「艦娘グラフティ4」(第8部)「執務室の午後」   作:しろっこ

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ある日の午後。提督執務室では金剛が”油を売って”いた。


第1話<油売りの少女たち>

「チラシの裏か……それ良いかもね」

 

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「艦娘グラフティ4」「執務室の午後」(みほ8ん)

:第1話<油売りの少女たち>

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<<提督執務室:午後>>

 

ブルネイの演習から帰還してようやくゴタゴタが収まった昨今である。

 

帰還直後はブルネイ演習組の艦娘たちは多忙だった。

 

1)軍令部からの調査面接

2)マスコミ応対

3)地元各種イベントへの招請

4)他鎮守府から美保鎮守府への視察要請

5)逆に各地の鎮守府への遠征依頼が殺到

 

何ごとなんだろうな?これは。

 

それでも一ヶ月も経てばかなり落ち着いてきた。

ところが演習後から特に金剛が私の執務室に入り浸ることが増えた。

 

執務室には秘書艦の席もあるし当の祥高さんからもたびたび注意されているんだが、一向に改める気配がない。

 

最近では祥高さんも諦めたらしい。金剛と入れ替わるようにして祥高さんが外に出ることが増えた。逆に金剛が執務室で少しずつ書類の整理や雑務を覚え始めている。電話応対もイマイチなのに何だろうなあ~、ったく。

 

それでも私の報告書の英文訳のチェック等を彼女がするようになった。お陰で最近は金剛から直接、報告書内容の意見が来るようになった。ハッキリ言ってウザいんだけどな。

 

今日もその金剛は祥高さんの席に座っていきなり英語で話しかけてくる。

『そうだよテイトク~。あんなことや、こんなこと結局、書かないねえ~』

 

「英語で誤魔化すな!ストイックなのが良いんだ」

 

「ねえテイトク、私のトラウマって何?」

日本語に戻った。

 

「うん、それは……」

その時、執務室のドアがノックもなしにいきなり開いた。比叡が来た。妹の特権か何か知らないけど、こいつも執務室を我が物顔に出入りする。困った連中だな……。

 

「お姉さま、お出かけしましょう!」

 

「そうだね……」

やおら立ち上がる金剛。

 

「お、おい、報告書は?」

だが私なんか無視。

 

「あ……」(行っちゃった)

 

<<提督執務室:青葉登場>>

 

「あんなことや、こんなことは知らないけど、書きにくいことだったらチラシの裏でやったら?司令」

 

「あっびっくりした~、なんだ青葉か……」

気が付くと首からカメラを提げた青葉が入ってきていた。

 

私は改めてイスに腰をかけて彼女に言った。

「チラシの裏か……それ良いかもね」

 

(だからウインクしてブイサイン出すなって)

 

呆れる私を無視して彼女は説明する。

「だって司令が気にされているのは結局、ハーメルンの読者からの評価でしょ?もちろんそういう意見がこのサイトの平均値と言えなくも無いですけど……」

 

ここで彼女は一呼吸を置いた。

「でも司令?……物言わぬ読者の”声”にも耳を澄ませる必要がありますよ?」

 

「物言わぬ読者?」

 

「そう、メディアでも具体的に発言したり行動する割合って言うのは1割にも満たないって言われます」

 

私は腕を組んだ。

「そうなのか?」

 

青葉はカメラをテーブルに置いて自分はソファに腰かける。。

「いろんな理論とか計算式はありますけど、結局、一部の意見をすべてと考えなくても良いってことです」

 

「なるほどね」

 

青葉は置いたカメラを再び手にとってフィルムを巻き取り始めながら言う。

「もちろん読者の意見も大切ですけど、過度に気にされなくてもいい……」

 

彼女はカメラの裏蓋を開けた。そしてフィルムを取り出すとそれを私に見せながら言う。

「このフィルムのように、物事の価値が本当に定着するために現像とか焼付けとか時間が必要だってことですヨ」

 

私はちょっと感心した。

「哲学者だね~青葉は」

 

彼女はフィルムをケースにしまいながら肩をすくめた。

「えへっ、師匠の受け売りです」

 

そうか、青葉にも師匠が居たのか……。

 

私は窓の外を見ながら言った。

「艦娘ってさ……皆いろんな過去とか経験を重ねている子が多いよね」

 

「そうですね……秘書艦とか大淀サンとか。そういえば霞ちゃんも人に言えないような辛い経験をしているんじゃないかって、電チャンが言ってました」

 

「へえ~、あの電チャンが?」

意外だった。

 

私の表情を見た青葉は言った。

「私たちがブルネイに行っている間に、司令のご実家に電チャンと霞ちゃんがお泊まりして……その時に霞ちゃんが、かなりうなされていたって……あ~~~~!」

 

「いきなり叫ぶなよ!ビックリするな」

 

「司令!」

青葉はシリアスな顔をしている。

 

「何だ?」

 

青葉は手をあわせる。

「済みません、これはナイショってことで……」

 

「その調子じゃ、その噂を知らないのは霞ちゃん本人だけって感じだな」

 

「えへへ……」

青葉は頭を掻いた。たまにオッチョコチョイだよな、青葉は。

 

 




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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも整備したいけど~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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PS:「みほ8ん」とは
「美保鎮守府:第八部」の略称です。
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