真に導く者   作:挫梛道

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ショッピングタイム

「ふむ…ウチも改装してみますかねぇ?」

 

メダリアで一夜を過ごした俺達は早速、キメラの翼…でなく、マーニャさんのルーラ(昨日、教会の魔法陣で習得した)でミントスへ。

時事通に載っていた、リニューアルしたという武器・防具屋に行ってみた。

記事にするだけあり、トルネコの旦那も感心する程の、広い店構えと豊富な品揃えだ。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「フィーグー、これって似合うかなー?」

「だから何で、お姉さんは そんな痴女みたいな格好を好むかなー?

もう少し、節度ってヤツをだねー…

いや、決して嫌いな訳じゃないよ?」

「う~、防御力あるのに~…」

 

 

その少し後、同じ場所で

「クリフト、これって どうかしら?

試着、出来ないのかな?」

「ひ、姫様が、これを着る…!?

…ぷはぁっ!!」

「く、クリフトー!?」

 

偶然なのだが、2人が個別に買おうとしていたのは【ピンクのレオタード】だった。

最終的には この日、女性陣のアンダーとして2着ずつ、計6着購入する事になる。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「これ、良いな…」

俺が目を付けたのは【黒装束】。

所謂、シーフ系の冒険者が好む、NINJAっぽい服だ。

今のプロテクターは兎も角、そのアンダーとして着ている旅人の服では、最近の魔物相手には結構キツくなってきていたので、迷わず購入を決め、財布を握っているミネアさんに直訴。

ソロとライアンは、【ドラゴンシールド】をマジマジと見つめている。

 

そして、

「これ、姫さん装備出来ね?」

「え?」

俺が姫さんに薦めてみたのは【ドラゴンキラー】。

原作知識から、普通に考えるなら、ソロやライアンが装備する様なイメージだが、これは手に持つ剣でなく、鉄甲を腕に嵌めるタイプの武器であり、どちらかってと鉄の爪に近い感じだから、半分冗談、半分マジ装備出来たら らきー…みたいなノリで言ってみたのだが…

 

「あら?好い感じかも?

でも、この2本の角が邪魔だわー。」

「その程度なら多分、加工して取って貰えるよ。」

ん。確かに邪魔。

生前(むかし)、攻略ガイドのオフィシャルイラストを見た時も、そう思っていた。

とりあえず購入確定。

ブライ爺さんは【身躱しの服】を手に取っていたな。

旦那にとっては、新たに目を引く武具は特に無く、今使っている鎧や盾と同じタイプの物を新調するみたいだな。

ゲームと違い、現実(リアル)では、武具も普通に消耗品なのだ。

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「合計で…沢山買ってくれましたから、少しオマケして、100,000ゴールド丁度とさせて頂きます。」

 

ライアンを仲間にした時の、キングレオ国王と大臣とのOHANASHIで、かなりの臨時収入があったから、まだ、この程度の額は余裕だったりした。

 

「ほほぅ…かなり派手に買っとるのう?」

10万という大金な買い物を現金払いで済ませた俺達に、1人の老紳士が声を掛けてきた。

 

「あっ、ヒルタンさん、これは どうも、お久しぶりです。」

これに対し、旦那が すかさず挨拶。

この街の代表であるヒルタン老師だった。

話を聞いてみれば、この武具店のリニューアルに、かなり口や手を出したと云う。

成る程、この店は『商神』がプロデュースしたのなら、この店構えや品揃えも、なんとなく納得だよ。

 

「ホフマンは元気にやってますか?」

俺の質問に対してヒルタン氏は

「ああ、アイツなら既に、店を出たよ。」

「はい?」

詳しく聞いてみると、別に修行がキツくて逃げたとか、破門とかではないらしい。

実はホフマンの父親が、ヒルタン氏の一番弟子だったらしく、ヒルタン老師に師事を仰いだ頃には、既に父親から商人としては かなりなレベルに仕込まれていたらしく、改めて教える事は、極々僅かだったとか。

「全く、有れ程教え甲斐の無い弟子は初めてじゃったわい。」

そう言いながら、その顔は嬉しそうに微笑んでいる。

それで、ホフマンは卒業試験の名目で、旅に出したとか。

その試験の御題は『実績と結果を示せ』。

…何ともアバウトな御題である。

「ふぉふぉふぉ…敢えて、具体的に合格ラインは言うとらんでの。

これで、貴奴が、どれくらいで自身が納得し、どのくらい自信を持ち、どの様な実績と結果を持ってくるか、今から楽しみじゃわい。」

……………………………………。

ヒルタン老師、期待してるみたいだけど、口にしないが断言するよ?

多分、「誰が其処まで頑張れと言ったかぁ~!?」って、言いたくなる位な結果と実績を持ってくるって(笑)。

「それでホフマンさんは、どちらに向かわれたのですか?」

ミネアさんの質問に、ヒルタン氏は一言、「知らない」と。

 

「フィーグは分からないの?」

「何故に俺に聞く?」

「「「識者でしょ?」」」

あ、そー言えば俺、そーゆー立ち位置ってか、そーゆー二つ名だったねー。

すっかり忘れていたよ、作者が(笑)。

結論から言えば、サントハイム領の砂漠地帯、バザーのあったオアシスで再会するのだとは思うけど、

「いや、俺だって何でも識っている訳じゃないんだよ?

アイツがヒルタン老師の言葉を、どーゆーふーに解釈して、何を目指すのか分からないからね。

縁在れば、何時か何処かで会えるさ。」

…とりあえずは、こう言っといた。

 

 




∨∧∨∧∨∧∨本日の購入品∨∧∨∧∨∧

ドラゴンキラー
バスタードソード
聖銀のレイピア
ピンクのレオタードx6
黒曜のプロテクター(※1)
黒装束
ヴァルキリースカート(※2)
紅蓮のドレス(※3)
身躱しの服
鉄の前掛け
鉄の盾x2
鉄兜
ライトバックラー(※4)
ドラゴンシールドx2
セイントヘルム(※5)

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※1:黒曜石を加工して作った、漆黒のプロテクター。
形状やパーツ構成は やはり天馬星座の聖衣に近い。
但し、ヘッドパーツは無い。暗黒天馬星座をイメージすれば簡単?

※2:ワンピースのミニスカートに、胸部等の要所にミスリル装甲を施した女性専用の軽装鎧。
断じて、脚部に装着する処刑鎌の附いたロボットアーム等ではない。

※3:燃え上がる炎と情熱をイメージした真紅のドレス。
装備する事で、素早さの補正と炎系の攻撃の耐性がアップする。

※4:手に持つでなく、腕に装着する形の軽量で小型の盾。

※5:教会で祝福を施された聖職者や聖戦士専用とされる兜。
イメージはプラチナヘルム。
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