【完結】IS-Destiny-運命の翼を持つ少年   作:バイル77

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PHASE5 別 さようなら 離

「なんでだよっ!なんですぐに助けに行かないんだよっ!」

 

 

IS学園の地下区画、作戦会議室室に一夏の咆哮が響く。

今この作戦会議室には真達をはじめ、専用機持ちの人間が集められている。

教員の姿は千冬と真耶の二人しかいないが、これには理由がある、C.E.の事を知っているかいないかだ。

また学園に軟禁して用務員の立場を与えていたミシェルもそこにいた。

 

 

「落ち着け、馬鹿者っ。篠ノ之のバイタルサインは把握している。今迂闊に動いたら何をするかわからんのだ」

 

「だからって……箒は捕まっちまったんだぞっ、訳の分からない連中にっ!何をされるかっ!」

 

 

思わず千冬に叫んでしまった一夏の肩に手を置く。

それは真であった。

 

 

「一夏、気持ちはよくわかる、だけどまずは落ち着けよ」

 

「真……っ!」

 

「箒は人質だ。つまりは命は保証されてる立場だ。今むやみに動いたらそれが危うくなるかもしれないんだ」

 

「っ!だからって、このまま動かないでいたら箒は……っ!」

 

「だからっ!今束さん達が必死で情報収集してくれてるんだろっ!」

 

 

真も思わず叫んでしまい、室内はしんと静まり返った。

内心しまったと思いつつ、皆に頭を下げてから一夏の目を見て続ける。

 

 

「ごめん。叫んじまって。でもまるで昔の俺を見てるみたいだったからさ」

 

「昔の……真?」

 

「あぁ、シン・アスカだった時の俺さ」

 

 

真の脳裏に浮かんだのは、かつて救えなかった少女【ステラ・ルーシェ】の姿。

ミネルバ時代、捕獲したエクステンデットである彼女をザフトは貴重なサンプルとして研究材料にする予定であった。

しかしかねてから彼女と数度触れ合い、亡き妹と重ねていたシンにとってそれは許しがたいことであった。

友人であるレイの力添えもあり、彼女を連合に返却するといった独断行動を起こしてしまった。

 

この行動が後のベルリンの惨劇につながるなど当時のシンには思ってもみなかった。

自分の独断が、多くの悲劇を起こしてしまった。

結果論でもあるが、真の心の中には暗い傷として残っている。

 

今の一夏の姿はその時の自分と重なった。

だから真はかつての自分の過ちを、友人に犯してほしくないのだ。

 

 

「ステラっていう娘をさ、俺が独断で彼女を救うために動いたんだ。その結果……ベルリンは火の海になったんだ」

 

 

真の言葉に作戦室にいた皆が息をのんだ音が聞こえた。

 

 

(……真)

 

 

簪が真の表情を見ながら思い出す。

彼女はその光景を見たことがあった。

エクスカリバー事件の際に、AIラクスのホワイトネス・エンプレスの単一仕様能力に囚われた時だ。

 

ボロボロになった街、逃げ惑う人々の姿、街を破壊する巨大なMA、そのMAに向かっていくMS。

そしてMAの足元で冷たくなった少女を抱きかかえて慟哭する彼の姿を。

 

 

「だから、お前には同じ轍を踏んでほしくない。それに皆だって箒の事が心配なんだよ。もっと周りを見てくれ、俺達は仲間じゃないのか?」

 

 

真にそう言われて、彼は作戦室にいる皆に視線を移す。

 

 

「一夏、すぐに熱くなるのはあんたの悪い癖よ、まずは落ち着きなさいな」

 

「そうだよ、僕たちだって箒の事は心配だよ。でもまずは現状を把握することが大切なんだよ」

 

「気持ちばかりが先走ると足元をすくわれる。箒を助け出すためにはまず私達が冷静になるんだ」

 

 

鈴、シャルロット、ラウラが諭すように一夏に言う。

 

 

「……皆。分かったよ、まずは落ち着く……だよな」

 

 

それに静かにうなずいて一夏が言う。

 

 

『さて、束。こちらは落ち着いたが、そちらはどうだ』

 

 

一夏が落ち着くまで待っていたカナードは空間投影ディスプレイを展開して通信先の束に尋ねる。

表示されたディスプレイに映る束は鬼気迫る表情で絶えず作業を続けていた。

 

 

『情報収集なら進めてるよ。箒ちゃんの居場所は正確につかんでる。太平洋のど真ん中の座標にいるみたい』

 

『……海洋プラントでもあるのか?』

 

 

先のクルーゼ事件の際に利用された、日本がかつて進めていた計画の残滓。

海洋プラントが残っていたのかとカナードが尋ねるが、それに首を横に振る。

 

 

『ん、違うみたい。念のためデュランダル……じゃなかった、更識蔵人からもらったデータを洗ってみたけど、本当に何もない座標なの』

 

『そうか。他に分かったことはあるか?』

 

『うん、敵というかあの無人機について分かったよ』

 

 

束の言葉にカナードの目が見開かれる。

 

 

『あの無人機の名前は【緋蜂(あけばち)】、名前から分かる通り、箒ちゃんの【紅椿】のデータを流用した量産型ISなんだ』

 

「量産型の紅椿って……いったい誰が?」

 

 

一夏の疑問の声に答えるように別のディスプレイが立ち上がる。

そこに映っているのは白衣を着た女性。

その彼女を一夏達は見たことがある。

エクスカリバー事件の際に【O.V.E.R.S.】を用意した女性だからだ。

その女性の名前は――

 

 

『篝火ヒカルノか』

 

『うん。エクスカリバー事件の時にデータ抜いてたんだろうねぇ。やるじゃんと思ったけど、さっき倉持のデータベース覗いてみたら、機体を誰かに奪取されたらしいよ、ざっまぁ。あ、スペックデータはコピーと削除しておいたから、ドレッドノートに送信しておくね』

 

 

愉快に黒い笑みを浮かべる束に、千冬がゴホンと咳払いして言う。

 

 

「束、篠ノ之を攫った理由については分かるか?」

 

『予想は付いてるよ。箒ちゃんを攫った理由、それは紅椿の【単一仕様能力】を使ってこの無人機たちを起動させることだと思ってる』

 

「成程。無人機を稼動させるエネルギーを箒と紅椿を使って補ってるって事ですか?」

 

『多分ね』

 

 

真の言葉に束が返し、千冬が再度彼女に尋ねる。

 

 

「束、今回の相手だが……【歌姫の騎士団】なのか?」

 

『その線を考えていたけど、違うかなって思うよ』

 

「何故だ?」

 

『歌姫の騎士団、つまりはラクス達の残党だけどここまで大規模に行動を起こす力が残ってるかなって。エターナルもすでに失ってるし、当のラクスも、AIラクスもいないわけだし。そうでしょ?ミシェル・ライマン?』

 

 

束が壁に背中を預けて様子を見ていたミシェルに言葉を投げる。

 

 

「確かになぁ。隊長……じゃなかった、クルーゼも言ってたぜ。彼らはもはや死に体だってよ。多分クルーゼが接触してた別の【組織】もしくは連中じゃねーかな?」

 

『組織ねぇ……それこそテログループなんて色々あるし』

 

 

そこまで束が続けた時であった。

別の投影ディスプレイが突如開かれた。

 

 

『緊急の連絡があるから割り込ませてもらうよ』

 

 

それに映るのは、優菜であった。

真と簪を通じてすでに日出工業にも箒が攫われた情報は届いている。

学園内では緘口令が敷かれているが、これは千冬が許可していた。

 

 

「優菜さんっ、どうかしたんですか?」

 

『ん、君達に伝えるべき事があってね。この映像を見てくれ』

 

 

彼女がそう言って真達にとある映像を見せる。

 

それは海のど真ん中に浮かぶ人工物の映像であった。

全長数kmに及ぶ人工島であり、マスドライバー施設も完備している。

これを真やカナードは知っていた。

 

 

「これは……!」

 

「ギガフロートっ!?」

 

 

真が優菜が映し出した施設の映像に声を上げた。

 

 

『そう、ギガフロート。C.E.にあったものと同じだよ、些かダウンサイジングされているけど。つい先程アメノミハシラの観測員が見つけたんだ。座標は太平洋のど真ん中。そこに突如として(・・・・・)出現した』

 

「突然って……ミラージュコロイドですか?」

 

 

どうだろうね、とディスプレイの向こうで優菜が首を傾げる。

 

 

「……ここに箒がいるんですか?」

 

 

一夏が優菜にたずねた。

 

 

『んー、篠ノ之博士、どうです?』

 

『私が掴んでる座標と位置が全く同じだからその可能性は高いと思うよ、いっくん』

 

 

束の言葉を聞いて一夏が一度下を向く。

そして何かを決意したように、顔を上げた。

 

 

「俺は箒を助けたい。だから皆、力を貸してくれ」

 

 

その表情を見て、千冬はため息を零しながらも微笑んだ。

 

 

「……止めても無駄か」

 

『まぁ、座標に何があるかも分かったしね。それじゃちーちゃん、作戦指示ヨロシクね』

 

「分かった。それではこれより篠ノ之箒救出作戦を開始する。専用機持ちは、各員機体の整備と点検を行う。教員はバックアップを。出撃は1時間後だ」

 

 

千冬の指示の元、一夏達は作戦会議室を出て行くが、真と簪は優菜と会話を続けていた。

 

 

「優菜さん、今、デスティニーのオーバーホールはどうなってますか?」

 

『ん、デスティニーについてだけど作業の進捗が遅れててね、大体8割くらいなんだ。何分TP装甲への切り替えなんて初めての作業だからね』

 

「完成度8割だったら、それでも……!」

 

 

真が懇願するように言うが、それに首を横に振ってから優菜が答えた。

 

 

『それ、ジェーンが納得すると思うかい?』

 

「……それはそうですけど」

 

『彼女は根っからの技術者だからね。妥協なんて許さないよ』

 

 

根っからの技術者、確かにその通りだろう。

真も彼女は束と同レベルの天才であると認識している。

インパルスやデスティニー、自分の作品を愛している彼女が妥協など許すはずがない。

優菜の言葉を理解した真はうなずいて答える。

 

 

「……分かりました。インパルスマークⅡで自信がないって訳じゃないですが……やるだけやってみます」

 

『おっと、別に間に合わないとは言ってないよ?』

 

「え?」

 

「それってどういう……?」

 

 

真と簪が疑問の声を出すと、優菜は苦笑しながら続ける。

 

 

『船を一隻出せるようにして、ジェーンにそこで作業してもらうように調整してるよ』

 

「本当ですかっ!?」

 

『うん。まぁ、場所は戦場になっちゃうけどね……そこは千冬達に任せるってことでいいかな?』

 

「……勝手に話を進めるな、優菜」

 

 

優菜が千冬に話を振り、彼女はため息を吐いて答える。

 

 

「デスティニーガンダムの受け渡しについては了承した。そちらが出す船には真耶を護衛につけよう」

 

『感謝するよ。実はすでに船は出してるから、座標のポイントで』

 

「分かりました」

 

 

真が頭を下げると、ディスプレイが消える。

 

 

「真、頑張ろうね」

 

「あぁ」

 

 

簪の言葉に真は頷いて答えた。

 

 

―――――――――――――

そして1時間後。

 

IS学園を出発したブレイク号。

クルーゼ事件の時と同じく、ブレイク号を母艦にした作戦となっている。

 

 

そして束が掴んだ座標まで数時間、そこには確かにギガフロートが存在していた。

 

 

『まるで蜂の巣、だな』

 

 

すでに真達はブレイク号から出撃して、ラウラがギガフロートの様子を見てそういった。

流石にマスドライバーなどは存在してはいないが全長数10km、C.E.と同規模のギガフロートであるのは間違いない。

 

大きく異なっているのは六角形のコンテナが無数に積まれているのだ。

まさにラウラの言うとおり、蜂の巣にも見える。

 

 

『っ、ISの反応、数は……10、15……さらに増えるっ!?』

 

 

センサーで周囲を確認していた簪が増え続ける敵の数に驚きの声を上げた。

 

 

『行きなさい、私の【朱蜂(あけばち)】達……ふふ』

 

 

知った声が響く。

それは友人である箒のもの。

真もその反応を捉えていた。

 

 

『あれは……【紅椿】……なのかっ?』

 

 

太陽を背に一行を見下ろしているのは、確かに【紅椿】であった。

しかし、禍々しく各部装甲が鋭利に変化していた。

 

 

『箒っ、俺だっ!』

 

 

一夏がスラスターを噴かせて突っ込もうとする。

それを止めたのはインパルス、真であった。

 

 

『待てよ、一夏っ!周りのコンテナからISの反応、無人機だっ!』

 

『くそっ、目の前に箒がいるのにっ!』

 

 

コンテナが不気味に振動し、次々にIS【朱蜂】が出現している。

 

 

『各機、敵機との接触を避けつつ、射撃で弾幕を張れっ!Xアストレイ、ブルーティアーズのドラグーンで纏め、高火力で薙ぎ払うっ!』

 

『了解しました、カナード様っ!』

 

『承知しましたわっ、カナードさんっ!』

 

 

カナードが全機へオープンチャンネルで呼びかけ、1名を除いてその指示に従う。

指示に従わない1名、それは一夏であった。

 

 

『そんなまどろっこしい事、してられるかよっ!箒が、目の前にいるんだっ!!』

 

 

白式・雪羅がスラスターを全開に噴かせて敵陣に突っ込んで行く。

 

 

『一夏っ!?』

 

 

鈴の驚愕の声が響く。

 

 

『どけよぉぉぉっ!!』

 

 

荷電粒子砲を放ちつつ、雪片で朱蜂を切り落とす。

一気に2機を撃墜しつつ、さらに深く食い込んで行く。

 

 

『……ふふ、こっちよ』

 

 

箒はそう言って笑みを浮かべながら、ギガフロートへ後退して行く。

まるで一夏を誘い込むように、朱蜂は自ら白式を避けて行く。

 

 

『ちぃっ、馬鹿者がっ!!』

 

 

朱蜂を相手に距離を取りつつ、雪片を構えた暮桜の千冬が思わず弟の独断専行に毒づいた。

 

 

『俺が追ってサポートしますっ!!』

 

 

オープンチャンネルで真が叫び、アサルトシルエットから得られる破格の推力で朱蜂の攻撃を回避しつつ、一夏を追う。

 

 

『すまん、真。一夏を頼むっ!』

 

『任せてくださいっ、簪っ!』

 

 

機体を加速させながら、別に展開された簪とのチャンネルに叫ぶ。

 

 

『ジェーンさん達がもうすぐ来るはずだっ、デスティニーを受け取っておいてくれっ!』

 

『うんっ、分かった!気をつけてっ!』

 

 

簪が頷いた事を確認し、それにサムズアップで返すと通信を切った。

 

 

真が一夏を追い、敵陣に突入して行く。

その様子を見ながらカナードが呟く。

すでにHユニットをバスターモードに切り替え、5機を越える朱蜂を撃墜していた。

 

 

『織斑一夏は真に任せるとして、数が多いな……さて、準備はいいか。アイリス王女』

 

『愚問よな』

 

『こちらも準備完了しております、アリス』

 

 

ブレイク号から【セブンス・プリンセス】と【インペリアル・ナイト】を纏ったアイリス王女とジブリルが出撃してくる。

この2人も当然箒が誘拐された事は知っていた。

その為、C.E.の事を隠してカナードが協力を要請していたのだ。

二つ返事で了承してくれた事は行幸であった。

 

 

『各機、敵機から離れろっ!』

 

 

カナードから全機へ指示が飛び、近接武装で交戦していた鈴やシャルロットは朱蜂を蹴り飛ばして距離を取る。

 

 

『その蜂モドキは我等に任せよ、行くぞ、ジブリルよっ!』

 

『はっ、インペリアル・ナイト、【晴天の霹靂(ボルト・フロム・ブルー)】展開、いつでもいけますっ!』

 

『事象の地平に消え去るがよいっ、【重力爆撃(グラビトロン・クラスター)】、発射っ!』

 

 

セブンス・プリンスから放たれる、重力フィールドと、インペリアル・ナイトから放たれた雷が次々と朱蜂を撃墜して行く。

 

大量広域先制攻撃兵器(Mass Amplitude Preemptive-strike Weapon)】という、ICBMのような戦略兵器を含んだ概念がある。

まさにこの2機はそれを体現していた。

 

 

『ふふ、箒には借りがあるからの、ここらで返しておかなければ目覚めが悪い』

 

 

まだまだ数は多いが2機がその性能を発揮すれば、全滅させるまでそう時間はかからないだろう。

2機が次々に朱蜂を落としていく中、簪と楯無はそれぞれ射撃武装で朱蜂を叩き落していた。

 

 

『凄まじいわね、あの2機。流石第4世代ね』

 

『うん……あっ、この反応は、日出工業の船が……っ!』

 

 

飛燕が、見知ったコードを発する船の反応を捉えた。

 

 

『デスティニーガンダムを届けにきてくれたのね』

 

『うん。私行って来るっ!』

 

『ええ、背中は任せてっ!』

 

 

楯無が蒼流旋を構えるのを確認して簪は笑みを浮かべながら頷き、VLユニットを展開し、運命の名を冠する機体の元へと羽ばたいていく。

 

――――――――――――――――

 

大量の朱蜂を仲間に任せた真は、背後で起こった爆発を一瞥して、センサーに映る白式の反応に目をやる。

目の前を飛ぶ白式が肉眼で確認できる。

 

 

『ったく、あのバカっ、冷静になれって言ったのにっ!』

 

 

朱蜂をビームライフルで撃墜しつつ、真は白式に追いつく。

 

 

『おい、一夏っ、独断専行は危険だって言っただろうがっ!』

 

『真っ、箒がすぐそこにいるんだっ、なら助けないとっ!』

 

『あーっ!分かってるよ、ここまできたら俺とお前で助け出すっ、でもまずはっ!!』

 

 

いつの間にか周囲を朱蜂10機が囲んでいた。

マニピュレータに内蔵されたビームマシンガン【九十九針(つくもばり)】を連射する。

 

それをAMBACで回避した真、スラスターを噴かせて高機動で回避する一夏。

 

 

『薙ぎ払ってやるっ!』

 

 

インパルスマークⅡのアサルトシルエットがパージされ、格納。

数瞬で背部にブラストシルエットが展開され、ケルベロス高エネルギー長射程ビーム砲が2門展開された。

 

そしてすぐさまトリガーを引く。

同時に肩部のミサイルコンテナから動体誘導型ミサイルが嵐の様に射出された。

 

ケルベロスのビームが朱蜂を飲み込み、そのまま薙ぎ払う。

ビームを避けた朱蜂はミサイルによって撃墜され、爆破して行く。

ケルベロスを連射するインパルスと、荷電粒子砲を放つ白式は共に崩れた包囲網から脱出して突き進む。

 

 

だがとある事に真は気づいていた。

 

 

(何だっ、ケルベロスの威力が低い……いや、それだけじゃない、機体が鈍いっ?)

 

 

先程、簪たちと別れて敵陣に食い込んだ時よりも機体の反応が鈍く感じる。

それだけではなく、ビームの出力も通常時よりも下がっていた。

 

違和感を感じた真は一瞬だけ目を閉じて、気持ちを落ち着かせる。

脳裏に大切な女性の姿をイメージした途端、彼の意識の中で【S.E.E.D.】が弾け飛ぶ。

それと同時にインパルスマークⅡから声が届いた。

 

 

『マスター、この空域全体に特殊コードが発令されていますっ!』

 

『特殊……コード?』

 

『はい。特殊コード【コード:レッド】機体出力が通常の8割から7割ほどに制限されています。そのせいで反応速度も下がっていますっ!』

 

『解除はっ!?』

 

『駄目です、できませんっ。おそらくお母様……束様が何とかしてくださるとは思いますが……っ!』

 

『……分かった、留意しておくよっ!』

 

 

包囲していた朱蜂を粗方殲滅した真はアサルトシルエットに換装した後、インパルスマークⅡとの会話を終える。

そしてついに箒と邂逅を果たした。

 

仲間達がいる空域から離れた、ギガフロートの上空数百m。

周囲には朱蜂の姿は見えず、紅椿、インパルスマークⅡ、白式・雪羅の3機のみであった。

 

 

『箒、帰ろう。学園に』

 

 

一夏が手を伸ばす。

それに紅い双眸を光らせて、箒が返す。

 

 

『……私は篠ノ之箒であって彼女ではない【モノ】』

 

 

とても友好的には思えない声色。

箒の声で確かに彼女は告げる。

 

 

『私は、世界で最初のIS【赤月】、貴方を手に入れてイレギュラーを抹殺するための存在っ!』

 

 

それと同時に、紅椿の識別信号が変質して行く――

 

――【あかつばき】から【あかつき】へと。

瞬間、真の耳にはかすれた声が聞こえた。

 

 

(箒様を……たすけ……くださ……)

 

 

弱々しく、最後まで聞こえなかった。

だが、真にはその声を誰が発声したのか、直感で理解した。

 

 

(今のは、紅椿……っ!?)

 

 

聞こえた擦れた声に身構えた、真がビームライフルを構える。

 

 

『貴方は最後、まずはイレギュラーを落とす』

 

(イレギュラー?俺のことを言ってるのか?)

 

 

赤月の言葉に疑問が浮かぶ真であったが、その疑問は後回しにせざるを得なかった。

紅椿から変容した機体、【赤月】の背部の非固定浮遊部位に亀裂が入り、切り離されそれぞれがまるで【剣】の様に分裂して真と一夏を狙ってきたからだ。

その総数は12。

 

 

『ドラグーンっ!?』

 

『そう。これはソードドラグーン【天羽々斬(あめのはばきり)】。避けられるかな、イレギュラーっ!』

 

 

縦横無尽に空を翔ける刃。

半数が真を、残りが一夏をそれぞれ狙う。

その機動は機械的ではなく、まるでそれぞれにパイロットがいて操っているかのように素早く淀みない。

 

 

(箒にドラグーン適性はなかった、なのにまるで生きているみたいに操れるのか……っ!?)

 

 

迫るドラグーンを一気に後方に加速して避ける。

そのインパルスの機動に追従するように、ソードドラグーンが追いかけてくる。

 

 

(箒様を……たすけ……くださ……)

 

 

相対した時にS.E.E.D.を発動させていた状態でもかすれてしか聞こえなかった【紅椿】の声を思いだし、自機に尋ねる。

 

 

『マークⅡっ、今の箒はどうなってるんだっ!?』

 

『マスターっ、今の彼女は乗っ取られている状態ですっ!あの機体、【赤月】にっ!』

 

『ISが搭乗者を支配してるって事かっ!』

 

 

ビームライフルを構え、生きているかのように動くドラグーンを狙う。

確かに狙いづらいが、すでにドラグーン相手の戦法は身体に、いや魂に刻まれている。

今の真ならば捉えることは不可能ではなかった。

 

 

『そこだっ!』

 

 

一瞬だけ動きが遅くなる瞬間、方向転換の隙を逃さずビームがソードドラグーンを貫いた。

ビームに焼かれ落ちていくドラグーン。

数発連射を行うと蜘蛛の子を散らしたようにドラグーンが離れる。

 

その操作を行った赤月は目を見開いていた。

 

 

『っ、流石にやる。でもこれはどう?』

 

 

ニィっと口角を吊り上げる赤月。

そう、ドラグーンに狙われているのは真だけではないのだ。

 

 

『くっ、振り切れねぇっ!』

 

 

一夏の白式・雪羅がスラスターを全開で吹かせてソードドラグーンを何とかぎりぎり回避している。

数度掠っているのか、装甲にはソードドラグーンによって刻まれた跡が残っている。

 

 

『一夏っ!』

 

 

真に向かっていた残りの5基すべてが一夏へ標的を変更し、向かっていく。

一夏を援護するためにインパルスも向かおうとする。

 

 

『やっぱりアナタはそうやって彼を助けようとする、それが弱点っ!』

 

 

ドラグーンを操作しつつ、赤月が【空裂】とは異なる近接武装を展開しインパルスマークⅡに向かってきた。

 

 

『くそっ!』

 

 

咄嗟にビームサーベルを展開する。

しかし、機体の出力が下がっている為か通常時よりも細いサーベルとなってしまった。

 

単純な機体性能も紅椿を素体にした赤月のほうが上であるため、鍔迫り合いの形になっても押されるのはインパルスであった。

 

 

『アナタはイレギュラーなのっ、ここで消えてっ!』

 

『こんなことでぇっ!』

 

 

鍔迫り合いは赤月に軍配が上がった。

ビームサーベルは押し切られたことによって発振が止まる。

 

だがそれが真の狙い。

今のインパルスには別の武器がある。

 

 

『はぁっ!』

 

『ぐっ!?』

 

 

マニピュレータに装備されたアサルトシルエット固有装備【ベオウルフ】を起動して、赤月のマニピュレータを寸勁の要領で弾き、近接武装【草薙】を弾き飛ばしたのだ。

 

 

『うぉぉぉぉっ!』

 

 

そして左のベオウルフで赤月の胸部装甲を殴り飛ばした。

はじけ飛んだ装甲部分から生身の箒の身体も見えた。

特に傷ついてはいないようだ。

 

 

『一夏、ドラグーンは縦横無尽に飛んで来るが、白式の機動力と運動性なら見切ることも可能なはずだっ!全方位に意識を向けろっ!赤月への陽動は俺がやるっ、隙を見て零落白夜だっ!零落白夜なら問答無用で無力化できるっ!』

 

『っ、真っ。分かったっ!やってみるっ!』

 

『任せたっ!』

 

 

インパルスマークⅡが機体を加速させる。

VLユニットには劣るとはいえ、アサルトシルエットの推力は破格である。

縦横無尽に機動する事で、ドラグーンも追跡は困難になる。

 

だが、赤月は笑みを浮かべていた。

 

 

『その程度ならっ、【八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)】っ!!』

 

 

脚部と腰部のパーツが切り離されて、円状に組み変わる。

それはまるで巨大な砲塔。

粒子が集い、ケルベロスをも越える高出力ビームがインパルスに放たれた。

 

 

『落ちろ、イレギュラーっ!!』

 

『っ!』

 

 

完璧に捕捉されていた。

インパルスに直撃し、爆発が発生した。

 

笑みを浮かべる赤月。

だが、この程度で落ちる真ではない。

 

 

爆炎を突き破り、黒い線が現れたのだ。

 

 

『くっ、ワイヤーっ!?』

 

『捕まえた、赤月っ!』

 

 

そう、その正体はワイヤー。

先程の爆発はアサルトシルエットをパージしてシルエットを盾に使って発生した爆発であったのだ。

 

インパルスから発射されたワイヤーが赤月の機体に、そして箒の身体に絡まる。

そしてインパルスが瞬時加速によって急接近し、羽交い絞めの形に持ち込んだ。

 

 

『くっ、離せっ!』

 

『離すかよっ!一夏、俺ごとやれっ!』

 

『分かったっ、行くぞ、赤月ぃっ!』

 

 

零落白夜を発動させた白式が突っ込んでくる。

ドラグーンが咄嗟に追撃を仕掛けるが、白式のほうが早い。

 

 

『うぉぉぉぉぉっ!!』

 

 

上段で振りかぶり、その刃を振り下ろす。

赤月とインパルスのシールドバリアに直撃する――瞬間であった。

 

 

『いち……か、し……ん、やめて……たすけ……て』

 

 

か細い箒の声が真と一夏の耳に届いた。

 

 

『っ、箒っ!?』

 

 

直撃する瞬間、思わず一夏は雪片を止めてしまった。

そして一夏は確かに見た。

赤い双眸を携えた箒が、その口角を吊り上げたのを。

 

 

『残念っ!!』

 

 

背後からソードドラグーンが、剣を止めてしまった一夏を襲う。

 

 

『箒っ!?』

 

『っ、一夏っ!?』

 

 

咄嗟に瞬時加速で離れる一夏であったが、それは赤月も予測していた。

その回避予測のとおり、ドラグーンを動かし、3基のドラグーンが白式・雪羅のスラスターを貫いた。

 

 

『うわぁっ!!』

 

 

爆発したスラスターによって一夏が弾き飛ばされる。

 

 

『一夏っ!赤月、お前はぁっ!!』

 

 

箒の身体を、声を使って一夏の攻撃を止めたのだ。

他者の存在を利用する行為に真は激昂した。

 

 

『いつまでもくっ付くな、イレギュラーっ!!』

 

 

ソードドラグーンが、今度はインパルスの背後から迫る。

ワイヤーユニットをパージすればインパルスは離れる事もできた。

だがすでにアサルトシルエットを喪失し、ブラストシルエットでは高機動は望めない。

武装も半数失われているのだ、このチャンスを逃すわけには行かない。

 

その為、真は回避を選択しなかった。

脚部スラスター部分にソードドラグーンが着弾し、貫かれる。

 

 

『離す……もんかぁっ!!』

 

『っ、往生際の悪いっ!?』

 

 

コード:レッドによって出力が下がっているインパルスと赤月では確実に機体性能では赤月が上回っていた。

機体のパワーによって、動きを阻害していたワイヤーが千切れていく。

 

 

『一夏っ、早く零落白夜をっ!』

 

『ぐっ、近づけねぇっ!!』

 

 

ソードドラグーンに追跡され、インパルスから白式は離されていた。

 

 

『貴方達は私には勝てないっ!』

 

『ぐっ!』

 

 

ワイヤーがちぎれたことで自由になった右腕を使い、肘鉄。

衝撃がインパルスに届き、その分エネルギーが消費されていく。

 

そして背後から迫るソードドラグーン。

 

 

(しまっ、直撃……っ!?)

 

 

機体への直撃が避けられない、そう感じた真の意識は唐突にブラックアウトした。

そして次の瞬間には、【夕焼けの砂浜】に立っていた。

 

 

「っ、ここは……っ!?」

 

 

突如変わった周囲の景色。

何度か訪れた経験のある、ISのコア人格の空間。

 

 

砂浜には真のほかに1人、少女が立っていた。

白いワンピースを纏った栗毛の少女――【インパルスマークⅡ】であった。

 

 

「……マークⅡ」

 

 

真が彼女に呼びかけると、彼女は振り向いて弱々しく微笑んだ。

 

 

『ここが私の空間です。デスティニー姉様や飛燕姉様とは少し違いますが……どうですか?』

 

「……あぁ、凄く綺麗だと思うよ」

 

 

水平線に沈んで行く太陽が空を茜色に染め上げていた。

タイミングがタイミングでなければ、ずっと見ていたくなるような綺麗な夕焼けだ。

この世界での時間の流れが現実とは異なる事を知ってはいるが、いつまでも見ているわけには行かない。

 

 

「マークⅡ、何で俺を呼んだんだ?」

 

『……マスター、貴方は箒様を助けたいんですよね』

 

「あぁ。箒は俺にとっても大切な友人なんだ」

 

『分かりました。今私に残された力はとても少ない……でも貴方の役に立って見せます、この身に変えても』

 

「っ、それはどういう……っ!?」

 

 

マークⅡにそう告げた瞬間、真の意識は現実に戻った。

それと同時に彼は生身で空中に放り出されていた。

 

 

「なっ!?」

 

 

突如襲う浮遊感、そして落下して行く身体。

当然驚いたのは真だけではない。

 

 

『真っ!?』

 

『っ、機体を捨てたっ!?』

 

 

一夏と敵である赤月もその突然の行動に度肝を抜かれた。

ソードドラグーンは搭乗者を失ったインパルスの各部装甲に突き立っていた。

 

 

『違います、赤月。マスターには離れてもらっただけです』

 

 

搭乗者を失ったインパルスだが、赤月を羽交い絞めの形で押さえ続けていた。

展開されたディスプレイに映るのはマークⅡの姿。

 

 

『貴女はっ、その機体のっ!?』

 

『えぇ、私はインパルスマークⅡ。マスターが【花】を護るための力。そして貴女を止める力っ』

 

 

一夏の白式のセンサーでは、インパルスの機体全体から発せられる高エネルギー反応を検知していた。

それは当然赤月も感知していた。

 

 

『高エネルギー反応、貴女まさかっっ!?』

 

『今の私には武装は殆どない。でもこの身体があるっ!』

 

『そんな、私とは違うただのISコア人格がこんな……そんな事をすれば貴女はっ!!』

 

 

明らかに赤月の声には動揺の色が浮かんでいた。

 

 

「よせっ、マークⅡっ、止めろっ、止めろぉぉぉぉぉっ!!!」

 

 

彼女が何をしようとしているのか、はっきりと直感で理解できてしまった。

落下して行く自分の状況など無視して、真が叫ぶ。

 

そして――

 

 

『マスター、アナタとお話が出来て……幸せでした』

 

 

彼女のその声がはっきりと聞こえた。

瞬間、インパルスを中心に爆発が起こった。

ISが爆発したとは思えないほどの爆発が起こり、白式はスラスターを全開にして、何とか耐える。

 

 

『ぐっ、インパルスが自爆……っ!?っ、真っ!!』

 

 

そして落下して行く真に一夏が翔け寄ろうとするが、後方から超高速で接近してくるISの反応があった。

 

 

『真っ!』

 

 

それは簪の駆る飛燕であった。

簪が真を受け止めたのを見て、一夏は胸を撫で下ろした。

 

 

『真っ、大丈夫っ!?何があったのっ!?』

 

「……俺は、大丈夫だ」

 

 

つぅっと真の目から涙がこぼれる。

それに簪は気づいた。

 

 

『……真、泣いてるの?』

 

「……マークⅡが、俺を助けてくれた」

 

『えっ?』

 

「自律稼動して、自爆したんだ……俺はそんなことしろだなんて、言ってないのに……っ!」

 

 

涙を拭って爆炎が晴れた上空を見つめる。

そこには、各部装甲が弾け飛び、大きなダメージを受けた赤月の姿があった。

 

 

『くっ、各部にダメージ……っ!でもまだいけるっ!』

 

 

赤月が拡張領域からソードドラグーン【天羽々斬】を追加展開していく。

マークⅡがその身を犠牲にした一撃でも、行動不能にはいたっていない。

その様子を真は拳を握り締めながら、凝視していた。

 

 

「……簪、デスティニーは?」

 

『あっ、うん。ジェーンさんから受け取ってきたよ。はい』

 

「ありがとう、展開するから離れてくれ」

 

 

簪が真に待機形態であるドッグタグを手渡す。

それを握り締めて簪から離れ、落下しながら機体を展開する。

 

全身が黒、特徴的な巨大なVLユニットを持った機体【デスティニーガンダム・ヴェスティージ】が展開された。

そして真は機体に語りかける。

 

 

『……デスティニー、聞こえてるか?』

 

『うん、聞こえてるよ、真』

 

 

すでにS.E.E.D.は発動させているためか、彼女の声はしっかりと耳に届いた。

その彼女の声も何処か涙声である事に気づき、藁にも縋る思いで彼女に尋ねた。

 

 

『マークⅡのデータはコアネットワークにないのか……?』

 

『……意識データをコアネットワークを通じて私と飛燕に少しだけ残してくれた。でも大本の彼女自身は……もういないの(・・・・・・)

 

 

もういない(・・・・・)

それはつまり失われてしまった。

自らの手から零れ落ちてしまったという事だ。

 

 

『……やっぱり、そうなんだな』

 

『……うん。でもね彼女は……真の事を最後の最後まで、心の底から守りたかったんだよ。私が今取り込んだ意識データはその想いしかなかったよ』

 

『……あぁ』

 

 

静かに目を閉じて祈る。

手から零れ落ちてしまった【命】に。

救えなかった傷を心に刻み、決して忘れないように。

 

時間にして数秒にも満たない時間。

真は目を開く。

 

 

『……行くぞ、デスティニー。マークⅡの為にも、箒を無事に取り返すっ!』

 

『……うんっ、行こうよ、真っ!』

 

 

VLユニットを大きく広げ、光の翼が溢れる。

宝石のように煌く光の翼が広がり、戦場を赤く照らしていく。

 

 

『簪、一夏、行くぞ』

 

『……ああっ』

 

『うん』

 

『作戦は同じ。俺と簪で攪乱、お前が零落白夜で赤月を無力化するんだ』

 

『あわせるよ、真っ!』

 

『……分かった、信じてるぜ、真っ!』

 

『あぁっ!』

 

 

白式の刃に零落白夜の光が溢れる。

赤月は3機を見た後に、真へ視線を向けた。

 

 

『っ、イレギュラー……なんでアナタは倒れないのよっ!』

 

『……俺は大切な花達のために戦うっ!それが俺の戦う理由だっ!赤月っ!俺を助けてくれたマークⅡの為にも、お前から箒を返してもらうっ!』

 

 

超高速機動に移行しながら、真は叫んだ。

 

 




次回予告

「PHASE6 白き王」


『あの機体は……!?』


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