理想主義の問題児が異世界から来るそうですよ?   作:ゆっくり祐一

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最近ほぼ毎日のように投稿していますね・・・これでは動画の方に支障をきたすので、少しずつ投稿したいですね。でも、主人公の能力が判明するところまでは早めに投稿したいとか思ってます。


それでは本編スタートです!



第4話 サウザンドアイズにて

「な、なんであの短時間に”フォレス・ガロ”のリーダーと接触して喧嘩売る状況になったんですか!?」

 

飛鳥達と同流した俺たちは、これまでの経緯を説明された。それを聞いた黒ウサギは大激怒をしていた。

 

「一体どういう心算があってのことですか! 聞いているのですか御二人とも!!」

「「むしゃくしゃして後先考えずに行動した。反省はしていない!!」」キリッ!

「黙らっしゃい!!」

 

まるで息があったかのようにそういう飛鳥と耀。それを聞いた黒ウサギは二人をハリセンでひっぱたく。

 

「別にいいじゃねぇか。見境なく喧嘩を売ったわけじゃないんだから許してやれよ」

「まあ、明確な理由があるわけだしな」

「お、お二人は面白ければいいと思っているかもしれませんけど、このゲームで得られるものは自己満足だけなんですよ? この”契約書類”を見てください」

 

黒ウサギは俺たちに”契約書類”をみせる。そこに書かれていることをまとめると、こっち側が勝利すれば、”フォレス・ガロ”は箱庭の方で裁かれた後にコミュニティを解散、逆にこっちが負ければ罪を黙認するというものだった。

 

「でも、彼らの罪はいずれ時間をかければ暴かれます。だって、肝心の子供たちは・・・」

「そう、人質はすでにこの世にはいないわ。その点を責め立てれば必ず証拠は出るでしょう。だけど、それには時間が掛るのも事実。あの外道を裁くのにそんなに時間をかけたくないわ」

「・・・はぁ~。仕方がない人たちです。まあいいデス。腹立たしいのは黒ウサギも同じですし。”フォレス・ガロ”程度なら十六夜さんと祐介さんで挑めば楽勝でしょう」

「何言ってんだよ。俺は参加しないぞ?」

「俺も十六夜と同意見だな」

「当り前よ。貴方達なんて参加させないわ」

 

飛鳥の言葉に意外とぐさりと来る俺。しかしその目は十六夜に向けられており、フン! と鼻を鳴らしていた。その光景を見た黒ウサギは慌てて二人に食って掛かる。

 

「だ、駄目ですよ! お二人はコミュニティの仲間なんですからちゃんと協力しないと!」

「そういうことじゃねぇよ黒ウサギ」

 

十六夜は真剣な顔で黒ウサギを右手で制する。恐らく十六夜も俺と同じ考えのはずだ。

 

「いいか? この喧嘩はこいつらが売った。そして奴らが買った。なのに俺が手を出すのは無粋だって言ってるんだよ」

「あら、わかっているじゃない」

「・・・・・・。ああ、もう好きにしてください」

 

丸一日振り回された黒ウサギはもう返す気力すら残っていなかった。

 

「・・・苦労するな。黒ウサギも」

「ならせめて問題行動だけはしないでくださいよ!」

 

スパァン! と再びハリセンで叩かれる俺。別に問題行動を起こしたつもりはないのに解せぬ・・・

 

「ああは・・・それじゃあ今日はもうコミュニティに帰る?」

 

そこにコミュニティのリーダーのジンが苦笑しながらそう聞いてきた。それに黒ウサギは、

 

「あ、ジン坊ちゃんは先に帰っていてください。ギフトゲームが明日なら”サウザンドアイズ”に皆さんのギフト鑑定をお願いしないと。それにこの水樹のこともありますし」

「”サウザンドアイズ”? コミュニティの名前か?」

「YES。”サウザンドアイズ”は特殊な”瞳”のギフトを持つ者たちの群体コミュニティです。箱庭の東西南北・上層下層の全てに精通する超巨大商業コミュニティです。幸いこの近くに支店がありますし」

「ギフト鑑定と言うのは?」

「勿論、ギフトの秘めた力や起源などを鑑定することデス。自分の力の正しい形を把握していた方が、引き出せる力は大きくなります。みなさんも自分の力の出処は気になるでしょう?」

「まあ、確かにそうだな」

 

正直、俺の力は結構異質なものだから、この際すべてを把握しておいても問題はないだろう。ほかの三人も拒否する声がなかった。

 

すると、三人は街灯と月に照らされている並木道を不思議そうに眺めていた。そして飛鳥が、

 

「桜の木・・・ではないわよね? 花弁の形が違うし、何より真夏になっても咲き続けているはずがないもの」

「いや、まだ初夏になったばかりだぞ? 気合の入った桜がいてもおかしくないだろ」

「・・・・・・? 今は飽きだったと思うけど」

「俺のところは春の終わりごろだったな。桜が残っていてもおかしくはないな」

 

ん?と俺たちは一斉に首をかしげる。その光景を見た黒ウサギは笑いながら説明してくれた。

 

「皆さんはそれぞれ違う世界から召喚されているのデス。元板時間軸以外にも歴史や文化、生態系など所々違うはずですよ」

「へぇ、パラレルワールドってやつか?」

「近しいですね。正しくは立体交差並行世界論いうものなのですけども・・・今からこれの説明を始めますと一日二日では説明しきれないので、またの機会と言うことで」

 

そういいながら黒ウサギは途中で止まった。どうやら”サウザンドアイズ”の支店に到着したようだった。すると、その店の奥から、

 

「いぃぃぃやほおぉぉぉぉ! 久しぶりだ黒ウサギィィィ!!」

 

黒ウサギは、店内から出てきた和服姿の少女に思いっきり抱き着かれて、そのまま近くの水路に吹き飛んだ。

 

「きゃあぁぁぁーーー」

 

ポチャン、そんな音共に黒ウサギは水路に落ちていった。

俺たちは目を丸くして、近くにいた店員は頭を押さえていた。そしていざいよはその店員に、

 

「・・・おい、店員。この店にはドッキリサービスがあるのか? なら俺も別バージョンで是非」

「ありません」

「なんなら有料でも」

「やりません」

 

十六夜の真剣そうな表情に女性店員も真剣に返していた。いや、十六夜は何を指せようとしてるんだよ・・・と内心呆れていた。

 

「し、白夜叉様!? どうしてあなたがこんな下層に!?」

「そろそろ黒ウサギが来る予感がしておったからに決まっておろうに! フフ、フホホフホ! やっぱり黒ウサギは触り心地が違うのう! ほれ、ここか、ここがいいのか!」

 

スリスリスリ

 

そんな擬音が聞こえそうなくらい、その和装少女が黒ウサギに頬ずりしていた。

 

「し、白夜叉様! いい加減離れてください!」

 

黒ウサギは白夜叉と呼ばれた少女をつかんで、そのまま店の方に吹き飛ばしてきた。そしてそれを十六夜が。

 

「てい」

「ゴバァ! お、おんし! 飛んできた初対面の美少女を足で受け止めるとは何様じゃ!」

「十六夜様だぜ。以後よろしく和装ロリ」

 

ヤハハ、と笑う十六夜。それにしても足で受け止められてもぴんぴんしてるとは・・・このロリ、結構丈夫みたいだな。

 

「うぅ・・・まさか私まで濡れることになるなんて・・・」

「・・・因果応報かな」

『お嬢の言う通りだな』

 

一気に悲しそうな表情になる黒ウサギとは対照的に、濡れても平気そうな顔をしている白夜叉と呼ばれた少女は俺たちを見まわしていた。まただ、まるで値踏みされてるかのようなまなざしだった。

 

「ふふん。お前たちが黒ウサギの新しい同士か。異世界の人間が私のもとに来たということは・・・ついに黒ウサギが私のペットに・・・」

「なりません! どういう起承転結があってそんなことになるんですか!」

「まあいい。話があるなら店内で聞こう」

「無視しないでください!」

 

白夜叉の後ろをついていく後ろで、黒ウサギはぎゃーぎゃーわめいていたが、面倒だったのでそのまま置いていくことにした。

 

「あいにく店は閉めてしまったのでな。私の私室で勘弁してくれ」

 

俺たちは和風の庭園を通り、招かれた個室は一人にしては十分以上の広さの部屋だった。そこに座ると、

 

「改めて自己紹介しておこうかの。私は四桁の門三三四五外門に本拠を構えている”サウザンドアイズ”幹部の白夜叉だ。この黒ウサギとは少々縁があってな。コミュニティが崩壊してからもちょくちょく手を貸している器の大きな美少女と認識しておいてくれ」

「その外門、ってなに?」

「箱庭の階層を示す外壁にある門ですよ。数字が近いほど都市の中心部に近く、同時に強大な力を持つ者たちが住んでいるのです」

 

黒ウサギが補足説明をしてくれた。それを聞いた俺たちは、

 

「・・・超巨大タマネギ?」

「いえ、超巨大バームクーヘンではないかしら?」

「そうだな。どちらかと言えばバームクーヘンだ」

「俺もバームクーヘンに一票・・・なんかバームクーヘン食べたくなってきたな」ガサゴソ

 

そういうと、俺はバッグの中を漁り始めた。そんな中会話が進んでいく。

 

「白夜叉様はあの蛇神様とお知り合いなのですか?」

「知り合いも何も、あれに神格を与えたのはこの私だぞ。もう何百年前の話だがの」

 

小さな胸を張り豪快に笑う白夜叉。見た目の癖にロリBBAだったのか。内心そんなことを思っていると、

 

「へぇ? じゃあおまえはあの蛇より強いってことだな?」

「ふふん、当然だ。私は東側の”階層支配者”だぞ。この東側の四桁以下のコミュニティでは並ぶものがいない、最強の”主催者”なのだからな」

「そう、ふふ。ではつまり、貴女のゲームをクリアすることができれば、私たちのコミュニティは東側で最強のコミュニティと言うことなのかしら?」

「無論、そうなるの」

「そりゃ景気のいい話だ。探す手間が省けたぜ」

 

俺を除く三人は白夜叉に向かって闘争心をむき出しにした。それを見た白夜叉は高らかに笑いながら。

 

「抜け目ない童達だ。依頼しておきながら私にギフトゲームで挑むと?」

「え? ちょ、ちょっと御三人様!?」

「よいよい黒ウサギ。私も遊び相手にはいつも飢えている」

「ノリがいいわね。そういうの好きよ」

「ふふ、そうか。――しかし、ゲームの前に一つ確認しておくことがある」

「なんだ?」

 

「おんしらが望むのは”挑戦”か―――それとも”決闘”か?」

 

「「「なっ!?」」」

 

刹那、俺たちの視界に爆発的変化が起こった。俺たちが投げ出されたのは、白い雪原と、凍る湖畔―――そして、水平に太陽が回る世界だった。

 

「・・・ふぅん」

 

その光景を見た俺はそう口にしていた―――左手にバームクーヘンの載った皿を持ちながら。そんな中、三人と白夜叉が何やら会話している。どうやら今回は挑戦を受けるようだった。

 

「して、そこにいるおぬしはどうするのじゃ・・・って何食べとるんじゃ!」

「何って・・・バームクーヘンですが?」

「と言うか祐介さんいつの間にそんなもの食べてるんですか!」

「バッグの中探してたら偶然会ったから食べてるんですが何か?」

「・・・そのバッグの中は一体どうなっているのかしら?」

「そうだな。さながら青いタヌキのもってるポケットみたいだな」

「俺をあの青ダヌキと一緒にするな」

 

十六夜の失礼な発言に俺はそうツッコんだ。黒ウサギと飛鳥と白夜叉がいろいろ小言を言っている中、耀が俺の持ってるバームクーヘンをものほしそうに見ていたので、

 

「”挑戦”が終わったらやるよ」

 

と言うと目を輝かせていた。そこにわざとらしい咳払いをした白夜叉が、

 

「で、おぬしはどうするのじゃ? ”挑戦”か? ”決闘”か?」

「じゃあ、決闘で」

「なっ! 祐介さん話を聞いてましたか?! 白夜叉様は元魔王なのですよ?!」

「大丈夫大丈夫。だってさ――」

 

「――恐らく、俺の力で倒せるだろうし」

 

「・・・ほう?」

 

俺の言葉にそう声をあげる白夜叉。その目は再び値踏みするまなざしだった。

 

「見た限り、倒せそうな力はないように見えるが?」

「人は見かけによらないって言葉知らない? もしそうならその目は相当腐ってるんじゃないのか? 多分死後数日が経過した魚みたいな目?」

「! ・・・・・・私をコケにするか。実に面白い! その挑発、乗ってやろうぞ!」

「ちょっ! 祐介さん! 何で白夜叉様を挑発してるんですか!」

「いや、そのほうが面白いじゃん?」

「お、面白いって・・・」

 

黒ウサギは俺のセリフに呆れていた。まあ、無理もないだろうな。同じ立場になれば俺だって呆れるだろう。でもね、強い方が燃えるじゃん?

 

「と、言うわけで早く三人の試練を終わしてくれ。それまで俺はバームクーヘンでも饅頭でも食べてるから」

「おぬしまだ食べる気か!?」

「糖分補給は大事です」キリッ!

「もう、ツッコム気力もないです・・・」

 

俺の発言についていけなくなった黒ウサギは考えるのをやめると同時にツッコムことも放棄したのだった。

 

「「「・・・なんか最後の方空気だな(になってる)」」」

 

三人の小さな呟きは聞こえなかった。うん、聞こえなかったとも!

 

「じゃ、頑張ってねー」

 

そういった直後、近くにあった山脈の向こう側から、聞きなれないナニカの鳴き声が聞こえた。

 

そして、三人の試練が始まるのだった。

 




うーん、五千文字いかなかったですね。まあ、次回はそんなに文面は多くないと思います。それと、次回から座談会というかあとがきコーナーでもやっていこうかと思います。基本的には作者である僕と主人公の祐介君、後は素敵なゲストを招いてやっていく方針です。

次回「理想を現実にする力」

誤字脱字等があれば報告お願いします。

あと、ヒロイン候補の投票もやってるので活動報告にて投票お願いします。

次回もゆっくりしていってね!
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