「よく来ました、勇者ソロよ…
先日、貴方を捜している、バトランド王宮戦士のライアンが情報を求め、この御告げ所にやってきました。
神に示された勇者の姿を、既にライアンに伝えています。
ソロよ…ライアンも また、貴方の周りを囲む光の1人…
その光が一段と輝いています。
やがて、出会いの時が来るでしょう。
全ては神の導きの儘に…」
岬の御告げ所に行き、シスターに挨拶してみると、こっちがまだ、何も言ってないのに、戦士ライアンの情報を教えてくれた。
それ以上に驚いたのが、初対面な筈のソロを一目で天空の勇者と見抜いた事だ。
「…で、シスター、そのライアンは今、何処に居るか分かるかい?」
「彼は、キングレオの城下街に向かうと言っていましたが…あの王都は今、厳戒態勢が敷かれていて、旅人が簡単に入れる場所ではありません。
パトロールの城兵に見つかりでもしたら、直ちに不法侵入者として、城に連行されかねません。
私は止めたのですが…」
う~む…考えてみれば、ハバリア港を始め、国内全ての港は閉鎖されてるんだから、外から領内に入るには、(俺達みたいに)コソコソ隠れて入るしかないよね…。
「分かった、ありがとうシスター。
さあ、急ごう。」
俺は皆を、馬車に早く乗る様に促して…
「…?貴方は行かないのですか?」
1人、御告げ所の中に残った。
「シスター、貴女の此処での役割は終わった。
貴女も早く、此処を出るんだ。
そして、今後は霊視なんかせず、シスターまで辞めろとは言わないが、そうにしても、只の聖職者として生きるんだ。
俺は、アンタ以上に識っているんだから…
分かるだろ?この意味が…」
「…分かりました。
では、最後に1つだk「ストーップ!だ・か・ら!言うなっての!
自ら死亡フラグ立てるな!」
「わ、分かりました…」
分かってないシスターに対し、最後は893な如き睨みを利かせ、ムリヤリに黙らせた。
ふぅ…これで彼女が、勇者に地獄の帝王の情報を教えようとして、消されるってのが無くなれば良いのだが…
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王都キングレオ…王城を中心に、一際高い城壁に囲まれている、街全体が要塞と思わせる街。
集団行動は目立つから、避けた方が良いというクリフトの意見を採用し、ソロ、姫さん、俺、そして、姉さんズの5人で城に向かう事にした。
本当は 姫さんにも宿で待つように言ったのだが、当然の如く?拒否られたのだ。
残りのメンバーは馬車ごと、宿屋で待機する事に。
「え~?城まで歩いて行くの~?」
はい、無視無視。
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「お願いです!
この城の中にライアン様が居る筈です!
ライアン様に会わせて下さい!」
「黙れ!帰れ、このガキ!」
「きゃ!」
城に着いた時、丁度、如何にも吟遊詩人な出で立ちな少年が、城の門兵に追い払われていた場面に出くわした。
「こら、オッサン、こんな子供に、そんな真似は無いんじゃないの?」
「んだと?!何だ、貴様等?」
さてと、どうする?
①此処で門兵イワして強行突破する
②とりあえず一旦は退いて、別の侵入方法を考える
「うぅ…」
全く…こんな声変わりもしてない様な子供を平気で足蹴にする輩は、俺的には殺って善し!なのだが、面倒を起こすのは得策とは言えんな…
とりあえず、②でファイナルアンサー。
「ふん…こんな子供に その対応か…
キングレオの兵のレベルも知れてるな。」
「んだと?!コラ?」
「ほれ、立てるかい?」
門兵は無視して、俺は倒れた少年に手を差し出して、引き起こす。
そして、
「ライアンがどうの…って言ってたな?
詳しく聞かせて貰えるかい?えっと…?」
「あ、ボクはホイミンと言います!」
あ、やっぱり…
「フィーグ…だ。」
俺達は とりあえず宿に戻る事に。
「へ~、それでホイミンは、ライアンて戦士に助けてもらったんだ~?」
「はい!ライアン様は、ボクの恩人なんです!」
宿に帰る途中も、姫さん達がホイミンに話し掛けてる。
身体に不釣り合わせな大きなリュートを胸に抱きかかえて歩くホイミン。
見た目は…12~3歳と言った処か。
「フィーグさん、明るい子ですね。」
「ああ、全くだ。」
まさか、この子供が、ほんの少し前まで、〇〇〇〇〇〇〇だった…と言っても、誰も信じないよな…
そして、直に俺達が泊まる…というか、既に旦那達が待機している宿が見えて来た。
…という事は、当然、
「わ、凄い大きな馬です!」
宿の前に停めてある馬車を見た瞬間、御約束な反応、ありがとう。
「ブルルヒヒヒヒーィン!!」
「わぁっ?!」
おや?パインウインドが街中で吠えるのは珍しい事だ。
もしかして、ホイミンの正体に気づいたのだろうか?
兎に角、腰を抜かす様に倒れたホイミンの後ろに回り、
「ほら、立てるか?」
胸に手を回して抱き起こしてやろうとしたのだが…
むにゅ…
え…?
「な、何すんのよ!?この馬鹿ぁ!」
バコォ!
「痛い?!」
…って、え?
えーーーーーーーーーーーーーーーーっ?!
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「馬鹿!阿呆!鬼畜!変態!獣!」
「ゴメン!マジ悪かったから!」
あの後、とりあえず、俺達が泊まっている部屋にホイミンを招き入れ、泣きじゃくりながら罵倒してくれる彼女に対し、ひたすらに平謝りな俺。
「まさか、ホイミンが女の子とは思わなかったんだよ~!」
「いえ、その発言も失礼です。」
「ん。あたし達は、最初から女の子だって、分かってたわよ?」
「「「ねーっ♪」」」
…どうやら、女子ズは、最初から分かっていた様だ。
確かに宿に着くまで、ずっと4人で仲良く喋りながら歩いていたが、只のショタだと思っていた。
…って言うと、また殴られそうだから、言わない。
「いや、ソロだって男と思ってたよな?」
「まあ、はい…でも、それはそれ、これはこれです。」
あー!裏切り者!
「全く あんた、本当に見境無しね?」
「違ーう!」
まあ、確かに女の子に見えなくもない、ってか、中性的な顔立ちで、自身を「ボク」って呼んでたからさあ…てっきり…
まさかのボクっ娘だったとわ…
服装も、詩人のデフォみたいなローブを着込んでて、体型が分からなかったし…
頭の中で、言い訳してる俺。
更に自分の掌を思い出す様に見つめながら、『直に見た事も触った事もないけど、ありゃ多分、ミネアさんより あるな…』…等と口に出したら、間違いなく簀巻きのハングドマンにされる様な事を思っていた。
それは兎も角、
「ホイミン、あんたの胸を揉んだ件は「ちょっと待て、揉んではいない!」五月蝿い!このロリコン!…後でコイツは ゆっくりとOHANASHIしとくからさ、ライアンについて、知ってる事を教えてくれる?」
あんまりだーっ!
「あ、はい…」
彼女曰わく、酒場で弾き語りのバイトをしていた時に、その時の客達の会話から「街中で、勇者の情報を集めていた、ライアンと名乗る厳つい顔の旅人風な戦士が城兵に連行されて行った」という情報を得たらしい。
「成る程成る程…しかし、お嬢ちゃんみたいな子が、酒場でバイトとは、感心出来んのう…」
そこは爺さんに同意。
しかし今は、そんな事を言ってる場合ではない。
「皆さん、改めて城に向かいましょう!
今度は全員で!」
ソロの呼び掛けに、俺達は無言で頷いた。
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「おい、そこの馬車、止まれ!」
城に向けて馬車を走らせてると、巡回していた兵士に呼び止められた。
やっぱりパインウインドは目立ち過ぎる。
「むっ、その娘達は!
貴様等、城まで来てもらおうか!」
馬車の中に居たマーニャさん達を見て、この対応だ。
やはり、城の兵士達にだけは、要注意人物として、極秘手配していたみたいだ。
まあ、そんなに大人しく、ほいほい言う事を聞いて素直に城まで行く訳がなく、ミネアさんのラリホーで眠ってもらってる間に逃げましたが。
しかし、逃げたは良いが、どっちにしても城には行くんだよね…
城門から少し離れた街道に馬車を停めて、
「よし、この先は俺達4人で行く。
姫さん達はホイミンを頼む。」
「待ってください、ボクも行きます。ボクだって、回復魔h「足手まといだ。ライアンの身を案じるのは解るが、出来る出来ないの判別はするべきだ。」
「…で、でもっ!」
「いや、駄目な物はダm(ガンっ!)痛っ?!」
振り向くと、旦那の十露盤を両手で持ったマーニャさんが。
「何だよ?」
「解るなら、連れて行ってもいいでしょ?
この前の あたし達と同じだよ…」
「マーニャさん…」
「…トルネコさんとブライさんは、馬車に居てください。
残りのメンバーで、城に入りましょう。」
…と言ってきたのはソロ。
「仕方ないか…
極力は避けたいが…城内で戦闘になったら、俺と姫さんが中心に。
マーニャさん達は魔法でサポートを。
ソロとクリフトは、ホイミンをガード。
…この布陣で行こう。」
「「「はい!」」」
「「了解!」」
「ありがとう、フィーグさん!」
「俺でなくソロに言えよ…」
「は、はい!ありがとうございます、ソロさん!」
確かに、コレがベストかも知れない。
下手に馬車に残していたら、見張り(笑)の隙を突いて馬車から飛び出し、勝手に城内に入ってから、肝心な時に人質に捕らわれた状態で再会するとか、ややこしくなる可能性も大だ。
いや、寧ろ俺が最初に留守番してろと言った時点で、間違いなくフラグが立っていただろう。
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「ごめんなさい、少しだけ眠っていてくださいね…」
城門正面…なく、裏門の見張りの兵士をミネアさんの呪文で眠らせ、その際に奪った鍵で扉を開けて、城に潜入した。
「よし、行くぜ!」
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「どいてフィーグ、そいつ、殺せない!」
「ひぇえぅえぇっ!」
「ちょ、落っ着け!」
…さて、何が起きたか説明すると、キングレオ城内に侵入した俺達は出くわすメイドさんや文官なんかは、お姉さんズの軽いOHANASHIで黙ってもらい、問答無用で襲ってくる城兵は…魔物と違って安易に殺る訳にはいかないから、ミネアさんのラリホーで眠ってもらいながら、城に連行されたという、バトランドの王宮戦士ライアンを捜していた。
その途中で偶々、少しばかりラリホーに耐性がある兵士に会い、仕方なく戦闘で打ちのめした。
ええ、姫さん1人が。
…で、そいつにライアンについて、何か知ってるかと問い詰めた処、王の間にて、キングレオ王が直々にOHANASHI、もとい尋問するとの事。
ただ、今まで、王の尋問を受けた旅人は皆、間者の疑いを掛けられ、処刑されたと言う事。
その後、この兵士は、姫さんの物理ラリホーで暫く眠ってもらう事にして、俺達は先を急いだ。
その途中で、お姉さんズにとっては因縁浅からぬ大臣とバッタリ鉢合わせして、
「あー、あんたは?!」
「げっ、お前達は!?」
…で、いきなりマーニャさんが このジジイに向けてメラミを放とうとしたから止めに入った時点で、冒頭の会話な訳だ。
姉さん、気持ちは分かるが、戦闘出来ないジジイに撃つ魔法じゃあないぜ、それ。
…結局、俺が止めに入った隙に大臣が逃げ出した。
それで、大臣と俺達のが追いかけっこが始まったのだが、この大臣、逃げ足限定だろうが、速いんだ、これが。
「くっ…なんて逃げ足だ!」
結局は大臣を見失ってしまう。
「ほら、あんたが彼処で止めたりするから!」
だから、マーニャさん、殺る気満々だったでしょうに?
俺的には、あの大臣、絶対に王の間に逃げ込むと踏んでいたから、都合良いナビが出来たと思っていたのだけど、あの速さは想定外。
城内はゲームみたく単純な造りでなく、かなり複雑に道が入り組んでいた。
マーニャさん達も、前回は あの大臣の後をコッソリと付いてていき、王の間まで辿り着いたという。
つまり、道は覚えてない、と。
仕方なく、適当に誰かを捕まえて案内してもらう作戦に変更。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「きゃ~~~~~~~~~~~~っ♪」
「!!」
回廊を進んでいると、前方奥から、女性の叫び声?が聞こえた。
前から走ってきたのは踊り子っぽい衣装の女性。
そして、その少し後ろを
「待て待て~!捕まえちゃうぞ~♪」
角付きの覆面を被った、荒くれ風の大男がドタドタと走って来る。
「どいてどいて~、捕まっちゃう~♪
きゃはははははは~!」
「「「「「「「…………。」」」」」」」
…女性は去って行った。
どうやら回廊を使って、鬼ごっこをしていたみたいだ。
そして鬼役の大男も、此方に走ってきて、
「邪魔だ~!どけどけどけ~!
…って、おっ?そっちの子も、なかなか可愛いじゃねーかー!
捕まえちゃうぞ~♪」
此方の1人に狙いを定め、ジャンプ一番、襲い掛かる大男。
「きゃあああああああぁっ!」
バキィっ!!!!
「へぶらっ!」
襲い掛かってきた大男の顔面に、ホイミンが手にしたリュートをフルスイング、これがカウンター気味に炸裂。
正に会心の一撃!となったようで、大男はダウンしてしまった。
ゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシ!!!!
「この変態が!」
「死になさい!この女の敵!」
「不潔!不潔!不潔!不潔!」
「うっぎゃあああああああああぁっ!!!!」
そこに姫さん&お姉さんズが追い討ちの如く、集団でストンピングをぶっ放している。
ん。これは あくまでも、ホイミンの事を思った行動であり、間違っても自分達を差し置いて、あんな ちびっ子に飛びついたのにカチンときた訳じゃない…と思いたい。
そして
「ぐす…ボクのリュートが…」
ホイミンが持っていたリュートは、「天翔∀(あまかけるターンエー)」と呼ばれる器種なのだが、そのネックの根元の部分から見事に…そりゃ、あれだけ派手に殴り付けたら…折れるよね。
「ぐすん…これ、買ったばかりなのに…
ふぇええええ~ん!」
あ、泣いちゃった…。
「ホイミン、泣かないで。
ほら、フィーグが新しいの、買ってあげるって言ってるから。」
「を゙いっ?!」
いやいや、何を言っているのだ?
この お姉さんわ?
「いーじゃないの?
それで この子の おっぱい揉みほぐしたのチャラって事で。」
「ちょっと待て!段々表現が鬼畜方面にエスカレートしてないか?
だいたい俺、あの時、ソッコー、グーで殴られてるんですけどっ!」
「話は纏まったみたいですね!
さあ、先に進みましょう!」
ソロ、テメー、勝手に締めるな!
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
バタン…
「な、何じゃ、お主達は?」
「ん~、迷子?」
城内をさ迷っていたら、他の扉とは違う、何やら怪しげな扉を見つけたので、開けて入ってみたら、この部屋の主なのだろう、魔法使い風な男に「勝手に入ってくるな」みたいな感じに怒鳴られた。
「ふん、お主等が誰かは知らんが、少なくとも この部屋には用はない筈じゃ!
早々に出て行け!」
何か凄いムカついたので、出て行こうと思ったのだが、この部屋…
よく見れば、コーミズ村や、あの洞窟の奥の、エドガン氏の工房に よく似た設備だ。
「おっさん、一体、この部屋で、何をしてるのかな?」
「ふん!貴様等には関係ないわい!」
…ち、意外に口が硬いな。
正直、この手のマッドな輩は、こんな展開の時には、「よくぞ聞いてくれた!」…と、ばかりに、得意気になって解説してくれると信じていたのに。
仕方なく、朱紅の槍、ルージュ・オブ・ケイジを喉元に向けて、
「進化の秘宝…だな?」
…と、こっちから言ってやった。
「「!!?」」
これに姉さんズが反応する。
そして、
「な、何故、分かった?」
「そりゃ、こんな怪しげな錬金の工房ってなると、ピンと来るもんがあるんだよ。」
半分は原作知識だけど。
「そして、それを完成させるのに絶対不可欠なのが…」
「………………………………………。」
如何にも、何処まで知ってるんだ?…という顔をして、無言で俺を睨む魔法使い。
だから、言ってやった。「人間の魂…それも、若い女のな!」
「!!?」
明らかに動揺の顔を見せる魔法使い。
「うぐ!貴様、どうして それを知った?」
原作知識…と言っても理解する訳ないので
「教える必要はない!」
…と、改めて、槍を構えるが、
「Piolym!&Bomios!」
「しまっ…」
「「「「「うっ…??!!!!」」」」」
自身に加速、俺達に減速の魔法を連発で唱え、その隙を突いて逃げられてしまった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「フィーグ、さっきの話、本当なの?」
「え?さっきの話?」
「ほら、進化の秘宝を完成させるには、若い女性の魂が必要っていう件です!」
逃げた魔法使いを追いかけながら、マーニャさん達が、俺に話してくる。
「あぁ…真実さ。
何故、知ってるか…は、聞かない方向でお願いね。」
「「………………………………。」」
納得いかないけど、無理に納得してくれた感じの お姉さんズ。
「じ、じゃあ、少し前まで、城に沢山の女の子が招かれてたって話は…?」
「その女性達は、まさか…?」
「残念だけど…」
「「………………………………。」」
走りながら そういう会話していると、逃げている魔法使いの前方に、2人の城兵、そして その2人に拘束された様な、城兵とは違う鎧を身に着けた、1人の戦士風の男がいた。
そこに
「ええい!どけどけ!邪魔だ!」
バタン…
逃走中だった魔法使いの男は城兵達を押し退けると、壁の中に消えていった。
そして、その次の瞬間…
「こ、こら!大人しくしろ!」
城兵に抑えられていた戦士が突然 暴れ出した。
「ええい!貴様等如きに、何時までも このライアンを抑えられると思ったか!」
ドカバキ!
ライアンと名乗った戦士は、つい先程まで自分を取り抑えていた、2人の城兵を瞬殺した。(殺ってません)
「ライアン様…」
ホイミンが呟く。
俺達がライアンに駆け寄ると、此方…正確にはソロを見て、
「むっ!?その姿、その出で立ち…
間違いない!御告げ所で聞いた通りだ!
ぬおおおおおおおおおおおおおおおお!
このライアン、遂に、遂に探し求めていた勇者殿に お会いする事が出来た!」
………………………………………。
正直、このオッサン、うぜぇ(笑)。
「勇者殿!貴方様を探して、私は どれほど旅をした事かっ!
…と、今は苦労話をしている場合なんかではなかった!」
…全く その通り。
「勇者殿、この壁の向こうに居る、キングレオの王は、世界を破滅せしめんとする、邪悪の手の者と聞き及んでおります。
共に打ち倒し、その背後に潜む諸悪の根源を突き止めましょうぞ!」
この熱い、熱過ぎるぜ!…な、オッサン戦士(注:褒めてる)は そう言うと、壁の中にカモフラージュされたスイッチを押し、隠されたキングレオ城謁見の間の扉を開いたのだった。
「さあ、中へ!」
俺達はライアンと共に、隠し扉が開かれた王の間へと突入した。
ホイミンのイメージは、某・竈の女神を金髪ショートカットにした感じで。
或いは某・ハーフ吸血鬼(笑)。