東方黒刃記   作:蛹クヌギ

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第1話「終わりを告げるナイフ」

 「ここは…どこだ…」

 黒い衣を纏った少女はただ河を流れていた。ここがどこかわからないまま。

 「私は…なにをしていた…」

 少女は自分に問いを投げる。しかし、帰ってきたものは『無』だった。

 「私は…だれなんだ…」

 少女は三度問いかけた。だが、この問いは誰かによって遮られた。

 「おやおや、三途の川(ここ)に生で人がいるとは。生は刺身とビールだけで十分なんだが…」

 その声の主は小さな船に乗り赤い髪を二つにまとめている。しかし手に持っている物騒な鎌はまるで死神のようだ。いや、実際に船主は本物の死神である。

 「アタシは小野塚小町、ただの死神さ。ここで魂たちを案内しているんだが…魂以外のものが流れてくることは今までなかったんだけどねぇ、アンタ何か知ってるかい?」

 小町は頭をぽりぽりかきながら黒い少女に問いかけた。

 「私がわかるわけないでしょ…なにも分からないんだから…」

 少女は小町のことを睨み答えた。

 「だよなー。万策尽きたー。どーしよ、映姫様になんて報告しようか…よし、報告する内容考えるために今日は飲むか!」

 小町はのんきに伸びをして船に乗せてある酒瓶をとりだす。

 「あんた死神だろ?めんどくさいならその鎌で私を殺せば楽なんじゃない?」

 黒い少女は船によじ登り小町の向かいに座る。小町はそれを聞いて酒を噴き出す」

 「バッカ!おま!冗談じゃない!!なんで殺すんだよ!第一すべての人間が死神に対して誤解している!」

 小町は酒を器によそい一気に飲み干し続きを語る。

 「いいか、死神イコール生きてるのを殺すイメージがあるけど死神は絶対に殺しはしないんだ!魂をあるべきところに送る、それだけ!わかったか!」

 小町は酒瓶の残りを一気に飲み干し落ち着く。この様子だと何回も同じようなことを聞かれたのだろう。だが、黒い少女は疑問が残っている。

 「なら、その鎌は何だ?殺さないのに何で持っている?」

 「これか?ただのシンボルさ。アタシが死神ってわかりやすくするためのね」

 小町は鎌をなでながら答えた。その顔はなぜか嬉しそうだった。だが、少女はそんなの無視して船に乗せてある小町のつまみを貪っていた。

 「おいこら!人に話振っといて無視するな!しかもアタシのつまみ喰うな!!」

 つまみは半分ほど食われ半泣きの小町。なお少女は満足のようだ。

 「それで、私はその映姫て人のところに連れて行くの?」

 「あー…どうしよ?映姫様に報告が一番正しいと思うけど一番めんどくさいんだよな~。できれば面倒ごとは避けたい。」

 「待て、私は今なにも分からないからその人に報告してくれ!てかそれ以外他に方法あるのか?!」

 「ゴメンあるんだわ。しかもいっちばん楽な方法」

 少女にはわからなかった。もしかしたら映姫という人のとこに行く前に元いた場所に戻してくれるのか。それとも自分の問いの答えを教えてくれるのかと期待した。そして小町は立ち上がり鎌で少女の座っているところを囲うように線を書く。

 「はじめからアタシの能力使えばよかったわ~」

 「能…力?というかこの線は?」

 だが、少女が問いかけている間に床がいきなりなくなり真下に森が現れる。少女はなんとなく理解した。これは自分にとっては一番めんどくさいことだと。

 「ま…待て!あんたまさか右も左もわからない私を変な場所に送るつもりじゃぁ…!!」

 小町はそんな必死な少女を見て笑顔で手を振り、

 「『幻想郷』一名ご案内~♪」

 そして少女は森に落下し始める。

 「おぼえてろよぉ職務怠慢でボインな酒豪女死神ぃ!!!」

 「黙れつまみ泥棒の漂流物がぁ!!あたしの楽しみを奪った代償に苦しめ!!」

 流石死神、やることがえげつない。少女は小町が作った穴から落下し、幻想郷と呼ばれるところの森へ落とされ意識を失った。

 

 「ここは…どこだ…」

 再び目を覚ました少女は河にいたときと同じ問いかけをする。だが、目に見えるものは建物の天上だった。意識を失う前、森に落とされたのに目覚めた場所は室内。当然疑問に思う。少女は周りを確認するために上体を起こし部屋を眺める。その部屋は素人目でもわかるほど豪華なものだった。ベット、カーペット、壁画、さらに小物まで、全てが高級品だ。

 「なんだここは?どっかお偉いさんの屋敷か?それにしても…なんだ?なんか懐かしい感じのにおいが微かにする…」

 少女は部屋の匂いを回でいるとドアが開いた。

 「おや、お目覚めですか?」

 ドアからはこの館のメイドが現れた。手には起きることをすでに知っているかのように食事と着替えを持っている。

 「あなたをここまで運ぶのは大変でしたのよ?森の真ん中でびしょ濡れで倒れていて。しかも一週間眠りぱなしでしたよ」

 少女が聞こうと思っていたことの一部をメイドが先に答えた。

 「申し遅れました。私、紅魔館でメイドをしている十六夜咲夜といいます。」

 咲夜名乗るメイドはベットに腰を掛け、少女に自然な笑みで握手を求める。

 「私は…すまんがいろいろ忘れてしまったようで名乗る名前がない。」

 少女は簡単に今までの事情を咲夜に話す。と言っても小町との出会いはほぼ省略した。

 「なるほど、記憶喪失、ですか」

 「あぁ、だから自分が誰で、なんでここにいるかわからない。」

 咲夜は手を引っ込め顎に手を添えて考える。

 「こまりましたね…記憶喪失ですか…でも、忘れてしまったのはあくまで自分のことだけなんですか?」

 「…確かに、自分のことだけ…かも?それもよくわからない…」

 「そうですか…ところで、お体の方に異常とかありませんか?」

 少女は体中を触ってみて痛みがあるかどうか確かめるが特になかった。

 「体は全然大丈夫」

 「そうですか。それはよかった」

 だが、咲夜のその言葉はなぜか感情がこもってなかった。それには少女も気が付いた。一瞬固まっている間に咲夜はベットから降り、少女から離れた。

 「それでは、死んでください」

 咲夜は少女にナイフを向けてそう言った。少女は耳を疑った。だが、逆に確信もした。さっきの咲夜の感情のない言葉は殺意だ。だが、ナイフは一本、相手は正面。マクラや近くの小物を盾にするか回避するかのどちらかはできると少女は思っている。投擲される瞬間をうかがうため、相手から目をそらさずに見据える。だが、ほんの一瞬、本当に一瞬、瞬きをした。それだけだったのに部屋の空間という空間に何本ものナイフがあった。

 「な…なんだこれ?!」

 少女には理解できなかった。瞬きするまでずっと咲夜を見ていた。だが、瞬きをし、次に移った光景はナイフだらけの空間。

 「今のあなたに知る必要なんてありません」

 咲夜のナイフの投擲が合図。そして部屋中のナイフが少女を襲う。

 

 すべてが謎の少女は幻想郷、更には自分のことをを知ることなく死んでゆくのだろうか。




どうも蛹クヌギです
これは投稿を再開してから書いたものです
文を書くこと自体久しぶりなので誤字脱字多いと思いますw

この作品、「東方黒刃記」はすでに削除してしまった「東方時継記」とことなりオリジナルの主人公で話を進めていきます。
設定はありきたりだと思いますけど記憶喪失から始まりますwなので名前などは今は出てきません
(ちゃんと名前あるからね?まだ決まってないから出してないとかそういうのじゃないからね?)


と、とりあえず気長に投稿していくので今後よろしくお願いします

























さてさて、黒ちゃん(仮名)はあのザ・ワールドを切り抜けるのか、死ぬのか、はたまた同じように時を止めるのか。さて、久しぶりで疲れたしオフトゥンに…あれ…なんだ…体の動きが鈍いぞ?いや、違う…これはっ!!
(`・咲・´)俺が時を止めた
(;´蛹`)ひえぇぇぇぇせめて明日まで…明日までお待ちください!!
(^黒^)明日って今さ!
(:´蛹`)あぁぁんまりだぁぁぁぁぁぁ

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