい…」

 

「平凡だから足を引っ張るんではないかと思うの?」

 

「うるさい」

 

「平凡だから…」

 

「うるさいって言ってるだろ!」

 

初めて親に対して怒った。生まれて初めて親に対して暴言を吐いた

 

「…ひとつだけ言うわ」

 

そう言うと、母は冬真にかけよった

 

「あんたは昔から平凡人間と言われてきた。それに悩んで苦しんでるのも知ってた、でもねこれだけは言える」

 

母は冬真を優しく抱きしめた

 

「冬真は、私とお父さんの息子よ。他の人から見たら平凡でも、私たちから見ればあなたは他の誰よりも素晴らしい子供よ?だからもっと自信を持ちなさい」

 

冬真は母からのその言葉がとても嬉しく感じた

母はそう言うと話を元に戻した

 

「なら約束して?その子を絶対泣かせないって。泣かせるようなことをしたら容赦なく家に連れ戻すから!」

 

「…ありがとう…母さん」

 

そう言うと、母は生活用品の準備をしなさい!とオッケーをしてくれた。

その夜は冬真にとって忘れられない出来事になったのは間違いないだろう

 

そして次の日の朝、朝食を食べて準備を終えた冬真はいつものように家を出る

 

「行ってきます」

 

「行ってらっしゃい…」

 

冬真はそれ以降後ろを向かなかった。

きっと、母は泣いているとわかったからである。

これからは冬真と母親は別々に暮らすのだから親としては寂しいだろう

それから冬真はもう通る事のない道を惜しみつつ学校を向かった

 

「…てか、惜しむも何も、まだ一回しか通ってないからなんとも思えないな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学校に着き、教室に行くとそこには昨日と同じ水城のすがただけがあった

 

「おはよう!親に話してきたよ!オッケーだってさ」

 

「そっか…よかった!ならこれから私たちはパートナーだからよろしくね!」

 

「あぁ!よろしくな!」

 

そう挨拶を交わした。

これからはパートナーとして、いつでもそばにいられるのだから冬真にしては結構嬉しいことだ

そんな時だった

 

「君が特待生の桐生冬真くんか。話には聞いていたが、なんとも弱そうな男だな…平凡人間さん。」

 

ガラッとドアをあけて入ってきたのは、どこかお金持ちのお坊ちゃんみたいな感じの男だった

 

「しかし、なぜ水城さんが君なんかを…僕の方が断然良いはずなのに!」

 

冬真もすこしイラついたのか反論する

 

「ふーん、さては君、水城にパートナーになろうと誘って断られたのか?」

 

「な、なんだと?この僕を愚弄する気か!お前ごときゴミ虫が私に勝てるとでも思っているのか?」

 

「そのゴミ虫に水城を取られた気分はどうかな?」

 

冬馬は挑発を続け、相手はそれにまんまと乗せられていた

さすがに、見かねた水城が止めに入る

 

「ちょっと2人とも!いい加減にして!」

 

「あ…ごめん」

 

冬真は冷静を取り戻すが相手はかなり怒っていた

 

「ぐぬぬ…いいだろう、なら今度模擬戦をしよーじゃないか!」

 

「言わせておけば…いいぞ!その勝負受けて立つ!」

 

「え!?ちょっと待っ…」

 

男はニヤリと笑いながら、決定っとつぶやいた

 

「勝負内容はこちらで決めさせてもらう!もちろん勝った時の条件も飲んでもらうからな!」

 

そう言うと男は笑いながら教室を出て行く。

 

「なんだあの男…ムカつくやつだな」

 

「…どーしよ…」

 

冬真は水城の様子がおかしいことに気づく

 

「どーした?何か問題でも?」

 

「大有りだよ〜…」

 

水城の様子を見るにかなりまずいことらしい

 

「この学校の模擬戦のルールは知ってる?」

 

「え?…いや、全く」

 

「この学校の模擬戦のルールは、勝負に負けたものは言われたもの、もしくは言われたことをしなきゃならないの…」

 

「…え?てことはさ、もし負けて水城をあいつのパーティーにって言われたら…」

 

水城は小さく頷く

 

「えー!ごめん!本当にごめん!」

 

「いいよいいよ。決まったものは仕方ない!私が君の手助けをするから任せてよ!」

 

冬真は自分のした問題に頭を抱えた

 

「じゃあ、まだ時間もあるしすこし修行してくるね!」

 

そう言うと水城は急いで教室を出て行った。

1人になった冬真は嘆いていた

 

「くそ…俺のせいで…水城に迷惑をかけてしまった」

 

冬真はすこし考えてあることを決心する

 

「いつまでも守られるだけじゃ嫌だ!俺も修行して強くなる!」

 

その日から冬真と水城の修行がはじまる

 




どうもみなさん!東雲颯です!
今回の平凡魔導士の下剋上では、母の思いと平凡という理由でネガティブに考えてしまう冬真のことや、パートナーになれたのに、邪魔するキャラの登場話になってます
次回は水城や土門や校長に協力してもらいながら修行する話にしよーと思います!そして、やっと担任が登場します!またバトルがないですが次の次の話ではバトルメインの話になりますので待っててください!
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