魔法科高校の劣等生〜もう1人のイレギュラー〜 作:主任大好き
そんなこんなで2話目です。どうぞ
駅から出ると偶然にも達也と深雪と会った。
「おはよう達也、深雪も」
「おはよう。狙ったか?」
「おはようございます」
「んなわけねーだろ。そういや、和尚さんのとこに行った?」
「あぁ。今朝行ってきたばかりだ」
十一が和尚さん、達也が師匠と言った人物は九重寺の坊主である。しかし、坊主のくせにけっこう俗っぽいというのが十一たち3人の共通の感想である。
「また深雪にちょっかいか?んで、お兄様がプンプン丸になったか」
「ところどころ言い方にイラッとくるがそんなところだ」
3人はそのまま学校に着き、深雪が一科生、十一と達也は二科生なので別れくないといけないのだがそこでまた2人のドラマを作り上げた。十一は、またかといった様子でその場面を眺めるだけにしていた。
「おはよう十一くん、達也くん」
「おはようございます」
「おーす」
「おはよう」
エリカと美月が声をかけてくる。そう言えばと思い、エリカと美月に話しかける。
「なぁなぁ、聞いてくれよー」
「なになに?」
「今さっきさー、達也と深雪がさ───」
達也は席に着いて早々に履修登録を済ませようとするが、十一は先ほど、達也と深雪が作り上げたドラマを教える。エリカは「もう慣れたかもしれない」と、口にし、美月はずっと恥ずかしいのを我慢するように顔を赤らめ下をずっと向いていた。
いつの間にか、達也は席の前にいる男子と自己紹介をしていたのだが、その男子はエリカと口喧嘩になってしまった。いつものように自己紹介をするとその男子も自己紹介で返す。
「俺は西城レオンハルト。レオでいいぜ」
「おけ、把握」
そこで予鈴がなり、自分の席へと戻る。しかし、ここで予想外のことが起きた。教室のドアが開き、教師らしき人が入ってきたのだ。一科、二科制をとっているのは一高、二高、三高までである。けれど教師の数はその人数に全く足りておらず、二科生は直接授業を受け持ってもらえることは出来ず、映像での授業となる。
「はじめまして。私はこの学校で総合カウンセラーを務めている小野遥です。皆さんの相談相手となり、適切な専門分野のカウンセラーが必要な場合はそれを紹介するのが私たち総合カウンセラーの役目になります」
「(へー・・・・・・まっ、俺には関係ねーな)」
なんでも、カウンセラーは合計で16名ほど在任しているらしく、男女各1名でペアとなり各学年1クラスを担当するとのこと。また、カウンセリングは端末を通してすることも可能とのこと。
自己紹介とカウンセリングの説明が終わり、カリキュラム案内や履修登録へと移る。終わっている人は退室しても構わないらしいがガイダンス開始後は退室不可とのこと。
案内や履修登録を素早く終わらせた十一は今後、反社会的組織についての今後の動向を、得た情報をまとめるために思考の海へと潜り込んでいくのだった。
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ふと気が付けば昼までどう行動するか話していた。なんでも、レオは見た目と合わずに工房に行きたいらしい。
「闘技場じゃないのか?」
と、達也が質問する。実際、十一も同じことを考えていた。
「硬化魔法は武器術との組み合わせで最大の硬化を発揮するもんだからな。自分で使う武器の手入れくらい、自分で出来るようになっときたいんだよ」
とは、レオの弁。
「でしたら、一緒に工作室に行きませんか?」
そこから、行き先は決まったのだが・・・・・・「オメーはどう見ても肉体労働派だろ。闘技場に行けよ」とレオ。「あんたに言われたくないわよこの野性動物」とエリカ。十一は聞きに徹していたのだが我慢の限界で吹き出してしまった。どちらも的を得ている発言に思われたからだ。
そんなこんなで、今後も行動を共にする友人が固まりつつあり、一緒に帰ろうとしていたところ、深雪と合流。するとそこで一悶着あった。脇の方で達也が深雪に力づけるために「お前のせいじゃない」と返事をしている。
「それにしてもよぉ、まさか美月があんな性格とは思いしなかったぜ」
「それに関しては同感だな」
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今回の一悶着の原因の第一幕は昼食時のことだった。食堂が混むことを予感し、早めに専門課程の見学を切り上げ食堂に着いた十一たち5人は、苦労して席を探すことなく席に着き食事を済ませる。驚いたことにメニューにはオリーブ抜きのピザとストロベリーパフェ。これを食べない理由がない、そう判断した十一はその昼食に舌鼓を打っていたその時だった。
深雪は一科生を後ろに控えて来たのだが、達也を見るとそこへ合流しようとして、後ろに控えている一科生の方を振り向き、一緒に食事は取れないと断りを入れたのだが、そこから一科生たちの傲慢な言い種に発展。辟易した達也はその場を離れようとアイコンタクト。5人は移動することとなった。
第二幕は午後の専門課程見学中のこと。
射撃場と呼ばれる遠隔魔法用実習室では、3年A組の実技が行われていた。
生徒会長のクラスで、もちろん新入生の見学する最もな理由だった。真由美ほ10年に1度の英才とまで言われている。
ただ、一科生に遠慮する二科生がほとんどの中、十一たちは堂々と最前列の一番見やすいど真ん中に陣取っていた。この時、十一は先ほど食べたピザとパフェの味の評論のため頭をフル回転させていた。
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場面は戻り、第三幕。現在進行形で美月が一科生に啖呵を切っている真っ最中。
「いい加減諦めたらどうですか?深雪さんは、お兄さんと帰ると言ってるんです。他人が口を挟むことじゃないでしょう」
相手は昼食時に深雪の後ろに控えていた面子。深雪を待っていた達也たちに深雪クラスメイトたちが難癖つけたというのごことの発端。
「(あーあー、こりゃあ風紀委員会待った無しだな)」
なんてことを十一は人事のように考えていた。しかし、思いやりと言うかなんというか、変なものを燃え上がらせてしまった友人たちはますますヒートアップ。
「僕たちは彼女に相談することごあるんだ!」
「そうよ!司波さんには悪いけど、少し時間を貸してもらうだけなんだから!」
と一科生たちの意見。
しかし、彼らの勝手な言い分をレオは鼻で笑い飛ばす。
「はんっ!そういうのは自活中にやれよ。ちゃんと時間がとってあるだろうが」
「相談だったら予め本人の了承とってからにしたら?深雪の意思を無視して相談も何もあったもんじゃないの。それがルールなの。高校生にもなって、そんなことも知らないの?」
と、エリカの正論すぎる正論を食らった一科生たちは逆ギレ。まぁ、挑発するような真似をしているエリカもエリカなのだが。
「うるさい!他のクラス、ましてやウィードごときが僕たちブルームに口出しするな!」
差別的ニュアンスがある、などといった理由で『
しかし、意外にもこの暴言に真正面から反応したのは、意外と美月だったのだ。
「同じ新入生じゃないですか。あなたたちブルームが今の時点での一体どれだけ優れていると言うんですかっ?」
大して大きな声を出した訳では無い。けれど、美月のその声は不思議と校庭に響いたのだ。
「・・・・・・あらら」
「~♪いるじゃねーか。美月のこと気に入ったぜぇ」
「気楽なものだな。マズい事態だろう」
両者共に非常に危ない状態になったことは分かっているが、考え方が違うようだ。十一はその場の流れを楽しむことに重点を置いているが、達也はできるだけ荒事は立てたくない。そんな場面でそんな2人の考え方が合うはずもないだろう。
「・・・・・・どれだけ優れているのか、知りたいなら教えてやるぞ」
美月の主張は校内のルール、社会的な考え方としては正当なのだが、同時に、ある意味でのこの学校のシステムを否定するものでもある。
「ハッ、おもしれぇ!是非とも教えてもらおうじゃねーか!」
一科生の威嚇とも最後の通達または退路の無いことを伝えるものとも取れるその言葉にレオが威勢よく挑戦的に大声で応じる。ことここに至れば今更だが、完全に「売り言葉に買い言葉」の状態だ。
そんな状態において十一は肩を震わせて笑っていた。達也は気付いているようだが無視を決め込むらしい。
「しっかしまぁ、道理は美月にあるのになぁ」
「だからこそ、一科生の者はいい思いはしないだろう」
「だったら、まるっきり子供だな」
「あのー、お兄様方、そんなことを言ってる場合ではなくなってしまったのですが・・・・・・」
「おっ?進展ありか・・・・・・あれは、まずいな」
深雪が2人にかけた言葉を聞いて十一と達也がそちらに目を向ける。すると、ただでさえ一触即発の状況がついに動き始めていた。
「だったら教えてやる、一科生の力を!」
学外における魔法の使用は法令で細かく規制されている。学外はそれよりももっと厳しくなる。
しかし、CADの所持が校外で規制それているという訳では無い。
意味が無いのだ。
CADは今や魔法師の必携ツールだが、魔法の行使に必要不可欠という訳では無い。CADは無くとも使えるため、CADの所持そのものを法令は禁じてはいない。十一の場合、殆どがそれだ。
よって、登校時に所持している者はCADを預け、下校時に返却を受けるのだ。
「特化型!?」
だがそれが同じ学校の生徒に向けられるとなれば、異常な事態であろうことは簡単に想像できるだろう。
向けられるCADが、攻撃特化型であるならば尚さらだろう。
見物人の悲鳴が多数聞こえる。
なるほど、さすが一科生。口先だけではないようだ。
CADを抜き出す手際、照準を定めるスピード、どちらも明らかに魔法師同士の戦闘に慣れている者の動きだ。
レオは即座にそれに反応し、その一科生に向かって走りCADに掴みかかろうとする。
「(さすが森崎家、と言ったところかな。でもまぁ、その程度で今だけのプライドじゃあ、伸びるものも伸びねーだろうよ)」
「お兄様!」
達也は隣から深雪の叫び声とも取れるその声を聞くまでもなく
しかし、十一は達也のその行動を見てから達也の前に腕を出して静止させる。十一のとった行動は次に何が起こるのかが把握しきっている行動だ。
「何のつもりだ?」
「まぁ、見てろよ」
十一がそう言った瞬間───
「ヒッ!」
───カコン・・・・・・カラカラカラ
悲鳴を上げたのは銃口をレオに向けていた一科生の方だった。いや、レオも若干「ウオッ!」と驚いていた。
「(ほう、あの千葉家の血筋が確定したな。俺も、面倒を呼び寄せるなんて達也のこと言えねーな)」
なんて、呑気なことを考えているとエリカとレオは口論に、いや、レオは軽くあしらわれているだけのようだ。
十一はこの場の誰もがエリカとレオの繰り広げるグダグダな漫才に呆気に取られている中、先ほどの、CADを弾き飛ばされた一科生の後ろの集団にいた女子生徒が腕輪の形状をしたCADに指を走らせるのを見つけた。
十一は感覚的に
系統外魔法である事を把握する。どうやらそれを弾丸の様に打ち出して魔法式を破壊し発動を阻害するようだ。確かに成功すれば安全かもしれないが外れたり、タイミングがズレたりすると向けられた相手は大怪我をする可能性が高い。
「(仕方ない、かな?)」
十一は自分の中でそう判断を下し右腕を持ち上げ親指と中指を合わせた、所謂指鳴らしの状態にする。
「
パチン!
その言葉とともに指を鳴らす。その音は不思議とその空間の中に響き渡る。すると、周りの動きが石のように動かなくなってしまった。
そう、十一は
現代魔法は3つの要素が重要視されていてその中に演算規模も入っている。
その要素から見れば十一は全世界でトップだ。しかし、これは十一がまともに使える魔法の中だけという制限があるのだが。
「これで終わりだな」
十一は発動の最中だった魔法式をキャンセルし、また、生徒会長の放った系統外魔法の弾丸を霧散させた。
「このままここにいると厄介ごとになるのは目に見えてるしなぁ。校門で待っとけばいいだろう」
そう残して十一は校門で魔法を解くために移動する。
「1人の時間はもう終わりだ。
そう呟くと共に、指を鳴らし音を響かせる。
すると、時ほ急速に加速し始め最終的には元の時の流れへと戻るのだった。
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「おいおい、悪かったって。そんなに起こるなよ。男前の顔が台無しだぞ」
「お前に言われても嬉しくないんだが」
十一は現在、先ほどの騒ぎのから逃げたために謝っている。しかし、どう見ても謝っているようには見えないのだが。
「お、お兄様、深雪も十一さんと同じでいいと思いますよ」
「あ、私もー」
「わ、わ私もいいと思いますよ」
深雪、エリカ、そして先ほどの魔法を発動させようとした女子生徒の光井ほのかが十一の言葉に賛同する。
「そう言えば十一。お前、どうやってあの場からいなくなったんだ?あのあと、結構騒ぎになったんだぜ。光井の魔法が発動しなかったー、なんて騒ぎが起きたあとに聞いた時びっくりしたぜ?」
「あれ、どういうこと?」
レオとほのかの親友の北山雫が十一に聞いて来るがそうそう言えるものじゃない。拾ってしまえば今の生活ができなくなるところの話ではなく、世界から狙われることになるのだから。
「そんなの言えるわけねーだろ。まぁ、これだけは言える。解明できなかった物理学を発展させた魔法だってことは」
「えぇ!?魔法を理論的に開発したんですか!?」
「そんなに驚くことじゃねーだろ。達也だってしてるし」
「おい」
達也は余計なことを、と言いたげに目を向ける。まぁ、そのくらいで怯む十一ではないのだが。
「しっかし、エリカのあの警棒面白いな。あれだったらいつでも携行できる新しいCADが作れるかもなぁ」
「お前のは既に持ち歩いているようなものだろう」
「え?」
「っていうか、2人ともあの一瞬で分かっちゃうの?」
「おう」
「こいつの場合は特殊だからな」
「え?その警棒デバイスなの?」
「普通の反応ありがとう。みんな気づいてたら恥ずかしいじゃない」
そのやり取りを聞いて、レオが更に、訝しげに問う。
「・・・・・・何処にそんなシステムを組み込んでるんだ?さっきの感じじゃ全部空洞ってわけじゃないんだろ?」
「ブーっ、正解は「柄以外はすべて空洞だったぞ。多分だが刻印術式で強度を上げてるはず。じゃないとぶっ壊れる」・・・・・・えー、私が説明しようとしたのに・・・・・・」
十一が被せて説明し、ふてくされ気味のエリカを見て鼻で「フッ」と笑う。
「え?ちょっと待て、術式を幾何学紋様かして、感応性の合金に刻んでサイオンを注入することで発動するってことだよな。よくガス欠にならないな」
そう、レオの言ったとおりなのだが、これには問題がある。刻印術式自体が、燃費が悪すぎてあまり使われていない技術であり、硬化魔法をかけ続けなければならないのだ。普通は、の話なのだが。
「おっ、流石得意分野。でも残念。それはずっとかけつけるかけ続ける場合でしょ?強度ご必要になるのは振り出しと打ち込みの瞬間だけ。その刹那を捉えてサイオンを流してやれば、そんなに反応しないわ」
兜割りの原理と同じよ、とあとに続けたエリカだったがみんな感心と呆れ顔がブレンドされた空気にさらされて、居心地悪げに訪ねたエリカに美月が言うのだった。
「十一さん、達也さん、深雪さんもすごいけど、エリカちゃんも充分すごい人だったのね・・・・・・うちの高校って、普通の人がいない?」
「・・・・・・魔法科高校に通ってる時点で普通の人はいないと思う」
美月が驚きとともにこぼしたその一言に雫が静かに切り返す。それを聞いていた面々は微妙な空気を感じていたが十一が吹き出したことによってその空気が軽くなったようだ。
最近寝不足なんですよね。突然何を言ってるのかわかりませんが新幹線に乗るために早くに起きて眠いです。講義受けてても眠くなるんですよね。いえ!流石に寝ませんけどね。←なんて言えたらかっこいいですがたまに寝ます。
はい、自分の話はおしまいにしてどうでしたでしょうか。みなさんが少しでも面白く感じられたのならば大変嬉しいところでございます。しかし、前書きにも書いたようにいっときISの方に入り浸りますのでご了承いただければと