「艦娘グラフティ4」(第8部)「執務室の午後」   作:しろっこ

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ついに提督もスケッチを始める。そして秋雲も合流して……。


第22話<ジュースで乾杯>

「では、改めて乾杯と行きましょうか!」

 

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「艦娘グラフティ4」「執務室の午後」(みほ8ん)

:第22話<ジュースで乾杯>

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 電チャンと寛代の場所に戻ってきた私はもう一冊余っていたスケッチブックと筆記用具を取り出して言った。

 

「よし、私も描くぞ」

 

一瞬、ええっ! ……という表情をした電チャン。何だよ? 私が絵を描くとオカシイか?

 

「いえ、チョッと意外だったので」

「……」

 

 寛代も無表情ながら意外そうな顔をしているな。おのれ、今に見ていろ……と言いたいところだが何しろ私もブランクが長すぎる。それに学生時代に描いていたとはいえ当時から巧いと言えるレベルではない。だいたい、もし実力があれば、そっちの世界でメシが食えるんだから軍隊なんか入っていないよ。

 

 しかし何を題材にするかなあ……チョッと考える。

 

 その時、敢えて私を無視して絵を描き続ける二人を見てひらめいた。どうせ誰に見せるわけでもないんだから、この二人を描いてやろう。そう思った私は二人から少し離れた場所に腰をかけて早速、艦娘たちの輪郭を取り始めた。

 

 十数分くらい時間が経った頃、秋雲が腕を伸ばしながら上がってきた。

 

「いやぁ、久しぶりに牛描いた。良いねえ、動物って」

 

 秋雲に言わせると何でも良いものになりそうだな。

 

「ジュースってどこですか? ……ああ、これかぁ」

 

そう言いながら秋雲は腰をかけてジュースのボトルと紙コップを取り出す。プシュッと言う音がして栓が開き、コポコポと注がれる音が聞こえてくる。その音を聞いて何となくソワソワし始める電チャン。しばらくはガマンしていたが直ぐに果てた。

 

「ああっ! 私も休憩なのです」

 

そう言って彼女もスケッチブックを閉じた。その姿を見た秋雲は、もう一つの紙コップを取り出して電チャンの分も注ぎ始めている。そして「ホイ」と言いながら電ちゃんに渡す。

 

「ありがとう……」

 

ちょっと恥ずかしそうにして紙コップを受け取った電チャン、はあっとため息をついてジュースを飲む。

 

「ぷはぁ、美味しいのです」

 

それを見ていた秋雲も同意する。

 

「……だよねぇ、こういう解放されたところで飲むジュースって言うのも、またイイよねぇ」

 

秋雲と電チャンは、そう言いながら二人並んで島根半島の方向の景色を見ている。

 

 一方、残りの寛代と私は、まだ描いているグループだ。

 

 数分間、そのまま時間が流れた。やがて私もだいたい描きあがったので、スケッチブックを閉じてジュースのボトルを手に取ろうとした。それに気付いた電チャンが「あっ」と言いながら先にボトルを取った。

 

「司令、仰って頂ければ入れるのですっ」

「ああ、ありがとう」

 

そんなムキにならなくても……直ぐに秋雲も反応して紙コップを取った。

 

「普通に入れればイイですよね」

 

秋雲は謎の言葉を発する。

 

「何だ? その普通ってのは」

 

私の疑問に秋雲は答える。

 

「いえ、艦娘の間でも、少なくてイイ場合と中間と、山盛りとイロイロあるんです」

 

 知らん!そんなの。O型のアバウトな人間に、大中小なんて通用するか?

 

「だから……司令は普通だなって思ったんです」

 

そう言いながら秋雲は、電チャンに注いで貰った紙コップを私にくれる。

 

「ありがとう」

 

私は礼を言った。秋雲はまた別の紙コップを取り出しながら寛代を向いた。

 

「寛代殿はまだ飲みませんか?」

 

それを聞いた寛代は、無言なままスケッチブックを閉じて振り向いた。

 

「へへへ、そう来なくっちゃ」

 

ドヤ顔になった秋雲は直ぐに電チャンのお酌で紙コップにジュースを注いだ。それを寛代はすんなりと受け取った。

 

「では、改めて乾杯と行きましょうか!]

 

なんだそれは? 私の疑問に応えるように秋雲は顔に掛かった髪を払いながら言う。

 

「ええ? だってこんな機会、滅多に無いじゃないですか?」

「そうですね」

「……」

 

 何で三人揃ってこっちを見るんだよ……分かったよ。合わせりゃ良いんだろ?

 

「では美保鎮守府の駆逐艦娘たちの前途を祝して……」

 

私の言葉に艦娘たちも構える。好きだなぁ、お前たちも。そう思いながら私も音頭を取った。

 

「乾杯!」

『カンパーイ』

 

 多分、寛代も声を出していたような気がするが、艦娘なんて皆、似たような声だからな。レアな寛代の発声はハッキリとは認識できなかった。

 

 とはいえ、この場もそれなりに盛り上がれば結果オーライだな。軍人である私たちが大山でこんなことをやっていても別に違和感が無いところが観光地のメリットだなとも思うのだった。

 




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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも整備したいけど~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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PS:「みほ8ん」とは
「美保鎮守府:第八部」の略称です。
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