「艦娘グラフティ4」(第8部)「執務室の午後」 作:しろっこ
「はぁ、心臓に悪いのです」
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「艦娘グラフティ4」「執務室の午後」(みほ8ん)
:第26話<牧場を渡る風>
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牧場を渡る風とソフトクリームを食べる艦娘たち……爽やかな構図だよな。
「ええ? 司令だって牧場の緑に白いシャツが映えて、十分イケるっスよ?」
おい秋雲、それはどこの言葉だ?
「そういえば司令がラフな格好をしているのを初めて見るのです」
電チャンが言う。
いや、上着脱いでいるだけなんだけど……でも考えてみたら私もこのところ休暇らしい休暇を取ったことがない……いや、お盆の墓参があったか。でもあれは、ほとんどドタバタしていて、むしろ疲れたよな。
そこで寛代が突いて来る。何だよ……見ると、彼女は早くもソフトクリームを平らげたようだ。大人しい割に、こいつは良く食べるよな。
「寛代ちゃん、早いのです」
電チャンが感心したように言う。
「寛代殿は目に見えないところでエネルギーを使ってるんですよね」
「……」
寛代はさり気なくうなづいている。確かに秋雲の言うとおり、この艦娘は索敵や通信全般だからな。こうしている間にも、大量の無線やデータ通信を行っている。パッと見は何もしていないようで、実は縁の下の力持ちなんだろう。
そこで私はハッとした。
「おい寛代、この会話とか誰かに同時モニターしていないだろうな?」
私の問いかけに、他の二人の艦娘も一瞬、ビクッとしている。
だが寛代は悪戯っぽく笑うと、首を左右に振った。私たちは安堵した。
「はぁ、心臓に悪いのです」
「寛代殿の近くでは、下手なことを喋れないな」
それは同感だ。私も今朝の執務室での騒動を思い出していた。
そうこうしているうちに皆、ソフトクリームを食べ尽くしたので大山寺へ移動することにする。駐車場の車もちょっと空いてきたようだ。私たちは駐車場への道すがら何度か景色を見たり大山を見上げたりした。ここは高原なので湿気が少ない。眺めも良いし気分が良いな。
秋雲が言う。
「あぁ、ここで絵でも描きながらずっと暮らせたら良いなあ」
その想いにはとても同意できる。艦娘たちも戦争がなければ、そして普通の少女として生まれていれば、それも可能だっただろう。
しかし私たちは軍人、国を護る防人(さきもり)なのだ。個人的な事情を伏せて国家防衛を最優先させる義務がある。
とはいえ時には、このような憩いの時間も必要だろう。私は並んで景色を見ている
艦娘たちを見て、つくづくそう思うのだった。
「そろそろ行こうか……大山寺」
私が言うと「はい」と言いながら、艦娘たちも軍用車へと乗り込む。
ハンドルを握った電チャンが聞く。
「司令は道はご存知ですか?」
「えっと……」
私が言いかけると、寛代が牧場を出て大山を登る道を指し示した。
「この道を上がっていくのですね」
うなづいた電チャンは、車を発進させた。そうか、寛代は地図情報も持っている。
ただ私の記憶でも大山寺はこの牧場を出て、いったん大山へ上り、中腹を横へ移動するような道順だったと記憶している。
「わぁ、牛が居るぅ、ウシ、うし!」
風に髪をなびかせながら秋雲が、はしゃいでいる。電チャンはチラ見しながら運転をする。寛代も無言で牧場の牧草地に居る牛を見ていた。
やっぱり艦娘と牛は違うよな……私は勝手に反省していた。
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも整備したいけど~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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PS:「みほ8ん」とは
「美保鎮守府:第八部」の略称です。