お久しぶりです!
並びに明けましておめでとう御座います。
「皆さん、何時もの布陣で!」
「応!」
「「了解!」」
「ハイな!」
「「承知!」」
「「はい!」」
ソロの指示で、何時ものパターン…
つまりは結構 強力な敵(単体)と戦り合う際、ソイツを囲う様に散開する布陣からの全包囲集中攻撃。
俺&マーニャさん。
ソロ&ミネアさん。
ライアン、旦那&爺さん。
そしてアリクリ。
この前衛後衛の組み合わせで、4方からの攻撃だ。
『賢しいわっ!』
しかしバルザックも、簡単に攻撃を受けてくれる筈が無い。
さしあたって、自分の前側に立っている、俺とライアンの組を目掛けて
『I・O!!』
どごーん!
「きゃっ!」
「「ぬゎっ?」」
「「ぉゎ~!?」」
掌を翳し、爆裂魔法を繰り出して来た。
「えぇぃ!」「でゃあ!」「てやぁ!」
ザャシィッ!
しかし、その隙を突き、バルザックの背後を取っていたソロ、姫さん、クリフトが、それぞれ手にした武器で攻撃し、更には
「お逝きなさい!」
Hyunhyun!
ミネアさんが引いたカードの効力で具現化された、10本の剣がファン〇ルの如く浮遊、縦横無尽に滑空し、体当たりするかの様な突撃で、人間を辞めた異形のドラゴン擬きの身体を斬り刻む。
端から見れば、卑怯者と思われるかも知れないが、綺麗事で勝てたら苦労しない。
その辺りは あの格闘愛好者(バトルジャンキー)の姫さんでさえ、『試合』と『戦(いくさ)』は別物と、割り切ってくれているのだ。
『ふぅうーーーーーむ!!』
ぶぅんぶん!!バガァッ
「「「うわ!!」」」「きゃ?」
この集団攻撃に対してバルザックは、無骨な硬木製の棍棒を縦に横に斜めに、その軌道で勢空圏の結界を作るかの如く360゚フルスイング、俺達前衛組4人を宙を舞っていた剣纏めて吹き飛ばした。
『ふん!』
そして またもや床に無数の魔法陣を作ると大量のミステリドールを召喚、
『殺れ!』
俺達に攻撃を嗾ける。
…て、今更俺達に、如何に数が多いとは云え、ミステリドール如きで どうにかなるとでも思ったのか?
そんな人形、俺の無双乱舞で木っ端微塵の瞬殺してやるぜ!!
『はにゃーっ!』
「「「「な、何だってーーーっ!!」」」」
…はい、そう思っていた時期が、確かに俺にも有りました。
ミステリドールの集団は、俺達に向かう事は無く、次々と重なり合わせる様に合体。
すると、何と云う事でしょう…
錬金術師(たくみ)の秘術により、無数の土偶は、1体の巨大な埴輪(兵士型)に姿を変えたのでした。
…って、ゆーか、無駄に声が可愛い!
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
『はにゃ?』
どごん!
「わったった!!?」
流石に四方からの攻撃は厄介だと思ったのか、バルザックのヤツ、また魔物を創りだしたわ。
コイツの剣を、床に叩き付ける様な攻撃で、パーティーは再び分断。
あの人形の様な魔物は、アリーナ、クリフト、ブライ、ライアン、トルネコを相手に
『はにゃーーっ!!』
ガン!
「のわっ!」「ひぇっ!?」
文字通りな大太刀回り。
何だか地味に、強そうなんですけど!?
『ぐふふふ…』
そしてバルザックと対峙するのは、私、ミネア、フィーグ、ソロの4人。
「フィーグさん!」「応ょ!!」
私達姉妹を後ろに下げて、ソロとフィーグが突撃を仕掛け、
「牙突!」「火炎斬り!」
ズガァッx2!
槍と剣の連携攻撃。
そして、其処から、
「「フォーティア・ルフィフトゥーラ!!」」
BOLOOOO!!
合体魔法で追撃。
『グロロ…舐めるなぁ!!』
ぶぅゎああああぁっ!!
「くっ…!」「ちぃっ!!」
しかし それに対して、バルザックは氷の吐息(ブレス)で反撃。
前側に居るフィーグとソロが、それを防御姿勢で受け止め、後ろに居た私達姉妹には殆どダメージは届かなかったけど、アンタ達2人、無茶し過ぎよ!
『グロロロ…MahosutE!』
そしてバルザックが魔力を集中させたかと思えば、私達が聞いた事も無い呪文を唱え、その効果なのか、バルザックの周囲が紫色の霧に包まれた。
…って、コレってもしかして、前にオークとかが使っていた、魔法が無効になる霧じゃないの!?
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
呪文を掻き消す霧。
だけど今回は、周囲全体を覆い、敵味方全体の呪文を無効化するのではなく、バルザック個人が己の身を守る為だけな、範囲が狭い霧。
それでも、呪文の専門家からすれば十分、凄く嫌な戦法には変わりません。
味方内の回復やサポート呪文については、何の問題も無いみたいですが、
「あ~、もう!」
シュ…
そちら系の呪文を得ていない姉さんは、イライラ顔で誘惑の剣を構えます。
そして私も今回に当たり、いざという時にと渡されていた、毒蛾のナイフを。
「2人共、無理してんな!…ピオラ!」
ダッ…
しかし そんな私達を気遣ってか、フィーグが槍の穂先を床に着け、加速呪文を自らに施してのダッシュから、
「ムーンライト・スクレイバー!!」
ザシィッ!
フィーグさんの お父様である、ゼヴィウスさんの必殺剣の槍版の様な、ごるふすぃんぐっぽい一撃がヒット。(刃に炎は付加されてはいません)
『があぁっ!!』
ごん!
「ぐっ!」
これが効いたのか、苦悶の表情を浮かべたバルザックは、棍棒での突きでフィーグさんを突き飛ばすと その勢いで、
バキッ!
「わゎっ!」
ソロさんにも同じ様な一撃を。
『ぐぶはぁ…許さん…赦さんぞ、小僧…そしてエドガンの娘ぇ!!』
そして怒りの形相で、私達を睨み付けるバルザック。
流石は世界最強と謂われる人外傭兵さんの必殺技(の模倣)と云うべきでしょうか、どうやら今のフィーグさんの攻撃、本当に結構 効いていたみたいですね。
それにしても、何を言っているのでしょうか、この男は?
許さない…それは こっちの台詞です!
お父さんを殺したアナタを、私と姉さんは絶対に許したりはしません。
覚悟なさい!!
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会心の一撃!
…は良いのだが、半分、クソ親父のコピー技ってのが、何だか負けた気分だ。
クソっ!何だか親父が殴りたくなる様なドヤ顔で、「今のは俺様の御陰だ。もっと敬え、感謝しろwww」とばかり、腕組みしながらコッチ見てる幻影(イメージ)が見えるぜ。
『うがあぁっ!!もう、容赦は せぬぞ!
小僧!エドガンの娘!
この偉大なる錬金術師、バルザック様の本気を見せてやる!!』
今の一撃で ぶちキレたバルザック。
どん!
両手持ちした棍棒の柄先を、思い切り床に叩き付けると、あの魔法を無効化させる霧を消し飛ばし、またもや巨大な魔法陣が現れた。
そして其処から召喚されたのは、溶岩魔神に氷河魔神、フレイムにブリザード、そして爆弾岩!
『進化の秘法によって齎される、合成錬金の恐ろしさ、味わうが良いわ!!』
「その合体だけは、絶対に させねー!
ブラッディ・スクライドーーーーーぉ!!」
ズドガァッ!!
えぇい、冗談では無い!
何となく…何となくだが、喚び出された魔物の組み合わせを見て、合体したら間違い無く『アレ』が出来上がると直感した俺は、恐らくは その場合、核(コア)になるであろうな爆弾岩をソッコーで破壊。
「マーニャさんミネアさん、あの氷っぽいのと冷気っぽいのを仕留めて!」
「「う…ぅん、せーのっ!
フォーティア・ルフィフトゥーラ!!」」
ぶぉゎわぁあああっ!!
そして お姉さんズには、氷河魔神とブリザードの相手をして貰って、
「ソロ!」「はい!!」
斬!斬!斬・斬・斬!!
俺とソロで、残りの灼熱系を撃破。
全く…あんなのが更に此の場に乱入したら、それこそ全滅の お知らせだぜ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
召喚された魔物の撃破、何だかフィーグが凄く必死だったのが気になるけど、それ以上に気になるのが…
チラ…
「えぇいやっ!」「ふぬっ!」
ばきっ! がんっ!!
『はっにゃ~~?』
どがんっ!!
「「うゎあっぁ!?」」
……………………。
アリーナやライアン達、あの合体した魔物の相手、まだ やってるし?
『グフハハハ!
あのキラー・プラスターは禁呪で、俺様と命を同化させている!
つまり、貴様の あの仲間達は、自ら力尽きるか、お前達が この俺様を倒す迄、エンドレスで戦う事になるのだ!』
…まぢっすか…?
それも、父さん見つけて、そして封印しようとした、進化の秘法の力の一部…
『ふん!エドガンもオーリンも愚か者よ!
コレを活用して、どれ程の富を得られると思っている?
如何に其れが、自分達が求める発見でなかったとしても、其れを活用せずに封印するとは、愚かにも程が有るわ!』
「そ、それだけで…」
「父さんを…??!」
「げぶふははははは!
そうよ、だ・か・ら、殺したのよ!!
尤もオーリンは生き延びた…あぁ、結局は死んだのだったな!ぎゃはははは!」
やっぱりコイツだけは、赦さない…
実はオーリンは生きているけど、それはソレ、これはコレよ!
「ふっ…それで魔に堕ちて人形辞めてりゃ、世話無いよな!!」
…フィーグ?
『何だと?』
「バルザック!貴様、今の姿を鏡で見た事が有るのか?
その醜い人に非ずな其の姿を?
いや、無いな…。
本音は其の姿を、否定しているからな!」
『ふんっ、何を言うかと思えば…
コレは人で非ずではない、人の進化の先の、最終型なのだよ!
愚者に何が解ると言うのだ?』
「ならば何故、この戦闘が始まる迄、人間の姿を保っていた?
何故、周りに侍らせていた女達も、その人の最終型とやらでなく、人間の姿を取らせていた?
それは お前が、人に しがみついている証拠では ないのか?」
『な゙…?!』
あ~ぁ…核突いちゃったわ、この男w
でも確かに、今の姿を誇らし気にしてるなら、周りに侍らせる女…てゆーか雌も、今のバルザックと変わらない化け物女、囲っている筈だわよねー。
まさか、女は普通な人間が良いとかって、それは種として間違ってるわ。
『黙れ!黙れ黙れ黙れぇ!』
BWoOOOH!!
「「きゃあ!?」」「「うぉゑ?!」」
フィーグの台詞を否定するかの様に、氷のブレスを吐くバルザック。
『I・O!!』
そして更に、爆裂魔法を放ってきた。
ん。フィーグ、少し怒らせ過ぎ。
「メラミ!」「ギラ!」
それに対して、コッチはソロと、火炎系呪文で応戦!
『クソがあっ! MahosutE!』
バルザックは本当に火炎系が苦手というか、弱点みたい。
嫌そうな顔をすると、さっきの魔法無効化の呪文を唱えて紫の霧でガードして、
『Hyadaruko!』
その儘 氷結呪文を撃ち放ってきた。
『I・O!Hyadaruko!
BagimA!I・O!』
氷結呪文だけじゃない!
此方に反撃の隙を与えない様に、次々と呪文を放ってきた!
さっき呪文、多分だけど回復系を含め、自分に懸かる魔法を無効化するだけで、外部への使用は普通に出来るみたい。
「ミネアさん、アレを!」
「…!はい!!」
すると、フィーグとソロが盾になってくれるかの様に私達の前に立つと、
「バルザック!喰らいなさい!!」
ミネアが普段、首に下げている宝玉…静寂の玉を手に取ってバルザックに向けると、それから放たれる翠の光がバルザックを包み、呪文を封じ込めた。
そして ついでに、あの厄介な霧も消してくれたわ!
『グロロ…バカな?それはエドガンの…』
ふっふーん!
何なの?その「バカな?その玉は『あの時』、粉々に砕いた筈!まだ同じ物が在ったのか!?」とでも、言いたそうな顔は?www
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
『おのれぇエドガン!!
何処迄も、俺様の邪魔をするかぁ!!』
すおぉぉぉぉぉおお…
呪文を封じられたらバルザックが、また氷のブレスを、しかも、余程 強烈なブレスを吐こうとしているのか、大きく息を吸い込み始めました。
「メラミ!」
Bowa!!
『ぐぅぉお?!』
しかし その大きく開けた口に、姉さんが巨大な火の玉をぶつけ、
「雷光流転槍!!」
直後、フィーグさんが神速の連戟を繰り出します。
でもコレって、少しタイミングが狂えば、フィーグさんの背中に、あの火の玉が直撃だったんですけど、これは互いを信じてるからこそ出来るんでしょうね。
『ぐがぁぁ…』
この攻撃でバルザックは顔…と言いますか、口元を抑えて苦しんでいます。
当然、こんなチャンスは見逃す筈は無く、
ソロさんが、自分の火炎呪文を刀身に宿らせての
「Victory・PoeniΧ!!」
あのキングレオを斃した、魔法剣での2段斬りを炸裂させます。
そして、
「ベギラマ!(Buo!)…あ、出来たし?」
姉さんが、ソロさんの様に、自分の持っている2振りの剣の刀身に、炎を付加。
そして素早くバルザックの前に駆け込み、前に立つと、
「…演舞剣改め、炎舞剣!!」
ズシャシャシャシャシャシャシャ!
『ぐおぉおぁ~っ??!』
まるで踊る様に、いえいえ、踊りながら、バルザックの身体全体を、炎の刃で斬り刻んでいきます。
初披露の後、フィーグさんに指摘された、斬撃の軽さという弱点を、刀身に炎の属性を付加させる事で補ったみたいです。
「流石は天才マーニャちゃん!
閃きの達人!」
……………………………。
姉さん…今のは何となくソロさんを真似てみただけな、行き当たりばったりだったのね…。
「フィーグ!ソロ!」
「はいよっ!!」「はい!」
私達のターンは、まだまだ終わりません。
姉さんの号令でソロさん、そして姉さんとフィーグさんが、ダッシュで飛び込み、
「でぇいやぁっ!」
『ふん!』
バキィッ!
「うげゃっ!?」
ソロさんのジャンプからの一刀を、バルザックが棍棒でのガードから その儘 石突きに繋いで吹き飛ばしますが、
「腸をおおぉっ!」
「ぶち蒔けろおっ!!」
斬x2!!
それを人身御供にしたかの如く、ウチのパーティー屈指のバカップルが、太刀筋をクロスさせる連携の……って これ、姉さんもフィーグさんも、最初からソロさんの犠牲前提で狙っていた、なんて事は有りませんよね?……連携の斬撃を決めました。
「ミネア!何をジト目で突っ込みたそうな顔をしているのよ!!?
トドメは、私達で刺すわよ!!」
…はぁ。
分かりましたよ、それじゃ、せーの!
「「フォーティア・ルフィフトゥーラ!!」」
BWoOOOH!!
『ぎょぇあぁあ~~っ!!』
魔法版・会心の一撃とでも言うべきでしょうか、普段以上の業火がバルザックの身体を包みました。
そして炎が収まり、バルザックの体に大小な無数のヒビが入ると、其処から身体全体が瓦礫の様に崩れ落ち、
「う…うぅ…」
その中から元の姿、『人間』の姿をしたバルザックが現れ、
ガタッ…
虚ろな表情を浮かべると その儘 膝を着き、うつ伏せに倒れてしまいました。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「マーニャ、ミネア!」
「ソロ殿!フィーグ殿!やりましたな!」
「アリーナ!」「ライアンさん!」
こっちの戦闘が一段落着いたと同時に、姫さん達が駆け寄って来た。
あの巨大な埴輪はバルザックが倒れたと同時に、やはり塩みたいな塊になり、消えてしまったそうだ。
「うぅ…う…
せんな、馬鹿な…完璧な筈の俺の身体が敗れる…だと…?」
「……………………………。」
そして大きな戦闘を終え、皆が安堵の息を零す中、未だ うずくまった儘、何かを小声でブツブツと呟いている、バルザックを見据えているマーニャさん。
ヤツの傍迄 足を進めると、
「死ね、バルザック!父さんの仇!!」
ガシッ
「…フィーグ?!」
「姉さん?フィーグさん!?」
曲刀を首筋か、或いは心臓かに振り落とそうとしてるのを、慌てて その凶器を手にしていた手首を掴んで阻止。
「何するのよ、放して!」
「気持ちは解るが、こんなヤツの為に手を汚す事は無い!
どうしてもと言うなら、泥は俺が被る!」
「フィーグ…?」
かなり冷静さを失っているマーニャさんを、必死に宥める俺。
そういうのは、国家仕えの職業軍人、或いは傭兵の仕事なんだよ。
…そうだろ?ライアン?
「ふむ…。いや しかし、どちらにしろ、今更 此奴を罪人てして公の場に裁く事は、難しいでしょうな。」
「あぁ、全く その通り…だ!?」
「「「「「「「!!!?」」」」」」」
そういう会話をしている中、俺達は確かに感じ取った。
何と表現すれば良いか…
この謁見の間の空気が、どす黒い悪意に満たされた様な違和感を。
「……………………。
実験は失敗だった様だな…
あの御方に御報告せねば…」
「……………!!」
そして空間に突如、【穴】が開いたと思えば、その中から、不気味な低い声と共に、爬虫類の顔をした、魔導師風な格好の魔族が姿を見せた。
「お、お前は…?」
「んん?ほぅ…久しいな、人間…」
今年も よろしくお願いします。
年内に完結出来たら…良いな…
‡‡‡‡【 次回予告(予定)!! 】‡‡‡‡
次回『奪還!サントハイム城!!(仮)』
乞う御期待!! コメントよろしくです。