【完結】IS-Destiny-運命の翼を持つ少年   作:バイル77

8 / 132
過去編③ それぞれの思惑

 大型陸上戦艦 レセップス級 アンデルセン

 

 

 レセップス級大型陸上戦艦が砂漠地帯をその推進装置であるスケイルモーターで振動・液状化させつつ進行していく。

この戦艦の名は【レセップス級 アンデルセン】、赤鳥傭兵団の地上用母艦である。

これは一部の物好きなジャンク屋を通してアビーが格安で購入したものだ。

よく見ると装甲の一部分が見事に吹っ飛んでいたり、武装等が修復がされていないジャンク一歩手前のものでるからこそ購入できたがヴィーノを筆頭にした整備士の尽力により、問題なく航行が可能である。

 

 閑話休題

 

 

「だぁー、シンはもっとMSを優しく扱ってくれよっ!」

 

 

 赤毛にオレンジのメッシュが特徴的なコーディネーターのMS整備士、ヴィーノ・デュプレがスパナを片手に格納庫で吠える。

 

 その原因は目の前のメンテナンスベッドに横たわっているMS、黒と紅のウィンダムだ。

脚部部分や関節部分の装甲が外されており、コード類が整備用機器に接続され、担当の整備士が手を動かしつつ機体のコンディションチェックを行っている。

整備用機器のモニターにはウィンダムの状態が表示されており、各部間接のコンディションは赤色で表示されていた。

 

 

「班長、やっぱり関節部分の摩耗がはやいっすね、これ後数回出撃したらガタが来ますよ」

 

 

 金髪碧眼、整った顔に抜群のスタイルの少女がヴィーノに話しかける。

その容姿は明らかにコーディネーターであり、ヴィーノと同じ作業服を着ている。

彼女はシンがザフトを辞職した後に、アカデミーから入隊したヴィーノの後輩だ。

 

 ヴィーノがザフトを辞職し、シンと合流する際にどういう訳か彼女も同行しヴィーノと共に傭兵団に所属していると言う経緯がある。

彼女の顔には整備用オイルが付着していたが、気づいていないようだ。

 

 

「だよなぁー、シンのヤツ、ウィンダムはPS装甲じゃないんだって何度も言ってるのに……」

 

 

 ウィンダムは汎用MSとしては良作ではあるのだが、あくまで量産機である。

デスティニーやインパルス等の専用機と比べるとやはり性能では大幅に下回る。

素直ではあるが機体がついてきていない、ヴィーノはシンから何度か反応速度向上の話を持ちかけれられていた。

 

 これについてはヴィーノがミネルバ時代から培ってきた整備、ハード、ソフト調整技術で何とかごまかしているが、やはりシンの高い操縦技術による負荷により、関節や装甲などが摩耗しはじめているのが現状だ。

 

 

「確かにPS装甲なら摩耗が少なくて済みますもんねぇ……デスティニーみたいにフレームをPS装甲にしたら可動性もよくなるし、もっと長持ちしますし。この前回収したジャンクでとりあえずは補修できますけど、やっぱり新品買ったらどうです?」

 

 

 彼女のいう事はもっともだ。

心の中で大きくうなずきつつもジト目で彼女を見つめつつ返す。

 

 

「……うちの懐事情よくないの忘れた?」

 

「……あはは、失言でした……っとじゃあ、あれは何なんですかね?」

 

 

 整備士の少女が指さす。

格納庫のMSハンガーに見慣れぬ【Gタイプ】のMSが存在しているからだ。

そもそも赤鳥傭兵団にはシンのウィンダム以外のMSは存在していない。

記号の【H(イータ)】に見える大型のバックパックを背負ったMSであり、全身が灰色であるためPS装甲搭載機である事もわかる。

 

 

「ああ、あれは今この船に来てる傭兵のMSだよ」

 

「傭兵? うちと同じの?」

 

「ああ、しかもちょっと込み入った感じのな……」

 

 

 ハンガーに待機しているMSである【ドレッドノートH】を眺めつつ、ヴィーノはそう返答した。

 

 


 

 

「どうぞ」

 

 

 アビーの案内で応接室の扉が開き、カナードが入室してくる。

先ほどの砂漠地帯の街でカナードと出会ったシン達は彼の話を聞く為に、母艦に案内していた。

先に入室していたシンはソファーに座るよう目で促す。

 

 

「……」

 

 

 室内をカナードが見回す。

応接室とは聞こえがいいが、内装は質素なものだ。

来客用のソファーはところどころカバーがほつれ始めており、壁も薄く汚れている。

 

 それを一瞥しつつ、来客用ソファーに腰かけたカナードが口を開く。

 

 

「……地上用戦艦を持っている傭兵団にしては、お粗末だな」

 

「ええ、本当にどこかの誰かさん(・・・・・・・・)が私たちに無断で報酬の受取額を減らしたりするので、極貧の状況です」

 

 

 カナードの目の前のソファーに腰かけテーブル越しににっこりと笑うアビーが告げる。

アビーの横に腰かけたシンに目線を向ける。

 

 

「アビー、目が怖いって」

 

「誰のせいでこんな極貧なんだか忘れてます? 人間お腹が空くと怒りやすくなるんですよ?」

 

「……すいませんでした」

 

 

 アビーの声色が変化したことを確認したシンはとっさに目線をずらす。

 

 

「……まあ、お前たちの懐事情などどうでもいい、本題だ」

 

 

 懐から小型の携帯端末を取り出してスイッチを入れる。

テーブルに置かれた端末が動きだし、備え付けられているモニターが映る。

 

 この携帯端末はカナードが依頼を受けた際にバックワードの構成員と【依頼主】から受け取った代物だ。

彼なりに調べた結果盗聴や傍受の危険性はないと判断している。

モニターに映るのは右目に傷を負った初老に差し掛かり始めている男性。

 

 

『あー、あー、テステス……ごほん、聞こえるかな、カナード君』

 

「聞こえている。さっさと話せ、アンドリュー・バルトフェルド」

 

 

 モニターに映る人物についてシンとアビーはもちろんよく知っていた。

ラクス・クラインの補佐官であり、現在プラントの中でも重要な地位にいる【砂漠の虎 アンドリュー・バルトフェルド】だ。

カナードにシンとの接触を依頼したのはバルトフェルドであったのだ。

 

 

「アンドリュー・バルトフェルドっ!? 【砂漠の虎】が何で……っ!?」

 

 

 驚くシンを尻目に、観察するようにバルトフェルドが口にする。

 

 

『君がシン・アスカか……成程、以前とは違っていい目をしてるね』

 

「っ……奴等のお仲間が何の用だって聞いてるんだ」

 

 

 突然の人物からの通信に戸惑ったシンであったが、すぐさま傭兵としてのスイッチを入れ気持ちを切り替える。

バルトフェルドの言葉にそう返すと、バルトフェルドも薄く笑みを浮かべつつ、告げる。

 

 

『君達に仕事の依頼をしたくてね』

 

「……依頼だと?」

 

「何故プラント大統領の補佐官ともあろう人が私たちに……?」

 

「……まて【君達】だと? それは俺も含んでいるのか、アンドリュー・バルトフェルド」

 

『ああ、そうだよ、カナード』

 

 

 シンとアビー、そしてカナードの疑問の言葉にバルトフェルドは答える。

 

 

『さっそく本題だ、【僕達】は現ザフト政権に対しての【クーデター】……つまりは【叛乱】を画策している。この叛乱に加わってほしいというのが君達への依頼だ』

 

 

 あまりの内容にシンやアビー、カナードまで絶句してしまった。

 

 現ザフト政権は、通称【歌姫の騎士団】が前議長ギルバート・デュランダルを討ち、その功績から迎え入れられたラクス・クラインが発足した政権。

しかしお世辞にも優れているとは言い難かった。

 

 掲げる政策はそのほとんどがコーディネーター優遇の政策であり、地上では主観的な自由と平和の為の戦いを続けているからだ。

本来では一枚岩になりえないタカ派のザラ派、理想主義のデュランダル派ですら一枚岩になってNoを突きつけるレベルである。

そしてラクス・クライン政権のブレインであり、事実上の№2から直接の依頼内容がまさかの【叛乱】を起こしてほしいというクーデターの画策、3人が絶句してしまうのも無理はない。

 

 

『もちろん、君達個人で起こせる範囲の叛乱じゃあ意味がない、プラントの規模に渡り合うにはそれなりの組織や準備がいる』

 

 

 衝撃を受けているシン達3人をしり目に、バルトフェルドは続ける。

モニターに映っていた彼の映像が消え、座標データが表示される。

 

 

『L1宙域の廃棄されたエネルギー生産コロニー【シリウス1】。僕達の後援組織はそこを拠点にしている……君達にはまずここに来てもらいたい』

 

 

 再びモニターはバルトフェルドを映す。

 

 

『もちろん強制はしないし別に受けてくれなくても構わないよ』

 

 

 受けてくれるのならば脚の用意はするけどね、と彼が続ける。

 

 

「……何でだ……アンタにとってアイツ等は身内じゃないのか?」

 

 

 バルトフェルドの言葉に衝撃を受けていたシンであったが、何とか己の心中にある疑問を吐き出す。

シンの疑問は同席しているアビーやカナードにとっても同じものだ。

 

 その質問を受けてバルトフェルドは苦虫をかみつぶしたような表情になる。

後悔、怒り、悲しみ――複数の感情が混ざり合ったような絶妙な表情だ。

 

 

『……確かに身内だね。だからこそ責任は取らなければならないんだ』

 

「責任?」

 

 

 アビーの言葉にバルトフェルドが頷く。

 

 

『君達は何とも思わないかい? ここ数年の地上の現状を』

 

 

 メサイア戦役後のプラントによる地球連合への武力干渉。

それによって連合は崩壊、連合崩壊後、世界は再びバラバラになった。

右肩上がりで増え続ける内戦や内紛、民族間の抗争は激化の一途をたどっている。

 

 加えてプラントによる地球の国家への武力を用いた介入/鎮圧作戦。

それによって国や街は自警団や自分達の様な傭兵を雇い、武力を得る。

そしてその武力をプラントに忌むべき力として認定され、鎮圧を受ける。

 

 傭兵となり幾度となく見てきた光景をシンやアビーは脳裏に描く。

 

 

  ――今の世界は火種に溢れている。

 

 

『彼等はただ無秩序に【力】を使う事しか知らない、教えられなかった』

 

 

 彼の表情に後悔の感情が溢れている。

 

 

『だから彼等に【力】を与えてしまい導くことをしなかった【大人】である僕達の責任……彼らを討ってでも止める、それがけじめのつけ方さ』

 

 

 そこまで告げてバルトフェルドは一息つく。

 

 

『……さて、僕からの依頼の説明については以上だ、何か質問はあるかい?』

 

 

 無言、それを質問がないと受け取ったバルトフェルドは微笑む。

 

 

『依頼についての返事はなるべく早めにしてほしい、僕も色々と忙しくてね……連絡はまたこの端末を使ってくれればいい。さてとりあえずこの通信は以上だ、それじゃあよい返事を期待しているよ』

 

 

 そういって通信が切れる。

 依頼の内容があまりにも想像以上だったためか、応接室には重苦しい雰囲気が流れていた。

 

 

「……」

 

 

シンは目を瞑って考えていた。

自身がどうしたいのか、その答えを出すために。

 

 

(……決まってる、俺は花を守るって決めた)

 

 

 そう、少しでも今ある花を散らさないために戦うと決めた。

それだけは決して曲げない自身の信念として。

 

 ならば答えは決まっている。

このままの状況では世界はより混迷していくだけだ、回復など奴等がいる限りありえない。

 

 花を吹き飛ばす元凶を取り除く。

ふとかつて和解の話を持ちかけられた際、仇の男が口にしていた言葉を思い出した。

 

 

(【花を植えなおす】か……見栄えのいい花で吹き飛んだものを覆い隠すのがアイツ等の正義なら……!)

 

 

 目を開いた彼の紅い瞳には明確な戦意が迸っていた。

その様子にアビーが気づいていた。

 

 

「……アビー、この話なんだけど……」

 

「……分かっていますよシン、受けたいんでしょう?」

 

「……ああ」

 

 

 シンが頷くとアビーが肩をすくめつつも笑みを浮かべた。

 

 

「赤鳥傭兵団のトップはアナタなんですから。それに異議は唱えません……経費や報酬については私が交渉しますがいいですか?」

 

 

 微笑みつつアビーがシンに尋ねる。

頼むと小さく伝えた。

 

 

「……ならばお前達は宇宙に上がるのか?」

 

 

 今まで黙っていたカナードが口を開く。

 

 

 

「ああ、ジャンク屋経由で宇宙に上がるつもりだ」

 

「……ならば俺も同行したい、構わないだろうか?」

 

 

 カナードがアビーに確認を取る。

その言葉にシンとアビーが目を見開いて驚いた。

 

 【傭兵部隊X】はあまり他の傭兵とは組んだりしないと聞いていたからだ。

出会ってまだ数時間しかたっていないが、その噂は確かだと感じていた矢先に向こうからの提案だ。

 

 

「ええ、特に問題ありませんが……」

 

「……アンタも受けるのか、カナード」

 

 

 確認の為、シンがカナードに告げる。

 

 

「……ああ、【スーパーコーディネーター】としての責任は取らなければならないと考えてはいたからな」

 

「スーパー…コーディネーター? ってまさか……!」

 

「ああ、俺はキラ・ヤマトと同じだ……ただ奴が【成功作】で、俺は【失敗作】だがな」

 

「……通りで似てるわけだ、アイツと」

 

 

 仇の男とよく似た顔――だが明らかに迸る意思の力が違う。

 

 

「……ふん、精々足を引っ張るなよ、シン・アスカ」

 

「言ってろ」

 

 

 互いに憎まれ口を叩きつつも、戦艦アンデルセンは進んでいく――戦士達を乗せて。

 

 


 

シリウス1

 

 

 廃棄されたエネルギー生産コロニーであるシリウス1の内部にはエネルギー生産に必要のない、【MS工場施設】や【大型艦建造ドック】が敷設されていた。

L5やL4に比べて太陽に近い公転軌道をたどるL1宙域。

そこに存在している廃棄されたコロニーという絶好の条件があり、プラントの人間でここに訪れる人間はおらず、元々ザルな監視体制もすり抜ける事が出来ている。

 

 コロニー内のMS工場の一画で、とあるMSの建造作業が進められていた。

 

 メンテナンスベッドに横になっている機体。

装甲は取り付けられておらず、フレームがむき出しになっているが頭部のみほとんど完成されている状態であった。

まるで血の涙を流すかの様な紅いラインが入った頭部を持つMS。

 

 そのMSから伸びているケーブル類が集束している端末を操作する女性がいた。

 

 緑色の髪をショートカットにまとめ、作業着を身につけている。

作業着の上からでもよく分る程豊かな2つの果実のせいで、ファスナーが閉められず、胸部で止まっている。

年齢は中年に差し掛かっているが1児の母としては十分であり、いまだ20代後半と言えば通じるだけの魅力を兼ね備えていた。

 

 

「ロミナ主任、【ガンダム】の方はどうですか?」

 

 

 【ガンダム】と呼ばれた機体のデータから目を離し、ロミナは黒髪の青年技師に視線を移す。

青年技師はロミナよりも少し身長が低く、童顔でそばかすが目立っていた――見るからにナチュラルである。

 

 

「ええ、ソフト、ハード共に順調ですよ。現行のザフトではこの機体のデータは消されていると思いましたが……バルトフェルドさんが保存していて幸いでした。ジェーンさんからセカンドシリーズMSのデータ提供もありましたしね」

 

「ですね。しかし、彼は来るのでしょうか?」

 

「……来ますよ、絶対に」

 

 

 ロミナは再び組み上げ途中のMSに視線を移す。

 

 

「【デスティニーガンダム・ヴェスティージ】……彼はきっとこれに乗ってくれるはずです」

 

 

 かつて無限の正義に敗れた機体の名を継承した、【傷痕】の名を持つ機体。

敗れはしたが、その傷を新たな力に変えてこの機体に与える。

この機体だけが現在も最強の位置にいる【ストライクフリーダム】と【インフィニットジャスティス】を引きずり降ろす事ができると信じている。

 

 ロミナ――【ロミナ・アマルフィ】はその美しい顔に憎悪の混じった笑みを浮かべた。

 

 アスラン・ザラやディアッカ・エルスマンが今の彼女のを見たら大層驚くであろう。

彼らが知っているロミナはMS技術者とは全くの無縁であるはずだからだ。

しかし現にロミナはここ、シリウス1に秘密裏に敷設されたMS工場施設にいる。

 

 

(待っていて、ユーリ、ニコル……貴方達という【花】を吹き飛ばした毒花は私たちが吹き飛ばすから)

 

 

 そのためにロミナはこの数年で様々な工作を行っていた。

 

 手始めに音楽家からMS技術者へ転向した。

すでに中年に差し掛かった彼女が専門外の分野で一流になるには並大抵の努力では足りなかった。

しかしメサイア戦役終結から数年、彼女は一流の技術者に上り詰めていた。

それを可能にしたのは、愛する夫と息子を失った悲しみと――憎しみ。

 

 同じ目的を持つ【アンドリュー・バルトフェルド】、【エザリア・ジュール】と共に解体された旧連合の良識派、かつてデュランダル政権下でロゴス・ブルーコスモスと戦った者達を集めた。

 

 愛する夫、NJC(ニュートロン・ジャマー・キャンセラー)を実用化したユーリ・アマルフィの残した有り余る遺産を使って秘密組織【バックワード】を創立。

旧連合の技術者と協力して、廃棄されたコロニーにMS生産施設と大型艦ドックの敷設を行った。

 

 そして現在、その準備期間も終わろうとしている。

消息不明であった、デュランダル政権下でのトップエース【シン・アスカ】が見つかったのだ。

しかも彼は傭兵として、自分達と同じ様に戦っていた。

 

 彼には【カナード・パルス】を通じてバルトフェルドが交渉を行ってくれている。

自分達と同じ様に歌姫の騎士団に反感を持っているのならば、きっとここに来る。

バルトフェルドからも聞いているのだ、彼は歌姫の騎士団との和解を蹴ったと言う事を。

 

 その彼に最強の剣を与えるのが今の自分の使命。

ロミナはそう信じていた。

 

 

「ガンダムの武装案について、纏めてくれましたか?」

 

「はい、主任。 こちらです」

 

 

 青年技師からタブレットを受け取ったロミナが内容に目を通す。

 

 

 【超高速機動による強襲】

 

 

 それがこのデスティニーのコンセプト。

青年技師がまとめた武装案はどれも一考の価値のあるものだ。

 

 

「ありがとう、私の方でまた検討します」

 

「了解しました、自分は【クラレント】の調整を継続します」

 

「お願いね」

 

 

 ロミナが返すと、青年技師は足早に離れていく。

 

 

「……もうすぐ、もうすぐよ」

 

 

 ロミナはそう呟きながら、思考の海に沈んでいった。

 




バルトフェルドはもっとしっかりしてほしかった。
何のために生き残らせたのかよく分からないですし。

ロミナママン、エザリアママンは逆襲のシンではよく味方になると思う。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。