いきなり【R15】です?
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ん…んん…
夜中、不意に目が覚めた。
クぉ~…
ベッドの上、隣には、フィーグが静かに寝息を発てている。
…あの後、フィーグだけ特別に、簀巻きから解放してやったのだ。
ソロとクリフトが泣きながら、「うわぁーん!贔屓だー!!」って叫んでたけど、そんなのスルーよ!
因みに今、私とフィーグは、生まれた儘の姿になっていてる。
つまり…そーゆー事よ!
言わなくても解るわよね!!
そして今、私達の体を覆っているシーツ、
むっくぅ…
「何だか、山が出来てるんですけど…」
そう、何やら丁度、フィーグの下半身辺りの所が膨れ上がっており、
カバっ…
「ぅっ☆…ゎわあぁ~っおぉぉう…!☆」
そのシーツを捲ると、其処には この男の愛槍・方天画戟を彷彿させる黒鋼の豪槍が、正に天を貫かんとするが如く、聳え"起"っていた。
じぃ~…
改めて其れをガン見。
男の人のアレを見るのって、フィーグと父さんのを除けば(まだ小さな子供の頃、一緒に お風呂に入ってた時よ!)、この前のオークとの戦闘時に、ソロとライアンのを、ちょっと見ただけだけど…
ライアン≧フィーグ>父さん>>(中略)>>ソロ
…な感じだったし、ソロも あの時、フィーグやライアンの事を、『鬼』だとか『修羅』だとか、凹みながらブツブツとボヤいてたし、やっぱし大っきい部類になるんでしょうね?コレ?
ソロ、強く生きて!w
あ、そうそう、ライアンとソロのを見てしまったのは、あくまでも事故よ!不可抗力よ!らきすけよ!!…って、あら?
「…zzzz…」
……………。
ん。また寝る前に ついでだから少しだけ、フィーグニウム(生)を補充しておこう♪
いや、これは、私は悪くはないわ。
こんなんなってる、フィーグが悪いの。
いや寧ろ、こんな状態のフィーグに対して、何もしないなんて、逆に失礼だよね?
『…だから、私は悪くない。』
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うぅ…何だか体が怠い。
昨夜はマーニャさんに簀巻きから解放された後、既に時間が時間だったから、それ程 致した訳でも無いのだが?
ん~、確か、5Rくらい?
「~~~~♪♪」
傍らには、マーニャさんが凄く幸せそう、且つ艶やかな顔で、静かに寝息を立てている。
「…もう少し、寝かせといてやるか…。」
そう言いながら、枕元に置いていた懐中時計に手を伸ばし、今 何時だべ?…と時刻を確認してみると、既にAM8:37…!?
「おぃ、マーニャさん起きろ!
昨日、言ってたろ?今日は9時から、今後の対策を話し合うって!」
ゆっさゆっさゆっさゆっさ…
マーニャさんの『肩』を持って体を揺さぶりながら、マーニャさんの『肩』を持って体を揺さぶりながら…
何だか きちんと『肩』ってのを強調しないと、勘違いする諸子が続出する気がしたので念を押す意味で2回言ってみたが、兎に角それで、この熟睡している お姉さんを起こそうとするが…
「ん~、…後、10時間ん~…zzz…」
貴女は何時間、寝る気ですか?!
「もぉ~、仕方無いわねぇ~…それなら、ちゅーしてくれたら、起きる~…ん~♪」
どっちが仕方無い!?
あ~、全く!世話の焼ける お姉さんだぜ!
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はぁ…時間ギリギリになって、漸くバカップルが、この会議室に やって来ました。
「………………………♪」
「……………。」
…艶っ々な顔と窶れ果てた顔で。
不潔です!
「うぅ…朝ご飯…」
知りません!
「昨日の続きだが、さしあたっての次に やるべき事は、魔族よりも先に、黄金の腕輪を見つけ出す事だ。
…俺の憶測に過ぎないが、件の誘拐犯は まだ、サントハイム嶺の何処かに潜んでいると思う。
それも街中なんかでなく、洞窟等に…
姫さん達…特に爺さんは、国内でその手の輩が隠れ忍びそうな場所の心当たりって、無いのかな?」
「ふむ…」「う~ん…」「ん……。」
そして今日は とりあえず、フィーグさんが進行して話す中、アリーナさん達に賊が潜みそうな場所について尋ねましたが、有力な手掛かりは得られず。
「時事通に、釣り記事載せて貰うかな?
『黄金の腕輪、高値で買い取ります』みたいな。」
「それ、魔族も一緒釣られそうですね…」
「そもそも、仮に誘拐犯が洞窟なんかに潜んでいるとしたら、情報紙なんかを読んでいるとは思えませんが…」
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「ロザリーヒル…ですか…」
「聞いた事、無いですな。」
結局、黄金の腕輪については行き詰まり、話し合いは次の御題に。
次に目指す場所として、俺がロザリーヒルを挙げたのだが、意外や意外、誰も その場所は勿論、名前を知らないと云う。
世界地図を開き、丁度サントハイムの真西の場所を指差したが、確かに地図にも表記されていない。
…考えてみたら、確かにエルフやホビットの集落が、人間界の公の地図なんかに載ってる筈も無いか。
「申し訳無いですが、流石に存在が はっきりしていない集落を目指して、船を出す訳にも行きませんねぇ。」
「ですよねー。」
ん。旦那、正論。
しかし これで、完全に行き詰まったな。
「来月、エンドールで行われるサミット。
それに訪れる各国の代表者の方々ならば、何かしら情報を持っている御人も居るやも知れませぬな。」
…確かに。
原作(ゲーム)でも、ロザリーヒルの情報を話していたのは、ガーデンブルグの女王だったし、他の国の御歴々も、何かを知っている可能性は十分に有る。
そんな訳で…
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「それじゃあ、来月にエンドールで。」
「えぇ!」
「い~ぃ、アリーナ?
次に逢う時迄には、クリフトと、しっかりキメときなさいよ!!」
「ま、マーニャ、何言ってるのよ?!」
俺達のパーティーは、サミットが始まる迄、一時的に解散。
姫さん達サントハイム組は、この儘 城に残り、王族、城属の者として、さしあたっての事後処理をする事に。
残るメンバーは、一足先に、船でエンドールへ。
その後、ライアンはキメラの翼を使って、バトランドへ やはり一時帰還。
バトランド王に、現状の報告をするとか。
旦那は当然、エンドールの自宅に。
ネネさんに任せっきりだった、店の業務に勤しむと言っている。
そして、残る俺達は…
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「……………………………。」
目が覚めたら、知らない天井…いえ、見覚えが有る天井でした。
変ですね。
エンドールに到着した後、僕達はトルネコさんの家族や店のスタッフの皆さんと食事した後、宿屋に泊まった筈でしたが。
目に入ったのは、宿の部屋の天井では無いです。
てゆーか、この天井、そして この部屋は…
……………………………………………。
いやいやいや、有り得ません!
そうです!これは夢に決まっています!!
もう一度寝て、次に目を覚ました時は、エンドールの宿のベッドの上に居る筈です!
カチャ…
「おぅ、起きたみたいだな、小僧。」
「ぜっ、ぜぜぜ…ゼヴィウスさん?!」
そうこう考えている中、いきなり扉が開き、部屋に入ってきたのは、世界最強と云われている傭兵団『フランベルジュ』の団長であり、フィーグさんの父親でもある、最恐傭兵・ゼヴィウスさんでした。
「いきなり昨夜、バカ息子が眠っている お前さんを荷物と一緒に連れて来てな。
サミットが始まる迄の間、此処で鍛えてくれって言われたのだ。」
「はぃい?聞いてないんですけどぉ?!」
「うむ。何でも、これは『さぷらいず』だからとか言っていたが?」
そんな さぷらいず、要らないです!
「そ、それで、フィーグさんは?」
「お前さんを預けると、直ぐにルーラで何処かへ飛んで行ったわい。」
非道ぃ!非道過ぎる!!
「何、心配せずとも、次にバカ息子に逢う時には、彼奴に余裕で勝てる位に仕上げてやるわい!♪」
い、いやああぁあああぁぁっ!!(」゚O゚L)
やっぱりと言うべきか、どうやら僕は、寝ている間に、フランベルジュの拠点(ホーム)に放り込まれていたみたいです。 orz
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「…それで、フィーグさん?
ソロさんは ゼヴィウスさんに預けたとして、私達は、今から…?」
「ん。ロザリーヒルが見つかる前に、少し片付けておきたい事が有ってね…。
とりあえずはアッテムトだ。」
「「アッテムト?」」
‡‡‡‡【 次回予告(予定)!! 】‡‡‡‡
「…気持ちは解らんでもないが、それでも時には、非情な覚悟も必要なんだぜ?」
次回『決断(仮)』
乞う御期待!!