真に導く者   作:挫梛道

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※※※※※※※※ 注意!※※※※※※※※
 
この小説は、ドラゴンクエストⅣをベースとした、二次小説です。
他のフィクション、ノンフィクションの人物等とは、あんまり関係ありません。
 



【閑話?】とあるモブ達(?)の城内戦闘

「あのー、さっきから私、ずっと暇なんですけどー?

魔物が出てきても、その次の瞬間 皆、無双してるだもん!

貴方達 全然、ダメージ負ってないでしょ?

全く…回復役である この私に魅せ場を作る意味でも、少しは攻撃、受けなさいよ!」

「無茶言うなぁ…」

「ふんっ!文句があるなら、雑魚な魔物共に言うんだな…」

「アパパ!

怪我をしないに、越した事は無いヨ!」

「うぅ…そうだけど、そうなんだけど…」

 

城内の1Fを捜索している、サントハイム城奪還部隊・第20チーム。

その台詞から察するに、治癒術士(ヒーラー)なのであろう、水の羽衣を着た、蒼い髪の少女が、余りのメンバーの無敵っぷりに、少し場違いな不満を零す。

 

そんな彼女に、黄色い戦闘着に赤いマントを装着しているスキンヘッドの青年が呆れ返り、佇まいからして、一応は このパーティーのリーダーなのだろうか、正に鎧と形容するに相応しい筋肉隆々な身体に、棘の附いたベストを羽織り、赤い仮面で顔を覆った大男が「魔物が弱いのが悪い」と言い放つ。

そして やはり鍛え上げられた肉体を誇る、褐色肌の青年は「回復役が暇なのは良い事だ」とフォロー。

 

その出で立ちからして、彼等はサントハイムの正規兵ではなく、今回の奪還作戦に、一般公募から参加した冒険者の様だ。

                 

『でも、ずっと この儘だと、要らない子に なっちゃうよね。(笑)』

「むっかーーーーーっ!!

何よ!アンタだって さっきから全然、戦ってないじゃないのよ!?(怒)」

『だって仕方無いじゃん?

僕が攻撃に移る前に、この3人が終わらせてるんだもん。だから…僕は悪くない。』

「きーーーーーーーーーーーっ!!

ム・カ・つ・くーーーーーーーーーーっ!!」

そんな彼女に、黒髪の少年が にこやかな顔で、少し違和感の有る、独特な口調で茶々を入れると、少女は顔を赤くして反論。

しかし少年は、これを軽く受け流す。

 

「おいおい…喧嘩するなよ…」

「あんまり大きな声 出してると、魔物に見つかるヨ!」

「…見つかった様だな。」

「「「『…!!?」」」』

この騒ぎを聞きつけて やってきたのか、若しくは偶々徘徊していて鉢合わせしたのか、彼等パーティーを見つけた3匹の犀男が、回廊の彼方から猛ダッシュで攻撃を仕掛けてきた。

しかし…

「ほいっ…と!」

グジャァッ!

それは文字通りの一撃必殺…

スキンヘッドの男が、その魔物の頭部を右ストリート一撃で粉々に破壊し、

 

「アパ!」

バカァッ!

褐色の青年が襲ってきた魔物を、鋭いハイキックの一撃で仕留める。

 

「Quarreil Bumber!」

ドゴォッ!!

そして仮面の男が、恐らくは蒼髪の少女の胴回り以上の太さが有るであろう その剛腕から、傍目から強烈過ぎるラリアットを撃ち振り抜き、犀男を撃破。

襲ってきた魔物の群れは、あっという間に全滅したのだった。

                  

『やれやれだなぁ…。

また僕の出番が無かったぜ。』

やはり斃されたと同時に、消滅していく魔物を見ながら、黒髪の少年が呟いた。

 

「嘘仰い!私、見てたわよ!

アンタ今、然り気に1歩2歩、後退していたじゃないの!!」

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

そんな彼等が城内を進むと、廊下沿いの扉の前に、1人の男が。

 

『魔物じゃないみたいだね?』

「もしかして、お城の関係者の人?」

その、如何にも魔法系職種をイメージさせる、白いローブを身に纏った男に駆け寄る冒険者達。

 

「ちょっと貴方、大丈夫?」

「おいアンタ、この城の者か?」

「助けに来たヨ!」

恐らくは城内の何処かに捕らわれており、隙を見つけて逃げ出した者だと考えた彼等が、この白ローブの男に話し掛けるが、

「ザキッ!!」

「「「「!??」」」」

この男は、その返事代わりに、いきなり死の呪文を唱えるのだった。

 

『………………』

パタ…

「なっ…!?」

そして それと同時に黒髪の少年が、その場に倒れ、動かなくなる。

 

「きゃああああぁ~っ!!」

少女が悲鳴を上げる中、仮面の大男が一歩前に歩み出て、この謎の男に

「貴様、何者だ?」

ブン!

「ひょひょーっ!」

質問と同時に前蹴りを放つが、それはバックステップで躱されてしまう。

 

「くっくっく…」

バッ!!

そして不気味に嗤う この男は、右手に持った不気味な装飾が施された杖を掲げ、左手で顔半分を隠す様なポーズを取ると、

「我が名は すけさん!

魔族随一の死霊使いにして、バルザック王と命を共有する者!」

「「「「………………………。」」」」

声高らかに、名乗り上げるのだった。

 

「むっかーーーっ!

何よ、その名前!? 巫山戯けないでよ!!」

その名乗りに、少女が声を荒げる。

 

「何と言われても、コレが俺の本名だ。

別に巫山戯けている心算は無いが?」

「そーでなくて!

私達でさえ名前が無いのに、何でアンタみたいな明ら様な雑魚なんかに、名前が付いているかって言ってるのよ!!」

「そっちかよ!?」「メタいヨ!!」

余りにも様々な意味で空気が読めない発言をする少女に対し、仲間からも突っ込みが入る。

 

「ま、どっちでも良いさ…

とりあえず お前、敵なんだよな…と!!」

「!!」

バキィッ!

その直後、スキンヘッドの男が そう言いながら死霊使いに素早い歩法で距離を詰めると、痛烈な一撃を御見舞い、廊下に肉の破片をバラバラと撒き散らしながら吹き飛ばした。

 

「う…わぁ…」

「おいアンタ、蘇生呪文て出来るだろ?」

「ん、出来る…。ちょっと待って…」

そして このスキンヘッドは、スプラッターな場面に顔を引き攣らせている少女の側に振り向くと、これは何も特別な事は無く、普段日常だと言わんばかりの顔で、黒髪少年の蘇生を要請。

 

「くっくっく…やらせは せんよ…。」

「な?」「へ?」

「「!!?」」

 

しかし この時、斃した筈の死霊使いが話し掛けてきた。

殴られて肉塊となって飛び散った筈の、身体の部位も、綺麗に再生されている。

 

「確実な手応え、あったんだけどなぁ?」

この疑問に

「最初に言った筈だ!

私はバルザック王と命を共有していると!

古の禁呪を施された この身体!

バルザック様が死なぬ限りは、永遠に滅ぶ事は無いわ!!」

律儀に答える死霊使い。

 

「それ程迄な改造をされるとは…

つまりは貴様、余程重要な役目を負わされている訳だな?」

「…っ?!」

これに、その外見に反し、意外と頭脳派なリーダー格の仮面の男が、推論を展開。

 

「…さしあたって、その扉の先の部屋を守ってるって辺りか?」

「な…ななな…!?」

「あ、その顔!当たりみたいヨ!」

「お宝の部屋の、守護者ってトコか?」

「プークスクス!殴られた後、素直に死んだ振りしていたら私達、こんな部屋なんて無視して、先に進んでいたのに!

超~ぉウケるんですけど!??

プークスクス!プークスクス!!」

「巫山戯るなあ!!」

自身の存在意義を看破されただけでなく、この少女の、無駄に怒りを呼び込む煽りに死霊使いは大激怒、

「死ね!死ね死ね死ね死ね死ね死ね~!!」

「な?」「うへぇ?」「げ?」「アパ?」死霊の騎士にゴースト、スカルサーペントに腐った死体等々の、大量の不死(アンデッド)系モンスターを召喚した。

 

「破邪(ニフラム)!!破邪(ニフラム)!!破邪(ニフラム)!!」

「なぁ…?」

しかし この、不死(アンデッド)の群れは、少女が連続で唱えた破邪の呪文によって聖光に包まれ、全てが一瞬にして浄化。

 

「プークスクス!上級僧侶(アークプリースト)である この私に懸かれば、不死(アンデッド)なんて、只の骨よ!死体よ!!」

誇らしげに嗤う少女。

しかし、その嗤いは火に油であり、

「ならば!」

死霊使いは、先程以上の夥しい程の数の、不死(アンデッド)を召喚する。

 

「手伝うヨ!」

「ありがとう…

でも大丈夫だから、下がってて!

此処は私の魅せ場よ!破邪(ニフラム)!!」

その数を前に、助っ人を名乗り出た褐色肌の青年を制した少女は、またも破邪呪文を唱えていく。

 

「破邪(ニフラム)!!破邪(ニフラム)!破邪(ニフラム)!!

破邪(ニフラム)!花鳥風月!!破邪(ニフラム)!

破邪(ニフラム)!!破邪(ニフラム)!破邪(ニフラム)!!」

時折、手にしていた扇子から聖水を撃ち吹き出すオリジナル・スキルを交えながら、またも1人でアンデッドの集団を一蹴。

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「終わりだろ?ゾンビ喚ぶしか能が無い お前じゃ、俺達には勝てはしない。」

「あの厄介な呪文(ザキ)も多分、私達には効かないわよ?」

「とりあえず今なら、ふん縛るだけで勘弁してあげるヨ?…で、良いよネ?」

「うむ。本当に不死身と云うならば、無駄な体力は、使いたくはないな。」

勝負有り…打つ手無しと思われる死霊使いに、冒険者達は降参する様に話し掛ける。

 

しかし、

「ふん、断る!」

そう言いながら、死霊使いは魔力を集中、

「この すけさんの名に於いて命ず!

出でよ!デススパーク!!」

冒険者達に向けた掌から、それは光の矢の如く、まるで竜か蛇かを象ったかの様な姿の魔物を撃ち放った。

 

「ぎゃはははは!ソイツはアンデッドでなく、エネルギー生命体だ!

小娘、お前の破邪呪文は勿論、物理攻撃も通用せんぞ!

魔法攻撃なら、そこそこ有効だろうが…貴様等、魔法は使えまい?

さあ、殺れ!デススパーク!!

先ずは その、小憎たらしい小娘からだ!!」

「ひえぇっ!?」

召喚者の その命令に従い、閃光の蛇は少女に向け、一直線に襲い掛かる。

…が、

バシィッ!!

「ふぅ、危なかったネ?」

「あ、ありがとう…」

飛来した魔物は、少女の前に立った、褐色の青年のハイキックで霧散する。

 

「ば、馬鹿な…何故…!?」

物理攻撃(ハイキック)でデススパークを斃された事で、狼狽する死霊使い。

 

「さてと…もう簡単に、素直に倒されるとか、思うなよ?」

「不死身でも、無敵じゃないなら、意味が無いよな?」

「魔族シバくべし!!」

「アパパ!」

 

そして この後、既に あらゆる条件下の降伏受理が、選択肢から取り払われた冒険者達による、蹂躙劇が始まった。

 

 

「ダブル・レッグ・スープレックス!!」

「マジ頭突き!」「チャイキック!」

「ゴォ~ッド・ブロォーーーォ!!

ゴッド・ブローとは、女神の(…中略…)、相手は、死ぬ!!」

しかし死霊使いは、この冒険者達の『必』ず『殺』せてしまいそうな『技』を立て続けに受けても、禁呪の効果で死ぬ事は無く…というか、死ぬ程の、いっそ死にたくなる程の大ダメージを受けるのだが死ぬに死ねず、最後は泣きながら、土下座して降伏。

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「さあ、部屋の扉を開けなさい!

この部屋の お宝は全部、私達が頂いて行くわ!」

「は…はひ…」

「駄目だヨ!

この城の お宝は、この城の物だヨ!

勝手に持って帰ったら、お姫様に捕まっちゃうヨ!!」

「うぅ…仕方無いわね…。

…って、私達、何か忘れていない?」

「ん?」「はぁ?」「アパ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この戦闘の最初に、死霊使いのザキで斃された黒髪の少年が蘇生されたのは、これから かなり後の話だったと云う…。

 

 




 
今回の話は、前回のヤツを書いてる最中に不意に思いつき、急遽割り込み。(笑)
今回のパーティーって、フィーグ達より普通に強くね?
地獄の帝王やデスピサロ、〇〇〇〇〇ー〇〇なんかも瞬殺じゃね?…な指摘は堪忍して下さい。
 
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